2010年3月27日土曜日

安田(大楠)道代、人間失格にも出ていたが・・・。

   ラピュタ阿佐ヶ谷で、悪女礼讃
   70年大映京都池広一夫監督『おんな極悪帖(72)』
    
  祭りらしき場所で、因果応報の地獄極楽覗きカラクリが出ていて大層な賑わいである。   
  三?藩の江戸下屋敷、節句の鯉のぼりが舞う晴天の下、藩主の首藤太守(岸田森)は哄笑しながら、家臣の首をハネる。その光景を眺める奥坊主珍斉(芦屋小雁)たちは震え上がっているが、まだ日が高いにも関わらず、太守は、側室お銀の方(安田道代)を寝間に連れ込み、裸にし、体中に歯を立て快楽に耽っている。そこに家臣が駆けてきて、上屋敷にくせ者が乱入し、奥方に斬りつけたが、何とか軽傷で済みはしたものの大至急お戻り下さいと、一大事を告げた。急ぎ支度をし、駕籠に乗り込む太守を見送ると、お銀の方は、侍女の梅野(小山明子)と、失敗したかと残念がった。お銀の方が産んだ嫡男照千代は二歳になるが、本妻に男児がご出生の場合、世継ぎの問題が起きかねない。早く奥方を始末しておきたいのだ。
   梅野はお銀の方に、想い人の磯貝伊織(田村正和)を、お目通りさせる。無足の低い身分だが、剣の腕が立ち、顔立ちのよい10歳も年下の伊織に惚れぬいていた梅野は、下屋敷の長屋に住まわせることの許しをお銀の方から得る。梅野にとって30歳を越えての初めての色恋。夜毎伊織に通うのであった。
   奥方暗殺に失敗した浪人赤座又十郎(遠藤辰男)が訪ねてくる。しくじっておいてよくもおめおめと顔を出せたものだと言うお銀の方に、かっては深川の櫓下の岡場所の不見転女郎から深川芸者、更に大名の側室に成り上がったお前のかってのお馴染みだった自分が四年振りに祭りで再会、奥方殺しを頼まれたが、昔のことも含め口止め料に千両よこせと強請りに掛かるが、梅乃に呆気なく頸動脈を切られ絶命する。いよいよ、お銀の方と梅野は、奥医師の細井玄沢(小松方正)から毒薬を手に入れ、正室を毒殺しようと決意する。
    夜更けに、黒頭巾をした身分の高い侍がお銀の部屋を訪れる。男は、江戸家老の春藤靭江(佐藤慶)だった。自分の女の深川芸者お銀を、太守に献上するころで江戸家老の座を得た人物だ。身体を求めるお銀の方を明日にしようと言いながらも、女好きな奥医師玄沢への嫉妬を口にする靭江。靭江を帰して、玄沢を部屋に呼ぶ。玄沢も芸者時代のお銀を抱いた男の一人である。毒薬3包をご所望だが、靭江は自分が毒殺するので、奥方暗殺用の1包でいいだろうと手渡し、お銀の身体ににじり寄る玄沢。しかし、お銀が密かに酒に混ぜた自分の毒薬で玄沢は死ぬ。靭江が現れる。上屋敷に帰らず、お銀と玄沢のやりとりを盗み聞きしていたのだ。二人の悪巧み本気にしかけたぞと苦笑いする靭江。艶然と微笑むお梶の方。玄沢の死体を始末する梅野と伊織。


  去年神保町シアターで見ていたな(苦笑)。正直、最後のどんでん返しはもう一つ。しかし、B級作品には勿体ない位のキャストと大映京都の本気の時代劇、何度見てもいい。

  渋谷に出て、プリンターのインクを買い、外苑前の粥屋喜々に、明日のヤング@ハート日本最終公演@オーチャードホールのチケットを後輩Sに預ける。切ないなあ。千駄ヶ谷まで歩き、西荻ささら亭で飲んで帰る。

2010年3月26日金曜日

金曜日の幸福。

   虎ノ門の元会社、打合せ一件。とある会社の50周年企画でCDを作りたいという話を企画制作の後輩に振る。
  
   渋谷シネパレスで、夫婦50歳割引で、ダブルスコアの美人画家と、ロブ・マーシャル監督『NINE(71)』
  1965年イタリア・ローマの撮影所、チネチッタ、イタリアを代表する映画監督グイド・コンティーニ(ダニエル・デイ=ルイス)は、9作目となる新作「イタリア」のクランクイン10日前だったが、台本は全く書けず、ファーストカットのイメージも持てないままだった。スタジオの中で夜を明かしたグイドを訪ねて来たのはプロデューサーのダンテ(リッキー・トナッティ)と銀行から派遣された?だ。ダンテは、今日記者会見があるので、ワイシャツを変えてネクタイを締めろと言い、?は脚本と予算表を出してくれと言う。
   グイドは、撮影所のオフィスに行く。衣装デザイナーのリリー(ジュディ・デンチ)に、ネクタイを締めて貰い、何も決めてないのなら記者たちを煙にまけばいいのよと送り出されて、記者会見場のホテルに、アルファロメオのコンパーチブルで向かうグイド。助手席のママ(ソフィア・ローレン)の亡霊と、墓をもっと近いところにすればよかったと語り合う。ホテルの前に車を止めたグイドをカメラマンが取り囲む。記者会見では、得意の話術でヴォーグの女性記者ステファニー(ケイト・ハドソン)記者たちを煙に巻くグイドだったが、ある記者が、最近の作品は、コケ続きじゃないのかと言われ、グイドは記者会見場から逃げ出す。
  海沿いのスパホテルに車を付け、ビジーなビジネスマンだと言って部屋を取ろうとする。ホテルのフロントマンは、グイドのファンだった。お忍びで、ミラノという名前でチェックインし、妻のルイザ(マリオン・コティヤール)に電話をする。呼んで貰った医者の診察中に、女優で愛人のカルラ(ペネロペ・クルス)から電話が入る。カルラには夫がありW不倫なのだ。
   
   NINEは、8 1/2なんだったなと観ながら思い出す。何だか、とても分り易くなっている(笑)。こういう映画だったのか!!!なあ・・・。まあ、いい。しかし、各女優陣が、全員自分で歌っているなんて!!!まあ、プロトゥールスの時代なんだからと理解しようとしても、基本的に歌にやられる。ペネロペ、本当にあんなに上手かったら、ずるいなあと思う。美人で、演技も、ダンスも、歌も上手いなんてあんまりじゃないか。

   映画を観てから、西荻のインド料理屋でタンドリー料理とビール。駅前のダンテでコーヒー。仕事は上手くいかないが、幸せな金曜日だなあ。

2010年3月23日火曜日

久し振りに映画2本。

   朝から大門の睡眠クリニック。六本木一丁目まで歩き、元同僚Kと、フィッシュでカレー。久しぶりだが変わらず美味い。

   神保町シアターで、春よ!乙女よ!映画よ!

   62年松竹大船野村芳太郎監督『春の山脈(69)』
   晩秋の会津平野を蒸気機関車が走る。若い娘新谷友子(鰐淵晴子)に中年の紳士(佐野周二)が声を掛ける。「お嬢さん、磐梯山は反対側ですよ」「そんなこと知っていますわ。この近くの生まれですもの」警戒されたことを知った紳士は、「私はこういう者です」と名刺を差し出す。遠慮なくジロジロ名刺を眺める娘。「末廣酒造株式会社 社長 栗村順造」と書かれてある。
   会津若松駅、ベンチには、学帽に穴を開け、汚している中学生平一(草山英雄)と、末廣酒造と言う制服を着た須山隆吉(山下洵二)が座っている。汽車が着き、二人が立ち上がる「姉ちゃ~ん!!おかえりー!」「あら平ちゃん」
    バスに乗ろうとしている姉弟に、隆吉が声を掛ける「よろしかったら、うちの社長が車でお送りすると申してますが…」「オタクの社長さん、ずいぶん不良ね!バスで行きます!」社長を不良扱いされ憮然とする若者。バスの車掌の?に「友ちゃん!学校出てからどうしていたの?」と声を掛けられ「東京のおばさんのうちにいたけど、卒業したので帰ってきたの…」「今度ゆっくりね」「ボーイフレンドはいるの!?」「2年上級に今井さんっていたでしょ」盛り上がった二人は、周りの乗客の冷たい視線に気がつく。
   荷物を平一に持たせ、煙草屋兼、福島日産モーターズ会津営業所やら沢山の看板が架かる家に駆け込む友子。「お母さ-ん」探すがどこにもいない。庭にいることに気がついて、飛び降りる友子。「あらあら、友ちゃん!あなたはいくつになっても…」母親信子(藤間紫)に抱きつく娘を苦笑しながらも、嬉しそうな信子。お茶を飲みながらの母娘の会話。「おばさんも、高校出させて貰ったのに、帰って来ちまって良かったのかい?」

栗村謙太郎(三上真一郎)祖母とめ(浦辺粂子)山崎君子(十朱幸代)父虎吉(西村晃)母かね(菅井きん)弟達夫(綿田仁)置き屋福乃家女将(桜むつ子)

    54年東京映画/滝村プロマキノ雅弘監督『やくざ囃子(70)』
    夜の海を進む船がある。客室と言っても船底にゴロ寝だ。灯りの油に火縄を点ける留八(田崎潤)。寝ている客たちを見渡すと、子連れの武家の妻らしき女(花柳小菊)と武家娘(岡田茉莉子)が、一際美しい。階段を上がると、そこに渡世人仲間の時雨の彌太郎(鶴田浩二)がいる。「いい女は二人だ。武家娘は一人旅のようだ。若い娘は身持ちが硬いだろうから、俺は子連れにするぜ」。留八は、子連れ女のすぐ脇に、弥太郎は、武家娘の隣に寝場所を決める。
     弥太郎が美しい娘の寝顔を眺めていると、頬を叩く音がする。留八が手を伸ばして、子連れ女に叩かれたようだ。しきりと謝る留八を見て笑っていると、直ぐ隣の武家娘が唸った。船酔いのようだ。すかさず介抱してやる弥太郎と留八。

   外苑前の粥屋喜々で20時に待ち合わせのため、神保町時代屋で時間潰そうと向かうと無くなっている・・・。便利だったのになあ。

 気を取り直して、喜々へ。元同僚の二人に、N氏とのこれからの展開について協力要請。といいながら、気がつくとべろべろに、更にH氏が相談があると言っていたと言うので電話をすると、近くで飲んでいるとしり、近くのバーに。何だか、ただの酔っ払いだ。

2010年3月21日日曜日

磯野波平は54歳、フネは52歳だったのか・・・。

   何だか、土曜日の様な気がしていたら、日曜日、3連休の中日だった。読み始めた本の山に没頭していたら携帯がなっている。後で確認すると、体験入学の日だった。慌てて着替えながら、電話をし、自転車立ち漕ぎで駅まで走り、学校に着くと微妙な時間だった。この春高3になる男子、自分のことを棚に上げて、なかなかいいなあ。1年後また会いたいなあ。