2008年9月3日水曜日

20世紀少年にとって、やっぱりアポロと大阪万博。

   シアターN渋谷で『死にぞこないの青』『デイ・オブ・ザ・デッド』とゾンビもの二連発。『死にぞこない~』は乙一原作らしいが読んでいない。そもそも乙一誰?すみません。谷村美月何でも仕事受けて凄いな。今回は化け物の役。小学生の男の子が、クラス中で非道い苛めにあいながら、死んだ姉であり自分の分身でもある亡霊の助けを借りながら強く成長する話。何だかクラスメートや担任が薄っぺらい描写で、何だかあっと言う間に主人公は成長して強い子になりました、メデタシメデタシ。みんな最後には分かり合えちゃうのかという感じで物足りない。主人公の男の子は『ALWAYS 三丁目の夕日』で吉岡秀隆が預かっていた子供だが、彼や母親役の坂井真紀などキャスティングは悪くないと思うんだが。 担任教師の妹役の入山法子の寂しげな笑顔が気になる。
    『デイ・オブ~』はジョージ・A・ロメロの『死霊のえじき』のリメイクというが、こんなゾンビゲームみたいな話だったか?タイトルだけパクリ?(笑)。『アメリカン・ビューティー』で世界中のマゾ・ロリコンをノックアウトした(下品な表現です、すみません(笑))ミーナ・スヴァーリが大人の米陸軍伍長役で軍服マニアを喜ばせる。どうもキワモノ女優?バイオハザードシリーズのミラ・ジョボビッチがあまりにスタイリッシュ過ぎているので、私は、人間離れしたミラより、ダボっとした迷彩カーキのパンツ姿で一生懸命走っているミナのほうがいいな。勿論ゾンビはCGやSFXの飛躍的進化により、圧倒的に派手になっております。でもアナログゾンビに少し郷愁を感じてしまうワシは50歳ぢゃ。予告編で『蛇とピアス』と『ゾンビ・ストリッパーズ』にやられる。同じ今年公開の『きみの友だち』では中学生で泣いていたのに吉高由里子、映画の惹句の『19歳、痛みだけがリアルなら、痛みすら私の一部になればいい』が文字通りな体当たりの演技。19歳なのに痛すぎる。蜷川幸雄、鬼だなー。『ゾンビ~』は、やられた(笑)ほんとに下らねーなー。劇場前売り券の特典が栓抜きというので、買ってしまった(苦笑)。
  新宿バルト9で『20世紀少年』。平日でも混んでいる。新宿はピカデリーが出来てもバルトは動員減らしていない。そのぶん歌舞伎町は全滅かもしれない。早く『落語娘』観なくては、終わっちゃう。『20世紀~』は浦沢直樹&堤幸彦コラボ。原作も割と読んでいたが、どうも手塚治虫の進化系のような浦沢タッチ、週刊誌の連載で読み続けると、どうもテンポに違和感あるんだよな。途中からだれて、どんどん離れていった。内容的にはコミックも映画も、典型的な20世紀少年の自分には、かなりリアルなシチュエーションなんだが。大阪万博アポロ11号月面着陸少年マガジン平凡パンチは、自分たちが大人になることは素晴らしいと、当時のガキに全くの幻想を埋め込んでしまった。そんな『20世紀少年』つまらなくはないんだけど、もうひとつ入り込まないのは何故だろう。映画観ながら、つい考え込んでしまうのであった。
   夜は、同じタイミングで会社を辞めた元後輩と高円寺きよ香でめし。話を聞いてあげなくてはと心掛けても、結局酔えば、自分の話(苦笑)。

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