2009年11月26日木曜日

古(いにしえ)の京と最近のわが庵は、荒れ果てていた。

   ラピュタ阿佐ヶ谷で、俳優 佐藤慶
   64年近代映画協会/東京映画新藤兼人監督『鬼婆(665)』
  一面に芒(すすき)が生い茂っている。甲冑姿の二人の落ち武者(松本染升、加地健太郎)が逃げ込んで来た。ニ騎の追っ手が探しているが、深い茂みでなんとか逃げおおせたようだ。腰を下ろし荒い息をつく。突然二本の槍が芒の陰から突き出し、二人を突き刺す。
   芒の間から出て来たのは、中年女(乙羽信子)と若い女(吉村実子)。武士から甲冑、刀、槍、着物などを手馴れた感じで剥ぎ取り、下帯ひとつにすると死体を引きずり、近くの深い穴に突き落とす。
   槍に戦利品を下げ自分たちの小屋に運ぶ。部屋に戻ると瓶から水を飲み、鍋の粟飯を手掴みで口に入れる。賤しい女たちだ。空腹感が満たされると大の字になって眠る。日が暮れ、暑さも凌げるようになると起き出し、籠に戦利品を入れ背負って出掛ける。洞穴に住み着いている武器商人の牛(殿山泰司)に売りつけに行くのだ。
   牛は、京は焼け野原になって、大変だと言う。何せ帝も吉野に逃げ出したと言うのだ。お前らの持って来る武具は質が悪いと言って粟二袋を出してくる。不作と戦が続いて、百姓が逃げてしまったので食物が手に入りにくいので足元を見ているのだ。嫌ならいいと言われて仕方なしに粟二袋を受け取る。もう一袋欲しければ抱かせろと言う牛。牛と牛の手下(荒谷甫水)を相手にするくらいなら死んだ方がマシだと中年女。翌日二人が飯を食っていると、近くに住む八(佐藤慶)がやって来て、何か食わせてくれと言う。中年女は若い女に椀をとってやれと命じ、「一緒に行った倅はどうした?」「おらの旦那はどうしただ?」二人は姑と嫁だった。「飲まず食わずでやっとのこと帰って来たんだ、まずは食わせてくれ」と八。。

  南北朝の頃、京は戦に明け暮れ荒れ果てていた。

  元会社で打合せ、前向きな話が出来てよかった。渋谷に出て散髪、阿佐ヶ谷某所に預かって貰っていたギター2本を受取り帰宅。西荻に出て土曜日の自宅居酒屋の食材集め、博華で餃子とビール。家が片付かない(苦笑)。

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