2009年6月13日土曜日

香川京子2作。

    神保町シアターで、川本三郎編昭和映画紀行 観光バスの行かない町
    61年東京映画杉江敏男監督『黒い画集 ある遭難(342)』
    夏の北アルプス、遭難者の遺体が詰められたリュックサックをロープで引き上げる男たち。リュックから木で組まれた担架に移され、下山していく。荼毘に付せられる。遭難者の岩瀬秀雄(児玉清)の母と姉の真佐子(香川京子)が泣いている。しかし、真佐子は、あれだけ山が好きで、慎重だった秀雄が亡くなり、同じパーティーの初心者の浦橋吾一(和田孝)が助かったことに、素朴な疑問を持つ。
   山岳雑誌の岳人に、浦橋が書いた手記が掲載された。その記事で登山の様子が回想される。同じ銀行の支店の、支店長代理の江田昌利(伊藤久哉)の家で、ようやく取れた夏の休みに北アルプス鹿島槍ヶ岳の登山計画を立てている。融資係の岩瀬は少し自信があるようだ。同期で出納係の浦橋は初心者だ。岩瀬は浦橋をからかう。酒などを出す江田の妻(松下砂稚子)に、江田さんは山小屋の管理人で、奥さんはその妻だと軽口を叩く。甲斐駒、穂高、八ヶ岳を登ったが口癖の岩瀬。
   8月29日新宿から夜行で出発する。江田は今回初心者の浦橋のために自腹を切って、みんなに二等寝台を奢ってくれた。本当の登山の楽しみは床に新聞紙を敷いて寝ていくのだと岩瀬は言うが、岩瀬も浦橋も感謝する。サントリーの角瓶をやりながらも早めに眠る。しかし午前1時過ぎに、浦橋が目覚めると、江田の寝息は聞こえたが、岩瀬の姿がない。ウィスキーも空になっている。連結器の所で風に当たっている岩瀬を見つけ声を掛けると、眠れないのだと返事をする。
     翌日バスで大谷原まで行き、そこから登り始めるが、岩瀬は顔色も悪く表情も冴えない。むしろ初心者の浦橋の方が元気だ。息が荒くバテ気味の岩瀬を気遣って、何度かたっぷり休みを取りながら登って行く。休む度に水をがぶ飲みする岩瀬の姿には、素人の浦橋の目にも気になった。通常よりも一時間以上長く掛かって、冷池小屋(チベタヤコヤ?)に着いた。早めに眠って翌朝早く出発しようと決めたが、低い声で登山経験の自慢話をする他の客たちの低い声に、浦橋はなかなか眠れない。横の岩瀬も、寝付けないようだった。翌朝、きれいなご来光を見て、鹿島槍を目指す。途中、諏訪の工場の始業開始のサイレンが聞こえてくる。鹿島槍の頂上に到着したくらいから、ガスが出始め、天候は急速に悪化する。江田は冷池小屋に引き返そうと言うが、3時間掛けて引き返すよりも、30分で行ける八峰ギレットの小屋に行こうと岩瀬が言い張った。時間が掛かっても、引き返す方が安全だと江田は主張したが、後ろから2人組が追い抜いていったので、自分たちも八峰ギレットを目指すことにする。
   しかし天候は更に悪化、稜線はほとんど見えなくなり、岩瀬の疲労困憊も極限にきつつあったので、その時点で引き返すことに決める。一時間近く掛かって、鹿島槍の頂上に戻る。ここまで来れば、ガレ場の緩やかな斜面を下り、灌木の林を抜ければ冷池小屋だ。遅れがちになる岩瀬を励ましながら、見覚えのある登山道を引き返し続けるが、なかなか小屋にはたどり着かない。江田は岩瀬のリュックをも、自分が背負う。しかし、恐ろしい事実が判明する。鹿島槍から布引山だと思っていたが、よく似ている牛首山に迷い込んでしまったのだ。登山道ではなく、獣道を歩き続けていたのだ。この先は黒部渓谷の断崖絶壁だ。動けなくなった岩瀬を浦橋に託し、絶対眠らせるな、自分も眠るなと言って、江田は、冷池小屋まで助けを求めに風雨の中を駈けて行った。しばらくして、岩瀬は半狂乱で断崖絶壁に向かって走り出し、亡くなった。そして翌早朝を待って、江田はM大学の山岳部に救援隊として連れてきたのだ。
    季節が変わる。銀行にいる江田に電話がある。岩瀬真佐子と名乗る。葬儀で会ったきりの岩瀬の姉だと分かるまでに少し掛かった。一度会って貰えないかと言う。その晩、三笠会館で夕食を一緒にすることになった。そこに浦橋が通りかかる。岳人の手記を読んだが文才があったんだなあと江田。周りでも評判なんですよと少し得意げだが、岩瀬の姉のことは何も知らないと言う浦橋。
    その晩、三笠会館に出向くと、テーブルに3名分のセットがある。真佐子は、自分たちの従兄の槙田二郎(土屋嘉男)だと紹介し、今回はいろいろと弟のことで迷惑を掛けたと頭を下げる。そして、弟の墓、つまり遭難場所に花を手向けたいと言うのだ。夏でも厳しいのに、この季節では無理ですよと江田が言うと、勿論自分は登山は出来ないので、従兄の二郎を代わりに行かせるので、同行して貰えないかと頼んだ。二郎は信州の大学を出て山が好きなので、東北の電力会社で働いていると紹介した。帰宅した江田の顔に屈託がある。ウィスキーを呷る。細君はいないようだ。数日後、休みが取れたので、金曜夜から土日なら行けると言う。金曜夜、中央線新宿駅発の夜行で待ち合わせ出発する。
to be continued.

      それから、代々木で、専門学校体験入学講師。少しだけ内容をバージョンアップ。7月に行われる映画と落語のイベントの前売り券を買いに、船堀まで足を延ばす。都営新宿線一本だったが遠い。当然呑むと思うので、当日の帰りが思いやられる(苦笑)。

     神保町シアターに再び戻り、
     55年新東宝中川信夫監督『青ヶ島の子供たち 女教師の記録(343)』
     東京のかなり大きな小学校鉄筋三階建ての校舎と広い校庭は生徒で埋まっている。始業式のようだ。校長の松川(宇野重吉)が段に上がり、新任教師の広江節子(左幸子)を4年2組の担任として紹介する。広江は、学芸大学を卒業してすぐに、この小学校に赴任したのだ。4年2組広江教室と札が出ている。教室内では、節子が生徒たちに挨拶をしている。こんな立派で設備が整っている学校で勉強が出来ることを幸福だと思いましょう、先生は電気も水道もない学校で勉強しましたと言う。先生の田舎はどこですかと尋ねる生徒に、みんなと同じ東京都内だけど、青ヶ島って、知っていると聞かれて、首を傾げる生徒たち。伊豆七島の地図を黒板に書き始め、八丈島の先にあると教えた。東京からの距離は360キロ、船で18時間掛かるが、月に1回しか定期便がないのだと説明する。
     職員室に節子が戻ってくる。同じ4年の担任の森先生(中山昭二)が、下宿はどうでしたかと尋ねる。森が紹介したのだ。街中で、少し騒がしいかもしれないが、下宿の女将さんがとてもいい人だからと言う。節子がとても気に入りましたと答えたので、満足そうに頷く森。
      節子が担任をしている魚屋の息子と下宿に帰ってくる。魚屋の魚源(田中春男)が息子が言うことを聞かなかったら、どんどん殴ってやって下さいと挨拶をする。広江が下宿する牛乳屋は魚源の向かいだ。北多摩牛乳と看板が出ている。下宿の女将さん山田千枝(杉村春子)に、只今と挨拶をすると、うちの二郎の担任になったそうで良かったと言われる。千枝は、女手一つで牛乳屋を続け、息子二人と娘正子を育てているのだ。そうそう電報が来ていたのを忘れていましたと、節子の母松子からの電報を手渡す。妹の良子が、八丈島に嫁入りするので、夏休みに久しぶりに帰省しないかと言って来たのだ。悪い知らせかと尋ねる千枝に、妹が嫁に行くのだと答える。しかし、長女の自分を高校から東京に出し、妹を嫁に出したら寂しくないかしらと心配し、千枝には、青ヶ島が本当に何もない島で、私が島から初めて大学に行ったのが、町長である父親の自慢なんですと言う。明日、島から中学を卒業した子供たちの出迎えを頼まれたんですと言うと、千枝は布団が足りないけれど、うちに泊まればいいと言ってくれたので、有り難く受ける節子。
翌日、観光バスに乗っている節子と、青ヶ島からの引率教師の安成(沼田曜一)と生徒たちの姿がある。電気も水道もない島を生まれて初めて出た少年少女たちには、皇居もデパートの屋上も想像を超えた場所だ。今度女性の先生が赴任してくると嬉しそうに言う安成。友人の家に泊るという安成以外は、節子の下宿に泊る。千枝が親子丼を作ってくれたが、食べるのも初めてだ。
   数日後、広江は、教室で転校生の島田定夫を紹介する。島田は内気で、全く喋らない。体育の授業でも跳び箱を飛ぶ列には並ばず、昼休みのドッジボールにも加わらない。心配になった広江は、家庭訪問をする。島田の父親(佐分利信)と姉で父親の秘書をしているという照子(香川京子)が帰宅し、母親(相馬千恵子)が紹介する。定夫は、姉と年が離れて出来た子供で、父親の仕事の都合で、幼稚園の時から転校を度々していたことがわかる。
   ある日の授業で、節子は、作文を各自読むように言って、最初に島田を指す。喋らない島田の代わりに節子が読み始める。鉛筆小僧という題の作文には、島田が3cmくらいの小さい青い鉛筆を大事にしていて、父親に鉛筆小僧と呼ばれているが、学校で失くしてしまったと書いてあった。クラスメイトたちは、島田の鉛筆を探し始める。教室内で見つからないので、校内放送で全校に呼びかける。最後に、鳥小屋の近くで見つかった。万歳をするクラスメイトに、ありがとうと言う島田。ようやく島田は、4年2組の一員として仲間入りしたのだった。
   夏休みを迎え、節子は、青ヶ島に帰省する。八丈島経由で青ヶ島に向かう定期船に、八丈島から、妹の結婚相手が乗り込んでくる。沖合に停留する定期船からハシケで島につける。花婿の来島に島は大騒ぎだ。広江家に案内され、慌ただしく祝言を挙げる。久し振りの父親民之助(浅野進治郎)、母松子(滝花久子)、妹良子(池内淳子)との再会もそこそこに、定期船の出航が1時間早まったということで、妹を見送る節子。
 to be continued.  

2009年6月12日金曜日

「チョコレート・ファイター」「ハイキック・ガール」「ラスト・ブラッド」美少女アクション三部作(笑)

    専門学校講師二コマの日。何だか噛み合わないなあ。

    新宿ピカデリーで、クリス・ナオン監督『ラストブラッド(341)』
    アメリカがベトナムに北爆を継続していた70年頃の東京らしい。当時の丸の内線のデザインだが、行き先が浅草になっている地下鉄。ほとんど乗客がいない。北爆の記事が1面に掲載されている新聞を読む眼鏡を掛け出っ歯の中年男と、まだ10代に見える少女(チョン・ジヒョン)だけだ。何事か感じた醜い日本人(苦笑)が、急に席を立ち他の車両に移ろうと歩き出す。少女が立ち上がり、追跡を始める。隣の車両に間に合わないと思った中年男は網棚の金属パイプを引き抜いて少女に立ち向かおうとする。少女は肩に掛けていた黒い筒型のバットケース(?)から日本刀を蹴り上げ、男を一刀両断にする。男の眼鏡が床に落ちると地下鉄は駅に停車した。スーツとサングラス姿の白人が4人乗り込んでくる。双子のようにそっくりな二人は中年男の死体を片付け始め、一人の男(JJフェイルド)が、人間を間違えて斬ったんじゃないだろうな、後始末に苦労しているんだと言う。私には分かると言う少女に、もう一人の男(リーアム・カニンガム)が、出来るだけ人間から変異してからやってくれとなだめた。
   少女が、古めかしいホテルの部屋に戻る。冷蔵庫に少女を入っていたホウロウのボトルを開け中の液体飲み干す。先ほど少女に話し掛けた二人の男たちが、狭い路地の中にある中華料理屋に入っていく。二人のボスらしい男が漫画雑誌を読みながら、ヌードルのスープを音を立ててすすっている。二人のうちのマイケルがリーダーだったらしい。しかしマイケルの少女サヤを使っての掃討作戦に、もう一人のルークは批判的らしい。自分ならもっと上手くやるのにマイケルはサヤに甘すぎるとボスに文句を言う。

2009年6月11日木曜日

今年で51歳になる自分が生まれる前の日本の田舎の原風景。

   神保町シアターで、川本三郎編昭和映画紀行 観光バスの行かない町

   53年新東宝/俳優座中川信夫監督『思春の泉(337)』
   岩手県の麓田頭村のはずれの茅場に、秋が訪れると、近くに草刈り場がない村は、ここまで遠出をし、萱で小屋掛けして、10日から2週間ほど冬の間に必要な草を刈るのだ。今年も?のソデ子婆さん(岸輝子)は18才になる姪のモヨ子(左幸子)を連れ部落の連中とやってきた。小屋を掛けていると、初めて草刈りにきたモヨ子は見るもの全てが珍しく、木登りをして眺めている。金作(花沢徳栄)とおたく(三戸部スエ)夫婦の痴話喧嘩や、昨年の草刈りで結婚した佐五治(成瀬昌彦)トメ子(松井博子)夫婦がいちゃついているのに気が散ってしょうがない。ソデ子婆さんに怒られて小屋作りを手伝った。昼から草刈りが始まる。休憩で、モヨ子や春代たち若い娘たちは川で水浴びをする。上半身裸になって泳いでいると部落の若い男たちが木に登って覗きに来る。?は木から川に落とされた。?は、木に掛けてあった娘たちの服を取り、娘たちをからかった。蕗の大きな葉っぱで胸を隠しながら、文句を付ける娘たちに、男たちは手の届かない木に服を掛けて行ってしまった。そこに若い男(宇津井健)が馬に乗ってやってくる。若者は娘たちを見ると恥ずかしそうに馬を水浴びさせに来ただけだと言って、娘たちに着物を放ってくれた。娘たちは口々にいい男だったねと言い合った。
    その夜、モヨ子はなかなか寝付けない。翌朝、起きると隣の佐五治たちの小屋が崩れている。夜激しかったのか小屋を崩した中で眠っていたのだ。ソデ子婆さんが、モヨ子を追いやりもっと大きく小屋を作らないと毎朝崩れた萱の下から足が三本出ているのを見るのは嫌だと文句を言った。そこに、田頭村の駐在の中村(東野栄次郎)が自転車に乗ってやってきた。中村は、毎年ソデ子と中根部落のタメ子婆さん(高橋豊子)が、これはと思う若い男女を草刈りで見合いさせ結ばれた場合には、仲人を務めるのだ。佐五治たちも去年の草刈りで結ばれ中村が仲人を勤めた。二人は来年にはおめでただ。行商人の四方七(永井智雄)が今年も、草刈りにやってくる若者たちを目当てにやってくる。銀座でないと買えないと言うナイロンの靴下やネッカチーフやペンダントなどを見せる。娘たちは気もそぞろだが、ソデ子婆さんにどやしつけられる。
    ソデ子婆さんは駐在から、タメ子婆さんたちが今日やってきたと聞いて会いに行く。一年振りの再会を喜び合い、お互いに今年も縁談をまとめようと言う。タメ子婆さんは別家の甥っ子の時造を連れて来ているので、さっそく二人を近くで草刈りさせようと決めた。二人は言われた場所に行くと、昨日の川で出会った異性だと分かった。最初は恥ずかしくて、競うように草刈り鎌を振り続けたが、一休みをしようと時造が声を掛けてから、二人は話を続けた。

   吉永小百合、浜田光夫コンビで、1961年西河克己監督でリメイクされている。8年間しかなのか、8年間もなのかは微妙だが、凄くトーンが違う。ひばり版伊豆の踊り子と、吉永小百合版伊豆の踊り子の違いのようなものか・・・。1958年生まれの自分が生まれる前と生まれた後、戦後の日本の変化のスピードは、今と比べても相当速いのではないだろうか・・。

    62年東宝丸山誠治監督『地方記者(338)』
    東北港町の江見町の畑の中を東朝新聞平尾通信所の新聞記者中野俊次(フランキー堺)が自転車に乗って走っていると、巡回中の巡査に出会う。何かないかいと尋ねると、悪いがなにもないと答える巡査。

    51年エイトプロ五所平之助監督『わかれ雲(339)』
    中央線小淵沢駅に、東京の女子大生達が下車する。タミ子(大塚道子)茂子(岩崎加根子)久子(宮崎恭子)眞砂子(沢村契恵子)。小海線への乗り換えに50分程待たなければならないので、小淵沢の町の探索に出る。探求心も旺盛な東京の娘たちには田舎の町は何かと物珍しく姦しい。一人眞砂子だけは、気怠く憂鬱そうだ。フィルムを買いに行く友人についてカメラ屋に入ると、主人(柳谷寛)が眞砂子の写真を撮らせてくれと追い掛けて来る。気持ち悪いし、汽車の時間も迫って来たので駅に向かう。
    改札を入ろうとしたところで、眞砂子の具合が悪くなる。ひどい高熱だ。駅員に医者を呼んで貰おうと声を掛けると、近くにいた女が、駅前の山田屋と言う旅館で働いているので、良かったらと案内をする。近くの小澤診療所の若い医師の南(沼田曜一)がやってきた。眞砂子は素直に診察させようとしなかったが、南は気にせず、過労で肺炎を起こしかけていると診断した。私は死にますかと尋ねる眞砂子にそんなことは絶対ないと笑う南。注射を打ち、旅館の女中のおせん(川崎弘子)に薬を取りにくるよう伝えた。一階では、山田屋の女将のおとき(岡村文子)が、勝手に病人を連れてきたおせんの文句を言っている。そうは言いながら、おときは婦人会の副会長として例会の出席の準備に大わらわで、背中のホックを夫で旅館の主人(中村是好)に止めさせている。主人夫婦の娘のとし枝(倉田マユミ)はバレエを習っているが、東京から瀬川と言う男性バレリーナが教えに来ているので気もそぞろだ。
   結局眞砂子が言い張るので、一人この旅館で静養することになる。小海線で調査に出掛ける娘たち。宿の女中のお清(谷間小百合)と老女中(田中筆子)は、甲斐甲斐しく看病するおせんに死んだ娘のことを考えているのかいと聞いてきた。何も答えず、熱が下がって来た眞砂子にリンゴジュースを飲ませ、お粥を食べさせるおせん。お粥を食べるために持参の母親の形見の銀のスプーンを取り出す眞砂子。眞砂子は、おせんに我が儘でひねくれ者で気分屋だと思っているでしょうと言う。

   55年山本プロ/俳優座山本薩夫監督『浮草日記(340)』

2009年6月10日水曜日

サッカー盛り上がらないなあ。

   レジュメをプリントアウトして、学校でコピー機を独占。3コマある日なので、どうも分量が多くなる。学校帰りに、渋谷で映画観るつもりだったが、帰宅して枝豆ビールでサッカー中継。

2009年6月9日火曜日

なんで麻生久美子はママチャリが似合うのか(走っている女子に弱いかも)

    シネマート新宿で、横浜聡子監督『ウルトラミラクルラブストーリー(337)』
    神泉町子(麻生久美子)は、東京から青森県の津軽にやって来た。畑の中の道を荷物を引きずりながら歩いていると、主婦から何事かを言われるが、津軽弁でようやくのこと、そこを歩いていると農薬散布のヘリコプターがやって来るので危ないと言っているようだ。
    そして神様(藤田弓子)のところで、交通事故死した彼氏の要のことを見て貰う。彼は知らない女と二人で事故に遭い、衝撃で首から上が飛び、見つかっていないのだ。浮気をされていて死なれショックが大きく町子は、東京から遥々青森に引っ越しと来たのだ。一方、無農薬野菜を作っている老婆の片岡もつ(渡辺美佐子)の孫、水木陽人(松山ケンイチ)は生まれつき脳に障害があり、死んだ爺ちゃんがせっかく録音してくれた作物の作り方を覚えることが出来ない。農協に勤める太のところに行って、農薬をくれと言っても金も持っていないし、書類記入用の老眼鏡をいたずらしたり迷惑をかけるばかりだ。
    町子は金城幼稚園で、産休に入る薫先生(キタキマユ)の後任でイルカ組を受け持つことになる。園児たちの津軽弁にも戸惑いながら、町子せんせいって呼んでねと挨拶をする。外を拡声器で何か叫んでいる車が通る。片岡もつさんの車だから、呼んできてくれと園長先生に言われ、走って追い掛ける。やっと追いついて要件をもつに話していると、荷台の野菜の中から陽介が現れビックリする。軽トラをバックしてもらうために誘導すると、荷台の陽介は、拡声器でオーライオーライと町子の真似をする。
    園長は町子をモツと陽人に紹介する。陽人はすっかり町子を気に入ったようだが、園児たちと同じ感覚で遊ぶ陽人を見て不審に思う町子。薫先生が、今年の芋掘り担当は町子せんせいでええべと園長に言う。何だか分からない町子に毎年モツの畑でジャガイモを掘らせて貰っているんだと言う。陽人に握手を求められ戸惑う町子。
   翌日モツを医者の三沢(原田芳雄)のところに、連れて行く筈が、もっと大きな病院に行けと病院前でモツを下ろす陽人。しばらく野菜を売って回るので後で迎えにくると言ったが、田んぼの真ん中で野菜を売っていると、せっかく買いに来た主婦とつまらないことで言い争いになり、野菜を放り投げ始める陽人。近くで働いていた農夫たちが止めに入るが野菜は滅茶苦茶だ。更にモツを病院に迎えに行く約束をすっかり忘れてしまう。
    何人かの園児の親が迎えに来ないので町子が残って子供たちの相手をしていると、窓から陽人が覗いて、町子先生一緒に帰ろうと言う。子供たちは放っておいても大丈夫だと言い、強引に中に入って来ようとする陽人に恐怖を感じる町子。窓を閉め無視をしていると迎えが来たと言う声がして救われた気分で、窓を開けると陽人の嘘で、窓から町子の手を引っ張って外に出そうとする。子供たちは町子の体を引っ張った。その騒ぎに園長がやってきて、慌てて陽人を外から引っ張った。ぎっくり腰の園長の上に乗っかったままもがく陽人。
    翌日の騒ぎはモツに知れ、畑も田んぼもしなくていいので外出禁止を言い渡される陽人。とはいえじっとしていられる訳でもなく、海岸を散歩していると小学生たちが砂浜に埋まって遊んでいるのを見て、自分のうちのキャベツ畑を掘り始める陽人。通り掛かった小学生を呼び止め、自分を首まで埋めさせ、小学生と大笑いする陽人。小学生は、近くにあった農薬の散布器を背負い、キャベツと陽人に掛け始める。陽人も喜んで浴びていると、農薬が空になり小学生は陽人をそのまま放置して帰って行ってしまう。そのまま眠ってしまった陽人が、目を覚ました場所は病院だった。三沢にモツが死ぬのかいと尋ねると、心音は弱くなっていると言う。農薬を相当量浴びたのでちゃんと検査をしようと話すが、いつも手をつけられない程騒がしい陽人が、静かだなと呟くのを見て何か違うと感じる三沢。
     翌日昼間町子がオルガンを弾いて園児たちにネコふんじゃったを歌わせていると、陽人の姿が目に留まる。急いで、この時間は入って来ないで!と言う。何時に仕事が終わる?と聞かれて、4、5時間後くらいかなと言う。夕方町子が帰ろうとすると、園の門のところで、陽人が待っていた。身構える町子に、この前はすまなかったと素直に謝る陽人。何か印象が変わっている。何だか陽人さん昨日と別人みたいねと町子が言うと、陽人は、前のワーと、今のワーと町子せんせいはどっちが好きだ?と聞いてきた。戸惑いながら、今の陽人さんかなと答えると嬉しそうな陽人。芋掘りの打ち合わせをしたいので携帯番号を教えてくれと頼まれる。ちょっと躊躇ったが教える町子。


    西冬彦監督『ハイキックガール(338)』
    東京、OLが2人で歩いていると、空から黒スーツの男が降ってくる。更に前に停めてある黒外車の上にも落ちてくる男。ビルの事務所らしき場所デ、ヤクザらしき男を次々と叩きのめす男たち。驚くOLは悲鳴を上げる間もなく盾にされたが、盾にしようとした男共々ハイキックで、吹き飛ばされる。
    制服の高校生の男女が自転車で神社にやってくる。土屋圭(武田梨奈)が友人の中間亮介(高橋龍輝)に、今度は本当に強いの?と尋ねる。神社の境内では国誠館大学の空手部が練習をしている。主将は大学チャンピオンだと亮介。私は自分が強いと証明しなければならないのと圭は言って、空手部の練習の中に一人で入って行く。主将の前に立つ。最近黒帯狩りの女が出没していると聞いたがお前か、流派はどこで帯の色はと聞かれて、流派は言えないが茶帯と答える圭。こいつを倒して、気分よく飲み会に行って奢るぞと言う主将。圭はハイキック一発で主将を倒す。襲い掛かる部員たちを正確な突きと蹴りで、次々に倒す圭。最後にはボーリングのストライクのようにひとまとめに薙ぎ倒した。亮介が携帯でパンチラ頂きましたと言う。
   道場での稽古が終わり、師匠の松村(中達也)に黒帯狩りのことを咎められる圭。先生に自分の強さを認めて欲しいんですと言う圭。松村は、型の稽古に励めと言うだけだ。空手に先手なし、空手は攻撃するものではなく、守るものだ。相手の動きに反応するのでは遅い、相手の気持ちを読むのだなど精神的な教えを伝えながら、弟子たちに稽古をつける松村。
    公園で、圭と亮介が話している。手前で一人の男が新聞を読んでいる。新東京土地興業の事務所が襲われて、社長が撲殺されたて言う記事が出ている。犯行は壊し屋と言う集団らしい。圭の携帯が鳴る。分かりましたと答える。どうも私のことが壊し屋と言う集団に伝わり、スカウトしたいと言うのだ。私は自分の実力を認めさせたいだけなので、金は亮介に上げると欲のない圭。テストはビルの中でたむろしている不良学生たちを一人で始末しろと言う話だ。
  初めの男は手応えなかったが、スケ番たちは技も切れるのもいた。最後のリン(小林由佳)とは蹴り合いになるが、結局、圭の敵ではない。壊し屋の竜足と言う男が拍手をしながら現れた。こいつらは壊し屋の2軍で、それなりの実力だったが相手にならないなと言う。圭をスカウトというよりも、松村の居所を探していたら、亮介が、松村の弟子と言う圭を売り込んで来たのだと言う。既に亮介は竜足
の手に落ち、助けようとした圭も、全く歯が立たず・・・to be continued.

    製作、脚本、監督、出演の西氏、かって自分が映像の制作部だった時に、ある洋画買い付け会社の担当者だった。映画を買う金がない時だったので、迷惑を掛けたりもしたが、少林少女にのアクション指導に続いて、こんな映画を作っていたとは。世界で誰も観たことがないアクション映画を作ると言う志は素晴らしいか、三日前に「チョコレート・ファイター」を観たばかりなのが、少し可哀想だ。アクション映画と言うよりも、空手映画とか格闘家映画で止まってしまっている感じがする。武田梨奈可愛いし、演技の勉強して頑張って欲しいな。

   立川に出て、もう頭が上がらない畏妹(笑)がくれた招待券で、アミュー立川でブルースブラザースをモデルにしたミュージカルに行く。後輩K初め自分も入れて総勢10名だ。ブルースブラザース好きには、ほとんど一緒に歌えるのだが、何度も映画やSNFを見続けてきていると微妙だ。まあ、一杯飲んでから見たら最高だったかもしれない。その後、後輩Sに立川は餃子の街だとメールを送っていたら探しておいてくれた。ご夫婦二人でやっている店に10人。他のお客も含め満員だ。変り餃子でなく、ストレート勝負の方が個人的に好きだが、でも何だか10人気持ちよく酔っ払う。粥屋ツートップと、目下のマドンナと最年少メル友という美人二人、後輩Kやら、体調不良を押して来てくれたN氏、若い友人M,H、高校の後輩Yやら・・、みんな初対面に近いと思うが、自分は全員知っている(笑)。一人ご機嫌に酔っ払って帰宅。

2009年6月8日月曜日

恋愛映画の基本はすれ違いだ。

    赤坂のメンタルクリニック。赤坂で銀行等の手続きを片付け、午後中目黒のデザイン会社で映画配給の打合せ。

    シネマヴェーラ渋谷で、シナリオライター小國英雄のすべて。

    56年東宝日高繁明監督『眠狂四郎無頼控 円月殺法(333)』
    一作目の予定がフィルムの状態が悪く二作目に変更。シリーズなのにどうかとも思ったが、前作のあらすじが書かれているのですんなりと。

     51年東宝稲垣浩監督『海賊船(334)』
    九州の遥か西。南シナ海に、千里丸と言う海賊船があった。シナ海の虎と自称する船長(三船敏郎)の方針で、密輸船だけを狙っていた。今日も一隻の密輸船に襲い掛かる。虎の合図で、甲板士のチャック(森繁久彌)が白地に墨で虎と一文字書かれた旗を揚げ、一等航海士の二の字(大谷友右衛門)が、正確に船を追い込んで行く。機関銃射手の飛車(田崎潤)が威嚇射撃をし、通信士の下駄(冨田仲次郎)が、密輸船が海上保安庁に無線を打ったと言う。虎たちに密輸品を奪われるくらいなら、自分たちも千里丸と一緒に捕まってしまえと捨て身に出たのだ。船長は、15分で荷を運ぶぞと言って、密輸船の船員たちを縛り上げて、甲板員の牛皮(高原駿雄)金時(松尾文人)海坊主(福原秀雄) 総出で密輸品を千里丸に運んだ。そこに海上保安庁の巡視船が二隻サイレンを鳴らしながらやってくるが、楽々と逃げ切る千里丸。
    中国かどこかの港の酒場で祝杯を上げる船員たち。コックのウド(上田吉二郎)独りが留守番する千里丸を埠頭から見ている影がある。男装している少女の薫(浅茅しのぶ)、稔(飯田健晋)、一郎(山本豊三)、俊夫(三井正吉)の三人はまだ幼い。子供たちだけで逃げてようやく港に着き、密輸船に密航して家族がいる日本に帰ろうとしていたのだ。なんとか船倉に隠れる子供たち。酔っ払った船員たちが船に戻ってくる。業平(大泉洸)が甲板に倒れている。二の字がこんなところに寝るなと声を掛けると、みんな実の母親を殺した苦しさが分かるかと話し掛けてきた。二の字が驚いて聞き返すと、酔っ払って悪い夢でも見ているかのようだったので、船室に連れて行く。
     出航だ。しばらく経ち沖に出ると、 忍路(谷晃)が、ここからなら一人で大丈夫なので少し寝てくださいと二の字に言う。眠る前に船内をもう一回りする二の字。船倉に懐中電灯を照らす。何も無いと思ったところに、一番幼い俊夫が寝言を言い、見つかってしまった。とりあえずその晩、寝たままにし、翌日船長に報告すると、そんな厄介者はボートに乗せ海に流してしまえと言う。今すぐでは、夢見が悪いので、何とか牛島近くにさせてくれと懇願し、かろうじて認めて貰う二の字。コックのウドは、ウドの大木から渾名がついた役立たずだが、気持ちは優しく、腹がすいた子供たちに心尽くしの食事を振る舞った。
     すると、見張りの五右衛門(大久保正信)がお客さんだと叫んだ。子供たちは、無邪気にこの船を密輸船を取り締まる保安船だと信じ込んだ。二の字は、何とか船長を軟化させようと、子供たちが歌を歌えると聞いて、甲板で酒盛りをしている船員たちの前に立たせた。しかし子供たちが歌う曲は賛美歌だ。初めは手拍子をしていた船員たちも勝手が違い意気消沈した。

    神保町シアターで、川本三郎編昭和映画紀行 観光バスの行かない街
    54年キヌタプロ家城巳代治監督『ともしび(335)』
    とある農村新田村中学校の職員室で、校長(加藤嘉)が、前任の校長だった杉田村長(花澤徳衛)の還暦祝いの胸像の除幕式の段取りを指示している。杉田の孫娘の照子が血縁者として紐を引くのだ。そこに村長と、県議で川村酒造所の社長でもある村一番の有力者の川村(永井智雄)、教育長の戸川(石島房太郎)らとやってきた。ペコペコする校長や、教師たち。校庭に全校生徒が整列している。まず校長の挨拶があり、優秀生徒の表彰がある。川村の息子で3年の茂(河原崎長一郎)が成績優秀で呼ばれる。皆川村さんのご子息は本当に聡明であられますなとおべっかを言っている。次に2年B組の松代(松山梨絵子)が、母を亡くしたが、父親の仕事をよく助けながら、妹を背負って勉強する姿は二宮金次郎のようだと表彰された。村長の挨拶がある。口癖の「やぱし」がやぱし何度も出てくる。いよいよ除幕式だ。照子が紐を引くが布は落ちない、慌てて教師が駆け寄り、直してやり直しだ。生徒全員が息を詰めていると布が落ちる。胸像があまりに村長そっくりだったので、みんな笑い出した。教師たちは、慌てて止めようとするが、なかなか大笑いは止まらない。村長は憮然として校舎に入り、校長たちも着いて行く。
    その頃、仙太(平田洪太)は姉ちゃんのきみ(香川京子)と二人で萱を背負って家に運んでいた。姉ちゃん、学校に行っていいかいという仙太に、きみは今日は半日行事だべ、午後から行けと言う。二人の父親は戦死、母親も亡くなり、祖母と三人で暮らしているが、本家に借金もかなりあって、生活は厳しい。
    生徒たちが2年B組の教室に戻る。とても騒がしい。松熊先生(内藤武敏)が教室に来た。先生も笑っていたよねと言う子供たちを落ち着かせ、授業を始める松熊。

   新宿ピカデリーで、熊澤尚人監督『おとなり(336)』
   古いアパートの隣同士に、野島聡(岡田准一)とフラワーショップで働く登川七緒(麻生久美子)が住んでいる。二人は顔を合わせたことはないが、生活音が全て筒抜けな生活に馴染んでいた。七緒は、野島のコーヒー豆を挽くコーヒーミルの音に、野島はフランス留学の準備でフランス語の練習をする七緒の声や、家にある切り花のために点けている加湿器の水切れのアラーム音に、会話をするように行き交い、独り暮らしの孤独を癒されていた。野島は、かってスタジオマンだったが、大学のボート部の友達だったシンゴがモデルとして大人気になった時に、人間関係に神経質なシンゴのために、事務所の社長の荒木(平田満)から写真集を撮らないかと言われ、カメラマンデビューしたのだ。
    野島は本来風景写真を撮りたかったが、シンゴのカメラマンとして有名になったために、ファッション誌でモデルたちを撮り続ける毎日に嫌気がさしていた。カナダに風景を撮りに行くつもりだったが、親友で彼のお蔭で今があるという引け目からシンゴには言い出せずにいる。最悪なことに、事務所の後輩で付き人の桜井(郭智博)経由でその話を聞いたシンゴは、そのせいか、全く連絡が取れなくなった。社長の荒木は、今進んでいる映画デビューの話が壊れることを恐れ、半年カナダ行きを延ばし、映画のスチールカメラとして付くことを承認してくれれば、カナダでの写真を風景写真集で一流の山と谷出版で、写真集を出してもらうよう動いてやると言う。
    七緒は、フラワーデザイナー1級の試験を目指している。ショップの店長(とよた真帆)やバイトの男の子の山賀(清水優)、定期的にアレンジメントをしに通うコーヒーショップのマスター(森本レオ)なと理解者に囲まれているが、帰りにコンビニで翌日の朝食用にメロンパンと牛乳のバックを買う時に、雑誌棚に、30代女性の生き方と書いてある女性誌に思わず手が延びてしまうように、少しだけ寂しさを感じていた。
    ある日、いつも帰りがけに寄るコンビニの店員の氷室肇(岡田義徳)が、花屋にやって来て、5000円で花束を頼む。話したこともない女性に愛の告白をするのだと言う。その女性の好きな色はと尋ねると、分からないので、七緒の好きな色でいいと言う。こんなことをするとストーカーみたいで気持ち悪がられますかと聞かれて、花束を貰って喜ばない女性はいないと思いますよと七緒。花束のラッピングが終わり、氷室に渡すと、そのまま七緒に手渡し、あなたに差し上げたかったんですと言う氷室。驚く七緒。いつもうちの店に来る度に気になっていたのだと言うのだ
    野島が自宅の暗室で現像をしていると、部屋のチャイムが鳴る。開けてみると、突然若い女が部屋に飛び込んで来て、勝手に部屋中をシンゴ!シンゴ!と探し回る。暗室まで開けられて苦心のプリントも駄目になった。シンゴがいないと分かると、絶対シンゴは聡のところに来るので、この部屋で待たせて貰うと言う。野島は、面食らいながらも訳を尋ねると、女はシンゴの恋人の茜(谷村美月)で妊娠中だという。聡がカナダに行く話を直接しなかったことを知った日から家に帰って来なくなったと言う。なんだか責任を感じた野島は寝室のベッドを茜に譲り、自分はリビングのソファーで眠る。
    翌日、オフィス荒木に行くと、マネージャーの平井由加里(市川実日子)に、シンゴが行きそうな場所を知らないかと尋ねる。由香里は、分からないが、雑誌の表紙の写真を早く決めなければならないが、早くシンゴに自分の気持ちを伝えないと駄目だと言う。シンゴの携帯にメッセージを残し、マンションのインターホンから語り掛けてみるが、反応はない。帰宅すると茜は、部屋を掃除し、串揚げを作っていた
to be continued.


 


2009年6月7日日曜日

にちようび

    池袋新文芸坐に、マキノ版昭和残侠伝2本を観に行く覚悟で早起きをしたが、何だか本を片付け、風呂に入り、朝ご飯を食べると急速に眠気が襲い、二度寝。
    晩特別にその気もなかったのにテレビを点けるとサッカーをやっていて、見てるうちに白ワインの残りを呑んでテレビの消し時を逸したのが失敗だった。
    しかし、思いのほか惰眠気持ち良く、本を読んだり眠ったり気がついたら、若者と西荻で飲む時間が迫る。その前に、紛失した自転車の鍵交換しなければ、自転車屋も、西荻の飲み屋も混んでいる。せっかくの日曜日何だから西荻の外に行ってくれと勝手なことを考える。まあ、府中の後輩の若者と関西の若者と、最後には同居人も加わって、ずっと飲む。早い時間から呑むのもたまにはいいなあ。