川端康成はやっぱり陰湿な変態だな。

　　同居人と地元フレンチで遅昼。その後一人で新宿に出て買い物。
　　阿佐ヶ谷ラピュタで篠田正浩監督の65年の作品『美しさと哀しみと』川端康成原作。若い加賀まりこの可愛さと少し落ち着いた八千草薫の完璧な美しさ。物語は、山村聰演じる50代半ばの小説家大山は、女流画家・音子が16、7歳の時に不倫の末妊娠出産させたが、子供は直ぐに死に、自殺未遂の末、精神を病んだのに捨てる。その後『16、7の女』という小説に書き、渡辺美佐子演じる本妻が元タイピストということで和文タイプを打って清書させる。今回15年振りに京都に訪れ、除夜の鐘を一緒に聞こうと無理矢理、音子の前に現れるのだ。音子の内弟子であるけい子は、大山の家庭に悪魔的に入り込み、音子に代わって大山に復讐しようとする。
　　川端康成の変態妄想炸裂。35歳の川端康成が16歳の女学生を画家とはいえ、不倫でやっちゃった上に妊娠、出産させる、今なら犯罪だ。精神を病んだ娘を捨てておいて、その経緯を小説にして、妻に清書させるというのは、川端康成的には、小説家としての業と言うかもしれないが、陰湿で、鬼のような変態だ。更に、山村聰ならともかく、赤塚不二夫書くところの『ベシ』みたいな気持ち悪いジジイが、次々と若い娘を毒牙にかけていきやがってと考えると、こちらも妄想して、勝手に嫉妬の炎に身を焦がすのであった。

日差しがあると少し幸せ。

　　　昼間は久しぶりに日差しが出る。気持ちいい。洗濯して、魚定食屋で昼食べて、近所で買物。新宿のジュンク堂で本を仕入れて、ＫＩＴ虎ノ門大学院セミナー最終日。
　　今日のテーマは演劇。ブロードウェイミュージカルを頂点として、多くの大学から大学院まで演劇に関する講座があり、演技論からマネージメントビジネスまで実践的な授業が行われている。また、各地方都市にＮＰＯが運営する劇場があり、裾野の広さが頂点を支えている。日本にだって地方劇団がと思い色々思いを巡らせてみても、ハコ物行政で作られた空っぽの箱があるだけだ。文化人やハイソサエティが、芸術を理解できない人間に施すものは、エンターテイメントではない。芸術と大衆文化という垣根さえない。この五日間は考えさせられたな。エンタテインメント・ビジネス。金儲けの手段と言い切ることには抵抗感が強いが、グラスルーツを耕すためには、指導者と資金が必須だ。それを提供するのが、王侯貴族しかいないということは、あまりに絶望的だ。王侯貴族かビル・ゲイツか、芸術の神でもない自分には望みようがない。チャップリンだかエジソンが言った「この人生は、どんなにつらくとも生きるに値する。 そのためには三つのことが必要だ。それは、勇気と、希望と、いくらかのお金だ」という意味の少しのお金が必要だ。（こんなことを、吝（しわい）屋のエジソンが言う訳ないな）。
　　　修了証書授与式を兼ねた懇親会があり、金沢工業大学の学長から手渡しされる。懇親会で、色々な人から『アロハ姿の怪しい人で気になっていました。どちらの方ですか』と声を掛けられるが、どちらの人でもない・・・。ただの怪しい失業者です。と言いながら、今更ながら、社会では所属が大事だと確認する。○○さんは、変人だけど、どこそこの何の人というのと、あの変わった人は、無職の人というのでは、職質の末確保されてもしょうがないと自分でも思う。同居人が、痴漢とか買春とかしないでくれというのも気持は分かるが、誰でも知っているどこそこ会社の部長が、酔って帰る途中に痴漢して逮捕というほうがニュース性はあると思う（苦笑）。
　　　雷鳴轟く中帰宅して、テレビを点けると「打撃少女ルリ」をやっている。「忍者パパ」の山本康人が原作。山本康人のタッチと、表情の乏しい菊川玲とすごく合うなあ。ナイス・キャスティングというか、菊川玲主役のドラマによくぞ見つけたな！！と思ったら、菊川玲の母親役が石野眞子なので、少しショックを受ける。自分の娘だったのか、菊川玲。妻が石野眞子で、娘が菊川玲な家庭。その家のパパって、普通の人間では務まらない気がする。父親が升毅という微妙に昼ドラ臭のする人。この人、こんな力強い名前だったんだな（笑）。主題歌。GLAY！！この枠の主題歌？そこまで安売りか？と突っ込み処満載。

マクドナルドのジューシーチキン

　　何だか、スコールのような雨が降ったり止んだり。今日のＫＩＴ虎ノ門大学院は、スポーツマーケティングに関して。ＭＬＢの東アジア事務所のマネージメントディレクター本人が講演、更にネットでの参加で、ＮＦＬの副社長。このジャンルでのというか、やはりエンタテインメント・マーケティング全般に関して、アメリカに比べて日本は圧倒的に戦略面で遅れていることを痛感。No Mature Marketへの導入には、Grass　Roots（草の根とでも訳すのか）と、High　End　Performerを両輪で展開していくということと、まず、メディアを通じて認知をさせ、次にその国の文化の一部とさせ、最後にPassionに訴えるという話や、中国において、NBAは20年掛けてこれを達成したとか、MLBは5年計画で進行しているとか、Unaware→Aware→Fan→Consumerという4stepとか・・。ビジネスなんだよな。最近の地上波のスポーツ番組のエンタメ化というのか、バラエティ番組化は、テレビ業界の世帯視聴率至上主義の中で、スポーツファン以外の人間のチャンネルザッピングを少しでも遅らせようという涙ぐましい努力が、スポーツのPassionをすっかり奪ってしまい、逆に非エンタテインメント化していることを憂慮する、というより、世帯別視聴率というデッドエンドに嵌まって、メディアとして自滅しようとしていることにざまあ見ろ！！と罵りたい（笑）。
Without a sports,there is no business.というMLBのBusiness Philosphy。NO MUSIC NO LIFEではなく、No music,no businessだということをもう一度音楽業界は考える必要があるかもしれないな。
　帰りのJRの中で、マクドナルドのスパイシーチキンのCFの、マクドナルドらしい商品シズルと出演している女の子のとてつもなく魅力的な目の離れ方に（Courtesy of " 小林信彦”）目を奪われる。正直、マクドナルドなどでハンバーガーを食べたのは、覚えていないくらいご無沙汰だが、ググってみると、結構気になる人は多いようで、eliteの高橋京子というモデルだとわかる。残念ながら、マクドナルドのHPでの動画ストリーミングは終了していたが、ファッションモデルとしての顔と、スパイシーチキンのCFやブログでのオフの写真での顔とのギャップが凄い。さすがeliteのモデル。

雨が空から降れば、想い出はしとしとにじむ。

　　久しぶりに晴れたので、洗濯。撤去自転車を引き取りに行き、そのまま買い物。前から気になっていた元魚屋がやっているという定食屋で、鯖を焼いてもらう。美味い。一度夜に来たい。
　　夕方からＫＩＴ虎ノ門大学院。昨日アロハを突っ込まれ少しムッとしたので、ひときわ派手なアロハで。今日は、WOWOWの代表取締役と、アメリカのエミー賞のチェアマン。ちょっと考えるところあって、今日が一番面白かったかな。地元美少女インド料理で、タンドリーにビール。

しとしとピッチャン、しとピッチャン。チャンの仕事は刺客ぞな。

　　　天気が冴えないと気分もなあ。とりあえず洗濯して、部屋干しとアイロン掛け。撤去自転車を引き取りに行こうかと思ったが、嫌な感じの小雨が止まない。
　　　諦めて渋谷で散髪して、KIT虎ノ門大学院サマーセミナー二日目。今日の講師はavexの知財部門の執行役員とライブネーションのグローバルツアリング部門のシニアバイスプレジデント。セミナーのコーディネートの北谷氏がコンサートプロモーター的な仕事をしていたらしいので、一番詳しい分野だろうか。ライブネーションのトーマスさんは、マドンナのニースでのコンサートの合間でのネット参加。うーん昨日と一緒で、全体的に欲求不満が残る突っ込み不足な感じ。自分も会社のお金で参加しているのであれば、正にタイムリーな話ばかりで、充分満足すると思うのだが、1日あたり2万円の聴講料払っていると思うとなあ。まあ、有料受講者少ないので、主催者は、赤字イベントとして、かなり痛いことになっていると思うのだが・・・。北谷さんが個人的に呼込んだ客人が増えている。その中に、聖心女子大准教授として、あのマーシャ・クラッカーさんが。彼女の問題では全く無いのだが、25年程前に、彼女がパーソナリティーをしていたＦＭ東京のコーヒータイムという番組の美空ひばりさんのゲストに関して、とても痛い思い出があり、古傷が痛む（笑）。

平均賃金が下がると、失業給付金も減るんだな。待て、掛け金は26年自分が払込んだ筈。これまで増えこそすれ、給料引き落としの金額が減ったことがあっただろうか。

　　午前中は職安。何でも、昨年の平均賃金が下がったので、それに合わせて、失業給付金も下がるそうだ。切ない世の中だなあ(苦笑)。昼、元会社に顔を出して昼食。
　　有楽町に出て日劇で『ハンナプトラ3』。中国が舞台だが なぜミッシェル・ヨーがミイラ達の呪いを解くところだけ、英語なんだ？(笑)他は西洋人と話すところ以外は中国語なのに。そんなこと言っても、ヒロインのリン役のイザベラ・リョンだけで全てＯＫに。世界に魅力的な女優が、どんどん生まれている。まあ、私の知り合いは皆、お前は女子の90%がストライクゾーンなのだから誰でもいいだろうと突っ込むだろうな。その通り！！世界の映画の成功の80%は、女優の魅力が担っている。という訳で、シリーズ中、一番いいと思うのだった。
　　夜は、金沢工業大学大学院の虎ノ門校舎のサマーセミナー。5夜連続でエンタメの講義。初日は、映画。ハリウッド中心の話。面白かったけど、受講者が少ないのは、授業料の問題だろうか。金沢工業大学大学院虎ノ門キャンパス、略してK.I.T.虎ノ門大学院。知的財産のプロフェッショナルコースがあり、社会人でも通えそうで、楽しみだったが。今日の運営見ていると、ちょっと微妙だぞ。まあ、結論は、金曜日に。

クラウザー様が高円寺阿波踊りに降臨。なわきゃない。

　昨晩から携帯の決定ボタンが使えなくなる。更にクリア、か、な、や、わと縦一列死んだ。ビンゴである。昔のテレビのように叩いたり 、脅したりすかしたりしても復活せず。二年使えば寿命なのか。慌てて渋谷宮益坂ドコモショップで完全防水を購入。カウンターの女性は派遣なのか。なかなか粒揃い。 キャバ嬢風、ＯＬ風、ロハス系、文化系とタイプも揃っていて、何だか可笑しい。指名できるといいのだが。
　その後、渋谷シネマライズで『ＴＯＫＹＯ』。1本目のゴンドリーと3本目のボン・ジュノが気に入る。カラックスも悪くはないが、後半の法廷シーンちょっと長くて寝る。ボン・ジュノの香川照之と蒼井優、最近観た二人の沢山の作品の中では秀逸。やっぱり蒼井優、いるだけで空気が変わる気がしてしまう。
　続いて、独身美人ＯＬと夫婦50歳割引きを使って、シネクイントで『デトロイト・メタル・シティ』。松山ケンイチ、あるいはプロモーションの効果か、若者を中心に大入り。クイントのＳ氏に20日のイベントの参加のお礼を言ったが、土日好調でそれどころではない感じ。中身は突っ込みたいところも沢山あるものの、楽しめた。漫画よりも実写の方が渋谷系おしゃれは、かなり気持ち悪いが、デスメタル部分は結構頑張っていた。加藤ローサは、どんな映画に出ても加藤ローサだけど、可愛いなあ。加藤ローサみたいな女の子の役は加藤ローサにしかできない。
　ＹＯＳＡＫＯＩソーランで殺気立っている渋谷を避けて、沖縄料理食べようと高円寺きよ香に行くが、高円寺は、、高円寺阿波踊りが佳境。各連が、想像以上に本格的で、途中下車してよかった。