午前中は赤坂のメンタルクリニック。
そこからシネマート六本木へ出て、
廣木隆一監督『余命一ヶ月の花嫁(361)』
コンパニオンの千恵(榮倉奈々)と広告代理店の太郎(瑛太)は、イベントの会場で出会い、愛し合うようになる。一緒に暮らし始める二人。千恵の父親(柄本明)が住む三浦の家に行く。千恵の母親は、彼女が10才の時に亡くなっている。父親は三味線の師匠をしながら、一匹の犬と暮らしている。ある日千恵の髪が抜ける。二人が暮らし始める少し前に乳がんと診断され、抗がん剤治療を受けていたのだ。太郎が気がついた時に、千恵は騙していたことを謝り、一人で病気と戦うので、別れましょうと言って姿を消し、病院で切除手術を受ける。父親には気丈に振る舞うが、手術跡を鏡に写し泣く千恵。
太郎は父親のもとに何度も通ったが、病院のことも、千恵が今どこにいるのかさえ、教えてくれない。太郎を病気との戦いに巻き込みたくないと思う千恵に口止めをされていたのだ。
千恵は、いつか太郎から話を聞いた屋久島に来ていた。縄文杉や、森林の中を流れるきれいな水、そして海と人々に千恵は癒されている。そこに、太郎が現れる。太郎に自分の手術跡を見せ、私のことを忘れて幸せになってと言う千恵。涙を流しながら、千恵を抱き締め、どんなことがあっても自分は変わらないと約束する太郎。
しかし、再発し再び入院する千恵。
やっぱり廣木監督、若い役者を使うのが本当に上手い。基本的に難病実話ものでお涙頂戴ドラマだが、ベタベタさせず、一気に見せる。
しかしこの所昭和の映画ばかり見ていたせいか、瑛太と榮倉奈々の二人のスタイルのいいこと!顔小さく手足長く、この40年50年で日本人の体型が全く変わっていることを痛感。昭和モデルの自分は切ないなあ(苦笑)。事実、若い男子が普通に見ると瑛太(太郎)に自己投影するのだろうが、柄本明の視点で、この娘をここまで育てたのに、奪って行く男も憎けりゃ、病気も憎いと思ってしまう(笑)。
八丁堀に出て、プロダクトプレイスメントプロジェクトの打合せ。この所宿題の進展芳しくなく申し訳ない。京橋から銀座線で、渋谷。銀座線の中で、美人に声を掛けられる、先日の拝見しました、とても感動いたしましたと言われ、何のことやらと思いつつ、顔に記憶があって思い出しそうになった瞬間、岡田さんと呼ばれ更に混乱、すみません、どちら様だったんでしょうか。よく間違えて声を掛けられるが、自分は、それ以上に人の顔や名前を忘れるので、本当に失敬な男なのだ。あああ、美人だったし思い出したいなあ。彼女が単に人違いをしただけと言うことも(苦笑)
シネマヴェーラ渋谷で、神代辰巳レトロスペクティブ。
88年にっかつ神代辰巳監督『噛む女(362)』
ちか子(桃井かおり)と佐也子(渡辺麻衣)、保育園か託児所でじゃれ合う母子。パパ今日も遅いねえと話しながら、ウェンディーズで夕食を取る二人。
雄一(永島敏行)妻(桃井かおり)早苗(余貴美子)
75年日活神代辰巳監督『濡れた欲情 ひらけ!チューリップ(363)』
大阪城、朝日が登って行く。浜村純らしきナレーションで「女なんてもんはとりあえず押し倒してしまえばええんや、あとのことはいくらでもなるんや~」。
朝日を見て、西野(高橋明)が、パチンコ玉みたいに真ん丸い朝日が登りよると呟く。大きな外車がパチンコ屋の前に横付けされ、西野が降りる。和装の男田村(江角英明)と二人の若者が出迎え、わざわざありがとうございますと頭を下げる。166番の台を開け、釘を確認し、全て通りますと言う。田村は、5発勝負でお願い致します、この者はまだ駆け出しのため店の玉を使わせて頂きますと言って、弟子の明(石井まさみ)に打たせる。一瞬にして5発打ち終わり、明は負けた。釘師の洋(安達清康)の10連勝だ。明が、半月後に改めて勝負させて下さいと頭を下げると、洋の師匠である西野は、表の外車に乗って帰っていく。洋はここ'いせや'の住み込みの釘師だ。
店の開店時間が迫り、今日もドアの外は押すな押すなの大賑わいだ。ドアが開いてみな目当ての台に向かって急ぐ。明は再び166番の前に立ち、5発勝負でお願いしますと頭を下げ打つが、あっという間に玉は消えた。しかし店員の牧子(芹明香)が玉の入った千両箱を寄越す。明はパチプロとしての腕は最低だが、女にはもてるのだ。その時、店内にシャク師がいる模様、ご注意下さいとアナウンスが入る。洋が、三人組に、ここの台の釘は全部ワシが打った、磁石使えばすぐわかるんじゃと詰め寄るが、男たちは、証拠があるんかい?と服を脱ぎだし、全裸になる。証拠の磁石は出てこずに、男たちに土下座し、袋叩きに遭う洋。
明と洋
神保町シアターで、川本三郎編 昭和映画紀行 観光バスの行かない町。
57年東宝丸山誠治監督『初恋物語(364)』
東京のオフィス街、東京材木工業と看板の掛かっているビルがある。雁丸昇平(山村聡)が、退屈そうに電話で仕事の話をしている。受話器を置いて欠伸をする雁丸。女事務員が封書を持ってくる。その中に岡山の富崎花子からのものを見つけると笑顔になり封を切る。もう6年8ヶ月も帰省していないので、一度墓参りに来て貰えないか、そのついでに息子の昇助が言うことを聞かないので一度意見してやってくれないかと書いてある。
蒸気機関車が走る。客席に雁丸の姿がある。駅に停まると高校生たちが乗り込んで来る。雁丸の周りの席も男子高校生たちに占拠される。鬱陶しそうな顔をする雁丸だが、君たちは?高校の学生かい?二年に富崎昇助と言う知り合いがいるのだが、知らないかと尋ねると、同級生だと答える。この列車に乗っていないかいと聞くと、おじさんはあの事件を聞いていないのかて言って地元の新聞を見せる。
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