神保町シアターで、女優高峰秀子。
54年松竹大船木下恵介監督『女の園(21)』
学園の鐘が鳴る。服部敏子(山本和子)校庭で女子学生たちに囲まれ、林檎箱の上に立ち「この不幸を生んだのは、学園の封建と学生への弾圧に依るものです!!今後私たちの人権と学園の自由を守るために、全学決議を行いたいと思います。皆さん!!講堂に集まって下さい。」講堂に走る女子学生たち。男の教師たちが「静まれ!」「解散しなさい!!」「認めない!!」と叫ぶ、補導官の平戸喜平教授(金子信雄)「君たちの気持ちは分かるが、規則に従って集会を開きなさい、外部に誤解されて、下手に騒ぎが大きくなると、君たちが傷つくんだ!」「届けを出しても認めて貰えないんじゃないですか?」一人の女子学生が学内では歌唱を禁止されている学生歌を歌い始める。学生たちに広がり瞬く間に、大きな歌声となる。一人女子学生たちに囲まれ途方に暮れている平戸。
京都正倫女子大学校。
平戸が「では祝辞を創立者、校母の大友梅野さまから頂きます」。大友(東山千栄子)「46回の入学式を迎えるにあたり、元農林大臣の?さま、衆議院議員の?さま、後援者である?の林野さま、市会議員の?さまのご臨席を賜っておりますことを、学生共々御礼申し上げます。本学は明治47年の創立以来、女子の高等教育のために、順風美徳をモットーに教育してまいりました・・・・。」
学長(毛利菊枝)の挨拶も、封建的とも言える言葉が続く。学生寮、寮監の五條真弓(高峰三枝子)が、寮生たちを前に、夕食の前に訓示をする。「学校以外は、制服ではありませんが、節度を持った服装が求められます。腕を丸出しにした、なんたらスリーブといった下品な服装は、本学の学生には相応しくありません。派手派手しいリボンで髪を飾り立てるなどは、もっての他です。わかりましたね、滝岡富子さん」富子(岸恵子)下を向いて「わかりました」と答える。富子の髪は、水玉のリボンで結ばれている。
49年映画芸術協会/新東宝山本嘉次郎監督『春の戯れ(22)』
長い鎖国から開国したことで、一気に日本は変わって行った。しかし、人々の新しい心と古い心の間には、相容れない葛藤が起こった。そんな時代の品川が舞台である。
岡蒸気が走り、ランプがガタガタ揺れている。品川の居酒屋入船屋の主人金蔵(徳川夢声)「マア公!マア公!いねえのか・・・。」表に出ると、店の前で、お花(高峰秀子)があさりの殻剥きをしている。「お花坊、ウチのマア公知らねえか」「あたしゃ、マアちゃんの番してる訳じゃないんだ。知らないよ!!」「なんだ、このガキ!!いつもマア公の尻ばっかり追いかけていやがるくせに」店の裏で、早船屋の甚平(鳥羽陽之助)が、「出るよ!出るよ!船が出るよ!」と声を掛けている。「出るよ、出るよ!って朝から言っているが、一向に出やしねえな」「新橋まで岡蒸気が通ってから客が減ってしょうがねえ」「ボロ船じゃ勝てねえよ」「ボロ船と言いやがったな」「ボロ船でもお世辞だ。あんなもの船じゃねえ。あ〝ぶね”えだ。」「言いやがったな、ちくしょうめ。お前の所で売っている酒なんざ、酒じゃねえ!願い〝さげ~”だ。」「ウチのマア公知らねえか?」「朝、横浜にノルマンジャア号が着いたっていうから、見に行ったんじゃねえのか?」「
神保町から横浜に出て、元会社の先輩のオフィスに。相談に乗って貰いつつ、酒奢って貰う。情けないなあ(苦笑)
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