2008年9月6日土曜日

男たちの詩を作った東本三郎さん!!この映画を作ってくれて本当にありがとうございました。

  昼ご飯を同居人と済ませ、西荻で別れて、
  恵比寿東京都写真美術館で『男たちの詩』観る。中野裕之始め五編の短編集。その前に見逃していた中野裕之『七人の侍』が上映された。侍7人のキャラクターは、やはり黒沢版には負けているが、それは、日本の役者の問題で中野監督の問題ではない。ショートバージョンではなくて、どこまで対抗できるのか見てみたかったと思うほど、『男たちの詩』での中野裕之監督素晴らしかった。『サムライ・フィクション』『Stereo Future』『RED SHADOW 赤影』しか見ていないが、エッジの効いた映像作家が、映画監督として、世の中に認められるべき作品だと思う。カンヌで賞を貰った『IRON』。無駄な映像的説明を削ぎ落としつつ、ケレン味の勢いで見せることを超えた作品、本当に素晴らしかった。中野裕之が同じ58年生まれであることを、今回知って、誇らしく思いつつ、長編作品を切望する。
    この作品を製作した東本三郎さんという方。アドビジョンというCM制作会社の会長らしい。ご本人の作った新聞のようなチラシが素晴らしい。映画に対する思いや、最近の映画業界に対して、そしてこの作品への思いを熱く綴っている。それぞれ頷けることばかりだが、最も印象に残った文章を少し長いが引用する。『若者の目は厳しく、サイフのヒモは堅いのです。その理由は千八百円も出して観る映画がない、DVDがすぐ出るからそれまで待つ、友達とネットで情報交換をする。劇画物は意外と強い様ですが、一人が観てマンガより駄目と書き込むとオシマイです。テレビでやっていたドラマを映画でやるだけじゃん、甘いよ、行くわけないじゃんと言う意見がほとんどでした。(映画館にいるのは、シニアの人がほとんど)。映画観ない、本読まない、新聞取らない、テレビ見ないの四点セットです。出版人、テレビ人、映画人よ、目を覚ませです。安易に映画を考えていないか、若者たちや真の映画好きの人々をナメていないか。』個人的には『CD買わない、の五点セット。音楽人も目を覚ませ。』。映画を見終わってロビーに出てくると、これをお持ちくださいと声をかけつつ、知った顔を見つけると『どうだっだ?』と声かけ続けているかっこいい白髪親父がいて、たぶんあの人が東本さんだろう。かっこいいなあ。
 『七人の侍』に麻生久美子が村娘役で出演しているのを観てどうしようもなく、新宿シネマートに行き『たみおのしあわせ』観る。同じ父子ものの『ジャージの二人』に比べて、やはり原田芳雄、オダギリ ジョーは、鮎川誠、堺雅人を圧倒的に凌駕する。もう出演するだけで完全試合投手の麻生久美子に加えて、脇に大竹しのぶ、小林薫、冨士眞奈美、石田えり、更に忌野清志郎、勝手にしやがれまで出演だと、『ジャージの二人』分が悪い。岩松了監督、じらしにじらしまくった上に、『卒業』使い、あれで終わっちゃうのか・・・。くそー!もっと早く観ておけばよかった。
 西荻まで戻ると、同居人にばったり会い、博華で餃子にビール。

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