2011年9月23日金曜日

アジョシ(おじさん)は、娘の涙に弱い。

  イ・ジョンボム監督『アジョシ(18)』
  ステージで、女性ダンサーが一人で踊っているソウルのクラブ。近くに、麻薬課の課長キム・チゴン(キム・テフン)刑事のチームが、麻薬取引の現場を押さえるべく張っていた。見張りの刑事からの通信「親鳥動きました」
  「よし!押さえるぞ!さっさと終わらせて飲みに行くぞ!起きろ!」「もう4日も張っているんですから、早く終わらせましょう!」金属バットなどの武器をそれぞれ手に取りワゴン車を降りる。
  巨体の男が、クラブの前に車を停め、後部座席に置いてあるボストンバックを手にして、店に入る。「親鳥が、エサを持って入りました」「よし!」
男が、席に座り、足許にバッグを置く。バーテンの男が近づき、オーダーを取る格好で、足許のバッグを手にする。「子鳥が餌を取りました」「よし、いくぞ!」動きはじめる刑事達。入口の男に止めれるが、押しのけて店内に入る。 
  バッグを手にしたバーテンが、更衣室に入り、自分のロッカーを開け、着替えを始める。先ほどまで踊っていたダンサーが、吊るされた衣装の間から男の後ろに迫る。女の手にはスタンガン。上半身裸のボーイの首筋にスタンガンを当てると、男は失神した。鞄を手にする女。
  「子鳥動きません!」「何?・・・」「親鳥、動きます」「しょうがない!行くぞ!」刑事達が、巨体の男に掛かる。「オ社長はどうしてる?」しかし、巨体の男は、想像以上の力で、刑事達を叩きのめす。最後には、キム班長が男を捕獲した。
   ダンサーの女が、クラブから逃走する車の助手席の窓から半身を乗り出して、叫んでいる。
   コンビニエンスストアの棚に、魚肉ソーセージがある。ボサボサの髪をして虚ろな眼差しの男、チャ・テシク(ウォンビン)が、目にとめ、手にして、パックの牛乳と一緒に買う。
  裏町の「質屋」と看板の架かった古いビルに、テシクが入り、半地下の暗がりに「出てこい!出てこないと殺すぞ!」と声を掛ける。暫くして、少女ソミ(キム・セロン)が出てくる。