2009年11月14日土曜日

ドレミファ娘、間に合わず。

    昼から体験入学の講師。男子2人女子1人。調子に乗って喋り過ぎ、シネマヴェーラ渋谷の洞口依子特集全く間に合わず、渋谷パルコのリブロで本を買うが、時間余り、兆楽で、餃子とビールしながら、本を読む。
    赤坂で高校時代のサークルの後輩たちの同期飲み会に参加。府中高校軽音楽部45周年と、学生時代に組んでいたバンドのG&Pの結成30周年記念をやろうと約束した気がするが、酔っ払いの戯言の一つなような・・・。

2009年11月13日金曜日

横浜たそがれ。

  講義2コマ。1年のイベント実習はそろそろ詰めないといけなくなってきた。
  横浜の畏兄Iさんのオフィスまで。西荻の名物居酒屋「戎」、横浜にもあったんだな。盛り上がって今日もベロベロ。

2009年11月12日木曜日

COCO et COCO

   シネマート六本木で、

   アンヌ・フォンテーヌ監督『ココ・アヴァン・シャネル(647)』
   1893年フランスの南西部オーベルニュ地方の孤児院に、まだ幼いアドリエンヌとガブラエルの姉妹は、母を亡くし父親に連れられやってきた。日曜日の面会日、ガブリエルは楽しみにしていたが、父親は一度もやって来なかった。
   15年後、フランス中部の街ムーランのカフェで、「ココの歌」を歌って踊る、アドリエンヌ(マリー・ジアン)とガブリエル(オドレイ・トトゥ)の成長した姿がある。ムーランに駐屯中の軍人?は、アドリエンヌの恋人だった。ある日、?は同僚のエティエンヌ・バルザン(ブノア・ポールブールド)を連れてくる。バルザンは、ガブリエルよりもココと言う愛称の方がいいと言う。その後、ココは、ガブリエルの終生の呼び名となった。アドリアンヌとココは、昼間はお針子で生計を立てている。


    クリスチャン・デュケイ監督『ココ・シャネル(648)』
   1954年、70歳になったココ・シャネル(シャーリー・マクレーン)は、パリのオートクチュールの店で、15年ぶりにコレクションを開く。シャネルの復活に、ジャン・コクトー、サルバドール・ダリ、ルキノ・ヴィスコンティなどパリの文化人や、ファッション関係者が集まる。しかし、そのコレクションを観た観客たちは失望し途中で退席し、残ったものもお義理の拍手がまばらに起きて、そそくさと去って行った。翌日のマスコミは「過去から脱却できない」「老婆に向けたモード」などと酷評した。


   こっちは晩年のココ・シャネルをシャーリー・マクレーンが演じるというのが売りだが、完全にテレ・フューチャーで、シャネルの人生を描くハーレクイン・ロマンスのようなものだな。非常に説明的で、誰にでも分かり易いのだが、フランスと言うより、ベタなアメリカが舞台の映画のようだ。まあ二本見れば、ココ・シャネルと言う人の人生と周囲の人が分かると言うことだ。これでちょっとした蘊蓄が語れるようになったのだ(苦笑)。

   飯田橋の出版社に企画持ち込み。またまた、持ち込みと言いながら、酒をたかってしまう(苦笑)。飯田橋駅近くの、何でも東京で一番古い沖縄料理屋で、何故か焼きとん。こりゃ、んまい!! ビールから泡盛を飲むうちに完成型に。眠いなあ。

2009年11月11日水曜日

話し好き。

   学校3コマの日。夜はとある異業種勉強会の講師で銀座のルノアール。15人強を前に、デジタルは、ミュージックエンタテイメントをどう変えたかと言うお題で、一時間程語り、参加者との質疑応答。その後、近くの居酒屋に場所を移して懇親会。喋り倒した一日だったが、楽しいなあ。

2009年11月10日火曜日

佐藤慶の役は、どれも死んでしまうなと思ったが、善人だろうと悪人だろうと不死身の人間はいない。

   午前中は、赤坂でメンタルクリニック。薬を少し減らして貰う。阿佐ヶ谷に行こうとすると、阿佐ヶ谷駅で人身事故で中央線快速各駅停車、上下線とも運休。やっと動き出し、

    ラピュタ阿佐ヶ谷で、俳優 佐藤慶
    62年近代映画協会新藤兼人監督『人間(643)』
     東九州南端の漁村、小さな荷役船海神丸は、盆の祭り前にひと稼ぎしようと、島まで行き石を積んでくることになった。船長は亀五郎(殿山泰司)、船頭の八蔵(佐藤慶)、亀五郎の甥の少年三吉(山本圭)。八蔵は、しきりとお盆前に帰りたいので行きたくないとぼやいている。亀五郎は、どんなにゆっくり行っても、明日の夕方には帰ってこれるだろうと言う。八蔵だって、お盆の祭りで遊ぶ金は欲しいのだ。食糧や水を積み、準備をしていると、後家の海女五郎蔵(乙羽信子)が、採った鮑を島に売りに行きたいので乗せてくれと言う。
    素晴らしい晴天の中、海神丸は出航する。朝飯を食いながら、擦れ違う漁船から鰹を投げて貰ったり、順調な航海かと思っていた。しかし、亀五郎は、雨雲を見つける。時化になり、揺れる船内で握り飯を食べながら、まだ暫くは少し遅れるだけだと皆は思っていた。


   69年日活西村昭五郎監督『やくざ番外地(644)』
     東京都下で、急速に発展する多摩市。そこには、昔ながらの博徒、高瀬組が仕切っていたが、最近愚連隊の血生会が暴れまわっていた。23区の組を次々に傘下に入れ束ねた新興勢力の能耳組は、多摩市を手中に収める事を狙っていた。着流し姿の高瀬組の金吾(岡崎二郎)が血生会に痛めつけられていた。そこに村木(丹波哲郎)と?が現れ、血生会の連中を殴りつけ金吾を逃がし、沢地はいるかと尋ねる。沢地は、おめえらは高瀬組かと言って、ドスを取り出し飛びかかるが、やはり殴られる。高瀬組じゃねえ。敵の敵は味方だぜと言い、この高瀬組を叩き潰す協力をするぞと、沢地たちをとあるビルに案内する。ここをお前らの事務所にすればいいと言って、血生会事務所の看板を掲げさせ、遊ぶ金まで渡す村木。

   62年東映京都内出好吉監督『祇園の暗殺者(645)』
    文久二年、夜の京都、祇園にある料理屋大文字を出ようとする志戸原兼作(近衛十四郎)に芸妓の辰路(千原しのぶ)が「いや、もうお帰りやすか」 「用を思い出した。」次第に何人かと連れ立って歩き、とある長屋の前で立ち止まる。目明かしの佐平の家だった。戸を打ち破り、佐平、妻、小者を切り捨て る。奸斬状を貼り付け、去ろうとした志度原は、押し入れの中に人の気配を感じ開けると、両親が惨殺されるのを目撃してしまった幼い娘がいた。目を開き、口 を大きく開いたまま凍りついた表情の娘の顔は志戸原の脳裏に焼き付いた。志度原たちが去って直ぐに、上の娘が帰宅し、中に入る。娘の悲鳴が夜の京の街に響く。
  薩摩藩下士の倅、田代新二郎(菅貫太郎)が、京都に上ってきた。顔見知りがいる訳でなく、貧しい身なりの田代を京都の薩摩屋敷のものは誰も相手にしない。大久保一蔵(原田甲子郎)を見かけ声を掛けるが、大久保は原田なと知らず相手にしない。途方に暮れ、当てなく京都をさ迷っていると、志戸原を見て「あれが、薩摩の人斬り志戸原だ!」と囁く声を聞いて跡を着ける。志戸原は、土佐勤皇党の武市瑞山(佐藤慶)と打合せをするところだった。料理屋で出会った越後の本間精一郎(楠本健二)が、

志戸原兼作(近衛十四郎)辰路(千原しのぶ)吉岡寅之助(伏見扇太郎)おえん(木村俊恵) お鶴(北沢典子)おくに(三原有美子)武市瑞山(佐藤慶)大久保市蔵(原田甲子郎)田代新次郎(菅貫太郎)九条関白家島田左近(片岡栄二郎)佐平(吉田義夫)久坂義助(安藤三男)越後本間精一郎(楠本健二)
渡辺金三郎(高松錦之助)寺島修三郎(木島修次郎)五十嵐圭蔵(大里健太郎)安部多次馬(阿波地大輔)慈光(汐見洋)岡田以蔵(南方英二)香川敬介(中村錦司)平岩進太郎(唐沢民賢)君香(富永佳代子)乙弥(木内三枝子)嵯峨千之助(佐藤洋)森孫六(毛利清二)お栄(明智八百栄)
喜一(倉丘伸太郎→倉丘伸太朗)お芳(小谷悦子)老婆(泉春子)浪士ABC(田代進、若井緑郎、大月正太郎)


   68年創造社大島渚監督『帰って来たヨッパライ(646)』
   福岡の海岸。大学の卒業旅行にやってきた3人、大ノッポ(加藤和彦)中ノッポ(北山修)チビ(端田宣彦)。指鉄砲を頭に当てられた時の表情を練習 している。着ていた服を砂浜に脱ぎ捨て、茶色いブリーフ一枚で海に入る3人。砂浜から手が出て来て、中ノッポとチビの服を地中に引っ張り込んでは、別の服 を変わりに出す手。3人が海から上がり服が変わり、五百円札が二枚置いてあることに気が付く。中ノッポは、カーキ色でハングル文字の入った軍服を着て、チビは黒い詰襟を着る。
    タバコを買おうして、こんな田舎の小さなタバコ屋ならば、シンセイが10円上がったことをしらないかもしれないと中ノッポは思いついて、「シンセイひと箱40円ですよね」と言うと、タバコ屋の老婆(殿山泰司)は「えっ、シンセイひと箱40円?」と言う。中ノッポは、「日本全国シンセイひと箱40円ですよ。」と念を押した。老婆は慌てて110番に電話をして、「あれが来ています。タバコなんかの値段を知らないと聞いていたのでピンと来ました。直ぐに来て下さい」と言っている。すぐに、パトカーのサイレンが聞こえ始める。隠れる三人。警察犬を連れた消防団の法被を着た漁民(小松方正)がやってくる。「バス停はどこですか?」と尋ねると、交通手段について知らないのは、韓国からの密航者だからだろうと決め付けて、三人を縛り上げる。
    パトカーに連れて行かれる途中、自分たちの服を着た二人組を見つける。繋がれたまま、二人を追い掛ける三人。とりあえず逃げおおせ、銭湯に入る。女湯から、「服なんか、人のものを奪っちゃえばいいのよ」と言う娘(緑魔子)。そこに、警官が現れる。密航者捜索で大変だと言う警官な適当に合わせて、脱衣場にあった服を盗み、外に出る。チビが着替えた筈の服を抱えている。今回の体験の記念に持って帰りたいと言う。これを見せても信じて貰えないだろうと話しながら歩いていると、ピストルを構えた男(佐藤慶)が、自分は韓国陸軍兵曹イーチョンヨル、ベトナム戦線を命じられたので脱走したのだ、もう一人は、慶尚道の?高校生のキムファ(車大善)で、日本で勉強をしたくて密航してきたのだと言う。ついては、二人には自分たちの身代わりに死んでほしいと言うのだ。必死に逃げ出す三人。
    浜まで逃げ、福岡監獄後の石碑の前にくる。そこに警官たちが現れ、三人は捕まる。自分たちは日本人だと言い張っても信用されず、密航者としてボートに乗せられ釜山港へ。軍法会議に掛けられ、ベトナム戦線を志望していると言われ、送り出される。ベトナムで、君た
ちは最前線を希望しているだろうと言われ、そこで爆死する。チマチョゴリを着た女たちが、和になって踊っている。女たちの円の中入り踊る。踊っていると「服を盗むことも出来なかったの?」と女の声がする。死んだと思っていたが、夢だったのだ。逃げ疲れた三人はそこで寝ていたのだ。

  博華開いていて、餃子とビール。入ってくる客、入ってくる客、一週間の休みの訳を聞くので、会計の時に聞こうと思っていたのに必要なくなる。よかった、よかった。

2009年11月9日月曜日

ブレスト楽し

   10時から旗の台で打合せ。早めに余裕をみて家を出た筈が、山手線、埼京線がトラブルで大混乱。新宿駅山手線のホームは人で溢れかえっている。2、3分間隔のマジックのようなダイヤで運転しているのが、20分も停まれば、こんなになっちゃうのだなあと思う。結局20分は遅れで到着。しかし打合せは、なかなか充実したものになり、かなりグレートな企画を思いついてしまう。

   ポレポレ東中野で、女優 岡田茉莉子

   62年松竹大船木下恵介監督『今年の恋(641)』

山田光(田村正和)相川一郎(石川竜二)山田良平(野々村潔)山田正(吉田輝雄)婆やもと子(東山千栄子)女中葉子(堀真奈美)相川美加子(岡田茉莉子)相川一作(三遊亭円遊)お絞(浪花千栄子)女中茂子(若水ヤエ子)広沢道子(峯京子)林(菅原通済)清子(高森和子)菊ちゃん(町田祥子)杉本先生(三木のり平)

   61年松竹大船大庭秀雄監督『女舞(642)』

浜村千弥(岡田茉莉子)浜村修平(三津田健)布川教授(宮口精二)神崎啓作(仲谷昇)西川昌三(佐田啓二)朝弥(岩下志麻)夏弥(千之赫子)五条克子(杉田弘子)秀弥(清川虹子)富弥(三谷幸子)文弥(城山順子)宿の老婆(北林谷栄)友代(二木てるみ)とめ(島かおり)茜(日比野恵子)茜のマネージャー(永井達郎)西川家の執事(稲川善一)劇場の案内係(町田祥子)作曲家(長谷部朋香)尾上梅幸(尾上梅幸)

2009年11月8日日曜日

谷崎、雨情、太宰、檀、文化系男子は情けないなあ。

   神保町シアターで、日本文芸散歩

   63年東京映画豊田四郎監督『台所太平記(637)』
  (森繁NA)近頃は、世の中が難しくなってきて、使用人を女中などと言うと差し障りがある場合もあります。昔は下女などと言ったこともありましたが…。私の家も京都南禅寺近くに住んでいた頃や伊豆山に住んでいた頃には色々な女中さんがおりました…。この初(森光子)は鹿児島泊の出身で、長い間うちでよく働いてくれました…。
   千倉磊吉(森繁久弥)の腰を揉む初。「君はウチに来たのは何年かね?」「昭和23年です。」「君は鹿児島泊の出身だね。何か面白いことあるのかね。」「人によっては面白いかもしれません。夜話と言う習慣があります。」「夜話って何だね。」「男は女の所に話に行くです。」「夜這いかね。さぞお初はもてたんだろうね。」「いえ、私は村でただ一人夜話されない娘でした。でも、一度夜話を追い返したことがあります。」「夜這いされたことがないのに、おかしいんじゃないか」「いや、村ではなく、神戸でのことです。そこのご主人が夜這いをしてきたので、抵抗しました。私は体は大事にしたいので、」

   57年東京映画久松静児監督『雨情(638)』
   この映画は、野口雨情の自伝ではなく、明治後期から大正初めまで各地を放浪した雨情の人生に基づいて創作したフィクションである・・・。
  田舎道を歩いている雨情(森繁久弥)、

森繁久弥 野口雨情(森繁久彌)雨情の母(英百合子)妻しづ(木暮実千代)芸者加代(草笛光子)田奈部兼吉(千秋実)田奈部房江(扇千景)大津留五郎(小杉義男)清水竹次郎(中村是好)沢村(加藤春哉)小樽日報社々長(坂内英二郎)小樽日報社記者(竹内軍平)石川啄木(原保美)妻節子(岩崎加根子)足黒万助(藤原釜足)船頭(左卜全)娘船頭おかよ(青山京子)恋人勘一(久保明)大浦政一(石黒達也)中山晋平(山形勲)伊藤金之助(多々良純)富岡仙蔵(山茶花究)番頭由造(宮島健一)芸者かよ子(秋吉光果)女中おとき(菅井きん)磯原の村長(福原秀雄)松前屋の亭主(川上健太郎)松前屋のおかみ(小沢経子)柏屋のおかみ(月野道代)河内屋の亭主(田中志幸)材木屋番頭(常盤耕司)早稲田詩社同人A(江幡高志)早稲田詩社同人B(塚原信夫)


  67年日活斎藤光正監督『斜陽のおもかげ(639)』

  86年東映京都深作欣二監督『火宅の人(640)』
強い風が吹いている。幼少期の一雄(伊勢)父親(石橋蓮司)と母(檀ふみ)と妹二人と、駅に急いでいる。苛立ち急かす父。慌てた母は転ぶ。母の持っていた大きなバスケットから毛糸の玉がいくつも転がる。激怒した父親は、転んだ母を蹴り、「もう いい!!ワシは一人で行く」と言って、走り去る。転がった毛糸の玉を拾い集め、母に抱きついて泣く妹たち。母が子供たちに「お父さまは、神経衰弱というご病気なのです。」
その後、母は年下の大学生(岡本大輔)と恋に落ちた。ある日「一雄さんは強か子ですよ。妹たちを可愛がるいいお兄さんです。もう会えんことになっても泣かんです。母さんも泣かんから…。あんたが大きくなった時に分かると思うけど…。」と言って、家を出た。妹たちと母の乗った人力車を追い掛けるが、遠ざかって行く人力車。泣く二人の妹。こうして母は遠いところへ行った。
40年後、妻や子供たちを裏切って、青森へと旅立つ。人待ち顔の桂一雄(緒形拳)。発車ベルが鳴り始めるが、まだ現れない。そこに、「桂さ~ん」と恵子(原田美枝子)が階段を駆け下りてくる。飛び乗ると同時に発車する。手を握り締め、席に案内する桂。「来て貰えないかと思った。」「奥様とお子様のことを考えて悩みました。」
恵子を知ってから10年近くになる。恵子は、紹介状を持って現れ、芝居がやりたいと言う。自分はよく知らないが、生活することは難しいんじゃないかと言うと、そのために桂が知っているバーを紹介してほしいと言う。母と同じ九州弁の娘が気になった。