2009年10月7日水曜日

くノ一とくの一とカールセル麻紀

    何だか喉だけ風邪っぽい。特別熱もだるさもないし、鼻水出る訳でもないので、月曜からフラフラ出歩いたまま、学校に。後期授業初日、担当コマ数は変わらず、一年を二コマ持つことになり、少しだけ変更。

   ラピュタ阿佐ヶ谷で、CINEMA★忍法帖
   76年東映京都皆川隆之監督『くの一忍法 観音開き(571)』
   元和8年、碓氷峠に於いて、信州上田真田藩の幕府への御用金三万両が奪われた。幕府の威信に懸けて必ずや探し出せと、頭領服部半蔵(名和宏)は、虚無僧姿の三人に命じた。既に潜入した伊賀者たちと、上州高崎、国分寺で絡ぎを取れと言う。
    高崎宿に三人の虚無僧の姿がある。国分寺に向かう途中、白装束の修験者姿の男たちに襲われる。三人が笠を投げ棄てると、女だ。お妖(衣笠恵子)、お炎(堀めぐみ)、お乱(橘麻紀)、三人は伊賀のくの一だった。人数では劣勢だったが、よく戦い、三人程倒すしたところで、首領らしき男(汐路章)の指示で男たちは去った。
   「行こう!」とお妖の声で、絡ぎを取る筈の国分寺に行くと、伊賀者たちが殺され木から吊るされている。「兄さん!!!うっ、うっ、うっ・・。知らなかった。兄さんが先に来ていたなんて・・・。頭領は、何も言ってくれなかった。もっと、優しくして、もっと甘えればよかった・・・。」と泣くお乱。「これでもうみんな、一人ぼっちだ。お炎とあたいは物心ついたときから身寄りはいない。お乱は兄さんと一緒だっただけ幸せだったんだ・・・。あたしたち、忍びには、親もなければ、子もいない、あるのはお役目だけなんだ。」とお妖が言うと、「ごめんよ、女々しいところを見せちまって。奴らは、兄さんを殺してから、私たちを殺りに、戻って来たんだ。」「あいつらは何者だろう。でもあの顔に大きな傷のある男の顔だけは、覚えた・・・」
   高崎の宿の女郎屋、格子の中から客を惹く女たちがある。一人の女郎が二階に上がりながら同僚に、「風邪気味だってのに、あんな化け物みたいな顔の男の相手をしなけりゃいけないなんて、替わっておくれでないかい。」「あたしだって嫌だよ」「ああ、厭だねえ。」階段の踊り場で、お妖が、女郎を気絶させ、入れ替わる。「おう、遅かったじゃねえか。」「あの子は風邪引きで、あたしに変わったよ。」男は、美しく若い女に変わったので、舌舐めずりをし、お妖に挑みかかる。しばらく歓喜の表情だった男の顔が突然苦痛に変わる。お妖は、観音菩薩像を出し、「伊賀忍法、かまきり観音・・・」男のモノを激しい力で締め付け離さないのだ。「碓氷峠で、真田藩の御用金を奪ったのはお前らだろう。何者だ。」脂汗を流しながら、短刀で、お妖を刺そうとする男、「あたしを殺すと、二度と離れなくなるよ。」男は、自分の男性自身を切り取って、逃走する。追い駆けるお妖。しかし、雲水姿のものが、男に吹き矢を放ち、即死させた。その一部始終を見ている山伏がいる。
   お妖、お炎、お乱の三人は、惣月庵という尼寺にいた。壺を股に挟んでいるお炎と、お鉢から直接ご飯を食べ続けるお乱に、お妖は「お炎!!もっと絞めろ!!お乱!!米ばっかり食うな!!ちゃんと頭領から言われている掟てを覚えているかい?」「ひとつ、くの一は、男に惚れるべからず。ひとつ、くの一は、女であって女にあらず・・・・・」
   尼寺に昨夜の山伏(岡崎二朗)がやってきた。「御免、五道の教えを賜りたく・・・。」「やばい、問答されて、留守に潜り込んでいることが、バレちまう・・・」お乱が「じゃあ、あたしが出て行ってみる。」「拙者、了仙と申す。五道の真髄をご教授されたし。」しかし、勿論、了仙が繰り出す無言での手での問答は分かりはしない。山伏が帰ってゆくのを、追いかけたお妖は、「あんた、ただの山伏じゃないね。」「さすが、伊賀のくの一。俺は、真田忍者の風響之介だ。真田藩の三万両は俺がいただく。お前らは、怪我をしないうちに、江戸に帰れ!!。」お妖は、観音像を取り出し、「伊賀忍法、招き観音・・・」全裸のお妖が手招きをしているのだ・・・。しかし、風響之介には通用しない。「伊賀忍法、招き観音。確かに気に入った。気に入りついでに教えてやろう。三万両を奪ったのだ、鍬形衆だ。」
   尼寺に、腹痛を訴える女(カルーセル麻紀)がやってくる。お乱が苦しむ女を介抱していると、女の身体には、薔薇と牡丹の刺青がある。見とれているお乱に、女は、「鍬形忍法 薔薇の刃!!」といって、薔薇の茎で刺そうとする。鍬形衆のくの一、葉月だったのだ。間一髪、お妖は葉月の術を破る。お乱は、逆にこの女は私に任せてと言って、葉月の身体を愛撫する。激しい絡み合いだ。そして虜にした上、「一緒に帰ろう。あなたの家に帰ろう。」と囁く。葉月は「安中の巴屋。」と告げて絶頂を迎えた。

   安中の旅籠、巴屋に葉月が戻ってきた。鍬形衆の頭領鍬形一獄(汐路章)

  お妖役の衣笠恵子、少し上に尖った鼻と少し離れた目、スレンダーなプロモーション、裸にもなって、絡みも挑戦。演技も取り立てて悪くもないし、どこかで見た気がして気になり、検索すると、この映画以外は、1976年の『新仁義なき戦い 組長最後の日』のクレジットしかない。勿論観ているが、そんなもんだったかなあと更に調べると、2chにこんな書き込みが・・《“深田由美”でデビュー後、“深田ユミ”で東京12ch(現・TX)『プレイガール』第102話にゲスト出演、 続いてレギュラーに決まり、片山由美子さんと名前が同じだからということで、“深田ミミ”に改名。73年東映『温泉おさな芸者』に出演、 番組『プレイガール』終了後、事務所が変わり“奈々ひろみ”に改名。この名前で東京12ch(現・TX)『プレイガールQ』に二度ゲスト出演。 76年、再び事務所が変わって、“衣笠恵子”に改名。77年に再び“深田ミミ”に戻った 。》
  ダッチロールのような変遷だ。プレイガールと平凡パンチあたりのグラビアで拝顔していたのかもしれ
ないな。タイミングが悪かったんだろうか。いっそ、日活ロマンポルノに入っていれば、アイドル女優になれたのかもしれないなあ。


0 件のコメント: