2009年6月6日土曜日

「死んでもらいます・・・」健さん!!あんたはかっこいい!!

     午前中は洗濯をし、買い物に出掛け、戻るなり雨も止みかけたので外に洗濯物を干す。近々梅雨入りかと思うと気も沈む(苦笑)。

     池袋新文芸坐で、孤高のスタア高倉健
     67年東映東京マキノ雅弘監督『昭和残侠伝 血染の唐獅子(331)』
    昭和の初めの浅草、瓦版屋が東京博覧会の開催地が上野不忍池に決まったと触れ歩いている。浅草の鳶政の小頭、聖天の五郎(水島道太郎)がその読み売りを持って、どじょう屋の井せ喜の暖簾をくぐり、女将で母親のおつた(清川虹子)に報告する。慌てるんじゃないだからお前は36にもなって嫁の来てもないんだ、浅草の鳶政には観音さまがついているので、絶対大丈夫だと思っていたが、早くお頭に伝えなければと言う聖天の五郎を送り出すおつた。
     既に鳶政の前では鳶たちが読売を見ながら盛り上がっている。聖天の五郎の報告を受け頭の鳶政(加藤嘉)おひさ(宮城千賀子)夫婦は、息子の昭夫(小林勝彦)と喜び、身体が弱り寝込んでいた鳶政は、今回を最後と決めて現場に立つと宣言した。五郎たちは、昭夫に工業学校の建築科卒業の腕を振るえますねと話していると、車が停まり、阿久津剛三(河津清三郎)と子分の三日仏(天津敏)が降りてくる。お頭の見舞いだと言っていたが、鳶政に会うなり、東京博覧会の工事請負を阿久津組に譲れと言う。阿久津組は博打うちだったが、建設業に乗り出していた。今は信用がないが、東京市の仕事を受ければ阿久津建設の名前は売れる。仕事が欲しければ鳶の仕事は出してやると言い、札束らしき包みを放ってよこした。鳶政は、ここら一帯は、浅草寺から何でも、鳶政が請負と決まっている。自分たちを頼りにしてくれている地元の多くの大工や左官、石工、人足たちに会わす顔がねえ。帰ってくれと言う。金の包みも、おひさがきっちりと返した。
    阿久津組に剛三と三日仏が帰ってくる。子分たちにおめうらも分かっているだろうが、今度の仕事は手荒なことをしようが絶対取ると言った。三日仏は、代貸には、この件秘密にしておいた方がいいでしょう。代貸は鳶政と親しいからと口止めをした。
    そんな話を知らない阿久津組代貸の風間重吉(池部良)は、その夜井せ喜を訪れる。妹の文代(藤純子)が働かせて貰っているのだ。そこで、重吉は、五郎たちから昼間の剛三の話を聞く、自分に仁義を教えてくれた親分に限ってそんなことはない筈だ。何かの間違いだろうから自分が責任を持つと言う。重吉が、文代に会いに来た理由は、幼なじみで、鳶政の花田秀次郎(高倉健)が、兵役で海軍に入り3年が経ち、文代宛てに台湾から絵葉書を送ってきたのを届けに来たのだ。文代は秀次郎を思い続け、重吉もそんな妹と秀次郎を見守ってきたのだ。鳶政の若い衆にからかわれ、頬を染める文代。文代は外を通りかかった鳶政のお坊主の竹(津川雅彦)に秀次郎からの絵葉書を見せる。竹は吃音が酷く身なりも汚かったが、秀次郎に可愛がられていた。文代は、中で鳶政の若い衆が飲んでいると誘うが、竹は自分は身なりが汚いのでと断る。
    料亭の座敷に東京市の土木局長の高見沢(金子信雄)や阿久津の姿がある。今までの古臭いしきたりで、業者が指名されるのはおかしいと言う阿久津に、局長は自由競争だ、公開入札で決めようと言った。そのポケットに金らしき包みを忍ばせる三日仏。堅苦しい話は抜きにしてと、芸者が呼ばれた。花奴(萩玲子)に鼻の下を伸ばす局長。花奴の姉貴分の染次(牧紀子)が来ると阿久津が呼び止め、女将から話を聞いたかと尋ねる。いえと答える染次。まあ、その話はいずれゆっくりと座敷に戻る阿久津。女中が染次に耳打ちする。鳶政の纏い持ちの一升舛の音吉(山城新伍)が来ていると言うのだ。音吉は一升飲まないと帰らないので、しばらく放っておいていいと言って微笑む染次。下の座敷で、既にかなりの徳利を空にしてふて寝をしている音吉。
    建設予定地を鳶政、輝男、鳶たち、仲間の業者たちと下見をしている。満足そうに頷いて、鳶政は息子の輝男に目を閉じてみろ何が見えると尋ねる。わからないと言う昭夫に、俺には不忍池に鳶政の纏いが翻っているのが見えるぜと言う鳶政。台湾でお国の為に働いている秀次郎に笑われないように、今度の仕事をやりきってあの世に行くと言い切ったが、鳶政は倒れ絶命する。
    鳶政の頭の初七日が終わった。五郎たちは、その後博覧会の連絡が無いと話している。葬儀で忙しいと思って遠慮しているんじゃないかとか、近々問い合わせの電話とかしてみようかとかあくまでものんきな鳶政の連中だ。そこに染次から音吉に電話が入る。だらしなく顔が崩れにやつく音吉に、今座敷に、市の役人や阿久津や、建設業者が集まって、図面を広げ入札制だてか話しているが、鳶政だけがいないので不審に思って電話をしたのだと言う。鳶政は大騒ぎになり、昭夫と小頭の五郎が駆けつけたが、話は終わり局長は帰るところだった。二人は頭を下げたが、阿久津の仕組んだ策略だ。建設局長も、東京の名誉のための一大事業を汚す不届きな業者だ、阿久津くんきちんとしなければ困ると吐き捨て帰って行った。阿久津や三日仏も辛辣な言い方をしたが、重吉が割って入り、鳶政にもきちんと説明した上で、正々堂々と入札で戦いましょうととりなした。
    鳶政や浅草の人々が待ち望んでいた花田秀次郎(高倉健)が除隊して帰ってきた。鳶政の位牌に三年降りの帰還の挨拶をする秀次郎。おひさと昭夫から組頭の半被を渡される。固辞する秀次郎だが、五郎は白い軍服の上から半被を掛ける。花奴と染次が鳶政にやってくる。染次は秀次郎を思い続けていたのだ。しかし、竹が、秀次郎には文代がいると言って追い払う。花奴は姉さんあんなに待っていたのにと言うが染次は秀次郎に改めてと告げて帰る。秀次郎は文代がいる井せ喜に向かう。しかし途中で重吉が待っている。再会を喜びあいながらも、重吉は妹が女房気取りで、秀次郎の家で待っていると告げる。重吉、文代兄妹と秀次郎は、幼なじみだった。泣き虫だった文代も、最近は強くなったぜと重吉。帰宅すると、文代は針仕事をしている。秀次郎は、只今帰りましたと敬礼し、こんな着物が縫えるようになったのかと言った。文代は拗ねて、せっかく顔を見ずに辛抱していれば、後ろから抱きしめてくれると思ったのに…と言った。もう一度最初からやり直すかといいながら、文代を抱き締める秀次郎。
    数日後、染次は、女将さんに、いくら借金があるからと言って阿久津からの身請け話を断ると言う。困り顔の女将。そこに女中が染次の想い人がお呼びですと声を掛ける。秀次郎の顔を想い浮かべて行くと、やはり音吉だ。阿久津のお座敷よりもこっちの方がいいと音吉に言い、六百円の借金のかたに阿久津の女房になれと言われていると告げた。すると、三日仏が座敷に現れ、無理矢理阿久津の座敷に連れて行こうとする。音吉は、染次を守ろうとするが、三日仏は六百円の証文と引き換えに染次は阿久津のものになったのだと言う。音吉は、染次は芸者だから座敷には出るが、鳶政の名に賭けて、座敷猫みたいに売り買いはさせないと啖呵を切った。音吉は、すぐさま質屋の岩源の戸を叩き、鳶政の三番纏を持ち込んで、六百円貸せとねじ込んだ。岩源から借りた六百円を持ち染次のもとに行く音吉。音吉に尋ねられ、染次は病気の母親を何とか治そうと最高の医者に看て貰ったが、手術の甲斐なく母親は死に、千円で芸者になった。その残りがまだ六百円あるのだと答えた。この金は俺とお前と二人の借金だと思ってくれればいいと言い、でも阿久津とは違って金で染次を買ったなんて思っていない。いつまでも俺は待っていると言って去る音吉。涙する染次。
    しかし、質屋の岩源(沢彰謙)は、阿久津と繋がっていた。さっそく纏を、阿久津組に持ち込む岩源。恥を搔かせてやろうと言い、岩源にしばらく温泉にでも行ってのんびりしているように頼む。すぐに、音吉が纏を質入れしたことがばれる。その纏が何故か岩源から阿久津組の手に渡ったことも。秀次郎は、女将さんと若旦那には黙っているよう口止めし、音吉が借りた600円を集める。みなから馬鹿にされていた竹がコツコツと貯めていた100円以上の金を出した。五郎も母親のおひさから200円のへそくりを借りた。秀次郎は、家の骨董をかき集めていると、文代が嫁入りに貯めていた200円の通帳を差し出した。なんとか660円が集まった。これで阿久津組にのりこむぜと言う皆を制し、秀次郎は、音吉に男なら命を賭けても纏を取り戻してこいとドスを取り上げ、金を渡した。音吉に名誉挽回のチャンスを与えたのだ。
     音吉は、岩源が見つからないので、手代を連れて阿久津組に乗り込み、1割の利息を付けて660円を叩きつけるが、阿久津と三日仏は、ウチは質屋ではないので、岩源を連れて来いと言い放ったうえ、音吉を刺し殺し、凶器のドスを音吉の手に握らせた。警察から音吉が一人で阿久津組に殴り込みをかけ、死んだと連絡が入る。秀次郎は、竹一人を連れ、阿久津組に向かう。正当防衛だと警察の旦那も認めてくださっているという阿久津に、竹に音吉の死体を背負わせ、鳶政に連れ帰る秀次郎。殴り込みを掛けると言う若い衆を押し留め、自分の責任だと鳶政の位牌に頭を下げ、音吉は立派に火事の先頭に立って死んだのだと思ってやってくれという。音吉の葬儀が行われている鳶政の前に染次が立ちつくしている。その晩火事が起こった。秀次郎は、組のものに全員の心の中に纏があるのだと言って、消火に向かう。そこに、染次が三番纏を持って現れ、秀次郎に手渡し、去っていく。阿久津の妻になると言って、纏を取り戻したのだ。しかし、秀次は、川に身を投げて音吉の後を追った。鳶政一同、変わり果てた染次の姿に頭を下げ、遺体を警察から引き取り、阿久津組に向かい、奥様をお連れ致しましたと言って、手渡した。
    東京博覧会の工事は、阿久津組により他の鳶衆を回さないような直接的な妨害によって遅れ始めていた。三社祭の間も、現場を交代で見張る鳶政の鳶たち。秀次郎は、祭りの晩くらい皆で飲んで、明日から期日を守るために命を張るんだと説得した。そして、自分は自宅に帰り、文代が縫ってれた着物を着た。竹から秀次郎が一人で殴り込みに行くに違いないと聞いた文代は、急いで家に帰る。私は死に装束を縫ったわけではないと言うが、秀次郎の決意を感じて、止めてはいけないのだと涙をこらえた。その頃、重吉は、阿久津のあまりのやりくちを諌め、これでは組の名を落とすと言う。自分に仁義を教えてくれた剛三はどこに行ってしまったのだという重吉に、剛三はビール瓶で頭を叩き割り、破門を宣告した。その足で、重吉は秀次郎の元に行き、助っ人を買って出る。泣く文代に、秀次郎を殺させはしないと約束する。
    秀次郎と重吉の後ろを、日本刀を隠し持った竹が付いて行く。竹は死に際位奇麗な顔でと髭を剃り、顔を洗って、文代に別れを告げていた。阿久津組に二人が入ると、竹は三社祭踊り斬りだと、日本刀を差し出した。斬りまくる秀次郎と重吉

昭夫(小林勝彦)聖天の五郎(水島道太郎)
ペス虎(大村文武)一升舛の音吉活弁(曽根晴美)お坊主竹(津川雅彦)染次(牧紀子)花奴(萩玲子)阿久津剛三(河津)三日仏(天津敏)

    65年東映東京佐伯清監督『昭和残侠伝(332)』
    昭和21年焼け跡の闇市を歩く男(池部良)の姿がある。ここには、進駐軍からの横流し物資で何でもある。新誠会の島田(八名信夫)たちが、目付きの鋭い男の正体を怪しんでてめえは何者だと尋ねると、男は、こう何でもあると警察の旦那でも目を止めるだろうよ、来るところを間違えたようだと去る。神津組墨田市場と書かれた闇市がある。そこに島田や日の出の辰(室田日出男)たちが現れ、小沢由太郎(沢彰謙)ユキ(梓英子)親子の古着をナイフで斬り裂き、てめえの店はこんな破れた服を平気で売るのかと因縁を付けてきた。そこに、ジープの政(松方弘樹)がやってきて、てめえら新誠会だな、神津組のシマを荒しに来たのかと文句を言う。新誠会は、待っていたとばかりに何十人と集まって来て、政、ゼロ戦の五郎(梅宮辰夫)福永繁(中山昭二)たちに襲いかかってきた。売人たちも集まってきて、新誠会の連中は帰って行った。
   神津組の四代目川田源之助(伊井友三郎)と小頭の江藤昌吉(菅原健次)のもとに、新誠会の羽賀明(山本麒一)たちがやってきて、子分たちが神津組の若い衆に怪我をさせられてと文句をつける。子分のしくじりは、自分のしくじりだと頭を下げる四代目に、羽賀はお宅も売り物が手に入らなくお困りでしょう、うちと手を組めばいくらでもモノを流しますよと言う。そんな素生のしれねえものをウチは扱わないときっぱり断る四代目。新誠会が帰ると、福永、五郎、政たちが帰ってくる。てめえら、あれほど喧嘩をするなと言っただろうと怒られ、清次兄貴が帰ってくればと口ぐちに言う若い衆たち。石岡組を継いだ西村恭太(江原真二郎)綾(三田佳子)夫妻が訪ねてくる。石岡組の先代の娘だった綾と清次は恋仲だった。しかし清次は出征、戦争が終わっても帰ってこずに5年の月日が経ち、先代がこの男ならと認めた恭太を後継ぎとしたのだった。源之助は、これで石岡組も安泰だと二人に太鼓判を押した。小頭の昌吉は、清次は綾にぞっこんだったからなあと辛そうに言う。
  そこに、闇市にいた男がやってくる。仁義を切り、自分は八州宇都宮十文字一家の坂本親分のところの風間重吉と名乗った。重吉は神津組に草鞋を脱ぐことになった。
   警察署に、浅草露天商組合の面々が集まっている。新署長(河合絃司)は、平和裏に浅草のために協力をしあって欲しいと言う。新誠会のやり口を暗に非難しているが、新誠会の物資横流しの恩恵を受けている組がほとんどなので、新誠会の岩佐徹造(水島道太郎)にモノを言うのは、神津組の川田と花川戸のご隠居大谷(三遊亭円生)しかいない。
  その日、源之助は、息子の輝男(中田博久)と、崩れ落ちたビルの上から浅草の街の焼け跡を眺めながら、浅草再建のために命を賭けると誓う。しかし、ライフルで撃たれてしまう。神津組に運ばれ、新誠会に違いない殴り込みだといきり立つ若い衆たちを止め、輝男に紙と筆を持って来させ、口述で、五代目は、未だ復員しない寺島清次とすることと、最後の最後まで争いごとをしてはいけないと言う遺言を残し亡くなった。殴りこもうとする政や五郎、ロク(潮健児)たちを小頭の昌吉は、証拠もなく今殴りこめば相手の思うつぼだと必死に抑えた。清次がいればと皆は心の中で思った。
   その頃、神津組と浅草の露天商たちが待ち望んでいる清次の姿が浅草寺にあった。清次は、源之助の位牌に5年ぶりの帰還の報告をした。昌吉が源之助の遺書を持ってくる。自分が5代目を継ぐこと、争いごとを禁じる遺書を読んで言葉を失う。兄貴分の昌吉が継ぐべきだと言ったが、昌吉は足を悪くしているし、清次にしか神津組の危機を守ることはできないのだと説得する。清次は5代目を襲名した。
    清次が帰ってきたと聞いて、石岡組の西村と綾が挨拶に来た。清次は昔の気持ちを封印して二人の結婚と西村が石岡組を継いだことを祝福した。庭場を守り、売人たちのために商品の仕入れを頑張ろうと言う清次。神津組にも活気が戻ってきた。
  


美代(水上竜子)ジープの政(松方)遠山六兵衛(潮健児)大谷小沢由太郎(沢彰謙)ユキ(梓英子)島田(八名信夫)

   府中まで行き、高校の後輩たちの定期演奏会を覗く。息子や娘でもおかしくない見知らぬ後輩たちの演奏を聴きにくるモノ好きは、自分と2年後輩のYしかいない。なかなか悪くないというか、自分たちの時代に比べて確実にというか格段にうまくなっているなと、そのままビルの屋上にあるビアガーデンに上がる。Yと自分の他に1組しか客がいない。とりあえず、ビール飲み、四方山話をして帰る。

2009年6月5日金曜日

映画見て興奮。

    今日の講義は、資料が多く、午前中からコピー機占拠して二時間近く。少し大量過ぎたかと思いつつも、講義終わってからも興味深そうに見ていたので、まあよしと。
その後、大門の歯医者で、ようやく上のインプラント入る。
    新宿へ戻り、ピカデリーで、
    プラッチャヤー・ピンゲーオ監督『チョコレート・ファイター(330)
    タケシは、子供の頃から欠けたり傷が付いたものが好きだった。ヤクザに成長したマサシ(阿部寛)は、タイバンコクで子分がタイマフィアのナンバー8(ポンパット・ワチラバンジョン)のシマを荒らしたことで抗争になったが、マサシは金をナンバー8に渡し、二度とシマを荒らさないと誓った。しかし、ナンバー8の情婦で、ビジネスのパートナーのジン(“ソム”アマラー・シリポン)の簪が折れたのを見て、惹かれるものを感じた。
    数日後、カフェでマサシはジンに再会し、声を掛ける。二人が恋に落ちることも、二人の関係がナンバー8に知られてしまうことも、大して時間はかからなかった。マサシたちが飲んでいる場所に、ジンを乗せた車を横付けし、マサシの子分たちに容赦なく鉛の弾を撃ち込むナンバー8。しかし、マサシに拳銃を向けると、ジンが遮った。憎々しげに自分の足の親指を撃ち抜き、今度一緒にいたら、必ず命を貰うと言って去る。翌朝、ジンはマサシに直ぐにでも日本に帰ったほうがいいと言う。その時、ジンはマサシとの愛の結晶が体に宿っていることに気付いていた。
ナンバー8とも別れ、独りで娘を産んだ幸せに浸るジン。娘にはゼンと名付けた。しかし、医師は幼いゼンの脳に障害があると残酷な告知をする。ジンはゼンを慈しみ育てる。しかし、ある日ジンが日本の北九州にいるマサシにゼンという娘を産み育てているとの手紙を出したことが、ナンバー8に伝わる。ジンとゼンが暮らす家にやってきて、ジンの足の親指を切り落とすナンバー8。
    ジンはゼンを連れ引っ越した。ゼンは相変わらず障害を抱えたままだったが、ジンの愛情によってすくすくと成長した。マーブルチョコレートが好きで簡単な会話しかできない娘だが、五感に尋常ならざる才能を秘めていた。家の隣にあるムエタイジムの練習生たちの動きを眺めているだけで、体重移動なとをマスターし、家の柱にキックを繰り返す。ジンは、ゼンの足の傷を治療し、柱に布団を巻き付けなければならなかった。また、路上で苛められていた孤児のムンが母子と同居しゼンの面倒をみることになった。ジンは悪性の白血病に罹っていることが分かる。娘の行く末を案じ、副作用の強い治療を受けることを決意する。ムンは、ゼンの隠れた能力を使い、投げたボールをゼン見ないで取らせる大道芸を始める。ゼンの能力は周りの人間たちを驚かせ、幾ばくかの金は稼ぐことは出来るが、とてもジンの治療費には足りない。
to be continued.

   凄い!!オープニングとエンディングを除けば最高だ。オープニングとエンディングのぬるい感じはなんなんだと思ったら、日本公開バージョンのみ、阿部寛の日本語ナレーションだったらしい。この演出は監督がやったんならしょうがないが、日本でやったんだったなら悔いが残る。オープニングとエンディングを別にすれば、本当に今年見た中で最高なんだが・・・。宮﨑あおいみたいなジージャーの頑張り具合は、「インスタント沼」の麻生久美子の比ではない。アジア中で頑張った女子全員の中でベスト3入りは確実だ。阿部寛のナレーションを別にしてもかなりポイント高い傑作だ!!

  地元に出来た立飲みバーでビール飲もうと思うと満員だ。駄目元で博華に行くと、モツ入荷ということで、ビールと瓜の漬物と餃子とモツ炒め。

2009年6月4日木曜日

若尾文子の毒婦。毒婦を演じた女優は誰でもやられてしまう情けない私。

   午前中講義レジュメ作って本をチェックしているうちに読書に没頭。全くレジュメ作りは進展しないまま、午後イチの糖尿病経過観察に出なければ行けない時間に。慌てて大手町のクリニック。体重以外の数値はことごとく良く、薬も一錠飲めば良くなる。ただ、あんまり薬代が変わらない気がするのは何故か。一番廉価な方を残して貰いたかった(苦笑)。
    凄く遅い昼飯を食べ、お茶の水で、ちょっと人に会い、

    神保町シアターで、日本映画★近代文学全集
    66年大映京都増村保造監督『刺青(329)』
    どこか薄暗い二階の部屋、縛られ逃げようともがいているお艶(若尾文子)の姿がある。手に提げた行灯で照らし、俺はおめえを一目見た時に、百人に一人、いや万人に一人の白い肌の持ち主だと見抜き、どうしても彫りたかたったんだと言う刺青師清吉(山本学)。気絶薬を嗅がせ気を失わせると、一気に着物を脱がせ、お艶の白くきめ細かい背中を撫で、墨を摺り始める。下絵を描くや、素早く彫り始める清吉。気を失いながらも、苦痛に呻き声を上げるお艶。
    数日前の雪の夜、質屋の駿河屋に手代新助(長谷川明男)にお艶が声を潜めて話し掛ける。お艶はこの店の一人娘、両親には秘密に手代の新助と関係していた。両親の主人夫婦が親類宅に外出した今夜、他の使用人たちを早く休ませ、新助と駆け落ちをしようと決めていたのだ。大恩ある主人夫婦への忠義に悩み、止めようと尻込みする新助に、出入りの船宿の権次(須賀不二夫)と話は通じているのだから、何の心配もないと押し切った。雪の中、新大橋を渡りながら、躊躇う新助に、お前は主人の娘の私をはなから慰めものにするつもりだったんだね、大川に身を投げてやると脅し、お艶は新助との駆け落ちを遂げた。
    多情なお艶は、家では親の目に隠れての逢瀬から逃れ思う存分、食事も取らず眠りせずに終日何日も愛欲に耽った。船宿の主人権次との間では、駆け落ちした二人が一緒になれるよう駿河屋の主人夫婦に掛け合う約束だったが、権次は駿河屋に行くが、娘を誑かすとは飼い犬に手を咬まれたと一方的に新助を憎悪する主人と、そこまで思い詰めていたなら添い遂げさせてやりたいと言う母親から、とにかく二人を捜し出しましょうと懐柔し、探索の費用まで受け取って懐に入れる。
     権次は最初からお艶に目を付け、深川の人入れ屋と女郎屋を営む辰巳屋徳兵衛(内田朝雄)に売り飛ばすことにしていたのだ。権次の手下の三蔵に、料理屋川良に主人夫婦と新助の父親が来ていて、二人を許す算段をしていると偽って呼び出し、一足違いだったが駿河屋への婿入りが決まったので、もう心配いらないと前祝いにさんざんを飲ませた。酔った新助を三太(木村玄)に送らせたが、勿論帰りがけに三太に殺させ大川に流すつもりだった。しかし新助は死に物狂いで抵抗し、逆に三太を殺し、大川に突き落とした。一方、権次の妻お滝(藤原礼子)に勧められ、お艶は船宿の奥で開かれている賭場を覗く。賭場の貸元は、辰巳屋徳兵衛、賭場の片隅には暗い目をした刺青師清吉の姿もあった。いきなりお艶は、縛り上げられ、駕籠に乗せられ、辰巳屋に運ばれた。そして薄暗い二階で、清吉に背中に、男を食い尽くす女郎蜘蛛の刺青を彫られたのだ。無我夢中で逃げ出した新助は、在所の実家を訪ねる。父親は留守だった。母親(毛利菊枝)は、大恩ある駿河屋さんに何て罰当たりなことをしたのだと叱りながらも、父親が帰る前に早く行けと言って飯を食わせ着替えさせた。つらい表情で帰宅する父親(藤川準)の姿を陰から見つめ手を合わせる新助。
   二月の時が流れ、お艶は深川一の人気芸者染吉となっていた。辰巳屋徳兵衛からの借金はとうに返していたが、男たちを手練手管で騙して金を巻き上げ、面白おかしく生きる生活に浸り切っていた。ある日新助と再会する。下女ひとりと暮らしている蔦の屋に連れて行き、久しぶりに肌を合わせる。権次が、俺の妾になれと煩いので、妻のお滝をバラせばかなえてやると言うと、権次はお滝を殺った。そこに新助を連れお艶が現れる。権次が新助に襲い掛かるが、揉み合って、権次を殺す新助。二人も殺してしまったと悩む新助に、私たちがこんな目にあったのは権次のせいだから当然の報いだからくいい気味だとうそぶくお艶。新助に沖へ沈めろと指図した。その姿を覗いている清吉。自分が女郎蜘蛛を彫ったお艶の悪女ぶりに、震えながら、二度と刺青は止めると呟いた。この期に及んでもくよくよする新助が次第に疎ましくなるお艶。
    徳兵衛が現れ、染吉にぞっこんな旗本の芹沢相手に美人局で銭を稼がないかと誘いをかける。初めてのことではないと知って咎める新助に、手に入れた銭を持って、二人で上方に行き、面白おかしく暮らそうと言う。料理屋で、芹沢(佐藤慶)に会った染吉は、親の商いのつまづきで、身を売ったが、強欲な徳兵衛に、まだ百両の借金がある。その金を出してくれないかと持ちかける。
     芹沢は800石の旗本で、寺島村にもつ寮に、染吉は隠れた。芹沢は50両の切り餅二つを袂から出し、これで辰巳屋の借金返せるんだなと言う。そこにかねてよりの打合せ通り、徳兵衛が芹沢さま、大事な自分の持ち物をタダで横取りしようなんざ、訴え出てもようござんすよと脅したが、芹沢の方が一枚上手だった。旗本を美人局に引っ掛けようなんざ、無礼先晩と刀を抜くと、徳兵衛もドスを抜いた。しかし、相手にはならない。浅傷だが、刀と足を切られ、染吉に支えられ命からがら逃げ出した。染吉は、こんなに血が出ているなら家まで持たないとしきりに言い、いっそ一思いにと剃刀で斬りつけた。しかし、傷を負っていても徳兵衛には適わない。首を絞められているところに、ずっと見張っていた筈の新助が、棒切れを手に殴りつける。躊躇いながらの新助に、こいつのお陰で背中に女郎蜘蛛の刺青が入り、ここまで堕ちたのだと叱りつけ、ようやく徳兵衛を撲殺する。三人目を殺しちまったと腰を抜かす新助に、一人殺れば、五人も十人も同じだとうそぶく染吉。かっての駿河屋の小町娘は、稀代の毒婦だ。そこに清吉が現れる。やはり今度も一部始終を見ていたのだ。清吉に銭を渡し、誰だか判らないよう顔を潰して埋めておしまいと染吉。
     邪魔なものはいなくなった。しかし、新助は主人を裏切った罰が当たったのだと怯えきっている。下女のお花が、お座敷が掛かったと言う。誰からだろうと思いながらも、陰気な新助と一緒にいたくない染吉が出向くと芹沢だった。怯える染吉に、退屈した毎日に、寝首を掻かれるような女を妾にしたいのだと言い、百両を出した。徳兵衛は死なない程度に斬りつけたがどうしたと尋ねられ、医者に連れて行ったがその後は知らないと答える染吉。その夜芹沢に肌を許し、翌朝帰宅する染吉。新助は、眠れない一夜を過ごし、染吉を問い詰める。もうくよくよイジイジした新助には愛想を尽かしたと本心を吐露する染吉に、主人を裏切ったことが間違いの始まりだった、一緒に死んでくれと刃物を取り出す新助。思いつめた新助の表情に、上方に一緒に行こうとかその場しのぎの諫言を言うが、新助を宥めることはできなかった。揉み合ううちに、新助が持っていた刃物は新助の胸に突き刺さった。しかし、染吉の背中の女郎蜘蛛を刺す清吉の姿がある。自らの命も絶つ清吉。新助、お艶、清吉の三人の死体が転がっている。女郎蜘蛛の頭から血が流れ続ける。
   監督増村保造、脚本進藤兼人、撮影宮川一夫、毒婦若尾文子、文句の付けようがない。今まで何度見てもそう思っていたが、今回初めて物足りなさを感じたのは何故なのだろうか。

    もっと見るつもりだったが、何だかレジュメが気になって、帰ることに。ジュンク堂で本仕込んで、博華で餃子とビール。

2009年6月3日水曜日

狼と豚と人間と犬と100$紙幣

    今朝ふと思いついて昨日作った今日の講義テキストを作り直し始めたら、想像していたよりもかなり面倒くさいことに(涙)。その努力により、分かり易くなったが、その分簡単に説明できてしまい、時間に余裕が。さわりだけみせようと思っていた映像を見せたら、今までにない好反応。私語もなく、昼寝していた生徒も引き込まれている。かなり複雑な心境だ(苦笑)。

    シネセゾン渋谷で、ようやくダニー・ボイル監督『スラムドッグ$ミリオネア(328)』
    世界中人気番組「クイズ$ミリオネア」は、インドでも大人気だ。ボンベイのスラム街出身で、現在は電話会社のコールセンターでアシスタントオペレーターと言っても、仕事はお茶汲みをしているジャマール・マリクと言う18歳の青年が登場する。満足な教育も受けていないスラムドッグ(スラム街の野良犬)が、次々に正解を重ねていく。
    場面が変わり、ジャマールは警官に拷問を受けている。最後の一つ前まで正解したのはインチキだろう。客席に仲間がいたのか、体にマイクロチップを入れていたのか白状しろと、殴られ、水の入ったバケツに頭を入れられ、最後には電流を流される。警部が入ってきて、医者でも弁護士でも判らないのに、スラムドッグが正解出来る訳がないと、皆思っているのだ。しかし青年は答えを知っていたからだと答える。地下室から取り調べ室に身柄を移し、取り調べが始まった。ジャマールが出演しているビデオを流しながら、どうして答えを知っていたのかを尋ね始める警部。
    場面は再び変わり、飛行場で野球をしていて警官に追われ逃げまくる幼いジャマールと兄のサリームの姿がある。知り抜いたスラム街の抜け道を縦横無尽に走り続けたが、母親に捕まり、お仕置きをされ、学校に入れられる二人。そこでは「三銃士」が語られている。ある日、スラムにインドの大スターがやってきた。ジャマールはサリームにトイレに閉じ込められる。トイレは川沿いにあって、使いたい人間から幾ばくかのお金を取っているのだ。どうしても憧れの大スターに会いたいジャマールは、トイレの穴から飛び降りる。ウンコまみれになったジャマールが、大スターを取り囲む大人たちの人だかりに入っていく。大スターは黄金の仏像のようになったジャマールのプロマイドにサインをしてくれる。母親はジャマールを洗っている。その隙に、サリームは映画館の主人にサイン入りのプロマイドを売ってしまう。
 ある日、イスラム教徒が多いスラム街をヒンズー教徒が襲って来た。生きたまま火をつけ、殴り続ける恐ろしい人間たちに、母は撲殺される。サリームと逃げ惑う時に、青い姿のシヴァ神を何度も目撃するジャマール。やはり身寄りがなくなった女の子ラティカと三人で、ゴミを拾いながら暮らし始めた。
   しかしある日、ママと言う男たちにコーラを貰い、森の中にある沢山の子供がいる施設のような所に連れられて行かれる。何故か脚や眼などに障害がある子供たちばかりだが、食事を与えられ、歌を覚えて物乞いとして生きる術を教えられた。しかし、そこは、物乞いとして同情を買いやすいように目を潰し、脚を切断される、ギャングたちのしのぎのための恐ろしい場所だった。サリームは、ジャマールの目を潰すので連れて来いと命じられ、三人は逃げ出す。サリームとジャマールは何とか走る汽車に乗り込んだが、ラティカは間に合わず。ママたちに捕らえられた。ラティカのことを忘れられないジャマールだったが、鉄道の車内で、タジマハールの宮殿で白人の観光客相手の贋ガイドをしたり、盗みをしたり逞しく生き抜いた。
   しかしラティカを忘れられないジャマールはサリームを無理矢理引っ張ってボンベイに戻ってくる。ある日、クリシナ神に捧げる歌を歌って物乞いをしている盲目の少年に会う。ママのアジトで一緒だった彼と再会を喜ぶ。ママのアジトに近づくなと忠告し、ラティカは今ピーチと呼ばれて歓楽街で働いていると教えてくれた。ジャマールは、観光客から貰った虎の子のアメリカの100$札を渡す。匂いを嗅ぎ、ドル札だなとい言われ、100$だと言うと、そんな大金!?誰の絵が描いてある?と尋ねられ、特徴を答えると、それはベンジャミン・フランクリンだと言う。ママたちギャンクに失明させられた少年も必死に生きる術を身に付けているのだ。
   ジャマールとサリームは、教えられた歓楽街で、売春宿を一軒一軒覗いてラティカの姿を求め、ピーチを尋ね歩く。最後に、踊りを教えられているラティカを見つける。部屋に入り、一緒に逃げようと言う。しかし、そこにママたちが現れる。彼は、美しいラティカの処女は高く売れるのだ。俺の宝物を盗もうという奴は許さないと言った。突然サリームがリボルバーを出し、ギャングたちに突き付け座れと言った。ママは、財布を出し今回は特別にお前らのことを忘れてやると言ったが、サリームは、ママは絶対に忘れないだろと言って射殺する。金を持ち、ジャマールとラティカを連れ逃走するサリーム。高級ホテルにチェックインし、ルームサービスの酒を飲みまくるサリーム。ラティカはシャワーを浴びている。ジャマールとラティカは再会を喜ぶ。ずっと忘れた事はなかった。僕たちは運命なんだとラティカに言うジャマール。
   サリームはホテルを抜け出し、ママに対抗するギャングのボスに会いに行く。ママを殺してきたと言うと、ボスは敵の敵は味方だ、お前のような奴を探していたんだと言って、子分にしてくれた。ホテルに戻ってきたサリームは変わっていた。ラティカを自分のものにしようと、ジャマールをリボルバーを突き付け部屋から叩きだした。
   ボンベイはムンバイとなった。ジャマールは、通信会社のコールセンターでお茶を配っている。ある日、「クイズ$ミリオネア」を見たいオペレーターが、少しの間変わってくれと言う。イギリスからの問い合わせにうまく答えら得ず切られてしまうが、ふと思い立って、ラティカを検索してみると、何万人もの名前と電話番号がヒットした。しかし、サリーム・マリクと打込むと15名だった。電話をし始めた。何人目かで聞き覚えのある声がする。お得な通信プランのお勧めですと話し始めると、サリームはジャマールか?お前は生きていたのか?と話し掛けてきた。
   翌日、高層ビルの建設現場で兄弟は再会する。ジャマールは一瞬、このままサリームと飛び降り自殺をしようかと頭によぎるが、一発殴った。ホテルにママの部下たちがやって来たので逃げたんだ。伝言を残したが、連絡が来なかったんというサリームに、ジャマールは嘘だ、恨んでいるといった。しかし、兄弟は、かって自分が住んでいたスラム街に建とうとしている高層ビルから下を見ている。今や、ムンバイは世界の中心だ。そしてムンバイを仕切るボスの子分なのだ。これから一緒に暮そうと言うサリーム。ラティカはどうしたんだと聞くと、随分前に別れて今は知らないと答えるサリーム。
    

   トレスポ一発屋で終わるかと思いかけていたダニー・ボイルのアカデミー受賞作(笑)。悪くなかった。良かった。ただ、ボリウッド映画とか経済発展著しいインドはとか、ひとくくりな言い方はどうかと思う。インドの美人を誘って見に行く自信はない。映画の評価ではなく、インドについて語る知識があるかどうかだ。ということで、インド料理屋素通りして、博華で餃子とビール。

2009年6月2日火曜日

深作欣二未見の2本。

   午前中、洗濯をしながら、水曜の講義用資料作り。この分なら、来週まではなんとかなるか。
昨日自転車の鍵を落としてしまった。カバンのどこかに入っていると思ったのに。いつ駐輪場から自転車屋に持っていけばいいのだろうか、梅雨入り前に済ませたい(苦笑)。

   午後から、池袋新文芸坐で、孤高のスタア 高倉健
   64年東映東京深作欣二監督『狼と豚と人間(326)』
   黒く汚い海に面した街がある。そこは、人間が住むようなところではなく、掃き溜めで、ブタ小屋のようなところだ。黒木市郎(三國連太郎)次郎(高倉健)三郎(北小路欣也)の三人兄弟は父親を早くに亡くした。しかし10年前に市郎が、5年前に次朗が、僅かばかりの米代を盗んで逃げ出し、三郎が母親(近衛秀子)の面倒を最後まで見た。次朗は、相棒の水原(江原真二郎)と組んで這い上がるために何でもやったが、結局街を仕切る岩崎組に潰されて、刑務所に入っていた。三兄弟の母親が亡くなり、位牌と遺体を三郎と仲間たちは3輪トラックに載せ火葬場に向かう。そこに三日前出所した次郎がやってくる。出所後直ぐに来れば死に目に会えたかもしれねえなと言う次郎を冷たい目で睨んでトラックを出させる三郎。
     開店祝いの花が並ぶクラブ・フェニックスの前に車が止まり、後部座席から市郎が降りてくる。支配人、社長がお見えですといわれ、岩崎(沢彰謙)たちの前に立つ市郎。なかなかいい店だ。お前にこんなセンスがあるとは思わなかったぜと岩崎は誉めるが、2日前に次朗が出所してきたことは知っているかと言われ、緊張した表情の市郎。お前の弟たちを目の届く場所で落ち着いていらせるか、金を出して旅に出すか、それがお前が今のお前の地位を守る唯一の方法だと言う岩崎。そこに、三郎が遺骨を持ってやってくる。なんだ嫌がらせかと言う市郎に、お袋の骨だと答える三郎。おまえ何で知らせなかったと言われ、生きていた時に捨てたくせに、死んでから会いに来るのはおかしいだろと言う。市朗は、言葉を失うが、金を取り出し、どこかの寺に預かってもらえと言う。
    海へ母親の遺骨を投げ捨てる三郎と仲間の姿がある。タケシ(岡崎次朗)アキラ(泗水誠一)イサオ(越前谷政二)ヒロシ(石橋蓮司)マコ(志麻ひろ子)は皆この街で育ったのだ。流れていく遺骨の白い箱を見ながら、よく2年間寝たきりの母親の面倒をみたなとサブを褒め、この街を出て、自由になりたいと口々に言う。その頃、次郎は、金持ちの爺さんの妾の女、杏子(中原早苗)のマンションにいた。次郎は杏子のヒモだ。海を見ながら、あの向こうにある国に脱出して自由になりたいと言う。そして、明後日2000万を手に入れる算段がある。その金を持って一緒に海外に行こうと誘い、杏子も、その賭けに乗ることにした。


岩崎(沢彰謙)西村(春日俊二)野田(菅沼正)木村(室田日出男)鞄を持った男(八名信夫)

     64年東映東京深作欣二監督『ジャコ萬と鉄(327)』
     昭和20年冬、ニシン漁が近くなると、津軽や秋田から出稼ぎ漁夫(やんしゅう)が北海道のカムイ岬に集まってくる。ここ九兵衛(山形勲)の番屋は、強欲な九兵衛が給料を渋るので、集まりが悪い。九兵衛は、長女マキ(南田洋子)の娘婿の宋太郎(大阪志郎)をどやしつけるが、10人足りない。流れ者でいいので連れてこいと言われるが、前科者も多く、番屋が荒れると答える宋太郎に、俺が仕切るから大丈夫だ。流れ者は給料を叩けるからいいのだとどやしつける九兵衛。
    九兵衛はいつも海を見つめニシンを待っている。そんな九兵衛に、九兵衛番屋はここかと尋ねる女(高千穂ひづる)がいる。自分が九兵衛だと答えると、番屋にいると聞いたジャコ萬を探してきたのだと言う女。その名を聞いて、顔色を変え番屋に戻り、宋太郎に片目のデカい男を雇わなかったか尋ねる九兵衛。今日雇って欲しいと言う流れ者にそんな男がいたと言う。実は、九兵衛は敗戦で樺太から逃げる時に、飲んだくれて居場所が判らないジャコ萬が死んだとして、船を奪ったのだ。船を失ったジャコ萬は帰国に大変苦労して恨んでいたのだ。番屋の寝床に横になって酒を呑んでいるジャコ萬の姿を見つけ言葉を失う九兵衛。

タカ(浦辺粂子)ユキ(高千穂ひづる)牧場の少女(入江若葉)父(石島房太郎)青年(小川守)源爺(沢彰謙)彦次朗(久保一)幸三(相馬剛三)松(三重街恒二)タコ(岡野正純)

谷口千吉監督作品のリメイク。

    渋谷松濤のスタンドバーで元上司に友人を紹介する。

2009年6月1日月曜日

日本映画1924年から2009年。

   ヒューマックスシネマ渋谷で、
   三木聡監督『インスタント沼(320)』
   沈丁花ハナメ(麻生久美子)はついていない。母の沈丁花翠(松坂慶子)のところに久しぶりに顔を出すと、翠は、あなたは宇宙人やUFOを信じないからだ、今も、庭に河童がいると言うが、勿論ハナメには見えない。編集長を務める女性誌のハテナ?の部数は下がる一方だ。西大立目部長(笹野高史)に呼ばれ、テコ入れしますと言うが、事態はもっと深刻だと言われる。ライターの一ノ瀬千(ふせえり)と、スカンクラーメンと言うニンニク丸ごとラーメン屋の取材に行く。激しく臭いだけで不味かった。そのまま直帰するつもりだったのに、部長に呼び出され会議だ。ハナメと一ノ瀬がいるだけで会議室は悪臭に満ち溢れている。最後に一発心霊特集をすることになる。
   笑える、笑える。久しぶりに大笑いする。三木作品面白いが笑えないこともあるが、今回は何だか壺に嵌ってゲラゲラ笑ってしまった。好きな女優が出ているコメディは、それでなくても顔がニヤニヤだらしなくなるのだが、麻生久美子がコメディエンヌかどうかは意見もあるが、何だか、8ミリ映像のオープニングから、最後の空から降ってきたものの直撃まで、なんて身体を張って、頑張っているんだ。もう本当に愛おしい。

   シネマヴェーラ渋谷で、シナリオライター小國英雄のすべて
   38年東宝斎藤寅次郎監督『エノケンの法界坊(321)』
   永楽屋の手代洋助に、家宝の鯉の掛け軸を探し出し、吉田家再興のために、道具屋にお世話になっているのだから、弱気にならず辛抱して欲しいと説得する?の姿がある。店先には、源右衛門が訪ねてくる。番頭の長九郎に、おくみに会いに来たと言う。そのおくみは、源右衛門がやってきたことを知り、裏口で洋助と白髭神社にお詣りに行こうとしていた。
ちょうど、店先に、法界坊(エノケン)が、鐘を引いて現れ、鐘突き堂建立の布施を集めていると言う。主人は金を包もうとしたが、店の小僧が、この法界坊はインチキだと告げ口した。


   24年衣笠貞之助監督『花咲爺(322)』
   ご存知、ココ掘れワンワン。何だか実家で飼っていた雑種にそっくりで、切なく…。我が家の駄犬は、小判も何も見つけなかったが。

   63年大映京都池広一夫監督『雑兵物語(323)』
   戦国時代、広い原っぱをよろよろ歩く足軽(勝新太郎)がいる。南と書かれた幟を、背負った荷を、刀を捨てると、向こうから早駆けの馬が二騎やってくる。慌てて逃げ隠れる足軽。村に入り農家の中に入る。竈にも、囲炉裏にも食べ物らしきものは無い。しかし突然、「泥棒!!」と言う大声がして足軽は逃げようとするが、寝たままの男(船越英二)だった。村の者たちは、寺に集まっていると言い、自分は、食うものもないので、寝たままだ。者を盗もうとする奴を脅かすと、慌てて何か落としていくのだと説明したが、懐からトウモロコシを出し、半分食えと投げて寄越した。足軽の名は茂平、村の男は弥十。村の了心寺では住職(柳家金語楼)が、いよいよ織田様が戦をするので近在の村に足軽の求めがあり、この村は15人となった、自分が交渉して一日20文の日当が前金で出させると言った。銭は欲しいが、若い男が15人などいない。

   渋谷シアターTSUTAYAで、清水祟、豊島圭介、川野浩司、山口雄大、オースミユーカ、深川栄洋、塚本連平、各監督
   『非女子図鑑(324)』
ニューシネマワークショップと言う映画プロデューサーのセミナーで作った実習映画だったんだな。そのせいかスタッフ・クレジットがやけに何回も繰り返される(笑)。特にプロデューサーが多いこと。作品毎に、十数名クレジットがあるので、よっぽど出資社の多い製作委員会かと思うと、実際に出資社も多いんだな。プロデューサーとして企画を立ち上げるモチベーションは、あくまでも卒業制作。各監督は、発注を受けて結構悪くないものを作っているが、企画そのもののモチベーションがどこにもないので(表現にもエンタメにもビジネスにも)、何だか感動的短編映画競争になっているだけのオムニバスだ。プロデューサーを育てるなら、もっと日本映画史の宝を味わって成功と失敗を学ばせるか、製作担当として現場で叩き上げるかが、必要なんじゃないだろうか。
やっぱり、ウェルメイドな映画を作ることは難しいんだな。思いっきり嫌な言い方をすると、安い製作費だけど僕たちセンスいいでしょうと言う顔が見えてしまう。地上波の深夜ドラマか、無料配信サイトのドラマだと書いて、ふとテレビを点けると、CXで「トリハダ」という深夜ドラマをやっている。たぶん、非女子図鑑も、テレビで見ると、かなり贅沢に楽しめる作品だったんだろうな。

    金子功監督『ケータイ小説家の愛(325)』
    高校2年生の愛(田代さやか)は、大好きだった母親が亡くなってから強い孤独を感じ、HIDEKIの携帯小説に嵌っていた。彼の携帯小説は、暴力、ドラッグ、セックスなど過激なシーンの連続だが、作者自身が体験したというリアルな表現で、女子中高生たちの間で大評判だった。愛が読んでいた過激なセックス表現をクラスの女子は携帯を取り上げ、大きな声で読み上げる。小学校から同じクラスだった田村(木村啓太)が止めろと叫ぶ。田村は、愛に自分でも携帯小説を書くことを勧める。キスもしたことの無い私には恋愛小説は書けないと答える愛。
   その夜、ニュース番組にHIDEKI(谷口賢志)が初出演。誰でも、自分の体験で携帯小説を書けるのだと言うのを聞いて、決心する愛。さっそく、「今日からはじめる携帯小説」と言うハウツー本を読み始める。ERIKAと言うペンネームで、携帯小説家と言うタイトルでページを登録した。愛は、クラスメイトがHIDEKIに似ていると噂をしていた2年4組の友樹を見に行く。友樹(三浦悠)と目が合う。帰り道、いきなり不良グループが愛に襲いかかってきた。そこに、友樹が現れ、不良たちを追っ払う。家まで肩を貸して送ってくれる友樹。他の女子がみな同じ化粧なのに、違っている愛が気になっていたと告白される。
   週末デートに出掛ける。ゲームセンター、ビリヤード、カラオケ、あまり遊んだことの無い愛には、初めてのことばかりだ。アベックたちが激しいラブシーンを交わす夜の公園で、ビールを飲み、初めてキスをし、更に友樹にバージンを上げた。愛は、さっそく携帯小説を書き始める。学校の体育館の倉庫や、秘密のアジトで会う度に愛を確かめ合う二人。段々気持ちがよくなってきた愛の声を偶然聞いてしまった田村はショックを受ける。
    ある日、秘密のアジトで会っている時に、友樹は、エクスタシーの錠剤を取り出す。あまりの気持ちの良さに頭が真っ白になっていた愛の上に乗っているのはいつかの不良たちだった。ショックのあまり翌日学校を休む愛。しかし友樹が家に訪ねてくる。公園に呼び出し、最初の事件は愛とのきっかけを作るために不良たちに頼んだヤラセで、それをバラすと脅されたのだと土下座して謝る友樹。その姿に愛は、友樹を許す。しかし、暫く後、愛の妊娠が分かる。誰の子供だか判らないと言う愛に、友樹は、家出しろ、子供を産め、自分は働いて一緒に暮らそうと言う。
   しかし、待合わせしていた秘密のアジトに、友樹は現れない。実は不良たちに待ち伏せされ、ボコボコにされ、気絶していたのだが、愛は絶望からか、このまま死んでしまうのだろうかとアップする。そこに田村が現れ、衰弱した愛を自宅に連れ帰り、風呂に入れた。自分は床で寝るので愛にはベッドで眠れと言った田村に、愛は一緒にベッドで眠る方が暖かいよと誘った。私を抱きたければ抱いていいよと愛は言ったが、田村は何もしなかった。しかし翌朝田村が目覚めると愛はいない。朝まで気絶していた友樹が電話をしてきたのだ。二人は、古ぼけたアパートの二階で、愛の巣を築いた。    ままごとのような生活は始めは幸せなものだったが、友樹のバイトがなかなか決まらず、また愛がERIKAという名前で、携帯小説を書いていて、そこに出てくるTOMOが自分のことで、二人のことが全て書かれていることを知ってしまい、岩田村という登場人物に嫉妬をし田村を恫喝し、徐々に二人の溝は深まっていく。友樹は、愛に手を上げ、お腹を蹴ってしまう。翌朝早く、友樹は出て行った。
   
   今年上半期の金返せ大賞確定作品だ。エロVシネと思えば腹も立たないが・・・。レンタル料は安いからな。映画ファーストデイの1000円でも、かなりの真逆お徳感のある映画だ。主演の田代さやか。うーん、良く言うと、往年の美保じゅんか日野繭子、普通に言って西原理恵子、微妙な言い方をすると倉田真由美。正直、嫌いなタイプではないんだが(苦笑)

2009年5月31日日曜日

マキノ雅弘、高倉健、悲しい酒

   池袋新文芸坐で、孤高のスタア 高倉健
   67年東映京都マキノ雅弘監督『日本侠客伝 斬り込み(318)』
   腕斬り真三の異名を持つ流れ者の中村真三(高倉健)は、瀧井組の貸元を斬って、五才になる一人息子の秀男(斎藤信也)を連れて草鞋を履いた。ある小さな海辺の街に流れ着いたが、小さな街で草鞋を脱ぐ博徒の親分はいないという。
     しかし、秀男が熱を出し入院が必要だと言われる。無理矢理田舎医者を脅して入院させ、着物を質入れしたものの宿代にも足りない始末だ。困り果て、香具師の傘屋源藏親分の一家を訪れる。入り口にいた源藏の娘お京(藤純子)が応対する。金が必要なのだと答えると訳を教えてくれと言う。子供の入院費が必要なので、自分の命を買ってくれと頭を下げる。ちょうど戻ってきた子分たちと、筋違いだろうと一触即発になったが、傘屋源藏(石山健二郎)が現れ、気に入ったと札入れを出した。浜の病院に支払いに行ってくれないかと言う真三に、いや自分で行って用が済んだら戻ってくればいいと源藏。真三と秀男は救われた。
   すっかり元気になった秀男と真三の姿が海岸にある。汽車と船を乗り継いで、小倉のおばあちゃんのところに一人で行けと言い、切符と亡くなった妻の位牌を持たす真三。秀男は泣いたが、心を鬼にして、傘屋の一家を訪ねる真三。源藏は子供の古本の表紙を綺麗に張り直していた。こうすれば、金のない家でも安価に子供に本の一冊でも買ってやれるのだ。これを子供にあげなさいと手渡され、実家にやりましたと答える真三。驚いた源藏が子分を駅に走らせようとした時に、娘のお京が秀男を連れ帰ってきた。ひどいおとうちゃんねと言い、私が育てますと言うお京に、返す言葉もない真三。
   ある日、源藏は真三に語り出した。かって自分は東京の新宿で真っ当な庭場を作ろうとしたが駄目だった。おりゃお前さんの生一本な性格に惚れた。神農道に宗旨替えして、俺のケチな夢叶えてくれねえかと頭を下げられた。半端なヤクザから足を洗って一から人生をやり直すことを誓う真三。しかし、お京は反対する。旅烏の香具師生活で、母親を亡くし、また寂しい気持ちを味わった自分の体験を秀男にさせたくないのだと言う。小倉の実家に預けて、単身東京に行くつもりだった真三は、私が拾って来た秀男は自分が預かって育てると言い切るお京に、再び言葉を失った。
   新宿の大宋寺の境内で、真三が絵本を売ろうとしていると、周りの香具師たちが、俺たちは、新宿街商組合に会費を払っているのだと言う。会費を払えば商売が出来ると聞いて、副会長との弁天福(金子信雄)のところに行って会員となる。なかなか売れないのを見かねて弁天福が、立て板に水の口上で売りさばいてくれる。「本の中に一円札が入っているものがある。万が一ハズれても家に持って帰れば子供も喜ぶ」と大声を出すと、あちらこちらから手が伸びて来た。そこにお京が秀男を連れて現れる。おとうちゃんに会ったら帰る約束だったが、勿論秀男は納得しない。お京も、東京に残ると言われ、断り切れない真三。とりあえず二人を連れ食事をしようと食堂に入る。弁天福もやってきたので、お礼にどうぞと言った時に、相州一家が現れ、弁天福を痛めつけようとした。真三は、チンピラたちをのして追っ払った。
   相州一家は板橋を縄張りにしていたが、新宿の庭場を手に入れようと狙っていたのだ。
   to be continued.

   東京街商組合、関東花若一家総長若松幸次郎(大木実)
   
   65年東映京都マキノ雅弘監督『日本侠客伝 関東編(319)』
   大正12年東京の魚市場は、日本橋から築地に移転した、その翌年のこと。
   今日もいつものように活気に満ち溢れている市場だが、築地移転を期に、丸に協のマークの新しい協同組合が勢力を伸ばしていた。東京魚市場協同組合理事長の郷田勢之助(天津敏)は、東京水産局の局長寺岡善次郎(加賀邦男)に賄賂を渡し、裏では、ヤクザの石津組組長石川利三郎(遠藤辰男)を使い、嫌がらせや暴力で、新協同組合に加入をさせ、築地市場を一手に治めることで、魚相場を思うままに操り、大儲けをしようと企んでいた。しかし、地魚市場の老舗江戸一は、先代の東京市民においしくて安い魚を提供する方針で、慕われていたが、石津組の嫌がらせで脱落する卸も現れ始めている。市場で魚を荷揚げし、卸に運ぶ人夫たちを小揚と言う。河岸の気っぷで、喧嘩っ早いが、曲がったことの嫌いな、気のいい連中だ。
to be continued.

長女市川栄(南田洋子)妹の光子(藤純子)婆やおせき(東竜子)江戸一事務員新太郎(丹羽又三郎)丸山(森源太郎)小僧の由(名護屋一)竹(山下義明)東京魚市場協同組合理事長郷田勢之助(天津敏)水産局長の寺岡善次郎(加賀邦男)日南水産森田(原健策)石津組組長石川利三郎(遠藤辰雄)宮下(山本麒一)黒木(鈴木欣也)安田(関山耕司)メリケンの哲(潮健児)ハリケーンのジョウ(佐藤?)
元水天一家幹部江島勝治(鶴田浩二)三郎寿司板前サブ(北島三郎)女店員(西崎さかえ)
小揚組合長三谷加平(大木実)小揚の磯村松夫(長門裕之)東吉(待田京介)ぼうだら(山城新伍)赤目(曽根晴美)太平洋(田中春男)海坊主(加藤浩)アンコ辰(汐路章)
料亭、あけぼの荘、焼津の網元八十川波右衛門(丹波哲郎)

   野毛に出来たアート系のインキュベーションオフィスのオープニングパーティーに顔だけ出し、先日野毛で食事をご馳走になった元会社の先輩の御尊父様の通夜に参列。