2008年8月22日金曜日

オンリーピック2500円は高いな。

  同居人と吉祥寺竹爐山房で遅めの昼食。蒸し鶏の紹興酒壷漬けうまいなー。結構酔っ払ってご機嫌になりながら、阿佐ヶ谷ラピュタで中島貞夫ポルノの女王にっぽんSEX旅行』(凄いタイトルだ)。荒木一郎いいなあ。ヒロインのクリスティーナ・リンドバーグサンドラ・ジュリアンと人気を二分した、パツ金アイドル。眼帯で出た映画をタランティーノは、キルビルでダリル・ハンナにアイパッチをさせて作ったらしいが、当時のリンドバーグ、スウェーデン語しか分からず事件に巻き込まれる純情パツ金娘演じている。ブロンドに、癒し系の顔、日本人好みで、人気あったんだろうな。日本だけでなく、世界中の中2男子をノックアウト。その一人がタランティーノということなんだろう。
  新宿バルト9で押井守スカイクロラ』とスキージャンプペアの真島理一郎総監督『東京オンリーピック』。押井守、攻殻機動隊も見たことがないし、アニメ映画得意か不得意かというと絶対後者。この作品も、メカや背景の素晴らしい量感と、登場人物達のアニメ的な質感との違和感を感じていたが、具体的に言えば、戦闘機、車、建物、インテリア、小道具は、滲み具合や、汚れなどにまで拘って実写以上にリアリティ、質感、量感があるが、人間や犬は、3Dであることを表しているのは、唯一影だけだ。服や、肉体には、滲みや汚れは全く無い。また、人工物は非常に機能的にデザインされているものだが、生物には、機能的にデザインされているとは言えない部分があると思う。顔の左右が対照である人はいないし、筋肉のつき方も、左右、上下完璧な人間もいないだろう。人と犬だけ、リアルに表現されていないのだ。しかしこれは、アニメの基本的な文法なんだろうな。死生観含めたストーリー、映画上に表現されているものは、とてもよく考えられている。日本映画のある意味頂点の一つだと思う。素晴らしい。『東京オンリーピック』は、もっと余裕のあるときに見たほうがよかったんだろうが、北京五輪と一緒で会期がある。今日しかないので、空腹に耐えながら最後まで、さすがに真島トークショーはパスをして、博華で餃子とビール。イベント上映として、オーディエンスにもっと参加する企画を考えるか、モニター上で、馬鹿だなー、と笑う作品だと思う。五月女ケイ子の近代バカ4種のように、本当に下らないものを、巨大なスクリーンに映す馬鹿馬鹿しさも楽しめたのだが・・・。しかし、あれだけお客さん入って、人に下らないものを見せて笑われるなんて、最高だな。やわらか戦車をやったファンワークスの代表の嬉しそうな顔が浮かぶ。うらやましいというより、少し嫉妬した。

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