ラピュタ阿佐ヶ谷で、昭和の銀幕に輝くヒロイン【第50弾】叶順子。
59年大映東京島耕二監督『総会屋錦城 勝負師とその娘(669)』
…株主総会、それは株式会社が年に一回通り抜ければなからない関門である。この関門をめぐる争いとともに、企業そのものの息を止めてしまうかもしれない争いである。そこで暗躍する男たちが総会屋である…。
丸の内、東洋石油の前にタクシーが停まり、総会屋の猿丸(三島雅夫)と秘書(谷謙一)が降りてくる。東洋石油の株主総会なのだ。受付で、総務部の男(中条静夫)が、「猿丸先生こちらに」と案内し、「なにぶんにも宜しく」封筒に入ったお車代を渡す。秘書が「先生、私は太洋銀行の方に行って参ります」と声を掛ける。控え室で、馴染みの総会屋たちと話をする猿丸。「関西じゃなかったんですか?」「今日戻って来たよ。帰りの食堂車で、東亜製鋼の人間に会ってね…。」途中から小声になり、耳打ちする猿丸。彼ら総会屋は特殊株主と呼ばれる。丁度中気で、手足が不自由な男(星ひかる)が松葉杖を突きながらやってくる。控え室の煎餅などの駄菓子を持参の風呂敷に包み全て持ち帰ろうとしている。彼も特殊株主の一人だ。
第43回東洋石油株式会社定時株主総会の開会を代表取締役社長の赤坂義男(河原侃二)が議長を務め進行する議案を読み上げようすると、猿丸が「朗読省略!」と声を上げる。「今のご発言により、議案の朗読を省略いたします」と読み上げる所を、間違えて「本件は承認されました」と原稿を読み上げ、場内から突っ込みと失笑が起こる。しかし、取り立てて支障もなく進展していく。株主総会は、観客なき喜劇とも言われる所以だ。猿丸の元に秘書が現れ、太洋銀行の方が揉めておりますと言う。
近くの太洋銀行本社、扇山富朗(山本礼三郎)が、不正融資を追及し、議長を務める頭取の大村茂樹(柳永二郎)は立ち往生していた。猿丸が到着し、大声を出し、押され気味の銀行側の特殊株主たちが盛り返し、何とか総会を終えることが出来たが、二十数分に及ぶ総会は、証券会社の社員(武江義雄、湊秀一)が、電話で紛糾する株主総会に、株の売りを指示するような事態となった。
その頃、内藤錦城の屋敷には、京都の料理屋沢やの女将沢代(平井岐代子)が養女(井伊糸江)を連れご機嫌伺いにやってきていた。錦城は、人斬り錦城と呼ばれた伝説の総会屋であったが、72才の今では、引退していた。錦城の妻モト(轟夕起子)と沢代は芦屋に嫁いだ錦城の娘の話や、錦城の話をしている。
少し前に、錦城は近所の散歩中に子持ち女の押し売り(村田扶実子)を咎めている男(守田学)に、何か買ってやれと言って言い争いになり、転倒、付き添い看護婦に、家まで連れ帰られている。
太洋銀行の総会に出席していた間宮(片山明彦)が訪れ、報告する。「何分掛かった?」「20分と少し、無事済みました。扇山が、不正融資を追及し紛糾しましたが、」「お前は何年わしの仕事を見てきた。無事澄んだと思っているのか?大山もか?」「はい。」「大山はボンボンだから、分からないのだ。」六法全書を出し「教えると為にならないので、自分で調べてみろ。商法294条だ。」294条の条文を読み上げる間宮。「扇山は、この騒ぎで株価が下がった隙に、40万株は買っているだろう。今の扇山は100万株。140万株になれば、発行済み株券の10%。10%所持している人間は、会社が不正を行っている場合には、監査役を立てることを請求出来るのだ。その結果、臨時株主総会の招集を要求し大山たち現取締役たちを解任させることも出来るのだぞ。」
芦屋の製薬会社の創業一族に嫁がせた一人娘の美和子(叶順子)が孫の健三を連れて里帰りする。
引き続き、俳優 佐藤慶。
87年アルマンス企画山下耕作監督『竜馬を斬った男(670)』
学校に出て、学生がイベント企画を職員会議でプレゼンすると言うので、立ち会いに。細かい質問は出たが、和やかな感じで、無事終了。そういえば、これは時給出るのだろうか(笑)
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