2012年7月18日水曜日

GUCCI銀座店で、63年ルキノ・ヴィスコンティ監督『山猫(10)』  1860年8月、シチリアの名門貴族サリナ公爵(バート・ランカスター)一族が、司祭ピローネを呼び聖書を唱えている。屋敷の外で、何事か騒ぎが起こり、皆の気が散る。確かめに行こうとするサリナの甥タンクレディ(アラン・ドロン)を留めて、執事のミミが出て行った。しかし騒ぎは収まらず、サリナはミサを止めさせる。ミミは、庭で国王軍の兵士が死んでいるのを見つけたのだと説明する。その頃、イタリア全土では、ブルボン王朝と、国王ビクトル・エマニュエルを支持する義勇軍との間で、内乱が起こっていた。勿論、その嵐は、シチリアにも上陸していたのだ。  サリナは、ミミに馬車の支度をさせ、ピローネを教会に送り届けてから、下町の情婦のもとへと忍んでいった。翌朝、ピローネは、サリナに懺悔をするように言う。全て知っているのだと、しかし、サリナは、私は妻との間に7人もの子をなした、それでも妻のヘソを見たことはない。今でも壮健な自分には愛人が必要なのだと言う。甥のタンクレディが共和軍に義勇兵として参戦すると、暇を告げにやってきた。タンクレディのことを慕っている娘のコンチェッタの気持ちを考えると、行かせたくはなかったが、義捐金を渡して、三色旗を持って帰ってくるというタンクレディ送り出すサリナ。   民衆の気持ちは、腐敗したブルボン王朝を見限っており、共和軍を支援したこともあり、市街戦では、共和軍が次々と勝利を収めていく。しかし、タンクレディは額に負傷する。   共和軍の赤い軍服を着て、公爵邸を訪ねてくるタンクレディ。

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