2009年11月4日水曜日

アカデミ8部門VSヴェネチア金獅子賞。

   学校は3コマの日。2コマ目の1年の講義には、特別講師として、ライブハウスeggmanの代表のNさん。私とのQ&A方式で1時間、学生からの質問で30分。初めてだと言う割に、なかなかいい話をしてくれる。来年結婚って羨ましいなあ。

   池袋新文芸坐で、
    ダニー・ボイル監督『スラムドッグ$ミリオネア(625)』

    世界中の人気番組「クイズ$ミリオネア」は、インドでも大人気だ。ボンベイのスラム街出身で、現在は電話会社のコールセンターでアシスタントオペレーターと言っても、仕事はお茶汲みをしているジャマール・マリクと言う18歳の青年が登場する。満足な教育も受けていないスラムドッグ(スラム街の野良犬)が、次々に正解を重ねていく。
    場面が変わり、ジャマールは警官に拷問を受けている。最後の一つ前まで正解したのはインチキだろう。客席に仲間がいたのか、体にマイクロチップを入れていたのか白状しろと、殴られ、水の入ったバケツに頭を入れられ、最後には電流を流される。警部が入ってきて、医者でも弁護士でも判らないのに、スラムドッグが正解出来る訳がないと、皆思っているのだ。しかし青年は答えを知っていたからだと答える。地下室から取り調べ室に身柄を移し、取り調べが始まった。ジャマールが出演しているビデオを流しながら、どうして答えを知っていたのかを尋ね始める警部。
    場面は再び変わり、飛行場で野球をしていて警官に追われ逃げまくる幼いジャマールと兄のサリームの姿がある。知り抜いたスラム街の抜け道を縦横無尽に走り続けたが、母親に捕まり、お仕置きをされ、学校に入れられる二人。そこでは「三銃士」が語られている。ある日、スラムにインドの大スターがやってきた。ジャマールはサリームにトイレに閉じ込められる。トイレは川沿いにあって、使いたい人間から幾ばくかのお金を取っているのだ。どうしても憧れの大スターに会いたいジャマールは、トイレの穴から飛び降りる。ウンコまみれになったジャマールが、大スターを取り囲む大人たちの人だかりに入っていく。大スターは黄金の仏像のようになったジャマールのプロマイドにサインをしてくれる。母親はジャマールを洗っている。その隙に、サリームは映画館の主人にサイン入りのプロマイドを売ってしまう。
 ある日、イスラム教徒が多いスラム街をヒンズー教徒が襲って来た。生きたまま火をつけ、殴り続ける恐ろしい人間たちに、母は撲殺される。サリームと逃げ惑う時に、青い姿のシヴァ神を何度も目撃するジャマール。やはり身寄りがなくなった女の子ラティカと三人で、ゴミを拾いながら暮らし始めた。
   しかしある日、ママと言う男たちにコーラを貰い、森の中にある沢山の子供がいる施設のような所に連れられて行かれる。何故か脚や眼などに障害がある子供たちばかりだが、食事を与えられ、歌を覚えて物乞いとして生きる術を教えられた。しかし、そこは、物乞いとして同情を買いやすいように目を潰し、脚を切断される、ギャングたちのしのぎのための恐ろしい場所だった。サリームは、ジャマールの目を潰すので連れて来いと命じられ、三人は逃げ出す。サリームとジャマールは何とか走る汽車に乗り込んだが、ラティカは間に合わず。ママたちに捕らえられた。ラティカのことを忘れられないジャマールだったが、鉄道の車内で、タジマハールの宮殿で白人の観光客相手の贋ガイドをしたり、盗みをしたり逞しく生き抜いた。
   しかしラティカを忘れられないジャマールはサリームを無理矢理引っ張ってボンベイに戻ってくる。ある日、クリシナ神に捧げる歌を歌って物乞いをしている盲目の少年に会う。ママのアジトで一緒だった彼と再会を喜ぶ。ママのアジトに近づくなと忠告し、ラティカは今ピーチと呼ばれて歓楽街で働いていると教えてくれた。ジャマールは、観光客から貰った虎の子のアメリカの 100$札を渡す。匂いを嗅ぎ、ドル札だなとい言われ、100$だと言うと、そんな大金!?誰の絵が描いてある?と尋ねられ、特徴を答えると、それはベンジャミン・フランクリンだと言う。ママたちギャンクに失明させられた少年も必死に生きる術を身に付けているのだ。
   ジャマールとサリームは、教えられた歓楽街で、売春宿を一軒一軒覗いてラティカの姿を求め、ピーチを尋ね歩く。最後に、踊りを教えられているラティカを見つける。部屋に入り、一緒に逃げようと言う。しかし、そこにママたちが現れる。彼は、美しいラティカの処女は高く売れるのだ。俺の宝物を盗もうという奴は許さないと言った。突然サリームがリボルバーを出し、ギャングたちに突き付け座れと言った。ママは、財布を出し今回は特別にお前らのことを忘れてやると言ったが、サリームは、ママは絶対に忘れないだろと言って射殺する。金を持ち、ジャマールとラティカを連れ逃走するサリーム。高級ホテルにチェックインし、ルームサービスの酒を飲みまくるサリーム。ラティカはシャワーを浴びている。ジャマールとラティカは再会を喜ぶ。ずっと忘れた事はなかった。僕たちは運命なんだとラティカに言うジャマール。
   サリームはホテルを抜け出し、ママに対抗するギャングのボスに会いに行く。ママを殺してきたと言うと、ボスは敵の敵は味方だ、お前のような奴を探していたんだと言って、子分にしてくれた。ホテルに戻ってきたサリームは変わっていた。ラティカを自分のものにしようと、ジャマールをリボルバーを突き付け部屋から叩きだした。
   ボンベイはムンバイとなった。ジャマールは、通信会社のコールセンターでお茶を配っている。ある日、「クイズ$ミリオネア」を見たいオペレーターが、少しの間変わってくれと言う。イギリスからの問い合わせにうまく答えら得ず切られてしまうが、ふと思い立って、ラティカを検索してみると、何万人もの名前と電話番号がヒットした。しかし、サリーム・マリクと打込むと15名だった。電話をし始めた。何人目かで聞き覚えのある声がする。お得な通信プランのお勧めですと話し始めると、サリームはジャマールか?お前は生きていたのか?と話し掛けてきた。
   翌日、高層ビルの建設現場で兄弟は再会する。ジャマールは一瞬、このままサリームと飛び降り自殺をしようかと頭によぎるが、一発殴った。ホテルにママの部下たちがやって来たので逃げたんだ。伝言を残したが、連絡が来なかったんというサリームに、ジャマールは嘘だ、恨んでいるといった。しかし、兄弟は、かって自分が住んでいたスラム街に建とうとしている高層ビルから下を見ている。今や、ムンバイは世界の中心だ。そしてムンバイを仕切るボスの子分なのだ。これから一緒に暮そうと言うサリーム。ラティカはどうしたんだと聞くと、随分前に別れて今は知らないと答えるサリーム。

   2度目でも、やはり人生のドラマに心が動く。ただ、スタイリッシュな映像的カッコよさは、どうかな・・・。刺激が薄れて、何だか弛緩した印象が残る。


    ダーレン・アロノフスキー監督『レスラー(626)』
    ランディ“ザ・ラム”ロビンソン(ミッキー・ローク)は、80年代に全米で絶大なる人気を誇ったプロレスラーだ。かっては、マジソン・スクエア・ガーデンを満杯にした彼も、ニュージャージー周辺のドサ廻り。入りが悪ければギャラも微々たる金額で、借りているトレーラーハウスの家賃を滞納し、管理人に締め出される始末だ。食うためには、近くのスーパーマーケットでアルバイトをしている。

  ダーレン・アロノフスキー?と思ったら「π」「レクイエム・フォー・ドリーム」か…。ダニー・ボイルと一緒で、登場のインパクトが強くて、こまめに洋画をチェックしない自分には、一発屋感が強かった。どうも予告編が、自分の琴線に触れなかったので未見だった。いいと聞いていたが、やっぱりいいなあ。駄目で、馬鹿な男は、死ななきゃ治らない。格好悪いって何て格好いいだろう。

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