2010年6月25日金曜日

都会のロビンソンクルーソー。

    結局、サッカーを見てしまい、終日まだら眠気が襲う。

    学校2コマ。めざまし占い、やじうま占い、どちらも獅子座最高で多幸感いっぱいで、どうも教え子みなかわいく思う。暗示に掛り易い私。多幸感一杯なのは、もう一つ理由あり。

    新宿バルト9で、イ・ヘジュン監督『彼とわたしの漂流日記(108)』を美大生と映画デート。

   憔悴しきったキム・ソンゴン(チョン・ジェヨン)は、携帯を聞いている。「今までのあなたの借入金は、?000万ウオンで、利子を合わせた返済額は、3億?000万ウオンになります。無利子で、簡単にご融資のハッピーローンです」「はい・・・」と虚ろな返事だ。
   ソウルの中心を流れる漢江(ハンガン)に架かる橋の上から飛び込むキム。気がつくと泥まみれのキムは砂浜に倒れていた。「ここはどこだ?」茂みを歩きまわり、ここが、漢江に浮かぶ無人島であることを知る。濡れて泥だらけの携帯は、スイッチが入らない。
   呆然と川の流れを眺めるキム。観覧船が川を上ってきた。カメラを構えた観光客(イム・チェソン)が、島の砂浜に立つキムの姿に気がついた。必死に手を振るキム。観光客の男は笑顔になり、手を振り返す。「違う!!助けてくれ!!」キムの思いも虚しく、笑顔で手を振る男を乗せた観覧船は通り過ぎて行った。砂浜に「HELP」という文字を掘るキム。
   ふと干してあった携帯の電源を入れると、入った。しかし、バッテリーは殆ど空だ。キムは119番をプッシュする。「助けて下さい」「どこにいますか」「無人島です」「無人島?」「無人島にいるんです」「・・・・。脱出して下さい」いたずらかと思った相手にきられてしまう。次に別れたばかりの彼女のスジョンに電話する。「もう電話してこないでって言ったでしょう。」「無人島に漂着したんだ」「一生そこにいれば」バッテリーは切れそうだ。すると、通信会社のセールスの電話だ。「無人島にいるんだ。119番に電話してくれ」「○○は、全国どこでもご利用できます」マニュアル通りに話そうとするオペレーターは、何もとり合ってくれず、結局バッテリー切れで、携帯が終わった。
   漢江の向う岸は、すぐ近くだ。キムはスーツのまま、河に入る。キムは金槌だ。ただ手足をばたつかせるだけで溺れて行き、気を失いながら、キムの脳裏を走馬灯のように色々なことが駆け巡る。・・・・プールで幼い頃のキム(イ・ジョンウォン)が父親(イ・サンフン)に「泳げ!!誰でも泳げるのに何でお前は!!!」と怒鳴られている・・・・会社側の3人の面接官(ウォン・チャンヨン、ワン・テオン、ソン・ソングン)にリストラを宣告された場面・・・・プールサイドから元カノのスジョン(チャン・ソヨン)が見降ろして、別れを告げられている場面。何故か、スジョンの後ろに5人のフラガール(リュ・ソンギョン、イ・ジョンエ、パク・ポヨン、チェ・ソヨン、パク・スミ)がいる。スジョンが去ると同時に踊りだす。何故か音楽は、ハッピーローンのテーマ曲だ。  
   結局溺れたキムは、気がつくと砂浜に横たわっていた。不甲斐なさでいっぱいのキム。財布の中に入っていた使えないカードを投げ捨てる。
    キムは首を括ろうと、森に入り、ネクタイを輪にして木から下げた。首を入れようとすると、サイレンが鳴る。韓国で年2回行われる防空避難訓練なのだ。市内の交通は停止し、市民は非難する。死ぬ覚悟に揺れるキムは、「訓練の間は待とうか・・・」再びサイレンが鳴り、非難訓練が解除される。いよいよ首を吊ろう。しかし、非常にもキムの腸が異音を発てる。慌てて、近くにしゃがみ込み、ズボンを下げる。激しい下痢に、情けなさの頂点に達するキム。
    ふと気がつくと、周りは赤いサルビアの花が咲き乱れている。ふと、花弁をつまみ、口に運ぶ。僅かな蜜だが、甘い。しばらく、何も物を食べていなかったことに気がつくキム。次々と花弁を口に運ぶ。もう少し生きてみようと思い、魚を取ろうとしたり、鳥を捕まえようとする。しかし、何も出来ず、無駄に生えている茶色のキノコをむさぼり食う。どうせ、死ぬつもりだったのだ。毒キノコでも気にするのものか・・・。ふと気がつくと、アヒルの足漕ぎボートの残骸がある。砂浜まで引っ張って運び、そこを住みかにすることに決めた。

    薄暗く、ゴミ袋や、スイートコーンの空き缶が積まれている部屋で、ボーボーの髪に、額に痣がある女が、PCに向かっている。キム・ジョンヨン(チョン・リョウォン)だ。3年間この部屋に引き籠り続けた彼女は、ネットの世界とだけ繋がっている。ネット上で見つけたシャネルのサンダルをクリックし、人(パク・ヒジョン)の来ていたワンピースをクリック、外見も街を歩く美人(クク・チヨン)の顔をクリックする。ありたい自分になって思うままに人と会話する。しかし、彼女なりのルールはある。朝、父親(チェ・ジェウォン)が出勤する時間に起きて朝食、その後、食べた分のカロリーを消費するために運動をして、母親(ヤン・ミギョン)が出勤すると、部屋を出てトイレに、それからパソコンの前に出勤する。夜になると、望遠付きのソニーの一眼レフで月を撮影、父親が帰宅する前に、プチプチで一杯のクローゼットで、催眠術のビデオを見ながら就寝する。
    月には誰もいないから好きなのだ。しかし、年2回、ソウルの街にサイレンが鳴ると、20分間だけ月のように誰もいない街が現れる。その時、彼女は、思い切り、ソウルの街を撮り続けるのだ。しかし、今日は漢江に浮かぶパム島の砂浜にHELPという文字が書かれていることに息が止まる。地球外生命体が自分に助けを求めているのだ。島中を望遠で探すと、裸で野蛮で下品な宇宙人を見つける。しかし、どう助けたらいいだろうと悩んでいると、砂浜の文字がHALLOに変わっているのを見つけ安堵する。それから、彼女はパム島に住む宇宙人を眺め写真を撮ることが日課になった。

   キム・ソンゴンは、死んだ魚や鳥を食べ、命をつなぐが、次第に体力がつき、木に登り、鳩の巣から卵を獲れるまでになる。ある日、即席ジャージャー麺の袋を見つける。勿論中に乾麺は無いが、味噌の小袋は残っている。猛烈にジャージャー麺を食べたくなるキム。ジャージャー麺をいらないと言った場面を、子供のころから次々に思いだし、激しく後悔する。島にあるあらゆる植物を砕いて、麺を作ろうとするが、全て失敗する。失意のキムの頭に、鳥の糞が落ちる。ふと鳥の糞には、植物の種子が残っているのではと思いつく。時間はあるのだ。島の中央に畑を作り始めるキム。

  キム・ジョンヨンは、毎日パム島の地球外生命体を観察し続けるが、2月経ったある夜、HELLOというメッセージに答えたくなる。ネット通販でワインを頼み、その空き瓶にメッセージの手紙を入れ、ヘルメットを被り、家の外に出る。マンションのエレベーターに乗り、ゼンマイ仕掛けのロボットを使って、マンションの管理人(ミン・ギョンジン)を騙して、外に出る。すれ違う通行人から七色の蝙蝠傘で身を隠し、漢江に架かる橋の上まで走り、島に向かって投げ下した。しかし、島のメッセージも、地球外生命体の行動も、何も変化は起こらなかった。
  
   三か月が経った。自分の畑に水を撒いていたキム・ソンゴンは、双葉の芽が出ていることに気がつく。狂喜乱舞して、島を走りまわるキム。ふと林の中で、違う色の光を発見する。それは、キム・ジョンヨンが投げたワインボトルが木に引っ掛かって、緑の瓶の色を投影している光だった。中に入っていたのは、HELLOW と印字された紙だ。自分の砂浜のメッセージを返してくれる人間がいたのだ。砂浜のメッセージは、HOW ARE YOU?に変わる。
    
   3か月掛った会話の返事は、少しずつキム・ジョンヨンを変えて行く。再び彼女は、漢江の橋に立ち、ボトルを投げる。 FINE THANK YOU. 翌日砂浜のメッセージはI'M FINE, AND YOU?



   

チンチャ楼出前持ち(パク・ヨンソ)公益要員(ク・ギョファン、イ・サンイル)バスの運転手(チャン・ナミョル)海兵隊(キム・ヒチャン、ソナク)
  
   冒頭少しバタバタした感じが鼻についたが、なかなかの出来だ。脚本よく出来ている。

   久し振りに、新宿三丁目鼎で食事、ロックバーロージーで飲む。
   
   

2010年6月22日火曜日

アル中の老いらくの恋(苦笑)

 シネマート新宿で、スコット・クーパー監督『クレージー・ハート(107)』
   古びたステーションワゴン(78年製のシボレー、サバーバン)が、コロラドの片田舎のボーリング場の駐車場に停まる。ニュー・メキシコからの長旅で疲れた初老の男が降りてきて、「ジャックの野郎!ボーリング場じゃねえか。騙しやがって!」と吐き捨て、ペットボトルに入った小便を捨てる。かってヒットを連発した伝説のC&W歌手のバッド・ブレイク(ジェフ・ブリッジズ)、57歳だ。   
    バッドは、中年太りの腹をジーンズのチャックとボタンとベルトで締めて、ボーリング場に入る。オーナーの?は「あなたの大ファンです」と感激しているが、煙草を咥えたバッドに、ここは禁煙なので、その1本にしてくださいと言うは、カウンターでウィスキーを頼むと、アゴ枕は持つことになっているが、酒代は自分で払って下さいと言う。カウンター内の小娘に4$80¢と言われて払うが、ポケットの中には10$しか残っていない。
  モーテルの部屋で、マネージャーのジャック(ポール・ハーマン)に電話で文句を言っているバッド。新しいアルバムのレコーディングをと言っても、新曲を作らない限りレコード会社はOKしない。かって自分のバンドにいて、現在は大スターになっているトミー・スウィートにデュエットアルバムでも了解してもらわない限り、ありえない話しだと言われ、10$しかないので金を送ってくれと言っても、ツアーの初めに送っただろうと言って、電話を切られてしまう。
  ドラッグストアで酒を買おうかどうしようか迷っているバッドに、店主は声を掛け、夫婦揃って大ファンだ、あなたの好みは“マクルーア”ですよねと言って、プレゼントしてくれる。モーテルに戻り、酔いつぶれていると、夜のライブでバックバンドを務める地元の若者トニー(ライアン・ヒンガム)が、リハーサルをしたいとやって来るが、譜面と自分のCDを渡し、食事を済ませたら行くよと答える。
  トミーの演奏で曲は知っているというトニーに、こいつもトニーかと不機嫌になったバッドは、結局酔いつぶれてライブの直前にやっと、ボーリング場に現れる。「来ないかと思いましたよ」と言うトニーに「病気、二日酔い、離婚、警察に追われても、ショーを休んだことはない」と答えるバッド。トニー達のバンドは、なかなかいい演奏をしている。トニーが「本日の特別ゲスト、伝説のシンガー、バッド・ブレイク」と紹介をすると、高齢の客ばかりだが、歓声が上がる。ドラッグストアの店主も、妻を連れて来ている。しかし、店で夫婦に贈るといったヒット曲さえ、1コーラスで、ステージから降り、楽屋裏で、ゴミ箱にゲロを吐いている始末だ。
   翌朝、ベッドで鼾を掻く地元のおばちゃんを残して、サンタフェに向かうバッド。サンタフェのバーに着くと、誰もいない店内で、ピアニストのウェズリー(リック・ダイアル)が弾いていた。プローを目指したが、今では趣味で弾くだけだと言うウェズリーに、うまいピアニストはなかなかいない、今日は楽しくなりそうだと答えるバッド。ウェズリーは、姪が地元の新聞記者をしているのだが、取材を受けてやってもらえないかと頼む。随分久し振りの取材だがいいだろうと答えるバッド。
   バッドがモーテルで、シャワーを浴び、バスタオル1枚で、食事をしていると、地元記者のジーン・クラドック(マギー・ギレンホール)がやってくる。呼び込んで、彼女が若い女性だと知ったバッドは、慌てて、少し待ってくれと言い、シャツとパンツを着て、部屋に呼び入れる。若くて美しいジーンを気に行ったバッドは、音楽を始めたきっかけや、子供の頃野球選手になりたかったが、カーブが打てなくて諦め、C&W歌手を目指したことなど話すが、4度の離婚やトミーのことに話しが及ぶと、不愉快になり、続きは今日のライブの後にしてくれと、ジーンを帰してしまう。

  
   初老の男の恋、身につまされるなあ。ベルトを緩め、ボタンを開けジッパーも半分下して運転する姿、酒浸りでだらしない肉体・・・。かっての栄光と現在の境遇のギャップを酒で騙しても、自分で運転するドサ回りか、かっての教え子の前座でしか大きなステージで歌えない現実・・・。個人的に、若い娘との恋は成就を熱望したが、哀しい結末。乗り越えていくしかないのか・・・。

2010年6月21日月曜日

渋谷と六本木、外苑前はバス移動だな。

  元の会社の上司の紹介で、六本木ヒルズのヒルズアカデミーライブラリィで、iphone等、スマートフォンや、ipadなどでの3d技術の話しを聞く。

   外苑前の喜々で、夕食食べ、渋谷に行くつもりが、店が19時近くになっても開かず、偶然やって来た、目下のマドンナ〈久しぶりに登場〉に会い、話をし、店主が現れ、二人で飲んでいるうちに絶好調に。美人とビールの前では、男同士の約束など雲散霧消してしまうだらしない私。結局、ベロンベロンで合流しようと電話をした時には、日を改める方がいいと冷静な返事(苦笑)。

2010年6月20日日曜日

梅雨の合間。

  とりあえず、曇ってはいるが、雨は降らないそうなので、洗濯。

  体験入学の講師。8人受講。今までで一番多い。女子7人に男子1人。中々レベル高い。この時代、エンタメ業界を志す10代に、何を提供できるんだろうか?