2010年2月10日水曜日

馬鹿な男。わかっちゃいるけどやめられない。

    昼集合で、イベント一週間前のチェック、動員心配だ。

    テアトル新宿で、三浦大輔監督『ボーイズ・オン・ザ・ラン(50)』
    満員の居酒屋、盛り上がっている一つのテーブルに、ガチャポンの中小メーカー斉田産業の社員たちがいる。田西敏行(峯田和伸)たち営業部員と、企画部のちはる(黒川芽以)だ。
   2008年夏
   その後、テレクラでAVを見ながら、受話器を握っている田西。ハッピーバースデーツーユーと歌う若い女の声。時計が0時を差し、「誕生日おめでとう、29才だね。良かったら、池袋で会おうか…」「うん」と答える田西の携帯にメールが入り「今日は楽しかったです。ちはる」とある。
   池袋のレンタルルーム、若い女の上で腰を振る田西。駄目だった。「ごめんね。疲れているんだ。また今度会おうね」と声を掛ける田西に、女は「今日会って一番いい顔したね」と言い、突然キレる「ずっと哀れんだ目をしていただろ!!ブサイクだ、デブだって思いながら、こっちを見てるのは分かるんだよ!!おめえにそんなこて言われたくねえよだって、29才の誕生日にテレクラに来ているんじゃねえよ!!ブサイクで、キモイのはオメエの方だ」「ブス!!ブタ!!」と罵るが殴られる田西。慌てて、逃げる。女も走って追い掛けて来る。池袋の深夜の街を、必死で走りつづける田西。
    翌朝、目覚ましが鳴って、田西が起きると、夢精をしている。パンツを履き替えて、会社に行く支度をする。玄関で、「トシくん、どうする?」と呼び止め、ネクタイを締め直してくれる母親。
   会社の前ではキリンラガーの缶ビールを片手に花に水をやる中年男(小林薫)の姿がある。鈴木と言い、田西と同じ営業部のセールスマンだ。社長の斉田(リリーフランキー)営業部長の田中(でんでん)、吉久拓児(渋川清彦)、矢野(尾上寛之)らがいる。?が「田西さん彼女にやられたんですか?」、田西の鼻には女に殴られた後にバンドエイドが貼られている。吉久「ところで、この間の飲み会どうだったの?」「帰っちゃったから」「俺は週末は彼女と過ごすんだ」
   出掛けに営業の?が「田西さん、営業回りの後テレクラ行きませんか?」「テレクラなんて、デブとブスしか来ないじゃないですか…」「って言うか、テレクラって、まだあるんですか?」「あんなの最下層の人間が行くところです」
   田西が階段を降りると、洗面所の前でちはるに会う。「良かった、田西さん、ちゃんと話ししてくれて良かった。」田西の顔を見て「どうしたんですか?私絆創膏を持っているんです」とキレイな絆創膏に取り替えてくれるちはる。キャラクターの入ったバンドエイドだ。
「田西さん、この間の約束って覚えてます?」「?」
「やっぱり酔ってましたもんね」「?」
   田西は秋葉原のガチャポン会館に行く。田西の仕事は、ガチャポンの機械を入れた店に商品の補充をし、店長を巻き込んで新しい機械を押し込むことだ。ガチャポンシアターの店長(米村亮太郎)は、暗くて面白味がないと絡んで来る。

   黒川芽衣のボブがいい。ボブフェチな自分には幸せな映画だ。彼女はどうも作品に恵まれない感がある。所属事務所も変わったようだし、ちゃんとした女優を目指して欲しい。

   スピリッツで連載していた花沢健吾「ボーイズ・オン・ザ・ラン」はモーニングの新井英樹「宮本から君へ」と自分の中ではごっちゃになっているが、この映画の話のあとの、田西が会社を辞めてからの展開は俄然と面白くなった記憶がある。しかし、この映画は少し線が細い。長編初監督という三浦監督は、原作の前に少し委縮したのだろうか、原作の実写版化に終わっているのだ。「20世紀少年」といい原作のリスペクトはいいのだが、原作を超えるつもりでやって欲しいなあ。
   何が物足りないのかというと、多分臭いだろう。田西の汗と精液の混ざった素人童貞臭であったり、ラブホテルやルートコの居心地の悪い臭気、殴られて口の中が切れた場合の血の味など、シズル感出して欲しかったな。やり過ぎると吐き気すると思うけど(苦笑)


   角川シネマ新宿で、大雷蔵祭
   63年大映京都田中徳三監督『手討(51)』
   徳川三代将軍徳川家光(舟木洋一)の明暦二年十月十日、小浜屋敷で上覧能舞台が開かれた。武骨な旗本たちは、退屈し居眠りをする者や欠伸をする者も出る始末。最後に新藤源次郎(城健三朗→若山富三郎)があからさまな大欠伸をした。面を外しながら、進藤を憎々しげに睨む前田加賀守(名和宏)。
   帰ろうとする旗本たちに、茶坊主が声を掛ける。「新藤源次郎殿、ご老中方のお召しなれば、お戻り下され」
   老中筆頭松平伊豆守(柳永二郎)、牧野備後守(加藤嘉)横田備中守(香川良介)ら老中たちが顔を揃えた部屋の前に座り「新藤源次郎参りましてござる。御用の趣をお聞かせ下され。御用の趣を」老中たちは暫く沈黙していたが、が口を開く「上意である。旗本新藤源次郎、本日の不作法、切腹を命ずる」「ありがたくお受けいたす」
    進藤を囲む旗本たち。「分かったぞ!前田加賀守がねじ込んだのだ」「外様のくせに!」「百万石を笠に着おって!」「旗本の力を見せてやる」「腰抜けの重役たちに思いしらせてやる」興奮し、口々に新藤の沙汰に不満を漏らす旗本たち。
    そこに、大久保彦左衛門(須賀一郎)がやって来る。「お主ら旗本の気持ちはワシが一番分かっておる。年老いたとはいえ、重役どもに意見をしてやる。伊豆守らは、今の地位を築いたのは誰のお陰だと思っているのだ」結局、青山播磨(市川雷蔵)を伴い、彦左は江戸城に向かう。しかし、


腰元お菊(藤由紀子)

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