2009年11月19日木曜日

寒い一日。

  ニコ生で、「JASRACシンポジウム2009~ネット配信のビジネスモデルと権利処理システムの構築に向けて~」を見ているうちに、というか聞いているうちに、キリが無くなり、「ゼロの焦点」を見に行くつもりが間に合わなくなる。新宿ジュンク堂で、本を漁ってから、

  下高井戸シネマで、
  沖田修一監督『南極料理人(655)』
  1997年南極。ドームふじ基地。日本との時差6時間、南緯77度19分、東経39度42分、標高3,810m、年平均気温-54℃、昭和基地から1,000kmも内陸へ入った、富士山よりも標高の高い基地。その気温ゆえにそこはペンギンもアザラシも、ウィルスさえ存在しない。その標高ゆえに水は100℃に達さず85℃で沸騰してしまう。そのため、麺類は普通に茹でると芯が残る。
  走って逃げる男を追い掛ける二人。もう嫌だと言う若者に逃げる場所はないのだと諭し、麻雀をやろうと言う男。西村淳(堺雅人)が夕食の支度をしている。刺身を切り、天麩羅を揚げ、サラダ、鰤の照焼き、ぬた・・・。
   第38次南極越冬隊のうち、ドームふじ基地の8人の男たちが食卓を囲む。川原靖(高良健吾)"兄やん"大学院から派遣された雪氷サポート、平林雅彦(小浜正寛)通称"平さん"大気学者、西平良(黒田大輔)通称"盆"通信会社から派遣された通信担当、福田渚(豊原功補)札幌の医大より派遣・通称"ドクター"、兼田宏(きたろう)通称"タイチョー"気象庁から派遣された気象学者、御子柴靖(古舘寛治)通称"主任"自動車メーカーより派遣された車両担当、本山敏之(生瀬勝久)通称"本さん"雪氷学者、西村淳、海上保安庁から派遣された調理担当。
   翌朝、西村がカセットをラジカセに掛け、館内放送で流す。各自部屋から出てきて、洗面所に向かう。歯を磨く者、髭を剃る者、洋式便器に座っている本さん、盆と平さん並んでいる。「見るな!」と本さんが叫ぶが、少し下がるが、すぐに元通りになる。テレビ体操のビデオをドクターが流し、それに合わせて体操をする退院たち。食卓を囲み、隊長の指示で各自の今日の予定を報告する。平さんが、造水槽が25cmも減っていると言う。氷はあっても水は溶かして作るしかできないので大変貴重品なのだ。食事を始める。せっかく味付け盛り付けに、西村が細心の注意を払った食べ物を、無言で食い散らかす隊員たち。
   西村の妻・みゆき(西田尚美)が赤ん坊を背負って買い物をしている。家では西村は、長女の友花(小野花梨)と長男と三人で川の字に寝転がってテレビのアニメ番組を見ている。西村が放屁をすると、思いっきり西村の尻を殴る友花。帰宅した妻が夕食の仕度をしている。鳥の唐揚を揚げている。食卓、唐揚を箸で取った西村が、「油っぽいなあ。二度揚げしないとカラッと揚がらないんだよ。胃にもたれそうだ。」と言うと、「それなら食べなきゃいいじゃない」と怒る妻。娘の友花も「食べなきゃいいじゃない。」と繰り返す。テレビを見たまま椅子の上で胡坐を組んで食事をしている友花。テレビを消し、胡坐をかくなと言う西村。平然とテレビをつけ、「うるさいなあ」と友花。
   海上保安庁、船長(嶋田久作)が、西村の先輩の鈴木次郎(宇梶剛作)を呼び、南極越冬隊への派遣が決まったことを報告する。鈴木は子どもの頃から南極に行くことが夢だった。海上保安庁に入り20年念願の夢が叶ったと涙を浮かべる鈴木に、西村たち後輩は拍手をし、胴上げをする。しかし、ある夜、鈴木はバイク事故を起こしてしまう。船長は、西村を呼び、「鈴木の代わりとして、南極越冬隊員に選ばれた。おめでとう」と言い、握手をしようとする。手を出そうとしない西村。「おめでとう」と再度言いい、無理矢理手を握る船長。「家族と相談して、決めます」と何度も言う西村。「おめでとう」と表情を変えずに言い続ける船長。
KDD清水さん(小出早織)

   終わってから、友人のハイブリッドコピーライターのT氏とラジカル鈴木氏のトークショー。アースフェスタ世田谷の地球と食の映画祭の一環なのだ。

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