2009年11月10日火曜日

佐藤慶の役は、どれも死んでしまうなと思ったが、善人だろうと悪人だろうと不死身の人間はいない。

   午前中は、赤坂でメンタルクリニック。薬を少し減らして貰う。阿佐ヶ谷に行こうとすると、阿佐ヶ谷駅で人身事故で中央線快速各駅停車、上下線とも運休。やっと動き出し、

    ラピュタ阿佐ヶ谷で、俳優 佐藤慶
    62年近代映画協会新藤兼人監督『人間(643)』
     東九州南端の漁村、小さな荷役船海神丸は、盆の祭り前にひと稼ぎしようと、島まで行き石を積んでくることになった。船長は亀五郎(殿山泰司)、船頭の八蔵(佐藤慶)、亀五郎の甥の少年三吉(山本圭)。八蔵は、しきりとお盆前に帰りたいので行きたくないとぼやいている。亀五郎は、どんなにゆっくり行っても、明日の夕方には帰ってこれるだろうと言う。八蔵だって、お盆の祭りで遊ぶ金は欲しいのだ。食糧や水を積み、準備をしていると、後家の海女五郎蔵(乙羽信子)が、採った鮑を島に売りに行きたいので乗せてくれと言う。
    素晴らしい晴天の中、海神丸は出航する。朝飯を食いながら、擦れ違う漁船から鰹を投げて貰ったり、順調な航海かと思っていた。しかし、亀五郎は、雨雲を見つける。時化になり、揺れる船内で握り飯を食べながら、まだ暫くは少し遅れるだけだと皆は思っていた。


   69年日活西村昭五郎監督『やくざ番外地(644)』
     東京都下で、急速に発展する多摩市。そこには、昔ながらの博徒、高瀬組が仕切っていたが、最近愚連隊の血生会が暴れまわっていた。23区の組を次々に傘下に入れ束ねた新興勢力の能耳組は、多摩市を手中に収める事を狙っていた。着流し姿の高瀬組の金吾(岡崎二郎)が血生会に痛めつけられていた。そこに村木(丹波哲郎)と?が現れ、血生会の連中を殴りつけ金吾を逃がし、沢地はいるかと尋ねる。沢地は、おめえらは高瀬組かと言って、ドスを取り出し飛びかかるが、やはり殴られる。高瀬組じゃねえ。敵の敵は味方だぜと言い、この高瀬組を叩き潰す協力をするぞと、沢地たちをとあるビルに案内する。ここをお前らの事務所にすればいいと言って、血生会事務所の看板を掲げさせ、遊ぶ金まで渡す村木。

   62年東映京都内出好吉監督『祇園の暗殺者(645)』
    文久二年、夜の京都、祇園にある料理屋大文字を出ようとする志戸原兼作(近衛十四郎)に芸妓の辰路(千原しのぶ)が「いや、もうお帰りやすか」 「用を思い出した。」次第に何人かと連れ立って歩き、とある長屋の前で立ち止まる。目明かしの佐平の家だった。戸を打ち破り、佐平、妻、小者を切り捨て る。奸斬状を貼り付け、去ろうとした志度原は、押し入れの中に人の気配を感じ開けると、両親が惨殺されるのを目撃してしまった幼い娘がいた。目を開き、口 を大きく開いたまま凍りついた表情の娘の顔は志戸原の脳裏に焼き付いた。志度原たちが去って直ぐに、上の娘が帰宅し、中に入る。娘の悲鳴が夜の京の街に響く。
  薩摩藩下士の倅、田代新二郎(菅貫太郎)が、京都に上ってきた。顔見知りがいる訳でなく、貧しい身なりの田代を京都の薩摩屋敷のものは誰も相手にしない。大久保一蔵(原田甲子郎)を見かけ声を掛けるが、大久保は原田なと知らず相手にしない。途方に暮れ、当てなく京都をさ迷っていると、志戸原を見て「あれが、薩摩の人斬り志戸原だ!」と囁く声を聞いて跡を着ける。志戸原は、土佐勤皇党の武市瑞山(佐藤慶)と打合せをするところだった。料理屋で出会った越後の本間精一郎(楠本健二)が、

志戸原兼作(近衛十四郎)辰路(千原しのぶ)吉岡寅之助(伏見扇太郎)おえん(木村俊恵) お鶴(北沢典子)おくに(三原有美子)武市瑞山(佐藤慶)大久保市蔵(原田甲子郎)田代新次郎(菅貫太郎)九条関白家島田左近(片岡栄二郎)佐平(吉田義夫)久坂義助(安藤三男)越後本間精一郎(楠本健二)
渡辺金三郎(高松錦之助)寺島修三郎(木島修次郎)五十嵐圭蔵(大里健太郎)安部多次馬(阿波地大輔)慈光(汐見洋)岡田以蔵(南方英二)香川敬介(中村錦司)平岩進太郎(唐沢民賢)君香(富永佳代子)乙弥(木内三枝子)嵯峨千之助(佐藤洋)森孫六(毛利清二)お栄(明智八百栄)
喜一(倉丘伸太郎→倉丘伸太朗)お芳(小谷悦子)老婆(泉春子)浪士ABC(田代進、若井緑郎、大月正太郎)


   68年創造社大島渚監督『帰って来たヨッパライ(646)』
   福岡の海岸。大学の卒業旅行にやってきた3人、大ノッポ(加藤和彦)中ノッポ(北山修)チビ(端田宣彦)。指鉄砲を頭に当てられた時の表情を練習 している。着ていた服を砂浜に脱ぎ捨て、茶色いブリーフ一枚で海に入る3人。砂浜から手が出て来て、中ノッポとチビの服を地中に引っ張り込んでは、別の服 を変わりに出す手。3人が海から上がり服が変わり、五百円札が二枚置いてあることに気が付く。中ノッポは、カーキ色でハングル文字の入った軍服を着て、チビは黒い詰襟を着る。
    タバコを買おうして、こんな田舎の小さなタバコ屋ならば、シンセイが10円上がったことをしらないかもしれないと中ノッポは思いついて、「シンセイひと箱40円ですよね」と言うと、タバコ屋の老婆(殿山泰司)は「えっ、シンセイひと箱40円?」と言う。中ノッポは、「日本全国シンセイひと箱40円ですよ。」と念を押した。老婆は慌てて110番に電話をして、「あれが来ています。タバコなんかの値段を知らないと聞いていたのでピンと来ました。直ぐに来て下さい」と言っている。すぐに、パトカーのサイレンが聞こえ始める。隠れる三人。警察犬を連れた消防団の法被を着た漁民(小松方正)がやってくる。「バス停はどこですか?」と尋ねると、交通手段について知らないのは、韓国からの密航者だからだろうと決め付けて、三人を縛り上げる。
    パトカーに連れて行かれる途中、自分たちの服を着た二人組を見つける。繋がれたまま、二人を追い掛ける三人。とりあえず逃げおおせ、銭湯に入る。女湯から、「服なんか、人のものを奪っちゃえばいいのよ」と言う娘(緑魔子)。そこに、警官が現れる。密航者捜索で大変だと言う警官な適当に合わせて、脱衣場にあった服を盗み、外に出る。チビが着替えた筈の服を抱えている。今回の体験の記念に持って帰りたいと言う。これを見せても信じて貰えないだろうと話しながら歩いていると、ピストルを構えた男(佐藤慶)が、自分は韓国陸軍兵曹イーチョンヨル、ベトナム戦線を命じられたので脱走したのだ、もう一人は、慶尚道の?高校生のキムファ(車大善)で、日本で勉強をしたくて密航してきたのだと言う。ついては、二人には自分たちの身代わりに死んでほしいと言うのだ。必死に逃げ出す三人。
    浜まで逃げ、福岡監獄後の石碑の前にくる。そこに警官たちが現れ、三人は捕まる。自分たちは日本人だと言い張っても信用されず、密航者としてボートに乗せられ釜山港へ。軍法会議に掛けられ、ベトナム戦線を志望していると言われ、送り出される。ベトナムで、君た
ちは最前線を希望しているだろうと言われ、そこで爆死する。チマチョゴリを着た女たちが、和になって踊っている。女たちの円の中入り踊る。踊っていると「服を盗むことも出来なかったの?」と女の声がする。死んだと思っていたが、夢だったのだ。逃げ疲れた三人はそこで寝ていたのだ。

  博華開いていて、餃子とビール。入ってくる客、入ってくる客、一週間の休みの訳を聞くので、会計の時に聞こうと思っていたのに必要なくなる。よかった、よかった。

0 件のコメント: