2009年6月2日火曜日

深作欣二未見の2本。

   午前中、洗濯をしながら、水曜の講義用資料作り。この分なら、来週まではなんとかなるか。
昨日自転車の鍵を落としてしまった。カバンのどこかに入っていると思ったのに。いつ駐輪場から自転車屋に持っていけばいいのだろうか、梅雨入り前に済ませたい(苦笑)。

   午後から、池袋新文芸坐で、孤高のスタア 高倉健
   64年東映東京深作欣二監督『狼と豚と人間(326)』
   黒く汚い海に面した街がある。そこは、人間が住むようなところではなく、掃き溜めで、ブタ小屋のようなところだ。黒木市郎(三國連太郎)次郎(高倉健)三郎(北小路欣也)の三人兄弟は父親を早くに亡くした。しかし10年前に市郎が、5年前に次朗が、僅かばかりの米代を盗んで逃げ出し、三郎が母親(近衛秀子)の面倒を最後まで見た。次朗は、相棒の水原(江原真二郎)と組んで這い上がるために何でもやったが、結局街を仕切る岩崎組に潰されて、刑務所に入っていた。三兄弟の母親が亡くなり、位牌と遺体を三郎と仲間たちは3輪トラックに載せ火葬場に向かう。そこに三日前出所した次郎がやってくる。出所後直ぐに来れば死に目に会えたかもしれねえなと言う次郎を冷たい目で睨んでトラックを出させる三郎。
     開店祝いの花が並ぶクラブ・フェニックスの前に車が止まり、後部座席から市郎が降りてくる。支配人、社長がお見えですといわれ、岩崎(沢彰謙)たちの前に立つ市郎。なかなかいい店だ。お前にこんなセンスがあるとは思わなかったぜと岩崎は誉めるが、2日前に次朗が出所してきたことは知っているかと言われ、緊張した表情の市郎。お前の弟たちを目の届く場所で落ち着いていらせるか、金を出して旅に出すか、それがお前が今のお前の地位を守る唯一の方法だと言う岩崎。そこに、三郎が遺骨を持ってやってくる。なんだ嫌がらせかと言う市郎に、お袋の骨だと答える三郎。おまえ何で知らせなかったと言われ、生きていた時に捨てたくせに、死んでから会いに来るのはおかしいだろと言う。市朗は、言葉を失うが、金を取り出し、どこかの寺に預かってもらえと言う。
    海へ母親の遺骨を投げ捨てる三郎と仲間の姿がある。タケシ(岡崎次朗)アキラ(泗水誠一)イサオ(越前谷政二)ヒロシ(石橋蓮司)マコ(志麻ひろ子)は皆この街で育ったのだ。流れていく遺骨の白い箱を見ながら、よく2年間寝たきりの母親の面倒をみたなとサブを褒め、この街を出て、自由になりたいと口々に言う。その頃、次郎は、金持ちの爺さんの妾の女、杏子(中原早苗)のマンションにいた。次郎は杏子のヒモだ。海を見ながら、あの向こうにある国に脱出して自由になりたいと言う。そして、明後日2000万を手に入れる算段がある。その金を持って一緒に海外に行こうと誘い、杏子も、その賭けに乗ることにした。


岩崎(沢彰謙)西村(春日俊二)野田(菅沼正)木村(室田日出男)鞄を持った男(八名信夫)

     64年東映東京深作欣二監督『ジャコ萬と鉄(327)』
     昭和20年冬、ニシン漁が近くなると、津軽や秋田から出稼ぎ漁夫(やんしゅう)が北海道のカムイ岬に集まってくる。ここ九兵衛(山形勲)の番屋は、強欲な九兵衛が給料を渋るので、集まりが悪い。九兵衛は、長女マキ(南田洋子)の娘婿の宋太郎(大阪志郎)をどやしつけるが、10人足りない。流れ者でいいので連れてこいと言われるが、前科者も多く、番屋が荒れると答える宋太郎に、俺が仕切るから大丈夫だ。流れ者は給料を叩けるからいいのだとどやしつける九兵衛。
    九兵衛はいつも海を見つめニシンを待っている。そんな九兵衛に、九兵衛番屋はここかと尋ねる女(高千穂ひづる)がいる。自分が九兵衛だと答えると、番屋にいると聞いたジャコ萬を探してきたのだと言う女。その名を聞いて、顔色を変え番屋に戻り、宋太郎に片目のデカい男を雇わなかったか尋ねる九兵衛。今日雇って欲しいと言う流れ者にそんな男がいたと言う。実は、九兵衛は敗戦で樺太から逃げる時に、飲んだくれて居場所が判らないジャコ萬が死んだとして、船を奪ったのだ。船を失ったジャコ萬は帰国に大変苦労して恨んでいたのだ。番屋の寝床に横になって酒を呑んでいるジャコ萬の姿を見つけ言葉を失う九兵衛。

タカ(浦辺粂子)ユキ(高千穂ひづる)牧場の少女(入江若葉)父(石島房太郎)青年(小川守)源爺(沢彰謙)彦次朗(久保一)幸三(相馬剛三)松(三重街恒二)タコ(岡野正純)

谷口千吉監督作品のリメイク。

    渋谷松濤のスタンドバーで元上司に友人を紹介する。

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