2010年12月22日水曜日

今日も黒澤2本。

    京橋フィルムセンターで、生誕百年 映画監督 黒澤明
    60年黒沢プロ/東宝黒澤明監督『悪い奴ほどよく眠る(155)』
    都内の高級ホテルのバンケットルーム。西家、岩渕家式、披露宴会場と案内が出ている。結婚式の最中のようだ。受付にいた男女がエレベーター前に駆け寄り頭を下げる。出席者が出て来る。再びエレベーターのドアが開くと、満員の乗客は、新聞記者とカメラマンたちだ。受付に駆け寄り、「大竜建設の社長と専務は来てますか」「披露宴前に、ほんの1、2分でいいんだけど」と無遠慮に話しかける。係員(佐田豊)「すみません!道を広げて下さい。今、新郎新婦がいらっしゃいます。」広がった参列者と記者たちの間を通る。新郎西幸一(三船敏郎)と新婦岩淵佳子(香川京子)たち。新婦は足が不自由なようだ。着物の裾から見える草履の高さが左右とても違っている。転びそうになった新婦を支える男は佳子の兄で幸一の親友の岩淵辰夫(三橋達也)だった。
   披露宴の開始早々、係員に呼ばれ出てきた日本未利用土地開発公団の契約課長補佐の和田(藤原釜足)に二人の刑事が警察手帳を見せる。戸惑った表情の和田に近寄る契約課長の白井(西村晃)。「僕は式次第が分からないんだから困るよ」と声を掛けるが、式次第の紙を渡され耳打ちをされると顔色が変わる。慌てて白井が式場に戻ると、和田は連行されていき、無数のフラッシュが焚かれた。
   披露宴は始まり、記者たち((三井弘次、田島義文、近藤準、横森久、小玉清(→児玉清))は式場の最後部にあるテーブルに座りながら高みの見物を決め込んでいる。
    媒酌人は有村総裁夫妻(三津田健、一の宮あつ子)が新郎新婦を紹介する「西幸一君は、わが公団の岩渕副総裁の秘書をしております。戦災孤児で身寄りはありませんが、優秀な男です。岩渕くんは父親として認めたくはなかったようですが、新婦佳子さんの気持ちには逆らえなかったようです(笑)新婦よし子さんは京浜女子出身の才媛で…」
    和田の逮捕を白井から耳打ちされて以来、落ち着かない管理部長の守山(志村喬)


   55年東宝黒澤明監督『いきものの記録(156)』
    都心の交差点。横断歩道を渡る群集。行き交うバス、都電。都電が走る通りの二階に歯科がある。
    マスクをして診察台に座る男の子に向かう原田(志村喬)。隣りの診察台には息子の進(加藤和夫)がいる。嫁の澄子(大久保豊子)が赤ん坊を背負って診察室に入ってくる。「お父さん。電話です」「どこから?」「裁判所からです」「坊や、ちょっと待ってね」隣りの診察台の患者「裁判所?何かあったんですか」「いや、かの間から、家庭裁判所の調停委員を引き受けちまったんですよ。道楽みたいなもんですな」原田戻ってきて「やれやれ、今日は1時から呼び出しだ。これで午後は丸潰れだ」しかし、表情はどこか嬉しそうだ。
東京家庭裁判所家事審判部。ある審判室の前では、ごった返し騒然としている。中島二郎(千秋實)に栗林(上田吉二郎)が「この子たちにも大旦那の血が流れているんですから…。良一さんも、妙子さんも一緒ですよ。」「僕はいいんだけど」須山良一(立刀川洋一)不満そうな妾の里子(水の也清美)とその娘妙子(米村佐保子)に、仕切りと話しかける栗林。原田が調停室に入ろうとすると二郎、「とにかく、親父の問題ですから、他人の口出すことではないので」「いや、私は調停委員ですから」間違いに気がつき平身低頭の二郎。
   調停室内も騒然としている。70才になる中島家の家長の喜一(三船敏郎)を準禁治産者として欲しいと言う申立だ。申立人は妻のとよ(三好榮子)と長男の一郎(佐田豊)、二郎、長女のよし(東郷晴子)。よしの夫の山崎隆雄(清水将夫)は、栗林たちと廊下に出された。
  審判側は、判事の荒木(三津田健)と原田と同じ調停委員の弁護士会の堀(小川虎之助)家裁書記の田宮(宮田芳子)

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