2008年7月30日水曜日

渋谷の映画館は、女の子を観に。とはいってもレディースデーではない。

   昨日の通夜と期待していた転職先の書類選考NGに結構凹んでいたが、一晩寝れば回復。今日は夕立もなさそうなので、急いで洗濯をし、水曜は単館系1000円の渋谷へ。
   シネセゾンで『百万円と苦虫女』よかった。蒼井優は勿論最高だが、タナダユキ脚本上手いなあ。因みにピエール瀧に助演男優賞。続いてシネアミューズで『純喫茶磯辺』うーん麻生久美子は頭のネジが一本抜けたような役やっぱりいいなあ。仲里依紗は、今の男の子と女の子の中間みたいなキャラクターが『時を駆ける少女』の吹替以来のはまり役。この間TVドラマでストーカーのように男の子を追い掛けて嫌われる騒がしい女子高生やっていたが、同世代の中だと何か浮いて見える。学園もの合わないのじゃないだろうか。男の子か女の子までという幅だけでなく、大人から子供という年齢についてもふり幅が大きくて、TVの中では、分かりやすく高校生に見えないのじゃないか。あれでは、高校生に混じった我儘な幼稚園児のようだ(笑)。アミューズCQNでなかなか観られなかった『JUNO』をやっと。女の子の映画ばっかりだな(苦笑)。アメリカの女性は大人だな。何だか男が幾つになっても頼りないのは日米一緒なのだ。お父さんの世代は、『告発のとき』のトミー・リー・ジョーンズといい、苦み走った強きアメリカの男なのだが。最近は、若い男の線が細くなって、主役を張りづらくなっている時代なのだろうか。
  劇場出たところで、Nさんから電話。RQの女の子がモデルとか辞めて歌うたいになりたいというのを面倒みたり、自分が大昔担当していたG蝿一家の再結成バンドをサポートしたり、気がついたら頼まれれるままにいくつものライブハウスのブッキングをしたり、いろいろなことをエネルギッシュにやっている人だが、外資ファンドと組んで大きいビジネスやるらしい。暫くエンタメ系の仕事から離れるとのこと。喫茶店で暫く話してから別れ、池袋シネマ・ロサで『半身反義』。監督竹藤佳世さんは、ずっと昔彼女が広告代理店にいたころ、飲み会で知り合って、イメージフォーラムの講師をやっていた頃まで、飲んでいたなあ(といっても、彼女は僕よりずっと若い)。最後に会ったのも五年以上前の気がする。半身不随になった映像作家山岸達治さんをテーマに作ったドキュメンタリ的作品。山岸さんの77歳という年齢は父親と一緒だったり、代表作が64年の東京オリンピックと70年の大阪万博。結婚して出来たばかりの松原団地に入居、生活。正に昭和、何だか自分の見てきた原風景。団地で妻を見送り、本と資料の中で一人暮らしながら、学校の講師や原稿を書き、脳梗塞で倒れ入院、障害を残したまま、身寄りなく特別養護老人ホーム。毎日新聞映像部門で短編、記録映画の仕事をしていたため、一般に名前が知られているわけではないが、その手がけた仕事と後進への指導者としての功績は多大だったんだろうな。そこが、自分とは大きな違いだが、自分の10年20年後を見ている気がする。竹藤監督のカメラは少し引いていても、後ろにあるとても温かい眼差しは感じることができる。愛娘だけでなく山岸先生にもだ。その齢になった自分を見てくれている目があるのかと考えるとせつない。太っているので車椅子がきつそうで、話したくても、上手く喋れずもどかしがる、扱いづらそうな自分の姿を。それは、ずっと先の話ではなく、すぐ先の話だ。

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