2009年8月5日水曜日

神保町はシルバー料金、新宿はレディーズデー。映画館は人で溢れている。

  神保町シアターで、没後四十年 成瀬巳喜男の世界
  35年PCL成瀬巳喜男監督『噂の娘(453)』
  新橋烏森、灘屋酒店と看板がある。向かいの山田理髪店で、客と主人(三島雅夫)が会話している。「向かいの灘屋は相当いけないらしいね」「ご隠居の時、だいぶ傾かせてしまいましたから。可哀想なのは今のご主人ですよ。養子だし、傾いてからやって来たし。」
   噂の主人建吉(御橋公)が、長女の邦江(千葉早智子)に邦江ちょっと出掛けてくるよと言う。隠居の啓作(汐見洋)が、邦江にちょっと貰うよと声を掛けて、湯呑みに酒を注ぎ、隠居部屋に戻り、ご機嫌で三味線を弾き小唄を唸る。客が、ご隠居さんはお酒がお好きなんですねえと言う。灘屋は、量り売りだけでなく、店先で一杯飲む客もいるのだ。若い男と一緒に歩いている娘が、向こうから自転車に乗った建吉の姿を見つけ、隠れる。どうしたの?と男に聞かれ、お父さんと答える娘は次女の紀美子(梅園龍子)。
   紀美子は帰って来ると、塩豆の鉢を抱えたまま居眠りをしている店の小僧にお姉さんは?と尋ねる。大きなお嬢さんは裏に行っていますと答える。紀美子は帳場の銭入れからお金を取る。そこに邦江が戻って来て紀美ちゃん、お店のお金は駄目よと叱る。いいわよと言ってお金を放る。でも、お小遣いをくれないなら、明日のお姉さんの頼み聞いてあげないからと紀美子。明日、邦江は見合いをすることになっており、照れ臭い邦江は妹に同行を頼んだのだ。お姉さんの負けねと言って小遣いを渡す邦江。
   建吉が帰って来て、邦江と見合いのことを話している。「うちの店はこういう状態だから、確かに相模屋さんに嫁に行くと、援助をしてくれるかもしれないが、どうも私は、邦江がそのことと、紀美子と母さんのことを考えて、この縁談に承諾したのだと思えてならないのだ。」「いえお父さん、これが最善なのよ。」「しかし、私とお母さんの結婚はお互いを不幸にしてしまったと反省しているのだ。」「わかったわ、よく考えてみるわ。」「紀美子は最近遊んでばかりいて、何か問題を起こさなければいいのだが。」「いえ、紀美ちゃんは、あたしよりずっと頭がいいのだから、心配ないわ。」「ちょっと、お前から注意をしてくれないか。」
   翌日、邦江と紀美子、伯父(藤原釜足)、相模屋の息子佐藤新太郎(大川平八郎)と母親が、レビュー劇場で見合いをしている。お洒落で遊び人の新太郎と、邦江の趣味はあまり合わない。更に、会話の度に、紀美子が口を挟み、叔父さんは困り顔だ。新太郎たちと別れて歩きながら、「紀美子、お前だって嫁に行ってもおかしくないんだから、もっとしっかりしろ」「いえ、私はお見合い結婚なんてしないわ。」「邦江、新太郎さんとのことどうする。」「私は何もないので、叔父さんにお任せするわ。」



    渋谷で散髪。トップ2ミリ、サイドとバック0.1ミリ、やっぱり気持ちいいなあ。毎日でも刈って欲しい。

    新宿へ回り、ジュンク堂。

    ピカデリー新宿で、デイビッド・イェーツ監督『ハリー・ポッターと謎のプリンス(454)』
    ストーリーはどこにでもあると思うので不精する。うーん。毎回公開の度に見ているが、原作やシリーズに思い入れがないと今回は辛いなあ。ちょっと間が開いてしまったし、今回の見所はと聞かれても、なんとも言いようがないのだった。とはいえ、レディースデーでもあり、ポップコーンを持ったカップルでいっぱいなのだ。久しぶりに洋画系デートムービーなんだな。

    外苑前の粥屋喜々に。飲みながら、お客さんに紹介してもらう予定は少し狂ったが、N氏と飲み、いろいろ話ができてよかった。

0 件のコメント: