2010年1月7日木曜日

大雷蔵祭。

   角川シネマ新宿で、大雷蔵祭
    
   66年大映京都田中徳三監督『大殺陣 雄呂血(11)』

    信州水無月藩井坂弥一郎道場に、隣藩の岩代藩供頭樫山伝七郎(五味竜太郎)がやって来て勝負をしろと言った。師範代の小布施拓馬(市川雷蔵)は、師匠が留守であり、稽古も終わっているので駄目だとはねつけた。小布施の貫禄に負け退かざる負えなかった伝七郎は、帰り掛け、道場帰りの二人連れに、水無月藩は腰抜け揃いだと侮辱をし、馬から突き落とした。争いの末、門弟の一人で、水無月藩家老嫡男片桐万之助(平泉征)が伝七郎を後ろから斬ってしまう。一緒にいたのは、御用人真壁半大夫(加藤嘉)の甥である十郎太(中谷一郎)であった。何者か一切不明な武士を背中から斬ったと言う武士にあるまじき行為に、十郎太は災いを恐れ、とどめを刺そうとしたが、通りがかった百姓の姿に身を隠し、その隙に、伝七郎は、自らの馬に乗って帰って行った。
   翌日、道場に伝七郎の兄、樫山又五郎(内藤武敏)が、弟を背中から斬り殺した下手人を出せとやってきた。伝七郎は馬上で死に帰藩したのだ。師匠の井坂弥一郎(内田朝雄)は、そんな卑怯者は門弟にはいないと突っぱねたが、一万六千石の小藩、水無月藩と十万石の大藩岩代藩では相手にならない。この話しは、水無月藩城代家老片桐太平(南部彰三)の頭を悩ませた。万之助は父太平に自分が下手人だと告白したが、家老の嫡男がそのような卑劣な振る舞いをしたとあっては藩の一大事であり、家老片桐太平は息子に固く口止めをする。
  片桐太平は、岩代藩城代家老高倉勘解由(荒木忍)を訪ね、穏便な処分をと頭を下げるが、十万石の岩代藩の面子がと、片桐家の家宝である光琳の掛け軸位貰ったとしても勘弁できるものではないとけんもほろろだ。
   小布施拓馬は、許嫁である御用人真壁半大夫の娘波江(八千草薫)のもとを訪ねる。二人は5月の節句に祝言を挙げることが決まっていた。雛祭りの人形を飾る幸せな拓馬と波江の前に沈痛な表情の半大夫が現れる。 今回の事件は、お家の一大事あり、下手人を岩代藩に差し出さねば、収まらないが、今の所全く手掛かりがない。こんなことを頼めるのは拓馬しかいないが、下手人として出奔してもらえないかと頭を下げた。一年身を隠して貰えば何とか家老と自分で岩代藩との和解をする。もし適わなかった場合には、腹を切って、拓馬の無実の証を立てると言うのだ。それではあんまりだと涙する波江に、私も武士だ、お家あってのものだと承諾する。拓馬に自分の櫛を渡し、今夜から拓馬さまの妻ですと言う波江。
   その夜、道場の門に頭を下げ、旅立とうとする拓馬に、十郎太は、話は全て聞いてしまった、一年など短いものだと励ました。
   翌日、水無月藩内は大騒ぎになった。一人師匠の井坂だけは、小布施は後ろから斬りつけるような者ではないが…と言うが、正式に、水無月藩より、岩代藩に下手人は小布施拓馬であり、出奔したと報告された。
   旅の途中、拓馬は溺れかけた子供を救うが、その隙に、渡世人風の男(藤岡琢也)が脱ぎ捨てた着物から拓馬な財布を盗む。路銀を無くした拓馬は、飲まず食わずで歩き続けるしかなかった。
    冬がやって来た。とある街道の人足宿、雨の中、代官がやって来て、街道整備の日程が遅れているので、今夜から深夜子の刻まで働いて貰うと命ずる。人足の中の拓馬の姿に目を止め、「お前は武士だな、武士が落ちぶれて人足か…、怪しい奴だなひっ捕らえろ!」しかし、取り押さえられそうになった時に懐から波江の櫛が落ちる。「なんだ女か」皆に散々打ち据えられ、雨の中水溜まりで這い蹲る拓馬の姿。
水無月藩では雪が降っている。波江は、父半大夫に「辛い思いをさせてすまんな」と言われ「もっとご苦労をされている拓馬さまのことを思えば何のこともありません。今拓馬さまはどちらに…。」「ご家老と一緒に岩代藩に掛け合っているが、なかなかよい返事を頂けないのだ。」

   本物の雄呂血をスクリーンで未見なので、全く偉そうなことは言えないが、終盤の大殺陣、初めの捕り方に囲まれての立ち回りは、少し段取りが見えて、歌舞伎か新国劇のようでもある。しかし、武士たちとの斬り合いは手に汗握るなあ。

  四ノ橋近くのデザイン会社に、仕事の催促を兼ねて年賀の挨拶。

  銀座シネパトスで、「日本映画レトロスペクティブ-PART6-」~喜劇 みんなで笑い初め~。
   62年東京映画久松静児監督『喜劇 駅前飯店(12)』
   怪しげなチャイナドレスを着た女占い師紅生姜(森光子)の前に、周四方(フランキー堺)が座っている。店を出すのだが、どこがいいか占ってもらっているのだ。紅生姜「東北!!友達が大事、今の友達は悪い友達ばかり、いい友達紹介するョ」裏では不動産ブローカーの林奇根(山茶花究)がほくそ笑みながらBGMを流している。
  周が自分の会社の東方公司に戻ると待っていたのは、洋子(三原葉子)だ。チキンラーメンを生のまま食べている。服のお金を出してくれと纏わりついて来るが、ケチな周は一文も出さない。船員(米倉斉加年)が牡蠣油を買ってくれと会社にやってきた。1本300円で買い取る。

  「ワタシ○○アルコトヨ」という喋り方が中国人を侮蔑しているかどうか議論があるだろうか、そうしたインチキ中国人相手に、ちゃんとやりとりをしている若き王貞治のいい人さは格別だ。とはいえ、森繁のインチキ中国語は、タモリを上回るんではないだろうか。森繁、フランキー、伴淳、のり平、森光子、山茶花究・・

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