2009年7月18日土曜日

夏の北海道行きたいなあ。

   神保町シアターで、没後四十年、成瀬巳喜男の世界
   59年東宝成瀬巳喜男監督『コタンの口笛(410)』
   北海道のある町、町はずれに、コタン(アイヌ集落)がある。畑中イヨン(森雅之)が勤めに出掛ける。娘のマサ(幸田良子)がお弁当を渡し見送る。隣のフエ(水野久美)が出て来たので、お婆さんの具合はどうなの?と声を掛けると、もう大丈夫と答えるフエ。弟のユタカ(久保賢)が「姉さん、先に行くよ」と声を掛けて学校に行く。マサは中学3年、ユタカは中1、父親は米軍キャンプの雑役夫として働いていた。ユタカが学校に着くと、佐藤ゴン(山崎雅美)が友達に「あっ犬だ」と言う。

毎日、顔を洗い、お米を研ぎ、野菜を洗ったアキアジの川、さようなら


   体験入学の講師、今日は音楽誌編集者志望の静岡からの女の子と1対1。逃げ場が無く厳しいが面白い。

   ラピュタ阿佐ヶ谷で、昭和警察物語 銀幕に吠えろ
   67年大映東京池広一夫監督『脱獄者(411)』
   4人の男が乗った車とゴーゴー喫茶。自動小銃を持った四人組がゴーゴー喫茶キイクラブに現れ、店を滅茶苦茶にする。バーテンダーの三郎(藤巻潤)が立ち向かうが小銃で殴られ気を失う。マダムの杉本なつ子(長谷川待子)は、芝警察署の取調室で、何で被害者の私たちが帰して貰えないのと文句を言う。警部補の大下一郎(丹波哲郎)は、須藤哲次(金子信雄)がオーナーで、お前は雇われマダムに過ぎないだろう、須藤と抗争中の辻本産商の連中の殴り込みだろう、知っている顔もいた筈だと言う。しかしなつ子は、何も話さない。そこで、三郎が連れてこられる。いきなり殴りつける大下に、6年振りだな、相変わらずだな、少しも変わってねえ。いや7年だ、7年探していたと大下。お前はヤクザになったのか?いや俺はただのボーイだぜ。何も話そうとしない三郎を連れていけと言う。すると、兄さん弟がこんあだと出世に響くかいと嫌みたらしく言う三郎。署内で、鬼警部補と言われる大下と、逮捕されたヤクザの構成員が兄弟だと言う事実は署内でも、噂になる。
    更に、勾留期限の延長を申請したことで、署長(早川雄三)からやり過ぎではないかと目を付けられる。大下は、杉本産商と須藤興行に行き、お前らをぶっつぶしてやると宣戦布告をした。帰りに、元署長で、今はオートレース協会の理事長をしている沢田の下を訪ねる。妻の鶴代が死んで以来、息子の浩(塩屋翼)の面倒を沢田の娘の絹子(渚まゆみ)が見てくれているのだ。明日の遠足用に水筒を買ってやる大木。沢田は、暴力団とは徹底して戦えと、大木を励ました。-


   58年東映東京小林恒夫監督『点と線(412)』
   福岡の香椎浜に心中死体が発見された。ジュースに混ぜた青酸カリによる服毒自殺だった。捜査課長も監察医(織田政雄)も事件性はないと断定したが、数多くの情死現場を見てきたベテラン刑事の鳥飼(加藤嘉)だけは、あまりに寂しい現場に違和感を持つ。男の所持品から、男は産工省の事務官で課長補佐の佐山、女は赤坂の料理屋の仲居のトキだと分かった。しかし、列車の食堂車で、男が一人で食事をした領収書が出てきた。鳥飼は、これは、佐山が一人で列車に乗っていたことの証明になるのではないかと色めき立った。、好きな男との旅行なら、自分が空腹でなくとも、食堂車に付き合うだろうし、女というものは、欲深いので、結局何かしら飲んだり食べたりする生き物だと言うのだ。そこに、課長宛に電話が掛かる。それぞれの遺体受取人が、安置所で口も訊かない険悪な状態だと聞いて事情聴取する鳥飼。佐山の兄は、弟は真面目一方で仕事ばかりしてきたので、こんな馬鹿な女に騙されて心中したのだと言い、それを聞いてあんまりだと、トキの働いていた料理屋の女将と同僚の仲居は涙した。しかし、どちらも二人が交際していたことは知らなかったと言う。しかし、同僚の仲居は、二人が東京駅で、親しげに列車に乗るのを目撃したと証言した。
捜査二課

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