2012年2月14日火曜日

哀しきバレンタイン(苦笑)

ナ・ホンジン監督『哀しき獣(6)』     「黄海」と出る。これが原題らしい。     ~北朝鮮とロシアに接する中国、延辺朝鮮族自治領。ここに、朝鮮族が80万人住んでいる。生活のため、殆どが、合法・違法に関わらず韓国で働いている~     麻雀をしているグナム(ハ・ジョンウ)、負け続け結局有り金を放り投げ、店を出る。雀荘の前に、タクシーが停まっている。運転席に乗り込むグナム。

2012年2月13日月曜日

音楽ドキュメンタリー映画2012のNO.1。

リリアン・フランク&ロベルト・シビス監督『ピアノマニア(5)』   調律をしている男。ハンマーの動きを確かめながら、激しく、時に繊細に鍵盤を引く。「~完璧な響きを求めて~」   ウィーンのコンチェルトハウス。ドイツ人で、スタインウェイ社の技術主任のシュテファン・クニップファーがホールに入って来る。ホールでは、ラン・ランがピアノに向かっている。「いいけど、室内楽向けじゃないの?」「小ホール向けにセッティングしている。」「重くて、硬い感じがするよ。」「大ホールで使うだよ。」   ピアノ245番   ピエール=ロマン・エマールのバッハのレコーディングが1年後に予定されている。エマール「クラヴィコードや、チェンバロ・・・。オルガンの音、室内楽。4つの音色が欲しいんだ」   ハンブルグのスタインウェイに車で向かうシュテファン。工場では、職人の手により、コンサートグランドが作られている。ライル・フィリナーに協力してもらい、エマールに納得してもらえる、D型のコンサート ・グランドを選んでいくシュテファン。オーストラリアに売り先が決まっているピアノ109番を選び出す。   グラーフェディック音楽祭。   シュテファンは、アルフレッド・ブレンデルの為に、ピアノを会場に運び込み、彼の納得するまで、ピアノを調律する。音楽祭には、ジュリアス・ドレイクも、テノール歌手イアン・ホストリッチの伴奏をする。「最後にマジックを掛けてくれよ」とドレイク。

2012年1月22日日曜日

2012年

FBやっていると、わざわざブログ上げるのが面倒になってしまった。   もともと、日記というよりも、会社を辞めて、とりあえず映画館で映画を観ようと思い、健忘録のために書き始めたので、昨年から急速に観る映画が減って、必要に迫られなくなったということもある。1950年代、60年代の邦画を500本以上2年くらいで見ると、最近観たのか、昔観たのか、思いだせない。  まあ、今年は、まだ1本も観ていない気がする。2月、3月は、学校休みだし(逆に収入はないけど(苦笑))、映画館行くぞー!!  ワシと行くと、夫婦50歳割引で、一人1000円で観られるので、女性のみなさん!!一緒に行こう!!

2011年10月1日土曜日

モテキはいつ来る?

   映画ファーストデイだし、新宿バルト9で
   大根仁監督『モテキ(19)』

    深夜のコンビニで、雑誌のエログラビアを腑抜けた顔付きで眺めている藤本幸世(森本未来)。店員の「お弁当お待ちの方」という声に、「あっ、はい!」と返事をして、慌ててエロ本を棚に戻す。
    自転車での帰り道、ビルや道路に、恋愛に関する格言が流れる。『復讐と恋愛にかけては、女性は男性よりも野蛮である。 ニーチェ』『恋愛に関して、女はプロだが、男は、素人だ。三島由紀夫』『恋やセツクス以外にも、重要なものはあるんだ。ボブ・ディラン』いちいち毒づく幸世。
   太子堂の幸世の部屋は、汚い。テンガに足を滑らせ、倒れる幸世。

    翌日、履歴書を前に、能弁に語る幸世。「ナタリーさんは、Twitterとの、連動が速くて、SNS として優れています。僕もTwitterやっているんですけど・・・」(っていうか、何で墨さんがここに社長として、俺の面接をしているんだ?)ナタリーのCEOは、墨田卓也(リリー・フランキー)だった。「俺は、ソーシャルネットワークのザッカーバーグ見て、お前みたいなオタクでサブカルの童貞から金巻き上げようと、ナタリー立ち上げたんだ。」唐木素子(真木よう子)三浦(伊達暁)たち面接官は「フォローは、数千、フォローされてるのは二桁、ツィート数数万!ってか、呟き過ぎだろ!完全にサブカルオタクのドーテー!」「童貞臭スゲー!」「いいえ!!」「素人童貞?」「違います!」「セカンド童貞だ!!!図星?」(何なんだ!この会社は?)「えっ?悪いんですか?」「童貞臭撒き散らす奴が、編集部にいるだけで、キモいんだよ!」既に幸世は涙目だ。
その時、編集部で、悲鳴が上がった。包丁を持った女(内田慈)が泣きながら編集部を彷徨っている。逃げながら遠巻きに囲む編集部員たち。「おい千草!お前熊本に帰ったんじゃ?」墨田。「墨ちゃんが一度帰ったらっていうから。でもいつまでたっても迎えに来てくれないから、上京したら、変な女と結婚するって、向こうの両親に挨拶したって。あたしが、両親に会ってと何度言っても熊本に来てくれなかったのに・・・。」そこに、もう一人の女(東加奈子)が入って来て「墨田さん、私のうちに来たこの変な女は、誰?」「カオリン!これは」千草「殺してやるバイ!」幸世心の声(えっ?二股?)
   そんな修羅場に、ミネラルウオーター業者の女(傳田うに)が作業着で入って来て「墨田さん、そんな」(え?)編集部のバイトのミキちゃん(上田遥)までが「社長・・・・」と言って泣きだす。墨田は、手当たり次第やっていたのだ。
    千草が包丁を手に墨田に近づく。墨田「何だか、モテちゃって、俺はモテキ?」そう呟くと、包丁から、身をかわす。すると、後ろに立っていた幸世の腹に刺さり、着ていたTシャツに血が広がっていく。(あぁ、俺の勝負Tシャツが!?いや、そんなことより、好きな女の子とエッチせずに、死んでいくのか?俺!)

    数ヵ月後、傷が癒えた幸世がナタリー編集部で働いている。神聖かまってちゃんのインタビューをしたり、前から大好きだったバナナマンの二人を前に、熱弁を奮う幸世。何だか、業界人としてイケてきているような気持ちになる幸世。
   今日の取材は、大好きなフェスTAICOCLUBだ。在日ファンクのステージだ。ご機嫌な幸世に、女(祖父江唯)が声を掛けてくる。「タイムテーブル見せてくれますか?」「あっ、はい」「関係者の方ですか?」「取材です」「えーっ、雑誌ですか?」「ナタリーです」「えーっ、マジいつも見てますよ!!凄いですね」(この女は、やれるかもしれない・・・来たか?!)「僕パス付けてるんで、バックステージとか入れますよ。一緒に見ますか?」下心丸見えの幸世がナンパしたところで、女の彼氏(丸尾丸一郎)が戻って来る「おい!どうしたんだよ!?」「何だか、バックステージで一緒に見ないかって声掛けられて・・・」はるかに力の強そうな男に「そうっすよね。すみません・・・」とタジタジになる幸世。(俺には、あの二人が言っていることが解る!!「下っ端が業界人面して、ナンパするんじゃねーっうの!」「キモい!」「ドーテーじゃね?!」)大江千里の『格好悪いふられ方』のタイトルがバーンとスクリーンに出る。その場から逃げるように、必死に走りだす幸世。「格好悪いふられ方」の曲と歌詞が流れる。途中、長澤まさみらしき女とすれ違うが、まだ二人は出会っていない。無様に転び、周り中の男女に侮蔑交じりの苦笑で見られる幸世。
  ナタリー編集部。「えーっ!!!写真撮ってねえってどういうことだよ!!!取材の意味ねーだろ!!!」思いっきり罵倒する唐木素子(真木よう子)と編集部員たち。凹んで、心が折れ、非常階段で、ipodのスイッチを入れ、TM NETWORKのセルフコントールを聴いて、必死に心を落ち着けようとする幸世。twitterで呟くと、マツオという髭面のアイコンの男が、「チョー、気持ちわかるっす!俺も、上司に怒られて、泣きながらTM聴いてるッす。フォローします」更に「TM NETWORKのTMは多摩出身だから。でもTMレボーリューションは、TタカノリMAKE レボリューション(笑)」少し救われた気持ちになる幸世。
  その後も、マツオとのやり取りは続く。「ユキヨさんの、趣味かなりいいですね」男から褒められても嬉しくないが、なんせ友達の少ない幸世、twitterをやり取りする相手はいないのだ。少し嬉しい。そんなある日飲むことになり、下北のヴィレッジ・バンガードの前で待ち合わせる。直ぐにOKしたものの、初対面の男との二人飲みに、明日が早いからと言って軽く飲んで、家で過ごそうと心に決める幸世。
     しかし!!現れたのは、信じられないくらい顔もスタイルもいい松尾みゆき(長澤まさみ)だった。EYESCREAMの編集をしているという彼女。「幸世くん、自分をブサイクといってたけど、悪くないよ」と言ってくれるみゆき。夢のようなカワイイ女の子との二人飲み、音楽や漫画(進撃の巨人だっ)、趣味も合う。酔った勢いで、「みゆきちゃん!彼氏いるの?」と聞いて見ると「うん。年上の」という返事。(そりゃそうだ!!そんなウマイ話しがあるわけじゃない!!)と心の中で叫びながらも、みゆきちゃんのTシャツから見える胸の谷間に、心躍る幸世。途中から、みゆきの友だち綾海(山田真歩)も加わって3人で飲んでいるうちに、吉祥寺に住んでいるみゆきの終電はなくなり、3人で幸世の部屋へ。サブカルのDVDなどで盛り上がり、気がつくと綾海は、涎を垂らしながらいびきをかいている。酔ったみゆきと手を繋いで、いい感じになって、酔いも冷め、ドキドキする幸世。みゆきのとろんとした目があい、(キスやれる!!)と唇を近づけるとみゆきは目を閉じる。その瞬間、お約束のように、綾海が寝ぼけて起き上がる。不自然な体勢で、飛び上がるように、みゆきから体を離す幸世。
  既に始発も動いていると言って、寝てしまったみゆきを残して、綾海は帰っていった。幸世は「風邪引くから、ベッドに寝たら」と声をかけると「一緒に寝る?」と言うみゆき。幸世の心臓は飛び出しそうだ。シャワーを浴びるので、Tシャツと短パンを貸してというみゆき。シャワーから出てきたみゆきが着ているTシャツには『LOVE ME TENGA』と描いてある(笑)。みゆきに年上の彼氏がいるということが気になってしょうがない幸世。みゆきの寝顔に我慢できなくなった幸世が、抱きしめてキスをしようとした瞬間、またもやみゆきが目を覚まし、退避体勢を取ったものの、幸世の右手は、みゆきの右胸をわしづかみに。「えっ?」みゆきの視線に耐えられなくなった幸世の返事は「セックスごっこ・・・」二人の間のしばらくの沈黙。でも、みゆきは幸世を抱きしめキスをしてくれた。「幸世くん。この近くにスタバある?」「うん。あるよ」「じゃあ、少し眠ってから、コーヒー飲んで仕事に行こう。でも、私はカフェインだめだけど」
   翌朝、スタバで朝食を取り、「じゃあ、またね!」と言ってハグしてくれるみゆき。何だこれは!?恋人同士みたいじゃないか!!一番好きな人が出来ました!!!幸世のステップは軽やかで、周りの通行人もステップや手拍子を打ち始める。来たーっ!!パフュームの「Baby cruising Love」だ。ショッピングモールで、パフュームの3人と一緒に軽やかに踊る幸世。


桝元るみ子(麻生久美子)愛(仲里依紗)島田雄一(新井浩文)山下ダイスケ(金子ノブアキ)

  バルト9でバイトする教え子に、「10月1日じゃ混んでますよ」と言われたので予約して行く。満杯だ。若い男女が圧倒的に多いが、53歳でも中2男子のままな自分には、ドラマ時代からド壺。サブカルオタクに、進歩と成長はないからなあ。だし、セカンド童貞オヤジ。
   森山未来の動きのキレは、さすがダンサー出身。少しあざとい動きも柔らかい。映画と女優に関する心の師匠小林信彦さんが、週刊文春で、「映画は女優で見る」と断言しつつ、「モテキ」を絶賛、試写だけでなく、公開されたら、劇場に行くと書いていたが、女優に関しては、今まで役に恵まれなかったというか、アイドル女優でしかなかった長澤まさみがエロ可愛かったのと、麻生久美子の「重たい女」ならではの30女の穢い泣き顔と寝起き顔、少ししか出ない仲里依紗のヤンママっぷりがかわいかったので大満足だ。何度でも観たいなあ。それと、リリー・フランキーの4股の中で唯一美人役で出ていた東加奈子。かっての木村多江のように、最近気になっている女優なので大根監督の女優セレクトに呻る。
   そうそう、上映後の客席で、客席を眺める坊主頭の中年男、ひょっとして大根監督だったろうか。15年くらい前に、猿岩石に関わっていた時に、プロモーションビデオを1本撮っていただいたのを思い出す。声を掛けて、おめでとうと言いたかったけど、別人かも?と躊躇。次の作品楽しみにしています!!『モテキ2』も『モテキ3』も勿論!!

2011年9月23日金曜日

アジョシ(おじさん)は、娘の涙に弱い。

  イ・ジョンボム監督『アジョシ(18)』
  ステージで、女性ダンサーが一人で踊っているソウルのクラブ。近くに、麻薬課の課長キム・チゴン(キム・テフン)刑事のチームが、麻薬取引の現場を押さえるべく張っていた。見張りの刑事からの通信「親鳥動きました」
  「よし!押さえるぞ!さっさと終わらせて飲みに行くぞ!起きろ!」「もう4日も張っているんですから、早く終わらせましょう!」金属バットなどの武器をそれぞれ手に取りワゴン車を降りる。
  巨体の男が、クラブの前に車を停め、後部座席に置いてあるボストンバックを手にして、店に入る。「親鳥が、エサを持って入りました」「よし!」
男が、席に座り、足許にバッグを置く。バーテンの男が近づき、オーダーを取る格好で、足許のバッグを手にする。「子鳥が餌を取りました」「よし、いくぞ!」動きはじめる刑事達。入口の男に止めれるが、押しのけて店内に入る。 
  バッグを手にしたバーテンが、更衣室に入り、自分のロッカーを開け、着替えを始める。先ほどまで踊っていたダンサーが、吊るされた衣装の間から男の後ろに迫る。女の手にはスタンガン。上半身裸のボーイの首筋にスタンガンを当てると、男は失神した。鞄を手にする女。
  「子鳥動きません!」「何?・・・」「親鳥、動きます」「しょうがない!行くぞ!」刑事達が、巨体の男に掛かる。「オ社長はどうしてる?」しかし、巨体の男は、想像以上の力で、刑事達を叩きのめす。最後には、キム班長が男を捕獲した。
   ダンサーの女が、クラブから逃走する車の助手席の窓から半身を乗り出して、叫んでいる。
   コンビニエンスストアの棚に、魚肉ソーセージがある。ボサボサの髪をして虚ろな眼差しの男、チャ・テシク(ウォンビン)が、目にとめ、手にして、パックの牛乳と一緒に買う。
  裏町の「質屋」と看板の架かった古いビルに、テシクが入り、半地下の暗がりに「出てこい!出てこないと殺すぞ!」と声を掛ける。暫くして、少女ソミ(キム・セロン)が出てくる。
  
  

2011年8月15日月曜日

お盆

 結局、ダラダラとした週末。今日は、新宿で独身美人OLと映画デート。
 新宿ピカデリーで、夫婦50歳割引。なぜか、ここは2名で2500円なんだよなあ。

 張芸謀監督『サンザシの樹の下で(17)』
 文化大革命のあらしが吹き荒れる、1970年代初頭の中国。農民こそ素晴らしく、学生は彼らから学ぶべきだという毛沢東の教えのもと、都会の高校生は農村に派遣されていた。
   バスが山村の町に停まる。停留所の前には「歓迎 宣昌八中」と言う紙を持った青竜村の村長(リー・シュエチェン)が立っている。バスから降りたルオ先生(チェン・タイシェン)が声を掛け、降りて来た高校生たちと村に向かう。山道を歩く一行。女子3名、男子5名、これから農村学習に向かうのだが、村長がかなりの荷物を背負ってくれているのだが、慣れない山道に女子の足許は覚束ない。1本のサンザシの木がある頂きで休憩となる。村長「ここは、皆さんにとって大事なサンザシの樹です」ルオ先生「ああ英雄の樹ですね!抗日闘士たちの伝説の!!日本軍がこの一帯に侵攻した時に、抗日闘士たちを、この樹の下で銃殺した。それ以来、このサンザシの樹は、本来白い花が咲くのが、赤い花が咲くようになったと言われている。そうですよね」村長「ええ、そういう言い伝えがあります・・・」その話しを一生懸命、ノートに書いている少女ジンチュウ(チョウ・ドンユイ)
  村に着くと、村人たちは拍手で迎えてくれた。村長「みんな二人ずつ、家に泊まって貰います。きみたちは、こっち、きみたちは、○○さん・・・。先生は、一人でこちらに。ああ。君は一人残ってしまったか・・じゃあ、ウチに来なさい」ジンチョウは、村長の家に滞在することになった。
  村長一家の末娘ホアンホアンと、食事の支度が出来たことを三男に伝えに行くことになる。地質調査隊にいるという。調査隊のテントの中から、歌声が聞こえる。サンザシの花の歌だ。テントに入って行ったホアンホアンは、アコーディングを弾く青年を連れて出て来た。スン(ショーン・ドウ)だ。スンは飴玉を取りだし、ホアンホアンに上げ、「君にも」と言ってジンチョウに差し出した。「子どもじゃないわ」「大人だって、飴は食べるよ。ほら」躊躇いがちに、スンの掌から飴を受け取るジンチョウ。



  予告編を見て、チョウ・ドンユイが気になって、ずっと見ようと思っていた。いやー、やっぱり、可憐、ピュア、この子に手を出す奴は人間じゃねえと思いながら、もらい泣き。でも、映画としては、チャン・イーモウの中では失敗作ではないのか・・・。ツッコミ所は満載だ。せっかく、プログラム買うも、キャストや各シーンの背景に関しての記述少ない!!GAGAだからかなあ。中国版「世界の中心で愛を叫ぶ」が、GAGAのコンセプトみたいだけど、岩波ホールの上映作みたいな楽しみ方も出来たんじゃないかなあ。まあ、120分の割には、全体に人物描写は薄っぺらい。でも、ここは声を大にしていいたいが、中国13億人と僕の妹、チョウ・ドンユイの初主演映画としては最高だ!!!。あえて、66年前に玉音放送が流れた日に。

2011年8月13日土曜日

銀座シネパトスで梶芽衣子。

   銀座シネパトスで『日本映画レトロスペクティブ ~ Part24 ~「梶芽衣子スタイル その魅力にはまる」』

  72年東映東京伊藤俊也監督『女囚さそり 第41雑居房(15) 』
  地の底に繋がるような階段と鉄格子。さそりーと呻くような声が聞こえる。松島ナミ(梶芽衣子)が地下牢に投獄され一年が経った。後ろ手に手鎖を掛けられで、足鎖でエビぞりのような姿だが、口に加えたスプーンを口にくわえて、床で擦っている。いつの間にやら、スプーンはメスのように鋭利なものになった。ある日、辻(小松方正)尾形(阿藤快)2名の看守がやってくる。「おー寒い!やけに冷えるな。松島、狂っていないか?狂っていなければ教えてやる。巡察官が来るので、一年振りに日の光を拝ませてやる。あっ!いけねえ、所長のお出ましだ」
郷田所長(渡辺文雄)がやって来た「おい!どうだナミ!ここにお前を隔離して1年、この刑務所では悪い事は起こっていない。私たちにとって、お前はペスト菌だ。おい!松島!いい話しを聞かせてやる。俺は東京管区長に昇進して、本省に異動になる。ただ、お前が片目を潰したことは絶対に許さん!!それまでに、絶対発狂させてやる!そして、一生この地下牢にいるのだ!」巡察官の訪問の為に、一年分の垢を落として身体をきれいにしてやろうと、加圧消火ホースを持って来させ、激しく、ナミに水を浴びせ掛けた。水流により呼吸も出来ず激痛呻くナミ。
   巡察官(戸浦六宏)の歓迎式典が行われている。女囚たちの楽団が演奏する。巡察官は郷田に、凶悪犯たちをよくこれだけ大人しくさせたものだと言って、本省の東京矯正管区長に栄転しても、更に囚人たちの更生のために尽力してほしいと言った。その時、女囚たちが、連れられてきた女を見て、小さなつぶやきが生まれ、次第に広がっていった。松島ナミ、マツ、さそり…。度重なる逃亡歴、最後には地下牢に繋がれ、誰も姿を見ないまま一年が経った。女囚たちの間では伝説化されているのだ。1年間地下牢で横たわっていたナミは、一人で立っていることも出来ない。
    巡察官ナミにも「罪を償って、早く社会に復帰してください。」と声を掛けた。その時、立つことも出来ない筈のナミが想像を絶する跳躍で、隠し持った鋭利に尖らせたスプーンで、郷田の残った方の目を刺そうとした。掛けていた眼鏡にあたり、頬を傷つけただけであったが、巡察官は、恐怖のあまり腰を抜かし、失禁する。ズボンから床を小便の水溜りを広げた。大人しくしていた女囚たちは、嘲笑し騒いだ。巡察官を取り囲み、ズボンを、服を脱がす。今まで殊勝に演奏をしていた女囚楽団も、ジンタを演奏する。面目を丸潰しにされた郷田は、看守たちに指示をし、威嚇射撃をさせると、「絶対許さん。全員懲罰!!!!」と叫ぶ。
   炎天下の中、採石場で、石を引かされる女囚たち。ナミは、キリストのように、十字の大きな木を背負わされている。その光景を見た郷田は、「沖崎!!!あれでは駄目だ。松嶋ナミは、どんな懲罰も効かん。耐えるマツの姿は、女囚たちに神格化させるだけだ。女囚たちに、松島もしょせん女だと思い知らせてやる。こうするのだ。」と言い。沖崎(室田日出男)に命じて、茶色の服を着た4人の看守を集めさせ、彼らにストッキングを顔に被らせて、ナミを輪姦させる。辻が、最初に圧し掛かると、ナミは顔を食い千切ろうとする。しかし、他の男たちに取り押さえられ、次第に遠い目をするナミ。その姿を見る女囚たちの中には、涙を流す者もいる。
   法務省と書かれた黒く塗られ、窓もない囚人護送車が何台も、採石場から刑務所に戻っていく。助手席に座る辻(小松方正)は、「あんなハクいスケを抱けるとは、今日はヤリ得だったぜ。」と舌なめずりをしている。護送車の中には、ナミを含め7人の女がいた。リーダー格の大場ひで(白石加代子)、及川君代(荒砂ゆき)野田朝子(伊佐山ひろ子)、我妻春江(八並映子)、安木富子 (賀川雪絵)都ローズ(石井くに子)。大場や野田が、「いきがりやがって!!」とナミを蹴り始めると。都(以降、愛称のチビを使用)を除いて全員がナミに暴行する。
   失神したナミを死んだと思って、チビは、「マツが死んだ!!!」と半狂乱になる。運転席側の壁をガンガンなぐり喚くのに気が付いた辻たちが、車を止め、荷台の鍵を開け覗く。奥でナミは倒れている。近づいた辻に、突然起き上がって、手枷についた鎖で首を絞めるナミ。銃を持った尾形には、大場が飛びついて銃を取り上げる。7人の女たちは、逃亡した。
郷田、沖崎、古谷(堀田真三)が見つけたのは、横転して燃え上がるトラックと、全裸で、股間を丸太で串刺しにされた辻の死体だった。
    7人の女囚たちは、荒野を走り続けた。無人の部落を見つける。3匹の野犬を追い込み、焼いて喰う女囚たち。ナミは黙って、竹を細かく裂いている。大場ひでがナミを睨み「何を見ているんだ?!どうせ、どうせ、あたしゃ、人間の顔(ツラ)してねえよ!ケダモノだよ! 夫が私許せなくて、そいつの血が流れているガキを二人殺したんだ!! 見てみろ!」囚人服を捲りあげると、腹に大きな縫い跡がある。「稚児を鍋で煮て殺し、さらには腹の中の胎児を切腹して始末したんだ!!」連れ子いびりの男を殺した及川君代、不倫相手の妻を毒殺した色情狂、我妻春江、レズビアンの放火魔、野田朝子と、売春婦の安木富子、てて親殺しの都ローズ・・。
他の女たちも、不倫相手の妻を殺害したり、凶悪犯罪を重ねた不幸な女たちばかりだ。突然、風が吹き、あばら屋が倒れ始める。
    松明に火を付け、部落の外れまでいくと、1つのあばら屋が解体する。中には、包丁を手に震える老婆(田中筆子)が座っている「恨んでやる・・殺してやる・・・」低く呻いている。「化け物だ!」「こりゃ、姥捨てじゃねえのか?」
   老婆は、ナミに出刃包丁を残し、枯葉の中に消えた。
    犬を連れた刑務官たちは、無人部落を突き止めた。しかし、一足違いで、女囚たちには逃げられ、哀れ、犬はナミがつ作った竹のギロチンの罠に掛って死ぬ。
    走り続けた女囚たちは、ようやく山を下り、街がもう少しのところまで辿り着いたが、夜になるまで、山小屋で時間を潰すことにする。しかし、息子会いたさに、及川君代は無断で山を下り、息子を育てている両親の家に行く。
   しかし、既に沖崎(室田日出男)と?(三重街恒三?)の二人は、先回りをしていた。仲間の居場所を白状しろと、二人は、泣き叫ぶ子供を放り投げ、君代をいたぶる。沖崎は、自分が連絡に行くので、君代を尾行するように命ずる。しかし、君代の態度が気になり尾行していたナミは、男を捕まえ、包丁で脅しながら山小屋に戻った。
    ぶっ殺してやると大場ヒデがライフルで撃とうとすると、揉み合いになり、暴発し、我妻春江の腹部が血に染まった。沖崎たちが、山小屋に着くと、中には惨殺された仲間が逆さにつりさげられていた。
   その頃、観光バスに『若い正直の会』の一行が温泉旅行に行くところだった。酒の入った若い男たち(小林稔侍、高月忠、伊達弘)は、やりたくてしょうがない。中年の男は「今の若いやつらは可哀想だな。俺らの若い頃は、
行軍中にやりたくなったら、近くの女を攫って、強姦し放題だった。背負った飯盒が、腰の動きに合わせてカタカタ言ったもんよ!!」
たまらなくなった男たちは、バスガイドに触りまくり。
   渓谷を走る女囚たち。チビが河でパンツを下し、小便をしている。ふと見ると、観光客の男児2名も立ち小便だ。「おねえちゃん!どこから来たの?」「悪いオジサンたちから逃げて来たんだ」
   しかし、バスの若い男3人は、チビを見つけ、輪姦してしまう。悲鳴を上げるチビ。滝の水が赤く変わった。チビの悲鳴を聞いた女囚たちが男たちを追う。

   走る観光バス。女囚たちにバスジャックをされている。

田所(佐藤京一)鳥居(安藤三男)風間(久地明)落合(林宏)稲村(宮地謙吉)警官(相馬剛三)若い女(笠原玲子)

   74年東映京都中島貞夫監督『ジーンズ・ブルース 明日なき無頼派(16)』

   夜の空き地、早川(室田日出男)に命じられて穴を掘るチンピラ、片桐次郎(渡瀬恒彦)。近くに車が走って来て停まる。「次郎!来たぞ!早く掘れ!!」運転席から石松(川谷拓三)が降りて、後部座席から本郷(内田良平)が中川(北村英三)を引き摺り下し「中川さん・・・俺たちだって、あんたに恨みはないんだ。でも借り過ぎですよ。俺たちも金貰っちまったから」スコップを持った早川が殴りかかる。「助けてくれ!!金ならやる!!お願いだ!マリー!!」マリー(加納えり子→橘真紀)「私も分け前くれるのんでしょうね?だから誘い出すの手伝ったんだから」本郷「ああ、こいつを埋めたら、次郎も埋めるぞ。分け前は多い方がいいからな」!」逃げる中川を追いかけ回す早川、石松。
   スナックでゴーゴーを踊る女たち。挿入される新聞の紙面。女たちを、冷めた眼差しで眺める聖子[ひじりこ](梶芽衣子)。男の客(北川俊夫)が入って来て、金を出し「ママ!奥いいだろ」と声を掛け、勝手知ったようにスナックの奥に入って行く。サングラスを掛けたマスター(菅貫太郎)がレジを開け、札を掴んで「出掛ける・・今日は帰らない・・・」出て行く。
  しばらくして、先ほどの男が「ママ。一人足りねえんだよ」と誘うが、聖子は「そんな気分じゃないわ」と冷たく断る。暫くすると、一人の和服姿の年増の客(葵三津子)が、店に入って来て「マスターに聞いて来たの。退屈だから仲間に入れて」と奥に入って行く。店の電話が鳴った。聖子が受話器を取ると「今、和服の女が行っただろ!あいつ金持ちの人妻だ。お前好みのいい男は来たか?今日はやっぱり帰らない」受話器を置く。奥では、乱交が行われている。
  再び夜の土手、殴り殺される中川。本郷の懐から紙包みが落ちる。それを手にした次郎は、中身を見て「これだけありゃ・・・」次郎を殺そうと近付いていた3人は、襲いかかるが、必死に走って逃げる次郎。本郷たちの車に飛び乗って土手を走り、遠くなる車を悔しそうに本郷「クソっ!!必ず取り返せ!!」
  聖子はカウンターにあった車のキーを手に取り、レジを開け残った札を手にすると、店の有線のチャンネルをいきなり軍歌に変える。驚いて顔を上げる客を残し店を出て、車を出す。人気の無い土手沿いの店を飛ばしていると、脇から次郎の載った車と衝突する。
  「やいやい!!何しやがるんでえ」と降りて来た次郎は、聖子を見て、その美しさに少しビビリながら、「金は持っているんだ。俺は、今人一人ばらしてきたところなんだ。」と粋がって、煙草に火を付け、マッチを捨てると、追突で漏れていたガソリンに引火して、2台の車は大轟音とともに爆発する。それを眺めていると通りがかった車から男(福本清三)が「事故だ!!」と降りて来た。その車を盗んで発車しようとした次郎は男を轢いてしまう。男が死んだと思いこんだ次郎は、サイレンが聞こえて来たので、慌てて2万円を男の懐に突っ込んで車を出す。
  「俺は、片桐次郎。おめえの名前は?」聖子は答えない。「そうだ!何か喰おうぜ!!」レストランに入り、食券売り場で「ビール!!それと、ここで一番高いもんは何だ?」「神戸牛のビフテキです」「じゃあ、それを二つ!!」

   
主題歌

百合子(堀越陽子)瀬川(川浪公次郎)堀田(山本麟一)豊子(丸平峰子)ウェイトレス(美川麗子)ハンター(曽根晴美)スタンド店員(奈辺悟)警官(山田良樹)運送会社係員(畑中伶一)丹後半島。映画「スティング」風の帽子とチョッキ。