2010年3月11日木曜日

覚醒剤やめますか?人間失格しますか?

     午前中は、旗の台の事務所に行き、昨日の問題の対応策を相談。問題点を整理してもらい安心し、各所、連絡をした上で、
    
     角川シネマ新宿で、荒戸源次郎監督『人間失格(66)』
     蓄音機の上のレコードに針を落とす。アベマリアが流れ始める。マダムの律子(大楠道代)葡萄酒を飲み葉巻を吸う。カウンターにうっぷして眠っている大庭葉蔵(生田斗真)。カウンターには子供たちの記念撮影の写真が置かれている。
    紋付き袴姿の子供時代の葉蔵(岡山智樹)を中心に、同じ位の女の子ばかりが振袖姿で取り囲んでいる。記念撮影の風景。撮影が終わると少女たちが争うように葉蔵にプレゼントを渡す。執事の通称“平目”渋田(石橋蓮司)が「葉蔵おぼっちゃま、お誕生日おめでとうございます。今日は特別に平目が旦那様に、馬車に乗ってもよいとお許しをいただきましたよ」と声を掛ける。一乃家というプレートの付いた豪華な馬車に乗り込む葉蔵。邸内を進み洋館の前に馬車が止まる。沢山の使用人が「お誕生日おめでとうございまし」と言って頭を下げる。洋館の階段には、見事な鎧甲が飾られている。
   葉蔵の部屋、机に俯いている葉蔵。顔を上げると、机に唇が彫られている。自分で彫った唇にキスをしていたのだ。赤いインクを垂らす。真っ赤に染まった机の唇。突然、彫刻刀を取り、えぐり始める。どこからか祭り囃子が聞こえている。ねぶた、巨大な地獄絵、ヒバの御神木を見上げている葉蔵。「生まれて、すみません」
    タイトル【人間失格】
    津軽岩木山、季節が変わって行く。夏の旧制中学の校庭では、体操の授業が行われている。次々と跳び箱を飛ぶ学生たち。教師「次!!大庭!!」葉蔵走って来て飛ぶが、バランスを崩し、後ろに倒れて跳び箱に頭を打つ。「痛てえ!」級友たち笑う。笑いながら教師「このクラスは大庭を以外は文武両道なんだがなあ」竹一(柄本佑)が一人近づいて来て葉蔵に耳打ちする。「ワザ、ワザ、ワザとだべ」表情が固まる葉蔵。
    葉蔵が帰宅すると、自分の部屋に竹一がいて、菓子を食っている。「お前どうやって入った!?」「葉蔵くんの親友だと言ったら、案内してくれて、菓子までくれた。高級な菓子だべ」「まだ、親友になってないだろ」「堅いことを言うな」葉蔵の二階の部屋から、庭を見下ろすと、美しい女(馬渕英俚可)がいる。竹一「きれいなおなごだな」「姉サ。従姉なんだ」ある夜、女が泣きながら葉蔵の部屋に入って来る。「葉ちゃんは私の味方よね。この家から一緒に連れて逃げて・・・」しがみついて泣く女。竹一「もうやったのか?」

   うーむ。角川書店が製作委員会に入っていて、東映京都撮影所が撮影協力、恩も義理も山ほどあって貶しずらい(苦笑)。荒戸源次郎らしかったのは、三田佳子の登場以降の最後の30分だけだ。それでも、濃い女優陣あれだけ使っているのに、色気なくて勿体無さ過ぎだ。別に裸を出せというのではなく、もっとエロい空気作れたんじゃないのか。特に「とんだそら豆」石原さとみ、ありゃ詐欺だ(苦笑)。監督の演出なのか、カメラマンの問題なのか、役者の技量なのか、最近の邦画に共通して、スクリーンに空気とか匂いが感じられない。その後、アルモドバルだったので、尚更だ。館内は、女子高生からアラフォーまで女性8割に、中高年の男。

    新宿ピカデリーで、ペドロ・アルモドバル監督『抱擁のかけら(67)』
  ファインダー越しの映画撮影のメイキング映像のようだ。スタンドインのジュディット・ガルシア(ブランカ・ポルティージョ)が主演女優のレナ(ペネロペ・クルス)に代わる。
    2008年マドリッド、脚本家ハリー・ケイン(ルイス・オマール)の部屋、「エルネストマルテルが亡くなったわ」「エルネスト?」「大富豪のエルネストよ」若く美しい女が、新聞を片手に「どの記事を読む?政治?経済?文化面?」向かいに座っているハリーは盲目だ。「いや、君のことを話してくれ」「私のこと?」「身体のサイズは?」「90-60-90よ・・・」「髪は?」「色はブロンドで、ストレートで長い髪・・・、瞳はグリーン、でも夏はブルーになるわ・・・。パープルのタンクトップに、ジーンズ・・・」「靴はハイヒール?」「ええ・・」
   ハリー、女に近付いて、「確かめていい?」女の髪に触れ「ブロンドの長くストレートな髪・・、グリーンで、夏にはブルーに変わる瞳・・・。唇は・・・」一つ一つ確かめるように触れ、キスをする。そのまま、ソファーで激しいSEXに雪崩込む(苦笑)
   「バスを使っていい?」女がシャワーを使いにバスルームに行くと、ドアチャイムが鳴る。スボンを穿いてドアを開けると、ジュディットだ。彼女は、ハリーのエージェントとなっていた。情事の跡に眉をしかめる彼女に、「車を横断する時に、手を引いてくれたので、部屋に誘ったんだ」と説明し、シャツを取ってもらうハリー。「危険だわ」

   映画監督マテオ・ブランコ、14年前失明ジュディットの息子ディエゴ(タマル・ノパス)ライX、エルネストJr(ルベーン・オチャンディーノ)1994年実業家エルネスト・マルテル(ホセ・ルイス・ゴメス)の愛人レナ(ペネロペ・クルス)コメディ映画「謎の鞄と女たち」(≒「神経衰弱ぎりぎりの女たち」)カナリア諸島ランサロテ島53年ロベルト・ロッセリーニ「イタリア旅行」 イングリッド・バーグマン

 六本木に出て二軒。酔った。

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