2009年5月28日木曜日

博華で餃子とビールと老酒ロック。

    午前中は読書と惰眠。講義用に、放送系の本を読み返し始める。
    午後、渋谷の劇場の支配人のところにある作品の持ち込み。話が盛り上がって、新宿ピカデリーで『チョコレート・ファイター』見るつもりが間に合わず。でも良かった。かって前の会社の時に失礼をしてしまったのだが、若いけど、人物だな。感謝。
   阿佐ヶ谷ラピュタで、孤高のニッポン・モダニスト 映画監督中平康。
   60年日活中平康監督『学生野郎と娘たち(315)』
   羽田にアメリカからの飛行機が着陸する。プリンストン大学で4つの博士号を取った眞木たかえ(仲谷昇)が帰国したのだ。報道陣に囲まれインタビューを受け、日本には名前ばかりで、大学の名前に相応しいものは皆無だと言い放つ。芳土大学理事長の長岡(清水将夫)は、眞木と三代に渡って縁があることで、渋る眞木を芳土大学学長に迎えようと説得している。一方大学の教室では、フランス語の教師の沢(下條勉)に指された山本(長門裕之)が四苦八苦している。隣の席の女子学生 のえみ(中原早苗)にいちいち教えてもらいながら答えているが、全く駄目だ。沢は怒りだし、もうこんな駄目な学生を相手に安い時給で講師をしているのには耐えられないと言い出す。松子(岩崎ちえ)や、のえみ、晃子(芦川いずみ)、由枝(清水まゆみ)たち女学生や、奥山(伊藤孝雄)たちは、高い授業料を支払っているのは自分たちで、その金を捻出するためにバイトに追われている身の上を抗議したが、沢は教室を後にする。
   うーん。正直な話、役者とエピソードなど、それぞれのアイテムは嫌いではないのだが、この映画が好きかとか、いい映画かとか尋ねられると、どうもいまいちだ。ひとつは、芦川いずみに悲劇のヒロインは似合わないという超個人的な理由と、群衆劇的に、登場人物が多い割に、それぞれ皆薄っぱらいんだなあ。
   天才中平康監督の映画は、出来不出来の振り幅が大きいなあとシミジミ考えながら、博華で餃子とビール。

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