午前中レジュメ整理し、本を読んでいたら窓から入る日光が暖かく、つい眠ってしまう。慌てて起き、学校へ。ギリギリ間に合う。
今日は2コマの日、アーティストマネージメントで2年、イベント制作で1年。イベントの時間は、照明プロデューサーのYさんを特別講師に迎える。
シネマヴェーラ渋谷で、山城新伍とその時代。
75年東映京都関本郁夫監督『札幌~横浜~名古屋~雄琴~博多 トルコ渡り鳥(676)』
札幌大通りを歩く男女の姿。すすきののトルコ風呂に入って行く女。仕事を終えて居酒屋に入ってくる。女は、三浦ひろみ20才(芹明香)青森県下北郡東通村出身、待っていたヒモの男は渡辺利夫27才(東龍明)和歌山県田辺郡竜神町出身。ひろみ「こんなに寒いと客もこんわ」「冬に北に来たのは失敗だったな、ずらかるか。」ホテルで、ひろみの肌にオイルを塗ってマッサージをする利夫。いつここを出るのか、暦を見ている大安の日は土曜なので、切符が取れないだろうと、赤口にする。ベッドから起き上がり、窓を開け全裸のまま、放尿するひろみ。函館まで汽車、青函連絡船、再び汽車に乗り、横浜へ流れ着く二人。
00年サイプロダクション/松竹京都映画山城新伍監督『本日またまた休診なり(677)』
京都の上空をB29の編隊が飛んで行くのを、2階の窓を開け、山邊寿一郎(山城新伍)と妻の静江(松坂慶子)、母のたま(丹阿弥谷津子)が見上げている。西の方向が燃えている。「大阪かしら?」「いや、もう少し遠いので神戸の方だろう。」「何で京都は大丈夫なんでしょう。」「寺院や仏像が沢山あるので、京都は燃やさないらしい、あっちは余裕のようだな。」
昭和20年、京都の二条駅で、山田達也(仁科貫)の出征を見送る人々がいる。「ルーズベルト、マッカーサーを見事破って参ります。」と挨拶をする。
それから間も無く終戦を迎えた。焼けなかった京都の街。ポン菓子屋の男や、昔ながらの棒手振りの魚屋などで賑わっている。自転車に乗った寿一郎が往診なのか自転車に乗っている。山田達也の母親に会い、まだ帰ってこんのか?と声を掛ける。あの子は、いつも間が悪いから、どこぞで死んでいると思いますわと言う母親に、心配することはあらへん、きっと帰ってくると声を掛ける。
びっくりした。拾いものだ。こんなにいい映画を山城新伍が作っていたなんて!!京都で暮らす市井の人々と映画への愛情で溢れている。2000年の作品だが山城新伍の遺書のような映画だ。父親役の山城新伍が家族や街の人々に囲まれて臨終を迎える場面。切ないなあ。
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