運輸省で唐沢運輸大臣(藤田進)出席のもとで、
床原園に民政党の大物議員の大原泰山(森繁久彌)
今日も、
明日子が帰宅すると母親の森川きよ子(三宅邦子)が、
大原泰山は、乙夫に身体を洗って貰いながら、
最近若松屋に押され気味な玉屋は起死回生に、番頭の小金井寅吉(
寅吉は、大原泰山の宿代を床原園の総支配人、
銀座シネパトスで、「日本映画レトロスペクティブ-PART2-
68年ATG岡本喜八監督『肉弾(456)』
海に浮かぶ魚雷に繋がれたドラム管から、"あいつ"が顔を出し、第二あけぼの楼と書かれた番傘を広げる。昭和20年の夏のことだ。"あいつ"は21歳6ヶ月だった。硫黄島、沖縄と奪われたことで、お臍まで見られてしまったような恥ずかしさがあると、砂浜で出会った中年女が言っていた。広島に、新型爆弾が落とされ全滅、次は九州に上陸され、本土決戦だ。強い閃光は新型爆弾だろうか。ドラム缶に飛び込んできた小魚を
59年東宝橋本忍監督『私は貝になりたい(457)』
橋本忍さんの脚本家としての功績は本当に素晴らしいものだと思うが、自身で監督した作品は、どれも、どうもシャキっとしない感じがしてしまうところはとても残念だ。しかし、清水豊松が初めて巣鴨プリズンに入って眠れぬ一晩を過ごし、翌日の木曜日に、同室の大西三郎(中丸忠雄)が、処刑のために、部屋を出されるシーンの緊張感は格別だ。
音楽は、よさこいをオーケストレーションしたものが何度もリピートされ、ちょっと耳障りだ。
COOL&WILD 妖艶美 反逆のヒロイン 梶芽衣子。
74年東京映画藤田敏八監督『修羅雪姫 怨み恋歌(458)』
荒廃しきった寺で、疲れ果てた表情で座り込む鹿島雪(梶芽衣子)の姿がある。目の前の墓は、父親と母親の名が、また雪に剣を教え込んだ元旗本の道海和尚の墓もある。気が付くとドスや長ドスを下げた着流しの男たちに取り囲まれている。墓地内で、石段を下りながら斬り捨てる雪。最後に斬られた男が池に落ちた。その池の水をすくい飲む雪。フラフラと立ち上がり、山門を開け外を見ると、日露戦争から戻った兵士たちが行進している。明治38年9月、日露戦争は勝利に終わったが、戦死者37万にも及んだ。
雪は気が付くと、馬上の丸山警部(山本麟一)に指揮された警官たちに取り囲まれていた。凶悪犯として指名手配されている雪は、逃亡を続けるうちに焦燥しきっていた。何とか斬り捨て、丸山の乗る馬を奪って逃走する。海岸で馬から降り、よろよろと歩き始める雪。警官たちの呼び笛に追われるように、しばらく行くと焚火を見つける。そちらに歩き出そうとしたところで、雪はトラバサミの罠に足を挟まれる。苦痛に歪む雪。疲れきった雪に罠を外す力は残っていなかった。そこに、野兎を下げた長髪のマタギのような姿の男(原田芳雄)が現れる。足の傷を手当てし、2,3日で治るだろうと言う男。食事を勧めてくれるが、逃亡生活の中で、神経を酷使しすぎた雪は、松ぼっくりが落ちた音にさえ反応してしまう。そんなに気をつめていると参ってしまうぞと男は声を掛ける。
翌朝、日の出ととも、雪が目を覚ますと、自分には毛布が掛けられており、食事とコーヒーが目の前にあった。しかし、おとこの姿は見えない。手が昨日の戦いの血で汚れている。砂浜に降りて、海の水で手を洗う雪。気が付くと、半端ではない人数の警官たちに取り囲まれている。紫紺の傘から仕込み刀を抜き、二人ほど倒すが、離れてる場所に立っている昨日の男と目が合うと、覚悟を決めたように、刀を宙に投げ、大人しく逮捕された。
雪は、自分が生まれおちた女囚のみが収監される特別監獄に入れられた。明治39年3月14日大審院の丹野静一郎判事は、殺人請負人として、37名もの人間を殺し、逃亡を続けていた凶悪犯として、絞首刑が相当だと判決した。雪の死刑執行の日がやってきた。二頭立て馬車で護送される雪。気が付くと洋装だが、おかめの面を被った男たちが護送車を襲撃し、雪を奪取した。この男たちは、特別警察を率いる菊井精四郎(岸田森)に指示された蜍(南原宏治)たちだった。
菊井は、命を救う代わりに無政府主義者の徳永乱水(伊丹十三)に近づき、乱水の元の”あるもの”を探し出して手に入れることと、乱水の命を奪うことを要求した。承諾する雪。
雪は、乱水の家に女中として住み込んだ。乱水は、妻のあや(吉行和子)と二人暮らし。本来は女中に来て貰うような暮らしではないが、あやの身体が弱いからだと言う乱水。乱水とあやの濃厚なセックスを覗いてしまう雪。乱水の書斎を探すが、目当ての物は見つからない。
ある日、叛逆事件一周年と言う原稿を書いていた乱水は外出するので、雪に同行して欲しいと伝える。家を出た途端特別警察の尾行がついた。何とか刑事をまくと、乱水は、雪を犬猫の墓に連れて行き、修羅雪姫と呼ばれる鹿島雪だろうと言う。乱水は、雪の正体と自分の家に来た訳を知っていた。一年前、たまたま入院していた乱水を除き、同志12名を叛逆事件と言うでっち上げで殺され、この犬猫墓地に葬られたのだと言い、自分のボディガードをやってくれないかと頼む乱水。元より菊井に恩義を感じている訳ではない雪は承諾する。更に自分に万が一の場合は、四ッ谷鮫ヶ橋の貧民窟にある診療所に、菊井たちが探している秘密文章を届けてくれと雪に預ける乱水。菊井は、命を救う代わりに無政府主義者の徳永乱水(伊丹十三)
雪は、乱水の家に女中として住み込んだ。乱水は、妻のあや(
0 件のコメント:
コメントを投稿