2010年1月23日土曜日

めざまし土曜日の占いで獅子座1位は、本当にささやかな幸せ。

   無くしたと思っていた駐輪場の定期券が出て来て、目出度し目出度し。イベントの件も、いくつか方策と言うか、頼る知り合いを思いつく。
午後、体験入学の講師。受講者は二年生の女子が一人だったが、中々賢そうな子で、ついつい喋り過ぎる。

    シネマヴェーラ渋谷、消えゆく曽根中生
    
    77年日活曽根中生監督『嗚呼!!花の応援団 男涙の親衛隊(34)』
    満開の桜並木、しかし、南河内大学応援団の一回生の富山一美(川畑信三)と北口良一(深見博)は全く桜の咲いていない場所に花見の準備だ。枯れ木に桜の枝を取り付けながら、疑問を感じる二人。一番いい場所は、団員100人、親衛隊も入れれば200人を超える浪華大応援団に獲られているのだ。OBの薬痴寺(なぎらけんいち)の接待のためだけに開かれるような宴会だ。
   団長の木村(沢田情児)、副団長下村(坂田金太郎)統制部長小川(堀礼文)らが二回生の小林(野崎英則)に宴会のための料理と酒を運ばせようとすると、小林は転び、ジョニ黒のボトルを割ってしまう。ボコボコにされる小林。花見の宴会も、一回生、二回生には地獄も同じだ。OBの薬痴寺が春にも飽きたので蝉の声を聞きたいと言ったために、富山、北口、小林は木の上にしがみ付いて鳴いている。セミは飛ぶもんだという薬痴寺の無理難題に、次々と飛んで気絶する富山たち。
   数日後、浪華大応援団から、南河内大の応援団員から暴力を振われたので謝罪せよと言う抗議文が届いた。落し前をつけろさもないと・・・という文章に、幹部は怖気づき、その不安から、既に花見で満身創痍の一回生、二回生を殴り続けるのだった。その頃、頼りの親衛隊長青田赤道(本間進)は、山口の父玄道から、ミス日本で山口一の金持ちの令嬢との縁談の話があり、興信所を差し向けているので、くれぐれも自重し、行動を慎めという手紙が届く。確かに、見合い写真のミス日本(白川いづみ)はとても美しく、青田は心がときめくのであった。
   春は、青田だけではなく、二回生の小林に恋をさせた。通学途中見かけた品川良子(折口亜矢)だ。ある時、統制部長の小川は、小林に「みみずちゃん、みみずちゃん」という下品な芸を電車の中でやらされる。辺りにいる女性の股間をめがけて頭を突っ込むという下品な芸だが、二回生の小林に拒否は許されない。しかし、車内に良子が立っていることに気が付く小林。小川の命令に逆らい、ボコボコにされる小林。しかし、逃げる良子が落とした定期券を届けに、花束を持って出掛けた小林を待っていたのは、良子と、援団のOB剛田(竜虎)だった。泣きながら走り去る小林。小林の春は一瞬に終わりを告げた。
   青田は、黒メガネを掛けた男(谷本一)が後を着けていることに気が付く。電車の中から、下宿の中まで覗く男の姿に、父親からの厳命を守って、アルサロにも行かず、姉ちゃんに声をかけることもせず、必死に我慢をする青田。氷嚢で、頭と股間を必死に冷やすが爆発寸前だ。その時、救急車がやってきて男を捕まえる。精神病院から逃亡していたのだ。この患者の病名は醜悪人間愛好症だった(苦笑)。
    性欲を抑えに抑え爆発する青田が応援団の本部にやってくると、百恵(泉じゅん)とチンピラが因縁をつけていたところだった。チンピラのドスをモノともせずに、百恵に襲いかかる青田。しかし、そこに抗議文を出しながら全くの梨の礫に、業を煮やした浪華大応援団が、ダンプカーで殴り込んで来た。浪華大応援団長角木(神戸誠)の号令で、次々に南河内大団員を血祭りにあげる浪華大団員たち(高木公男、磯敏也)。赤道は、久し振りのチョメチョメを邪魔されて怒り心頭、角木と決闘に。しかし、ダンプカーの上下する荷台に押し潰されそうになる青田と角木。
    五十嵐教授(坂本長利)と石部助手(河原崎長一郎)が、南河内大に戻る。潔癖症の石部は、応援団の本部が、破壊しつくされているのを見て、ショックを受ける。五十嵐は、石部に応援団の青田にだけは関わるなと忠告をする。
   翌日、青田は、一回生の団員富山、北口、村上(高瀬将嗣)前田(檀喧太)小池(中尾繁)中島(蔵内秀樹)らを呼び出す。追試を身代わり受験しろというのだ。全員顔に傷を描いて1教科ずつ受けるのだ。北口が受けた学科には、応援団の幹部たち木村団長、下村副団長、小川統制部長、柏原リーダー長(松田茂樹)もいる。勿論4人は堂々とカンニングだ。五十嵐教授と石部助手が試験官だ。石部は、カンニングしたものは、全教科0点にすると厳命し、応援団幹部の4人を追い出した。更に石部は、北口が青田の替え玉だと咎めるが、女子トイレで姐ちゃんとよろしくやっている青田を追及したことで、返り討ちに逢い、自分が間違っていたと
    一難去った青田の元に父親から「大阪にやってくるが、初めてなので迎えに来い」という手紙が届く。日にちを見ると今日だ。大阪駅の改札前で、青田は、富山と北口を従えて、直立不動だ。しかし、71才になる青田の父玄道(陶隆)は、新幹線で新大阪に降り立つ。息子が迎えに来ていないことに機嫌を悪くした玄道が持っていた槍が、ミニスカートの女(岡尚美)の腰を衝く。「いやらしいわね!」と吐き捨てる女に、怒った玄道は、「いやらしいとは、こういうことだ」とスカートの中に槍を突き立てる。滅茶苦茶だ。女の悲鳴に、浪華大の角木たちが止めに入る。
    薬痴寺が飲み屋を千鳥足で歩いていると、おでんの屋台から、気持ちよく謡う男たちの声が聞こえる。玄道と角木だ。男らしい学生に会えて、玄道はご機嫌だ。しかし、71になっても、やはり青田の父「大阪にはアルサロっちゅう楽しいところがあるそうじゃのう」、自分も附いていけば、奢ってもらえるのではと思った薬痴寺は、調子を合わせる。一緒に行こうと言われ、シメシメと思った薬痴寺だが、屋台の飲み代を払わされる。
   アルサロでは、女(江沢萌子)が三人に付いた。二階でよろしくやっているグループがいる。それは、大阪駅で待ちぼうけを食らった青田赤道と、富山、北口だった。玄道は、「出迎えにも来んで、何をしとる!!!」と一喝する。慌てて、下に降り、土下座をし、釈明しようとする赤道。聞く耳を持たない。玄道は暴れ、薬痴寺は気絶、槍を手で受けた赤道は、「真剣白刃取りか、ようやった」と褒められるが、額を割っていた。
    玄道(陶隆)が大阪に来た訳は、日本剣道選手権大会に山口県代表として出場するためだった。玄道の後妻だった新子(宮下順子)は、母というより女として慕う少年時代の赤道を男にしてやり、玄道のもとを去っていたが、何とか父子の中を取り持とうと赤道の前に現れた。どうしても新子への想いを忘れられないと熱く迫る赤道に、雨の中を走って逃げる新子。
  しかし、角木たちが、父親が出場する剣道選手権に赤道は現れるだろうから、そこでぶっ殺すと相談しているのを、偶然聞いてしまった新子。試合の時間、赤道をホテルに誘う。試合は、順調に勝ち進むが、高齢のため疲労は蓄積した。決勝の相手は、浪華大師範の千藤七段。千藤の応援には、浪華大の大応援団がいるが、玄道には、OB剛田(竜虎)しかいない。
   玄道がこの大会に出場したことには訳があった。かって槍術で日本一であったが、まだ若き千道の剣道に敗れ、槍を捨て、31年間、剣道の道に励んで来たのだ。

剣道審判(木島一郎)黒背広の男(中平哲仟、庄司三郎)

 
   77年日活曽根中生監督『新宿乱れ街 いくまで待って(35)』
   散らかったアパートの部屋、夏の昼下がり、扇風機が回っている。半裸の男女が眠っている。女(山口美也子)が目を覚まし、自分の体に乗っている男の腕と足をどかす。体を起こし、タバコを吸おうとして、自分の中にあったコンドームをつまみ上げる。男(神田橋満)の背中を叩いて起こすと、「何?どこにあった?」「私の中に忘れ物…。沢井くん、途中で寝ちゃうなんてヒドいよ」「今気がついたってことは、君も途中で眠ったんじゃないか。女に眠られた男はつらいよ」女の名はミミ。体を扇風機の風に当て、タオルケットで汗を拭く。新宿ゴールデン街、夕立中を、ミミが走ってくる。雨宿りしたタバコ屋の軒先で、サキ(日夏さより)と擦れ違う。
   バー雑苦場乱のカウンターの中で、開店準備をするミミ。食事をしている沢井。常連客が入って来て「ママは?」と尋ねる。「立ち寄りで、少し遅れるって…」沢井「じゃあ、俺そろそろ行くわ」ミミ、常連客に見えないように自分の財布から数枚の札を渡す。当たり前のように、Gパンの尻ポケットに金を押し込む沢井。常連客、親指を立て「これ?」とミミに声を掛ける。
    沢井は、何人かのオカマに呼び込みされるが、バー酒味に入り、「よお!淫乱姉妹!!」由希(中田彩子)佐希(日夏たより)姉妹がいる店だ。ミミの店は一杯だ。常連客には、ピンク映画のキャメラマン見習いのヒロシ(影山英俊)と二度の自殺未遂をしたノコ(青木真知子)とが話している。ママ(絵沢萌子)が、「あんた円形脱毛症治った?」と声を掛ける。女が髪を掛き上げると、大きな禿げがある。
    場違いな客(内田裕也)が能弁に語っている。「この街は沢山の芸術家、文化人を生んでいる。副都心構想に浮かれる世の中に対抗して、この街を守らなきゃいけないんだ」ミミ「ただの酔っ払いの街よ」ママ揺子(絵沢萌子)が場違いな客に「お金いらないから、帰って頂戴!!」
   由希とピンク映画の助監督正平(堀礼文)は酒味の二階で、クスリをやっている。完全に往っている作家志望のシゲ(大矢甫)「止めて!!」と拒むサキの下着に手を入れている。「嫌だっ言っても、体は濡れているじゃないか」「でも嫌なの。強姦は嫌い!!」
  暫くするとシゲは失神している。沢井と話しをしていたサキは、「沢井さん、ミミが待っているわ。帰った方がいいわ」沢井が時計を見ると、四時半を回っている。
   完全に日が昇ってから沢井が帰ってくる。ミミは小さな鼾を掻きながら、うつ伏せで眠っている。沢井は、ミミの近くにラジカセを置き、録音ボタンを押す。
   朝ご飯の支度をしたミミが、沢井を起こす。「どこに行っていたの?」「朝まで飲んでいた…」「あそこで、私がお金を貰って、あなたがお金を払って、ヘンじゃない?」「ヘンじゃないさ。」「芝居の原稿進まないの?」「才能がないからな…」「珍しく謙虚なのね。あー、結婚しようか?」「無理だよ、食えないよ」「食べられているじゃない!!」「田舎から、芝居辞めたのなら帰って来いって…」「女優辞めたのかい?」ラジカセを出して来て、巻き戻しプレイボタンを押す沢井。「zzz…」「?」「将来価値が出る女優の鼾さ。あれ、二重奏になった(笑)」ラジカセを取り上げようとするミミと揉み合いになり、ちゃぶ台がひっくり返り、食事が投げ出される。ミミ泣きながら「汚いよ!!」
   結局、沢井が書いたシナリオは没になる。ママは、ミミに、店の客の映画監督三浦護(渡辺護)に沢井を紹介したらと言う。女たらしで有名な監督は、ミミに次の映画に出ないかと言い、キスをしたらしい。嫉妬する沢井。沢井はディスコで10代の少女をナンパしてホテルに連れ込むが、役に立たない。しかし、不良少年二矢(清水浩一)に殴られる。原稿を書くでもなく、ミミの金で怠惰な毎日を送る沢井にキレるミミ。しかし、結局、喧嘩の後の強引なセックスは、毎日を何も変えやしない。
    ミミは、監督と飲み自宅に案内をする。階段に座っている沢井。「幕は自分で下ろせ」と言って帰る監督。何で寝るんだと聞く沢井。セックスに理由なんていらないと言うミミ。無理矢理、沢井はミミを抱く。セックスで仲直りしたかに見える二人。
   しかし、海を見に行くと書置きを残して、ミミはいなくなる。男と行ったんだろうと酔いつぶれる沢井は、ママの揺子を家に連れ込んで寝てしまう。翌朝、ミミは帰ってきて、事情を察し、別れるために戻ってきたと言って、沢井の荷物を外に出す。揺子は、ミミに消毒液の臭いがしたので、たぶん中絶してきたのだろうと、沢井に告げる。
   ミミは、三浦監督の新作「性少女マコ」での主演デビュー記者会見に出席している。記者たちの取材を受けるミミ。揺子の店で、お別れパーティをやっている。祭りのような盛り上がりだ。ミミは、見納めだと言って裸になる。店を出た沢井の足を、待ち伏せしていた二矢が刺す。たかが女のためにそこまでやるのかと沢井は問いかけるが、二矢は答えずに去る。痛てえなあと言いながら、よろよろと立ち上がる沢井。

2010年1月22日金曜日

水遁の術。

   角川シネマ新宿で、大雷蔵祭

   62年大映京都山本薩夫監督『忍びの者(32)』
   天正元年夏、織田信長(城健三朗→若山富三郎)は、北近江で、朝倉・浅井連合軍を破り、また一歩天下統一の夢に近付いていた。信長の前に立ちはだかる者で残るは、石山本願寺を信仰する一向一揆と、伊賀の忍者たちだ。
  浅井朝倉連合軍と信長の合戦場には、沢山の死体が転がっている。下柘植の木猿(西村晃)は、地面を這いながら、転がっている武士の死体の懐から金を盗もうとする。突然「おのれ、死人から盗みを働くのか」と声が掛かる。伊賀上野の百地砦の下人五右衛門(市川雷蔵)だ。忍者に盗みはご法度だ。木猿と1対1で対決する。しかし百地砦一の下忍五右衛門に敵わず木猿は逃げて行く。満足げに笑う五右衛門。
   百地砦の木鐸が叩かれ、村人が続々と館に集まる。砦の頭領、御大将百地三太夫(伊藤雄之助)が、上忍の葉蔵(加藤嘉)九度兵衛(千葉敏郎)を従えてやってくる。「五右衛門の読みの通り、信長が天下を取ろうとしている。しかし、天台、新言修験僧の流れをくむ我ら伊賀の者は、叡山を焼き打ちにし、神仏を恐れぬ信長を決して許すことはできない。いつ戦になってもよいように、心しておけ」と命ずる。下忍、投げの与八(中村豊)は五右衛門に敵愾心を燃やしている。それは、三太夫の妻イノネ(岸田今日子)が「御大将がお呼びです」と現れ。三太夫が、技術だけでなく、智力にも秀でた五右衛門には、イノネを手伝って砦の会計をやるようにと目を掛けたことで、反目は決定的になった。
   与八を全く気にも留めない五右衛門は帰り道、百地砦一の火薬使いの父(水原浩市)に、「御大将が自分を取り立ててくれた。これで下忍から上忍にのしあがるのだ」と目を輝かす。しかし、父は、戦いに明け暮れる忍者がつくづく嫌になったと漏らすのだ。
   その夜、三太夫は、寝間からイノネを退かせ、部屋に鍵をかける。外では館の下働きのムロタ(沖時男)にハタ(藤原礼子)が「御大将も若い奥さまをお貰いになって、夜は部屋に引き籠ったままじゃ」と言うと「お前は何もわかっていないな。御大将はイノネさまを嫁にお貰いになって半年、指一本触れていないぞ」と言う。事実、三太夫は、変装を施すと、寝室の天井からの抜け道を通って外に出る。素早い動きで走り始める。途中、木猿に出会うが、高く跳躍し、簡単に視界から消えた。その後、三太夫は、藤原砦に難なく忍び込み、館の中で、藤原砦の御大将藤林長門守となった。なんと!!伊賀上野で敵対しているという両砦の主人は、同一人物だったのだ!!

  やっぱり面白いなあ。講談に出てくる忍術使いという忍者を、修行の末、超人的な身体能力を持った修験僧とし、戦国時代の各武将の情報戦やゲリラ戦に関わったという歴史背景をきっちり描いた上で、、徳川時代確立した武家制度とは異なり、時代に翻弄される一人の人間の葛藤は、歴史小説としてリアリティを持たせている。また、信長軍との合戦シーン、想像以上のスケールだ。


    63年大映京都山本薩夫監督『続忍びの者(33)』
    天正9年の信長による伊賀への奇襲攻撃で、伊賀忍者は全滅したかに思われた。しかし散発的ではあるが、忍者たちによると思われる攻撃があり、信長(城健三朗→若山富三郎)は、徹底した忍者狩りを行っていた。

  N氏から電話があり、渋谷での打合せに途中参加。その後、渋谷で、餃子とビール。

2010年1月21日木曜日

かいじゅう?

    元同僚と、昼飯を西新橋の餡掛けスパ。思いのほかヘビーなガッツリ飯なんだな。
元会社で何人かと話し、

    新宿ピカデリーで、待望のアバター3D観る筈が間に合わず(苦笑)
    スパイク・ジョーンズ監督『かいじゅうたちのいるところ(31)』
    着ぐるみパジャマを着た8歳のマックス(マックス・レコーズ)は、飼い犬の?を階段を転げ落ちるように追い掛け、捕まえ噛み合っている。
    外は雪だ。マックスは、除雪車が通った後の雪山を固め穴を掘って、イブハー(雪の家)を作った姉のクレアに声を掛けるが、ボーイフレンドとの電話に夢中なクレアは相手にしてくれない。暫くしてクレアのボーイフレンドたち4人が車に乗ってやって来た。マックスはボーイフレンドたちと出掛けようとするクレアたちを雪玉で強襲する。雪合戦になるが、せっかくマックスが作った?は、潰されてしまう。雪に埋もれてマックスは泣いてしまうが、クレアとボーイフレンド4人は、車で出掛けてしまう。
   一人残されたマックスは、泣きながら雪まみれで、クレアの部屋に入り、ベッドの上を飛び跳ね、部屋中をびしょびしょにする。クレアの机の上に、自分が送ったオブジェがあったので、バラバラに壊して踏み潰した。
   でも、悲しくなったマックスがベッドで泣いていると、ママ(キャサリン・キーナー)が帰って来た。ママは、びしょびしょになったクレアの部屋を片付けてくれたが、依頼されていたレポートを明日の朝までに直して送らなければならないのだ。パパが亡くなってから、クレアとマックスを育てるために、ママは大変なのだ。それでも、マックスが考えた吸血鬼のビルの話しを聞いてくれるママ。
   数日後、ママのボーイフレンドが家に来ている。マックスは、自分の部屋を隠れ家に改造したのをママに見せようと思うが、何度呼んでもママは忙しいと相手にしてくれない。しかしマックスが居間に降りると、ママはボーイフレンド(マーク・ラファロ)とキスをしている。思わずマックスは、ボーイフレンドと、クレアとマックスの4人で夕食を取ろうとするママを困らせようと、ダイニングテーブルの上に登って暴れ出した。更に困っているママに噛み付いて、家を飛び出す。

  絵本が子供の為の本かどうかは別にして、絵本が原作らしい。見ていない。映画は、主人公の空想男子マックスの成長譚。マックスの主観ではなく、マックスを撮っている揺れ動くカメラが、男の子の不安定な感情をとても上手く表現している。終盤の展開は物足りなかったものの、中2男子どころか、8歳男児の気持ちで楽しむ。吹替版のママ役が永作博美だと聞いて、吹替版見ればよかったと思いつつも、マックスが子供店長、キャロルが高橋克美と聞くとかなり微妙だ。どうも、最近のキャスティングを見てる限り、映画人はテレビ局以下なような気がしてしまう。
   新宿石の家で、餃子とビール。

2010年1月20日水曜日

赤坂パエリア

  後は学校3コマ。イベント尻に火が点いてきたか(苦笑)。その後、赤坂にある大広告代理店に、学生を引率し、イベントへの協力願い。新しいビジネスビルの中の大企業のアウェイ感に、かなりビビり気味の学生に、優しく対応してくれたM氏。気を遣わせてしまって、申し訳ない。
  赤坂に会社があった頃、よく通ったスペイン系メシ屋で、随分久しぶりに晩飯。

2010年1月19日火曜日

今年初のダメ邦画。

   シネマート新宿で、村松亮太郎監督『ランブリングハート(30)』
   千早翠(臼田あさ美)は、勤めているワイン会社の上司有馬克也(大口兼悟)と交際半年で、婚約し、ラブホテルには何度も行くが、キスまでで、カラダは許さない。ある日、ラブホテルのベッドの上で、婚約指輪をプレゼントされ、プロポーズを受けたが、やはり、ラブホでの初エッチは嫌なのだ(何で、キスするためだけに、ラブホテルに二人で入るのだろう。今は、そういうもんなのか・・・)
   翌日、職場の先輩戸田里香(桑原裕子)とデパートの屋上で、ボルドーワイン(どう見ても安いボジョレーヌーボー)の試飲販売をしているが、全く売れない。翠は、ほどほどのバランスで物事を決めすぎる自分に自己嫌悪も感じている。それは、双子の妹の葵(臼田あさ美二役)が子供の頃から、積極的に男の子にアタックし、高校時代には、何度も衝動的に駆落ちをすると大騒ぎをしては、寂れた漁村の鮪の一本釣り漁師の父繁(大和田信也)と母の紀子(白石まるみ)を悩ませ、よく似た翠がとばっちりを受けたことがトラウマになっているのかもしれない。本当はプロポーズをされて喜ばなくてはいけないのに、何か喜べない自分に、公園で思わず涙をこぼしていると、ピエロのメイクをした若者がジャグリングやマジックを見せてくれる。
  翠のマンションの向かいには、お城のようなラブホテル“ファミー”がある。父親から葵が家出をしたので、もしそっちに行ったら帰るようにいってくれと電話が入る。ふと目をやると、克也が女と部屋にいるのが見える。ありえない事態に思わず、ベランダから携帯を落とすと、下で当たったのは葵だ。葵は、運命の人に出会ったので、やってきたという。葵の言う運命の人は、人気絶頂の芸能人、伊月航(ダイヤモンド☆ユカイ)だ。伊月がテレビの旅番組で、鮪の一本釣り船の体験で千早家に来た時に、恋に落ちたのだと言う。芸能人との数日間の体験で、運命の人だと言う妹に呆れ、一晩寝て実家に帰れと言う翠。
  しかし、翌日、翠が起きると、葵は早起きして、築地まで朝ご飯の材料を買いに行った上、バイト先まで見つけてきたという。それは、目の前のラブホテル、ファミーだった。通勤の途中、思わずファミーのゴミのポリバケツを蹴って倒す翠。掃除をしていた南真智(桐山漣)が、怒って注意をすると、葵が後ろから現れる。ファミーは、支配人の滋賀邦宏(斎藤洋介)に、眼鏡を掛けたおばさん夏目曜子(鈴木砂羽)、話し声が小さすぎて全く聞こえない会計係一堂静夫(小林大介)、清掃係の南真智。更に女王様のマリ(山野海)と豚男(芹口康孝)、ゲイボーイのリリー(阿部亮平)たちがいる。
色即ぜねれーしょんの臼田あさ美の主演というだけで見に行ったようなものだが…、こりゃ酷い(笑)。ちょっと洒落たラブストーリーってヤツに作りたかったんだろうが。エンディングのFinが、一番オシャレ(笑)。早く終わらないかなあと我慢比べのようだった。早くも2010年金返せ映画確定。ストーリーは、出来の悪い昭和の少女漫画のようだ。時々、CGで小粋な演出(苦笑)。音大じゃなくて、ラブホを舞台にしたのだめ。
突っ込み所満載。父親はマグロの一本釣りの職人的漁師だが、昼過ぎに(?)家を出る時の格好はどうみても日曜日に釣りに出掛ける素人だ。白石まるみ(オリオン座のむこうは名曲だった)と、鈴木砂羽は、クレジットを見て出ていたことを知ったがどの役だったのか、あんまり気になって、プログラム買ってしまった(苦笑)。性格の対照的な双子の姉妹、ラブホテル、運命の人、ジャグリングとマジックをするクラウン(芸をするピエロ)…。もう少し考えようなかったんだろうか。三題話しで作った設定みたいだな(笑)。ラブホテルを舞台に、臼田あさ美を主演で、相手役の男優は3人、予算は○○円みたいな発注(?!)。
   唯一、「成り下がり」を出してから、ピラニア軍団のような役を選ばない映画出演振り(勿論、撮影所の大部屋俳優制度なんてないからしょうがないが)のダイヤモンド☆ユカイには拍手だ。欲を言えば、もう少しバジェットの大きな映画のバイプレイヤーとして渋い出方して欲しい。成田三樹夫みたいな痛快な悪役いないからな。時代劇いいと思うんだけどな。
   ジュンク堂で、本漁り、赤坂で、前の会社で一緒に働いてJ氏に、学生企画イベントの相談。
    浅川マキさん亡くなったんだな。紀伊国屋ホールでのライブを見に行ったのは、20年以上前のことだろうな。その時には、既に耳を悪くして、いつライブを出来なくなるかもしれないと聞いて見にいった。その前は、文芸坐ル・ピリエで、それよりも前に高校生の頃にイベントかなんかで見た記憶がある。この機会に、詳細なバイオグラフィ発表されないだろうか・・・。

2010年1月18日月曜日

終日、家に

久し振りに、終日家に。洗濯をし、溜まっていた本を読み始めると、冬の一日など本当に短いものだ。

2010年1月17日日曜日

今年で52歳なのに中2男子

     N氏の誘いで、一ツ橋ホールで、サウンドノベル『石の海』弦を中心とした生演奏と芝居。ヒロイン・ベートラ役は、勝野洋とキャッシー中島の娘、勝野雅奈恵。何だか、中2男子の時のマドンナに似ていると思い始めると、ひねくれた令嬢の我が儘具合が、35年以上昔にフラッシュバック。ツンデレの思い付きに冬山で命を落とす身分卑しき男に、自己投影して涙(笑)。切ないなあ。
   うーむ、市川雷蔵祭に行くつもりが、N氏を誘い、久し振りに神保町三幸薗で、餃子とビール。途中から、紹興酒、飲み過ぎ帰る。