2009年7月29日水曜日

神保町シアター連日大入り満員。

   朝から渋谷で京都の西村兄妹きもの店の兄ヒロカズ氏が東京に来ていると言うので、友人N氏と一緒に会う。イベントについて相談を受ける。何とか強力できるといいなあ。
   急いで神保町シアターに行くが、「浮雲」は、上映30分前でも、売り切れだった(泣)。気を取り直して、

   新宿ピカデリーで、マイケル・ベイ監督『トランスフォーマー リベンジ(432)』
サムはフィラデルフィアの大学に進学することになった。

ハリウッドらしい映画。1作目も悪くなかったが、更に金と手間を掛けたスケール感に、スピード、スリル、セクシー、子供だけでなく大人も充分に楽しめる出来上がり。

 ジュンク堂に寄り、神保町に戻り、

   神保町シアターで、没後四十年、成瀬巳喜男の世界
   53年東宝成瀬巳喜男監督『夫婦(433)』
    デパートの屋上の展望台に登る中原菊子(杉葉子)。夫の転勤で東京に戻って来た菊子を囲んで、赤松夫人(中北千枝子)と小池夫人(?)と五年振りに会ったのだ。離れて聞こえないことをいいことに、菊子の髪型をもう少し何とかすればいいのに、随分田舎臭くなっちゃってと陰口を言う金子夫人。
    菊子は、実家の鰻蒲焼きと佃煮の店「はせ川」に帰ってくる。兄の長谷川茂吉(小林桂樹)の結納の打合せに先方の父親三島(鳥羽陽之助)が来ていた。菊子を紹介する父直吉(藤原釜足)と母たか(滝花久子)。客が帰ると、菊子に家は見つかったかいと直吉。今日は学生時代のお友達と食事ですよとたか。伊作さんは、家探しを菊子に押し付けて、随分のんびりしているなと、菊子の夫をくさす直吉。仕事の引き継ぎが手間係っているんでしょうと菊子。もうひと月になるだろと直吉。伊作さんは、起きてるんだか、転んでるんだか分からないとこあるからねえとたか。そこに妹の久美子(岡田茉莉子)が帰ってくる。夕食にする。お腹は空いていないという菊子に、銭湯に行って来たらどうだい、今なら空いているだろうと、兄の茂吉。
    その夜はお祭りだ。外を見ていた茂吉と久美子。「あれ?お兄さんじゃないの?」「確かに伊作さんだ。呼んで来るよ。」伊作は店の前を素通りしていた。
    菊子が銭湯から帰ろうとしていると、久美子がお兄さんがいらしたわよと言う。驚いて、急いで帰り、二階に上がると、する事もなく、横になり、菊子の顔を見るなり、新聞と煙草はないかなあと尋ねる伊作。電話ぐらい下さればいいのにと菊子は言うが、いつものことだ。会社で、住まいとか面倒見て下さらないのかしらと菊子が言うと、僕はそんなに偉くないから無理だとニベもない伊作。
    伊作が翌日出社すると、女事務員の藤野ミエ子(木匠マユリ)と野田アヤ(田代百合子)が、奥さんを亡くしたことであんなに駄目になっちゃうのかしらと噂をしている。中原が誰のことだい?と尋ねると、武村さんのことだと言う。その時、青白い顔に無精髭の武村良太(三國連太郎)が現れる。ようやく百箇日も済みまして、と挨拶するが、腑抜けのようだ。中原は、武村に転勤して一緒に働くことになったので宜しくと頭を下げる。本社ではお世話になりましたと言うが、魂の抜けたような武村。
    その頃菊子は不動産屋の建て売り住宅の案内を見ている。チラシを営業マンに渡されるが、経済的に無理な菊子は、逃げるように去る。
    その夜、中原と武村が飲んでいる。武村の妻への思いを延々と聞かされる中原。武村の妻は田舎育ちだったので、器量は悪いが、健康だけは自慢だった、唯一の自慢が健康の筈が、肝臓が 悪く、あっけなく死んでしまうなんてと繰り返す武村。中原は、武村の住まいに自分たち夫婦を住まわせてくれないかと頼むが、妻との思い出を大事にして行きたいので、貸したくはないのだと言う。

     会社では特別真面目でも不真面目でもなく、よって出世する訳でもなく、家庭では、縦のものを横にもしなく、無口で、何が面白いのか分からない夫役の上原謙は、本当にはまり役だ。妻にとって結婚した頃は、若く美男子で、洋服姿もかっこよく、とても自慢の夫だった筈だが、倦怠期になってみると端正な顔立ちが、余計無表情で憎らしく見える。こうした家庭の微妙な空気を描かせたら、成瀬巳喜男は、本当に最高だ。

     夜は、伝説の映画宣伝マンにして、日本映画史上有数の怪しい映画評論家K氏の快気祝いを銀座の居酒屋で。何度も倒れながら、甦る怪人だ。しかし、今回は少し心配だったので、元気な顔を見られて本当に良かった。大新聞社の部長のMさん、気がついたら社長になっていた大手AVメーカーのSさん、独立系映画会社の配給部長のUさん、長い付き合いの年齢は様々な友人だ。映画雑誌の元編集長のUさんが、仕事で来れなかった事は残念だが、U氏の会社の宣伝スタッフのH氏も参加で、いつもながらの下らない話を堪能。心臓と脳で入院していたKを気遣わないといけないのに、絶好調で飲んでしまう。

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