2009年9月12日土曜日

読書がバイト

   午前、専門学校の講師会。3時間空いたので、預かった小説を一気に読む。さすがに、最終選考の作品だけあって、面白い。体験入学、男女各一名。野球をやっていたという山形の男子いいなあ。

2009年9月11日金曜日

久方振りの試験期間

   前期試験期間の通常授業、普通にやってもいいのだが、お題を幾つか出して、選んで書かせる。一コマは、自分の講義に駄目出しをというのを出したら、半分位の学生が選択。読んでいると、彼らを少し過小評価していたんじゃないかと反省する。いちいち肯けるご指摘だ。スマン!!!ワシの力不足だ。約束通り、厳しい指摘の人にはいい点を付けるが、後期は、絞るぞー!!(苦笑)
   池尻大橋の事務所で、新しいエンタメカリキュラム作りのプロジェクト用のビデオコメント撮りに。髪の毛と髭ボーボーだったので、渋谷の床屋に久し振りに寄っていく。刈り過ぎたのか、収録ビデオ再生してもらうと、ゆで卵のような自分(笑)。
   こちらも久し振りに、博華で餃子とビール。酔っ払わない程度にして、帰宅し、飲みながら、預かった原稿読み始めると、途中で絶好調に。作者に失礼だと思いなおして、他の本を読みながら、ダラダラと・・・。

2009年9月10日木曜日

男優・佐田啓二

   六番町の出版社に、文学賞の最終選考用ロングシノプスの依頼を受け、原稿預かる。ゲゲッ、大作だ。それから、大門の歯医者に。

   神保町シアターで、男優・佐田啓二
   64年宝塚映画堀川弘通監督『悪の紋章(523)』
   多摩川に女の全裸死体が発見された。バー・シロンの女給立石弘子22才だと判明したが、迷宮入りしそうだった。城南署の捜査一課主任菊地正明警部補(山崎努)は、事件の夜多摩川の河原で、トラックの運転手が、乗用車のヒルマンに接触されたと言う情報を掴んだ。ヒルマンの持ち主は、日進商事の専務の江口泰弘(佐藤慶)。その日、江口は、同社の社長の柴田欣一(戸浦六宏)に貸したことが、料亭三島な女将や従業員の証言があった。
    柴田の身柄を押さえようと、署に戻ると、入江(遠藤辰雄)が課長が呼んでいると言う。課長のところに、行くと、次長のところに、行けと言う。次長は、三共組の花井和夫(清村耕次)と言うヤクザを知っているかと言う。知らないと言うと、麻薬取引で捕まった花井が、運搬を菊地が手伝い金を要求したと自白していると言う。有り得ない話に笑う菊地だったが、その日、知らない男を親切心で横浜から東京まで、車に乗せたのは事実で、更に菊地の知らないところで、妻の恵美子(北あけみ)が花井から金を受け取っていたことが判明。菊地は、悪徳警官としてスキャンダルになり、城南署の署長は辞表を提出、懲役2年と判決が下った。
    2年の刑期を終え、出所してきた柴田が、満員の国電に乗っている。混雑した中を乗客を出し掻き分け、強引に進んでくる男(高堂正典)がいる。男は掏摸だった。東京駅を降りたところで、柴田は男を捕まえる。盗んだものを見ると、切れかかった女名前の定期券と小銭とか名刺など大したものは入っていない。
    柴田は、興信所で働くことになった。旧知の元刑事の松野誠太郎(大坂志郎)が、後輩の柴田を事件以来何かと気を配ってくれ、出所後自分の働く塚本興信所に誘ってくれたのだ。松野は、柴田に稲村清一という名刺を渡し、これからは稲村清一という人間として生きること、かっての事件を忘れること、刑事ではないので捜査権はないことを約束させた。興信所の所長の塚本(志村喬)は、芝田の過去を全て知った上で、松野の言葉を聞き入れてくれたのだ。
   しかし、稲村清一となった柴田は、城南署に出かける。署員たちは、幽霊を見たように視線が凍りついている。今では警部補になっていた入江の前に立つと、「あの多摩川の女の土左衛門の事件はどうなった。」と声を掛ける。入江は迷惑そうな顔を隠しもせずに、「復讐でもするつもりか?あの事件は、お蔵入りさ。三京組の花井も死んだんだ。」「!?」「あんたよりも、半年早く出所したが、やくざ同士のつまらない喧嘩で、刺されたんだよ。もう忘れた方がいい。」「いや、俺は忘れない。邪魔したな。」蒲田の駅前で、稲村の心の中に浮かぶ血だらけの花井と自問自答する稲村。
   興信所でつまらなそうに、新聞を読んでいる稲村。新聞記事に、犬吠崎で服毒自殺未遂という見出しが出ている。浅井節子という名前を見て、数日前に掏摸から取り上げた定期券の持ち主だということを思い出す。犬吠崎のホテルで、眠っている浅井節子(新珠三千代)の前で、石原良子(富田慶子)が節子の叔父と話している。「2、3日は動かせないわね。会社の方は資本金250億の上場企業、第一造船として、クビにはならないで済みました。社長のお気に入りだったから・・。でも社長秘書からは外れて、役員室で庶務をやってもらうことになると思います。でも、自殺の理由は何だったんでしょうね。」「石原さん、血縁者は他にいなくなった叔父と姪といっても、別々に暮らしているんので、さっぱり。」「そうよね。」節子が「艶ちゃん・・・・。」と寝言を言う。
   稲村は、突然、妻の恵美子の元を訪れる。「いつ・・」と絶句する恵美子に、「そりゃそうだ。2年前に離婚届けに判をついたのは俺だ。けっこうな暮らしをしているじゃないか。お前は嫌でも、俺はお前に用がある。今どこで働いているんだ?」
   日進商事のビルの前に立つ稲村。専務の江口に面会し、あのヒルマンはどうしましたか?と尋ねる稲村、「売ってしまいました。」「社長は、海外市場の視察に行ってらっしゃるんでしたよね。」「これは、何の捜査ですか?」「いえ、信用調査です。こちらのような大企業では役員方々を調べさせていただく必要もありましてね。」「社長の視察への出発は、2年以上たちますね。」

   60年松竹大船中村登監督『いろはにほへと(524)』

   60年松竹大船野村芳太郎監督『最後の切札(525)』
    ナイトクラブを出る外車を尾行するタクシー。タクシーには中央新聞社の旗が翻っている。車が不滅教会総本部と札が掛かった大きな門の前に止まる。降りてきた男の前に新聞社のカメラマンがストロボを焚く。西川為次郎(竜崎一郎)さんですねと声を掛け、中央新聞社の名刺を出す記者。西川は慌てて門の中に姿を消す。
   中華料理屋の2階で、吉村(宮口精二)と、立野駿介(佐田啓二)が、汗を拭いながら、ラーメンを食べている。街頭写真の男がびびっちゃって、困りましたよと立野。では、教会にはいつ行こうか、でもその信者はゲロっちゃわねえかと吉村。警察の取り調べ室で、刑事の渡辺(松本克平)に問い詰められている不滅教会の信者(浜村純)。話の矛盾を突かれて、お題目を一心不乱に唱え始める。






   60年松竹大船吉田喜重監督『血は渇いてる(526)』
   ビルのトイレで、鏡を見つめている男(佐田啓二)。疲れ果て、思い詰めた表情で、ポケットから拳銃を出し眺めている。顔を洗い、決心したように顔を上げる男。ビルの屋上で、社員を集め、社長らしき人間が、「昨今の経済状況は、我が社のような中小企業には、到底生き残っていくことが出来なくなった。様々な努力をしてきたが、限界になった。よって社員の皆さんを全員解雇しなければならないことになった。何とか理解をしてもらえないだろうか」
   先ほどの男が社長の前に進み、拳銃を頭に当てて、「皆さんの首を切らないで下さい」と叫び、引き金を引く。
   病院に新聞記者や雑誌記者が集まっている。週刊日本のトップ屋の原田(三上真一郎)とカメラマンの米沢(佐野浅夫)が、近くの記者に、死んだのか?全治?で助かったと訊き、面白くねえと帰って行く。自殺しようとした会社員は木口高志。彼を止めようとした年配の金井(織田政雄)が記者に囲まれている。木口くんは、みんなを救おうと言っていました。私は危ない!!と夢中で飛びつきましたと話している。そこに木口の家内の幾代(岩崎加根子)がやって来た。自殺の理由は何ですか?と記者たちが取り囲む。それを聞きたくて来たんですと幾代。

    外苑前の粥屋喜々で、元いた会社の後輩たちの誕生日をダシにした飲み会。喜々店主は、こういうのが好きだなあ。

2009年9月9日水曜日

哀しい女は美しい。

  昼から、専門学校の非常勤講師で、90分3コマ。

 池袋新文芸坐で、鮮烈なる東映'50s-'70s

   63年東映東京沢島忠監督『人生劇場 飛車角(521)』
   大正中頃、前橋刑務所に杉田清七(田中春男)が入って来た。浮気をしていた妻のおきみを殺したのだが、赦してくれ!!女と言うものは信用できないと泣き叫ぶ。五月蝿いなあと、隣房の飛車角こと小山角太郎(鶴田浩二)。鉄格子の外は雪が降り始めている。
   ある雪の降る夜、飛車角は、横浜の遊廓からおとよ(佐久間良子)を連れて逃げ、深川の小金親分(加藤嘉)のもとに身を寄せた。翌日は雨の夜となった。小金一家は、深川の丈徳に殴り込むことになったが、文徳は横浜と縁続きなので、小金の弟分の芝浜の奈良平のもとに身を寄せろと使いを寄越す。飛車角は、小金への義理が立たないと、泣いて止めるおとよを振り切って、小金一家に向かう。
   男を立てさせてくれと小金と代貸の寺兼(村田英雄)に頭を下げ、自分と、小金一家の宮川健(高倉健)とおいてけ堀の熊吉(曽根晴美)を連れて、殴り込み、見事、丈徳(沢彰謙)を斬った。しかし、警官隊に追われ一軒の家の庭に逃げ込んだ。そこにいる男(月形龍之介)に、人を斬ってきたが、水を一杯貰えないかと頼む。すると、男は、訳ありだなと言って、迷惑が掛かるからと遠慮する飛車角を部屋に上げ、水を渡し、更に訪ねてきた刑事たちから庇ってくれた。男は、三州の侠客の吉良の仁吉を流れに持つ、吉良常こと太田常吉だと名乗った。この下宿はかっての主人筋の坊ちゃんで、早稲田大学で、小説を学ぶ青成瓢吉の部屋だと言う。今は少なくなった侠客の道に生きる二人は、意気投合し酒を酌み交わした。
    深夜、瓢吉(梅宮辰夫)が帰って来て、吉良常を起こす。吉良常は、飛車角を瓢吉に紹介しようとしたが、飛車角は部屋から姿を消していた。飛車角について瓢吉に説明する吉良常に、庭の奥で頭を下げる飛車角の姿がある。
    翌日、眠れぬ夜を過ごしたおとよに、奈良平からの手紙を届ける由松(潮健児)。奈良平(水島道太郎)の前で、一目おとよに会ってから、自首したいのだと頭を下げる飛車角に、兄貴分の小金のために一肌脱いでくれた飛車角に頭を下げ、おとよとの横浜のことは俺が話を通すと言い、おとよも呼んだぜと言う。抱き合う二人。一緒に逃げてと涙を流すおとよに、長くて7年、短くて5年待っていてくれと言って、 飛車角は自首し、懲役5年の判決を受け、前橋刑務所に収監された。
   
   白鉄(久地明)松造(佐藤。)浜勝吉松(潮)奈

     63年東映東京沢島忠監督『人生劇場 続飛車角(522)』
     青成瓢吉激励会という大きな看板がある料理屋の二階。「青成瓢吉くんは、日本男子としての本懐を遂げるために福島の山奥に籠って大作を書きあげる決意をしたという。文学こそ、男子一生の仕事であると言う青成くんに、乾杯!!」と友人が杯を上げる。1階で、話を聞いている吉良常は嬉しそうだ。その姿を見つけた瓢吉が飛んで行き、来てくれてありがとうと言う。必ず来てくれると信じて、僕の隣に席を用意しているという瓢吉に、「旦那が生きていたらどんなに喜んだことか・・。それよりも、上京する前に、角さんに会ってきた。ようやく出所の日が決まったようです。坊ちゃんの話をしたら、今日の会に出席したがっていました。角さんから、これを預かってきたんです。」瓢吉の手に乗せたのは、飛車角が刑務所内で作った小さな草鞋だ。瓢吉は、参加者にその草鞋を見せ、吉良常を紹介し、この草鞋は、常さんと、僕の友人である飛車角という侠客が、僕の旅立ちを祝して作ってくれたものです。彼の出所を、みなさん一緒に祝ってくれと言って乾杯をする瓢吉。
   おでんの屋台を引くおとよ。おとよに声を掛けるのは、冷鐄泉という怪しげな薬を売る香具師の煙突の坂田(長門裕之)だ。
 

   佐久間良子、美しい!! 特に、哀しい女の役では、殊更だ。男の勝手な妄想上のロマンでしかないと分っていても、沢島監督の情感たっぷりな演出に酔いしれてしまうのだ。
   紅顔の美少年の梅宮辰夫、全く別人だ。梅宮ファミリーを取り上げるときには、この時代の梅宮パパを取り上げた方がいいのではないだろうか。不良番長シリーズ以降しか知らなかった自分には、かなりのショックだ。男は40歳を過ぎたら、自分の顔に責任を持たなければならないと言っても、あんまりだ。

2009年9月8日火曜日

この頃の京マチ子は凄い。

    神保町シアターで、男優・佐田啓二

    64年東京映画豊田四郎監督『甘い汗(517)』
    駅前に富士ショッピングセンターと言う大きな店が開店し、風船を配り、チンドンヤが出て賑わっている。しかし、一歩裏に入ると、狭い路地と、悪臭漂うドブが流れるゴチャゴチャした街だ。バーテンの藤井(小沢昭一)が、夕立を避けながら路地を入って来る。おけさと言う一杯呑み屋の女将(千石規子)に声を掛ける。この一角も立ち退きを求められている。しかし、高い保証金や家賃を払える当てはない。
   藤井が自分の働く店に飛び込みクーラーを点け一息つくと、奥から喘ぎ声のようなものが聞こえる。藤井が奥のカーテンを開けると、梅子(京マチ子)とすみ江(木村俊恵)と言うホステス二人が、梅子の客の岡部と言う会社の課長を、すみ江が取ったと争っていたのだ。藤井は間に割って入ろうとするが、烈しい喧嘩だ。やっと分けたが、36歳にもなって、垂れ下がった梅子のカラダには、もう飽きたと岡部は言っているとすみ江。胸パットを入れまくったインチキとは違うんだと服を脱いで下着姿になる梅子。藤井は、梅子に、普通の会社の課長で、あんなに金を使える訳がないので、そろそろ潮時じゃないのかと梅子をなだめ、俺がいい旦那を世話してやると言った。
    ホテルに、古美術商の権藤(小沢栄→栄太郎)がいると、着物を着た梅子がやってくる。「君は両親を亡くして叔母さんの所に住んでいるらしいな。」「ええ、天涯孤独で、親類の家を転々として、今は叔母の家で、6畳と3畳に8人が暮らしています」「わしは家族を一番大事にしている。2号も3号もいるが、妻は勿論息子も娘も知らん。女が裏切らなければ、わしは裏切ることはせん。2号にも3号にも、家を持たせ、月々払っておるが、最近はどちらの家にも行ってはおらん。ただ、ワシは嘘が最も嫌いだ。あんたが、もし嘘を一度でもついたら、それで全てがお終いだ。住まいを探しているなら、ワシの別荘が藤沢にある。良かったら、直ぐにでも、そこに入りなさい。」外では、夕立が降り、雷鳴が轟く、大袈裟に怯えて、権藤の布団に潜り込む梅子。
    梅子が、借りていた着物を返しにおけさのさと子(池内淳子)のところにやってきた。「一晩泊まって来たと言うことは首尾よく行った言うことかい?」「宮ノ下に行くことになっちゃって。夜中の露天風呂は誰も来やしない。おっぱいはお湯に浮いて大きく見えるし、お湯の中で、足はすらりとして、人魚みたいだなんて言われちゃって…」「銭湯が混む前に行っちゃいたいから、帰ってきてから、のろけ話は聞くよ」とさと子。さと子が出て行くと、入れ替わりに、バーテンの藤井がやって来た。藤井は、梅子に下心がある。更に、毎月の手当ては、俺が回収に行ってやると言い出す。梅子は、おけさでは店の人が戻って来るから嫌だと言って、夜待ち合わせて、どこかへ行くと約束をする。そこに、女将が戻って来て戸を開けておくれと言う。
   夜が更け、梅子が千鳥足で帰宅する。二間に八人が寝るのだから、誰かを踏みながら中に入るしかない。玄関前の3畳に、弟の治郎(名古屋章)と妻の貞代(川口敦子)と赤ん坊が、奥の6畳には、梅子の母松子(沢村貞子)と下の弟の三平(笹岡勝治)、治郎の上の息子、梅子の娘の竹子(桑野みゆき)が寝ているところに、梅子が潜り込むのだから大変だ。17歳の竹子は、梅子がめったに帰らないから今言うけど、授業料を半年貯めているのは私だけだし、寄付やら何やらお金がなくて、困っていると言う。梅子は酔っ払って、マトモに聞いてはいない。

    60年松竹大船堀内真直監督『四萬人の目撃者(518)』
   空撮の後楽園球場、満員だ。ベテラン刑事の笛木時三郎(伊藤雄之助)がスタンドに現れる。後ろから肩を叩かれる。振り向くと、東京地検の検事の高山正士(佐田啓二)だ。「笛さん、仕事かい?」「あそこで、アイスクリームを買っているサングラスの男、例のタタキの事件です。ひょっとすると殺しの可能性たかいです。高山さんも仕事ですか?」「日曜くらい休ませてくれよ。」「今日は日曜日でしたか・・・。」東京セネターズの正捕手で、不動の四番打者の新海清(西沢道夫)がバッターボックスに立った。東京セネターズは、残り5試合で、ペナントレースの雌雄を決する試合だった。新海はヒットを打つ。二塁を回り、三塁にヘッドスライディングを試み、倒れたまま、動かなかった。
   翌日のスポーツ紙は、心不全による突然死と大きく扱っていた。高山が新聞を読んでいると、

    シネマート六本木で、没後25周年 中川信夫 レトロスペクティブ

    51年新東宝中川信夫監督『高原の駅よさようなら(519)』
    信州の高原を乗合馬車が行く。光が丘高原療養所の停留所で、野村俊雄(水島道太郎)が、受付にいた看護婦に、石島良寛先生いらっしゃいますか?と尋ねると、どちら様でしょう。野村です。タンクと言って貰う方がわかるかもしれませんと言ったところで、石島(柳永二郎)が現れる。「来るなら電報位くれれば良かったろう。驚かすなよ、採集旅行か。少し僕の部屋で待っていてくれたまえ」と言って、通りかかった看護婦の泉ユキ(香川京子)に案内してやってくれと頼む。由紀子の可憐さに目を奪われて、自分の植物採集道具や、置いてあった掃除用具をひっくり返して、大きな音を立てる野村。掃除婦のおたけ婆さん(岡村文子)は、慌て者の男とお喋りな女には困ったものだと言う。
    二階の実験室のような部屋に入る野村に女医の三神梢(風見章子)が後ろ向きのまま、「ドアは開けたら閉める!!人の研究の邪魔をしたら金百円を払うべし。」と言う。訳が解らず、野村が黙っていると「良寛先生、ご自分でお決めになったのですよ。」と言い、初めて野村が立っていたことに気がつく。「石島先生のお部屋じゃないんですか?」「ああ、良寛さんは院長室よ。」「院長なんですか?」「腕はヤブでも、院長代理位できるわよ。」と、容赦ない三神。
   石島の部屋で、酒を飲み交わす石島と野村。野村は孤児だったが、学者の伊福部に育てられ、大学まで出させて貰った。伊福部は、一人娘の恵子と野村を結婚させようと思っている。病気になってから、直ぐにでもと急かすが、伊福部への大恩と、恵子も申し分のない女性だと思っていたが、どうも結婚に積極的になれない。石島のところに、女医の三神が将棋盤を持って現れる。石島は、僕の恩師の家庭で育てられ、植物学者になり、シダ類の研究ではそれなりなんだと紹介する。君のところの泉くんを、彼の植物採集の案内に貸して貰えないかと石島は頼むが、あの子は、私の秘蔵っ子だから駄目よと三神。病院の白樺林で、野村がハモニカを吹いていると、リンドウを摘んでいるユキの姿がある。あっちに百合が咲いていましたよと言うと、患者さんには香りがきつすぎるんですとユキ。
   病院に戸田直吉(田崎潤)が馬を連れて遊びに来ている。看護婦の求めに応じて自慢の喉を披露していると、おたけ婆さんがやってくる。直吉に、女心と秋の空じゃ、お前は頑張らんとユキを都会の男に取られてしまうぞ。何が楽しいのか、今日は、草取りに、あの男の案内だ。
    三神は、ユキを、高原の植物採集の案内に出してくれた。東京の女性にはない素朴な美しさを持ったユキに、次第に惹かれて行く野村。ユキも、紳士的で、知的好奇心に溢れた野村に好意を持った。「この花は素朴で、君のように美しいよ」なんて、歯の浮くような台詞は普通言えないと思う。高原を追いかけっこしたり、ヨーイドンでかけっこをしたり、野村のハモニカに合わせてユキが歌ったり、植物採集もしてはいるが、殆どハイキングだ、野外デートだ。放牧場で働く直吉 は、ユキと幼馴染みで、村の誰もが二人は結婚するのだと思っていた。直吉は、 野村とユキの楽しそうな姿を見て、ショックを受ける。
  その夜、三神の研究室に行き、紙テープを借りる野村。三神は、「あつ、ちょっと待って。どう?あの子優秀でしょ。三日間貸して上げるわ。あなたの為にではなく、あなたの研究の為によ!この病院の約束事として恋愛の感情は持ち込んではいけないの。科学者のあなたには分かるでしょ。そうした感情は患者に動揺を与えるの。約束できるわね。」頷く野村(ホントかよー!!!と皆、心の中で叫ぶ。)
  翌日、療養所に、恵子から速達が来た。「あなたは卑怯です。そして意気地なし。信州に逃げるなんて、恵子は笑ってしまいましてよ・・・。」苦渋の表情の野村。良寛が、孤児だったお前を、育ててくれた伊福部先生が、今際の際に、娘の恵子の婿になってくれと願っているんだ。お前はそんなに恩知らずな人間だったのかと言う。
   光が丘塩壺放牧場、直吉の姿がある。空を眺めていて、雨が降るぞ!干し草を大急ぎで仕舞え!!と指示をする。案の定雨が降り始める。放牧場の後輩が「兄貴、いつおユキと結婚するんだい?」と声を掛ける。思い詰めたような表情の直吉は雨の中、牧舎の外へ出ていく。
   

    シネマート新宿で、友松直之/西村喜廣監督『吸血少女対少女フランケン(520)』
    海辺を走るトラックの荷台に、眼帯を付けマントを羽織ったセーラー服の有角まなみ(川村ゆきえ)と、詰め襟の水島樹権(斎藤工)の姿がある。消耗しきったもなみを支えながら歩いていると、フランケンシュタイン化したゴスシスターズ3人が待っている。簡単に叩き付けられる樹権。襲い掛かるゴスシスターズに、もなみは、次々に叩きのめし、血の雨を降らせる。血の雨を浴びながら復活するもなみ。
    敷地内に東京タワーが聳え立つ都立東京高校。今日はバレンタインデーだ。いきなり教師の内山春樹(貴山侑哉)が、黒板に、所持品検査と汚い字を書き、女生徒たちからチョコレートを没収し始める。女生徒は、リストカット部の細腕キリ子部長(星川桂)ミゾレ(光野亜希子)シグレ(田嶌友里香)ヒサメ(日向花蓮)、ガングロ部の部長亜風炉リカ(寺田奈美江)サンボ(泉カイ)マンボ(せんだるか)ダダンボ(石山知佳)、ゴスローズの富良野けい子(乙黒えり)サオリ(西崎彩)アケミ(Erina)ヨーコ(紗代)、みな今日と言う日のために用意してきたチョコレートを奪われ阿鼻叫喚の騒ぎになる。
   水島樹権は、三か月前に、ゴスロリーズに呼び出され、富良野けい子から彼氏にして上げると言い渡されていた。けい子の父親の富良野ケン(津田寛治)は、この学校の教頭兼化学教師だった。けい子の悲鳴に教室にやって来るが、内山の怖さの前には爪を噛むしかなかった。教室の窓際の席で、一人目立たない転校生のもなみ。
   樹権が帰ろうとすると、もなみが呼び止める。バレンタインのチョコをくれると言う。もなみが目立たないのと、チョコも小さかったので没収されなかったと言う。貰ったチョコは美味しかったが、料理の最中に包丁で指を切った時の味、つまり血の味がした。そのチョコを食べた後、樹権は、異様な感覚を覚えた。学校では、各部活が行われている。リスカ部は、2月23日に行われる第13回全国高校リストカット大会を目指し、厳しい練習をしていた。「張り切って!!腕切って!!塩分カット!!リストカット!!!」。
ガングロ部は、ガングロギャルというより、部長の亜風炉リカは、特殊メイクで黒人化し、元の顔など分からない。
   樹権は、気分が悪くなり、医務室に向かう。医務室の教諭ミドリ(亀谷さやか)は、エロフェロモン出しまくりだ。樹権がベッドに横になると、隣に寝ていたのは、もなみだ。


もなみの母(しいなえいひ)第12回王者工藤ひとみ対する挑戦者細腕キリ子リストカット部

  くだらない、本当にくだらない。くだらない映画を作るために、スタッフの叡智と努力が結集していて、爽快だ。10代の頃の香坂みゆきを思わせるような川村ゆきえ可愛い。ただ、その萌っぽい表情が、吸血鬼として振り切れた時のかっこよさに比べると、薄っぺらくて、ちょっと勿体ないんだな。
   

2009年9月7日月曜日

浪淘沙(ろうとうさ)  ながくも声をふるはせて  うたうがごとき旅なりしかな

   朝から丸の内のクリニックでエコー検査。脂肪肝だが、肝臓自体堅くなっているとは言えないと言われ少し安心。

   池袋新文芸坐で、鮮烈なる東映'50~'70
   69年東映京都小沢茂弘監督『緋牡丹博徒 二代目襲名(514)』
   明治の中頃、阿蘇の高原を走る中九州乗合馬車に、矢野竜子(藤純子)と不死身の富士松(待田京介)の姿がある。川邊の叔父貴の怪我の見舞いに、久しぶりに故郷に帰って来たのだ。突然、富士松との間に、石川五右衛門の末裔だと自称する石川十吉、通称大風呂敷(長門裕之)が割り込んで座る。竜子に、この辺りの矢野竜子通称緋牡丹のお竜をよく知っていると言い出す。苦笑いする二人。外が賑やかになった。男(和崎俊哉)が馬に乗って逃げ、荒木田組と言う法被を着た三人が追い掛けながら、ライフルを撃つ。俺は勇気があるので、撃たれて馬から落ちた男を救うと言って馬車を止めさせる大風呂敷。しかし、追っ手のライフルが、被っていたシルクハットを吹き飛ばすと、慌てて逃げ出す。結局、荒木田組の賭場でいかさま働いたと言う男の言い分も聞いてみないとと、飯塚の荒木田組の連中から預かる竜子。
   竜子は、富士松に先に川邊組に行って貰い、自分は男を病院に連れて行く。男は、懐から二百円入った財布を出し、天明村の上新田に住む矢代雪江と言う娘に、お祭りの半次からだと言って、急いで渡して欲しいと頼まれる。天明村に雪江(時美沙)を訪ねると、正に高利貸しに連れて行くところだった。金貸しは、金を返して貰えば何の文句もないたいと言って去る。雪江曰わく母親の長患いの薬代が積もり積もってどうしようも無くなったのだと言い、平次が命を賭けて金を届けたと聞いて涙する。監獄に入っている兄は極道だが、私の相手には堅気でないと許さないと言うし、何とか平次の足を洗わせたいと言う雪江に、自分の札入れを渡し、ボウチュウの若水医院に行けと言う竜子。
         川邊組の親分の川邊要次郎(嵐貫寿郎)は、竜子の姿を見て、人形を背負った遊んでいたお竜が、こんなに大きくなって、俺が年寄りになる訳だと涙した。要次郎は、土建業を始め、球磨川の堤防工事で、事業に大失敗して、侠客らしく博打稼業に戻ろうとしたら、矢野組初代組長だった、竜子の父、矢野仙蔵に稼業を畳むなら、再び盛り返してからきっぱり辞めろと言われ、目が覚めたと言う。この筑豊本線の仕事を土産にあの世の兄貴分の仙蔵に会いたいと言うのだった。ここ熊本は、明治初めから、筑豊で急速に石炭産業が伸びたため、今迄の遠賀川の川筋者による石炭運搬では足りなくなり、岡蒸気による大量運送が、国家的に求められていた。しかし、川船頭は、死活問題だとして、鉄道建設を死に物狂いで妨害していた。川筋者の赤不動組に襲撃され、大怪我を負ったのだ。
    そこに鉄道局課長の高井(中山昭二)がやってくる。何とか工期を守ってくれないかと頭を下げる高井に、俺を戸板に載せて現場に連れて行くと言って立ち上がり、再び倒れる要次郎。

シリーズ四作目
櫓の清吉(大前釣)飛車角(広瀬義宣)あんこう常(高宮敬二)大風呂敷(長門裕之)矢代雪江(時美沙)お祭りね半次(和崎俊也)荒木田伊之助(天津敏)吉岡(小松方正)矢代孝次(高倉健)銭丸金吉(遠藤辰雄)川邊要次郎(嵐貫寿郎)赤不動の勧蔵(石山健二郎)猪之吉(楠本健二)富士松(待田京介)鉄道局課長高井(中山昭二)

    70年東映京都加藤泰監督『緋牡丹博徒 お竜参上(515)』
    
    他の監督が悪いということでは決してなく、加藤泰監督の藤純子さん溜め息が出る程、美しい。

   シネマート六本木で、生きてゐる中川信夫 没後25執念レトロスペクティブ
   54年新東宝中川信夫監督『若き日の啄木 雲は天才である(516)』
   明治40年、石川一《はじめ》啄木(岡田英次)は、第1歌集「あこがれ」を出版したが、成功を収めることは出来ず、東京から郷里の岩手県の澁民村に帰り、尋常小学校の代用教員となっていた。生徒たちからは大変慕われていたが、封建的な岩手県の田舎のことであり、啄木の教育への理想を、過激なものとして、村長、校長らから危険視され辞表を出すことになった。生徒たちは、石川先生を辞めさせるなら学校に行かないと言いだしたが、村人たちは、僧侶であった啄木の父親一禎(杉寛)は、啄木が東京で作った借金を返すために、寺の山林を処分したことへの反発もあり、啄木が、子供たちに危険思想を吹き込んでいると誤解し非難した。妻の節子(若山セツ子)は、学校を辞めたのなら、文学の道のために、東京に行ってくださいと言ったが、啄木は、一度は上京を考えたが、雑誌明星の与謝野、小山内に送っていた小説「おもかげ」が、既成文壇の作家たちを悪し様に罵倒していることで、どこの出版社も本にしようとせず、送り返されてきた。意気消沈しながらも、まずは、家族の生活を建て直すことが優先だと決意をした。
   その夜、一禎は、家計の貧窮を考え、托鉢姿で家を出て、寺に入った。まだ赤ん坊の娘の京子を背負った妻の節子と母親のかつ子(本間文子)を、ここ澁民村に残し、啄木は親友宮川のいる函館に、妹の光子(田川恵子)は、姉を頼って小樽に行き、宣教師を養成する女学校の寄宿舎に入ることにする。汽車で北に向かう啄木を、いつまでも走って追いかけてくる生徒たち。
    函館商業会議所での仕事は、日給60銭の封筒の宛名書きだ。安い金で、字が汚いと文句を言われる仕事は、啄木を鬱屈させた。同じ文学を志しながら、自分の才能に見切りをつけ、家業の味噌屋を継いでいた宮川緑雨(細川俊夫)は、啄木を励まし、小樽新報社での記者の仕事を紹介した。最初は校正係で月15円だが、君なら直ぐに記者になって給金も上がるだろうと言う宮川。とうとう三文記者かと自嘲しながらも、小樽に行く啄木。
    しかし、小樽新報社は啄木にとって、満足出来る環境ではなかった。皮肉にも、岩手から母と妻子が小樽にやってきて、ようやく家族揃って小樽で暮らす日が来たと妹を含め女たちが喜んだその日に、江東主筆(丹波哲郎)を、腐敗分子として社主に上申したことで殴り合いになり、啄木は辞表を出して帰宅した。結局、雪の降る中、啄木は釧路の新聞社に単身で向かう。
     釧路の駅に出迎えた記者の小松(天知茂)に人力車で、釧路新報に案内される啄木。釧路は、啄木の入った釧路新報社とライバルの北東日報が熾烈な争いをしていた。社主の白川義郎(佐々木孝丸)に、君は文学で成功したらどうするんだと尋ねられ、勿論辞めますと答え、「それでは、腰掛け記者と言うことか?」「そうです。腰掛けです。記者は生活のためです」「随分君は率直な言い方をするんだな、君が担当したいのは、2面か3面か」「2面です」白川は啄木を大いに評価し、主筆の高野に、ではその通り任せたまえと言ったことは禍根を残すことになった。西園寺内閣の軍事費を批判する記事を大いに書けと高野は言う。その時、編集部には、社長を殴って、北東日報を辞めてきたと言う菊地兼松(山形勲)が来ていた。菊池の服は蛮カラを気取っているのか、破れまくっている。下宿先となっていた三?屋に行ってみると、菊池がいる。菊池は、啄木が5年で中退した盛岡中学の先輩であることが分かる。バンカラを地で行くような豪放磊落な菊池と意気投合する啄木。
    その夜、主筆の高野は、新聞各紙の月例会が行われている料亭鶤廣に、啄木を連れて行く。
そこには社主西山と、編集長の日下部(高原駿雄)や、記者の斎藤(川辺守)や三島(春日俊二)といった北東日報の面々たちが来ていた。酒は殆ど飲めない啄木ではあったが、末席に座る。半玉のポン太(左幸子)が、啄木の所に来て、「お客さん、耳の近くに、豆ランプみたいな禿がある」と言って笑う。豆ランプか・・と、酒を注ぎに来た日下部に、自分は酒が飲めないので遠慮するという啄木。その頑なな態度は宴席を白けさせた。更に啄木は、「僕もあなたに渾名を進呈しよう。オットセイだ。」ポン太は大笑いし、何故か、酔って乱入してきた菊池が、オットセイ、そりゃいいと騒いだので、日下部はとても気分を害し、「菊池くん、ここは辞めた君が来るようなところじゃない。」「来るようなところか、そうじゃないか、西山社長の額の傷に聞いてくれ!!」釧路一の人気芸者小奴(角梨枝子)が、宴席にやってくる。
  

     浪淘沙(ろうとうさ)  ながくも声をふるはせて  うたうがごとき旅なりしかな


    それから渋谷に出て、浅草の歌姫と会う。二人で、前の会社の上司に、東急本店の天一で、天丼の松を奢って貰う。そんなに多いとは思わず、久しぶりの天丼、一人一気食いすると、延々と膨満感に苦しむ。とはいえ、その後、立ちのみバー、15年振り位でBYGに流れ、更にもう一軒と終電近くまで、渋谷で浅草の歌姫と友人N氏と飲み続け。
  うう、自分の胃袋に自制心はないのだろうか。恥ずかしい。今朝の「肝硬変になっていなからと言って今まで以上呑んでいいという訳では決してありませんよ(笑)。」「勿論です!!」という会話は、今思い出しました。

2009年9月6日日曜日

かって日本にも、聖戦という名の自爆テロはあった。

    蘇った夏という感じの絶好の天気に、午前中は、洗濯。
    昼から、新宿の全労災ホール、ゼロワンで、『飛行機雲2009 流れる雲よ』
    外苑前粥屋喜々の店主の姪、ももちゃんの舞台。鹿児島の特攻隊の飛行場と、今のFM局がシンクロする寓話。なかなか悪くない脚本だが、特攻で死んで行った若者たちは、家族や愛する人を守る為、日本の未来の礎になるために死んで行ったと言うストーリー。それはいいんだが、あんな馬鹿げた作戦で、最後まで戦い抜くと考えて、将来ある若者の命を消耗を続けていた海軍や陸軍の参謀たちが立てた作戦の責任は、いったい誰にあるのだと思う。天皇の戦争責任と言う簡単な問題ではなく、天皇、大元帥閣下の名のもとに、自分の失敗を隠してきたエリート軍人たちが、戦後宗旨替えして、生き残りアメリカに阿って復活していったことをどう評価するものか。正直なところ、判断が難しい。
   特攻隊員が、自分の死ぬ意味を見つけ、沖縄近くの米艦隊に突っ込んでいくのだが、その前の突撃で死んだ同輩たちが、白装束で、白い刀を持った英霊となって、「海ゆかば」に合わせて登場してしまうのと、最後に基地の総司令官が切腹して責任を取るシーンと、かって日本は、アメリカとイギリスと戦争していましたと言う説明には正直違和感がある。
  しかし、弟を亡くして悲痛な叫びを上げるももちゃんの熱演と、あの日中韓の4人組アイドルグループのサークルのメンバーだったというのがビックリの白雪(日中のハーフだったのか・・・、)の泣きの演技に、もらい泣き。
  その後、皆でももちゃんに声を掛け、喜々店主と、友人のステージに行くという目下(めしたではなく、もっかと読みます)のマドンナと3人で、焼き鳥でちょっと時間を潰し、喜々店主と新宿西口のジンギスカン屋に。久し振りに、喜々店主の、こりゃ美味い!!!と回り中の顰蹙をかうような大喜びに、こちらも嬉しい。明日、検査があるのに、ちょっと調子に乗って飲み食い。