2010年1月22日金曜日

水遁の術。

   角川シネマ新宿で、大雷蔵祭

   62年大映京都山本薩夫監督『忍びの者(32)』
   天正元年夏、織田信長(城健三朗→若山富三郎)は、北近江で、朝倉・浅井連合軍を破り、また一歩天下統一の夢に近付いていた。信長の前に立ちはだかる者で残るは、石山本願寺を信仰する一向一揆と、伊賀の忍者たちだ。
  浅井朝倉連合軍と信長の合戦場には、沢山の死体が転がっている。下柘植の木猿(西村晃)は、地面を這いながら、転がっている武士の死体の懐から金を盗もうとする。突然「おのれ、死人から盗みを働くのか」と声が掛かる。伊賀上野の百地砦の下人五右衛門(市川雷蔵)だ。忍者に盗みはご法度だ。木猿と1対1で対決する。しかし百地砦一の下忍五右衛門に敵わず木猿は逃げて行く。満足げに笑う五右衛門。
   百地砦の木鐸が叩かれ、村人が続々と館に集まる。砦の頭領、御大将百地三太夫(伊藤雄之助)が、上忍の葉蔵(加藤嘉)九度兵衛(千葉敏郎)を従えてやってくる。「五右衛門の読みの通り、信長が天下を取ろうとしている。しかし、天台、新言修験僧の流れをくむ我ら伊賀の者は、叡山を焼き打ちにし、神仏を恐れぬ信長を決して許すことはできない。いつ戦になってもよいように、心しておけ」と命ずる。下忍、投げの与八(中村豊)は五右衛門に敵愾心を燃やしている。それは、三太夫の妻イノネ(岸田今日子)が「御大将がお呼びです」と現れ。三太夫が、技術だけでなく、智力にも秀でた五右衛門には、イノネを手伝って砦の会計をやるようにと目を掛けたことで、反目は決定的になった。
   与八を全く気にも留めない五右衛門は帰り道、百地砦一の火薬使いの父(水原浩市)に、「御大将が自分を取り立ててくれた。これで下忍から上忍にのしあがるのだ」と目を輝かす。しかし、父は、戦いに明け暮れる忍者がつくづく嫌になったと漏らすのだ。
   その夜、三太夫は、寝間からイノネを退かせ、部屋に鍵をかける。外では館の下働きのムロタ(沖時男)にハタ(藤原礼子)が「御大将も若い奥さまをお貰いになって、夜は部屋に引き籠ったままじゃ」と言うと「お前は何もわかっていないな。御大将はイノネさまを嫁にお貰いになって半年、指一本触れていないぞ」と言う。事実、三太夫は、変装を施すと、寝室の天井からの抜け道を通って外に出る。素早い動きで走り始める。途中、木猿に出会うが、高く跳躍し、簡単に視界から消えた。その後、三太夫は、藤原砦に難なく忍び込み、館の中で、藤原砦の御大将藤林長門守となった。なんと!!伊賀上野で敵対しているという両砦の主人は、同一人物だったのだ!!

  やっぱり面白いなあ。講談に出てくる忍術使いという忍者を、修行の末、超人的な身体能力を持った修験僧とし、戦国時代の各武将の情報戦やゲリラ戦に関わったという歴史背景をきっちり描いた上で、、徳川時代確立した武家制度とは異なり、時代に翻弄される一人の人間の葛藤は、歴史小説としてリアリティを持たせている。また、信長軍との合戦シーン、想像以上のスケールだ。


    63年大映京都山本薩夫監督『続忍びの者(33)』
    天正9年の信長による伊賀への奇襲攻撃で、伊賀忍者は全滅したかに思われた。しかし散発的ではあるが、忍者たちによると思われる攻撃があり、信長(城健三朗→若山富三郎)は、徹底した忍者狩りを行っていた。

  N氏から電話があり、渋谷での打合せに途中参加。その後、渋谷で、餃子とビール。

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