2009年7月16日木曜日

酒飲み音頭byバラクーダ。

   神保町シアターで、没後四十年 成瀬巳喜男の世界

   56年東宝成瀬巳喜男監督『妻の心(405)』
   とある地方都市、富田栄龍堂薬舗という老舗の薬局を継いだ次男の富田信二(小林桂樹)と嫁の喜代子(高峰秀子)は、店の隣の空き地に喫茶店を建てようと考えていた。妹の澄子(根岸明美)の縁談が決まったこともあり、母のこう(三好栄子)はいい顔をしない。信二の友達の赤城屋の主人国夫(田中春男)のところに、出掛ける信二。芸者の福子(北川町子)とすずめ(北野八代子)が声を掛けてくる。to be continued.

    37年PCL/入江プロ成瀬巳喜男監督『女人哀愁(406)』
     銀座のレコード屋さんか、本屋さんの楽譜売り場女店員の河野広子(入江たか子)は昨日母親の勧めで名家の堀江家の長男堀江新一(北沢彪)と見合いをした。店の仲間たちにからかわれている。広子は従兄で新聞記者の北村良介(佐伯秀男)のことが好きだ。良介に見合いの報告をしたいと電話する広子。to be continued.

    62年宝塚映画成瀬巳喜男監督『放浪記(407)』
   少女が走っている。母親(田中絹代)のところに行き、お父ちゃんが売った化粧水が腐っていたと警察に連れて行かれたと言う。母親と少女が警察に行くと、父親(織田政雄)が警官に、売っていた通りにやってみろ!と命令され、アコーディオンを弾きながら、謳い文句を節を付けて歌う。饂飩粉で、そんなきれいになる訳ないだろとどやされる。その様子を見て立ち竦む母子。to be continued.

    凄い人気だ。前回も確か満員ソールドアウトだったと思うが、今日も午後早い時間で売り切れたそうだ。アラカンどころか、七十±五才のお客さんたち。なんだか殺気立って怖い。成瀬巳喜男作品の中では、あまりいい評価を受けていないし、森光子国民栄誉賞的な人気かと思っていたが、個人的には何だか、おみそれしました!脱帽という作品だ。高峰秀子さんの主演映画、そんなに見ているとは言えないが、主演映画賞の一つかもしれない。世の中の不幸の全てを背負った、不細工だけど、どこか男の気を惹く林芙美子の役、得意の百面相で演じ切っている。確かに、成瀬巳喜男の真骨頂という感じの、登場人物の揺れ動く相互の心理描写は不十分だが、高峰さんの投げやりで、美しさのない存在感が、自分には何よりも魅力的な映画だ。

   その後、秋葉原に出て、林家たい平ミニ落語会に。元会社の販促イベントだったが、想像以上に元同僚が多く、居たたまれない。たい平、いいなあ。ひとつだけいちゃもんをつけると、酒を飲むところが、ちょっと一本調子で、酔っ払いの描写物足りなかった。酒飲みの卑しさ、やり過ぎると自分のように女子からはドン引きという感じもするが・・・。地元に戻って、久し振りに、博華で餃子とビール。

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