2009年3月17日火曜日

卒業の証明

    春から非常勤講師を務めることになった専門学校から、卒業証明書と健康診断書を提出しろと連絡があったので、とりあえず卒業証明書。信用無いなあ(苦笑).
周りに違和感を感じながらも5年間(苦笑)を過ごした大学なので、本当に久しぶり(ボ・ガンボスが結成されたばかりの頃、会社の仲間と出掛けて以来だと25年振り位か)で、変わり具合に驚く。校舎も高層に建て替えられたりきれいになっている。まあ春休み中、卒業式までもう少しで一番静かな時期かもしれないが、乱立していた立て看も、かなり小さなものが若干あるだけで、張り紙も少ない。
  ちょっと歩くだけで感傷に浸りそうになるのは、年取ったせいだなあ。

    神保町シアターで浪花の映画の物語48年松竹京都溝口健二監督『夜の女たち(157)』
    終戦後直ぐの大阪、闇市の古着屋に夏服を売りに来た疲れた女大和田房子(田中絹代)、女将(毛利菊枝)に夏服だし600円にしかならないと言われる。小児結核の子供の為にも、何とかあと50円だけでもと頭を下げるが、断られる。もし、金が欲しいのであれば、裕福な男を紹介すると言う女将。人を見て言いなさいと怒る房子。帰宅すると、義弟の康二(富本民平)が昼間から酒を飲んでいる。康二はヤミ屋をやっている。あんたは酒飲む金があったら子供の薬代出してくれと思っているだろうが、命がけでやっているので、酒位飲まないとやっていられないと毒づく康二。その時義妹の久美子(角田富江)が、ラジオの尋ね人の時間に大和田健作の家族と流れていたと走って。房子は、姑の徳子(大林梅子)と急いで連絡先に向かった。しかし、残念ながら、夫は収容所に入って直ぐに亡くなったと言われ遺品を渡される。お邪魔した会社の社長の栗山謙造(永田光男)は、何か困ったことがあったらいつでも相談に乗ると言ってくれた。暫く後、ひきつけを起こした子供は呆気なく死ぬ。
    心斎橋を久美子と歩く房子の姿がある。偶然妹の君島夏子(高杉早苗)に会う。朝鮮からの引き揚げで両親は亡くなったと言う。夏子はキャバレーハリウッドで踊り子をしていると言う。房子の部屋で久美子夏子と食卓を囲む房子。房子は家を出て、栗山の会社で社長秘書をしていた。ハリウッドに行ってみると華やかで久美子は働きたいと言い出し、房子はたしなめる。夏子と踊っている栗山。
   ある日、栗山が外出した後、警察の家宅捜査が入ることがわかった。禁製品を房子は自宅に隠すことにする。家には夏子と栗山がいる。姉妹二人と関係していたことにショックを受け、姿を消す房子。久美子が家出をしてやってきて、ここに泊めてくれと言うが、房子がいないので、断る夏子。結局うろうろしていた久美子は、不良学生に声を掛けられ、無理矢理酒を飲まされた挙げ句、金を取られ、純潔を奪われる。それでも男にすがろうとした挙げ句に不良少女たちに身ぐるみ剥がれる久美子。
   夏子は、房子を阿倍野で見かけたと聞いて探しに出掛ける。街娼たちで一杯だ。警察の一斉取り締まりに巻き込まれ、逮捕される夏子。留置場は女たちで溢れている。全員事情聴取をされ、病棟で性病検査を受けさせられる。巻き込まれただけだと言う夏子をしめる女たち。しかし、そこで夏子は房子に会う。房子は、男たちを憎み、性病を移して復讐するのだと言う。夏子は、栗山の子供を妊娠していたが、梅毒に掛かっていた。栗山は身元保証人とさて夏子を迎えに来たが、房子が脱獄して娑婆に戻った時には、栗山は逮捕され、夏子は捨て鉢になって男と酒に溺れていた。房子は、夏子を千里山にある婦人ホームに連れて行き、子供を産ませようとする。しかし、夏子は、梅毒が完治していないこともあり、死産する。


   63年東京映画豊田四郎監督『新・夫婦善哉(158)』
   北新地、お初弁天を抜け料理屋卯の花にやってくるおきん(浪花千栄子)。店員も女将を任せている蝶子(淡島千景)も片付けもそこそこに暑い中寝ている。蝶子を起こし、昨日の売上を精算しながら、蝶子の夫の維康柳吉(森繁久彌)が、かって蝶子が可愛がっていたおふさ(八代万智子)と浮気していると教えてくれる。その頃、柳吉はおふさと飯屋で遅い朝食を取っている。柳吉が帰宅すると、蝶子が洗濯をしている。to be continued.

   57年東宝堀川弘通監督『女殺し油地獄(159)』
    享保6年7月23日、大阪市中引き回しの上、千日前の処刑場に引き立てられて行く河内屋与兵衛(中村扇雀)の姿がある。
    野崎詣りに向かう中に会津の蝋燭問屋の?の一行に、天王寺屋の女郎小菊(藤乃高子)がいる。小菊は、気まぐれに、船がいいとか、やはり土手を歩くのがいいとか言い出し、皆振り回されている。それを見て小菊に入れあげていた与兵衛は面白くない。与兵衛も誘ったが、野崎の方角がよくないと断られていたのだ。to be continued.

    39年松竹京都溝口健二監督『残菊物語(160)』
    尾上菊五郎(二代目河原崎権十郎)の舞台、菊五郎の養子の菊乃助(花柳章太郎)は正直演技は拙い。しかし六代目菊五郎を継ぐことになっていることもあり、周りの者たちは、影で大根、親の七光りと陰口を言うが、本人にはお世辞、甘言などで誉めそやすだけで、何の助言もない。柳橋の料亭でも、隣の宴席の客たちが散々自分の芸の拙さを誹るのを聞き、またやってきた芸者たちが自分を巡って喧嘩をし始めるにあたって、陰鬱とした気持で帰宅することに。人力車で家の近くまで来ると、深夜にも関わらず、弟コウの乳母のお徳(森赫子)がぐずるコウをあやしている。養父の目を恐れる菊乃助は人力車を降り、お徳と話し始める。お徳は今日の芝居を見たと言う。どうだった?正直に言っておくれと言うと、拙さを誠実に語り、芸を磨く大切さを説くお徳。初めて自分の芝居の感想を本心で言ってくれたお徳の存在は、菊乃助にとって感動的なことだった。
   しかし、川開きの花火大会で、家の女衆たちから、菊乃助とお徳の噂を聞いた五代目夫人の里(梅村蓉子)は、世間知らずの菊乃助を、お徳がたぶらかそうとしていると思って、その夜お徳に暇を出す。翌日、弟の乳母が別のものに変わっているのを見た菊乃助は、菊五郎と皇室の宴席に出席する準備をしていたにも関わらず、お徳を探しに家を飛び出す。入谷のお徳の実家に行っても声をかけられない。ようやく実家の商売の小僧を小遣いで釣って、鬼子母神近くの親戚の家に預けられていることを知る。畑に出る叔父夫婦を見送ったお徳が庭の鶏にエサをやっていると、鬼子母神の茶店の婆やがお徳に会いたいという人がいると言う。果たして、茶店には菊乃助がいる。しかし、お徳は、これっきりにしたいと言う・・・。

    その後、近くで仕事をしていた後輩KやらNやらIと神保町の中華。今晩も酔ったなあ。

0 件のコメント: