渋谷TOEIで、阪本順治監督『北のカナリアたち(?)』
公立図書館の書架に本を戻している川島はな(吉永小百合)の姿がある。館長?(塩見三省)が「お手伝いしましょうか」と声を掛ける。「いえ、大丈夫です。」「川島さんは、今日まででしたね。お疲れさまでした。」はなは今日で定年を迎えたのだ。「どうされるのですか?故郷の北海道にお帰りになるのですが?」「えっ?」北海道の記憶を封印して生きて来たはなの不審げな表情に、「いえ、確か、そんな話を以前お聞きしたような気がしたものですから」「気ままな一人暮らしなので、温泉にでも行って、ゆっくりしようかと思います」「それはいいですね。」
はなのアパートのチャイムがなる。「はい?」「神奈川県警の○○です」はなが戸を開けると二人の刑事が立っていた。年配の方の刑事(石橋蓮司)「川島はなさんですよね。鈴木信人という男をご存知ですよね」「 ? 」すぐには心当たりのなさそうなはなに、強引に上がって、写真を見せる刑事。少し経って、「ああ、面影があります」「あなたが、北海道の分校で先生をしていた時の生徒ですね。鈴木から連絡はありませんでしたか?」「はあ・・・信ちゃんがどうしたんでしょう?」「人を殺して、逃走しているんです」「えっ、そんなことをするような子とは、信じられません。」「鈴木の部屋に、あなたの連絡先を書いたメモが残されていたんです」「もう長い間・・・」刑事は、部屋にスーツケースと草津温泉のガイドブックがあるのに気が付いて、「草津温泉にご旅行ですか?草津はいいですねえ。もし、鈴木信人から連絡があったら。こちらに」名刺を置いていく刑事。
2012年12月12日水曜日
2012年11月27日火曜日
木下恵介生誕100周年。
エルメス銀座店10FのLe Studioで、43年松竹大船木下恵介監督『花咲く港(21)』
朽ち果てた大きな木造船がある砂浜。洋装の女と巡査が話している。日米開戦が近付き南方から帰国したせつ代(槇芙佐子)と木村巡査(仲英之助)である。
網を持ったせつ代の父、袈裟次(河原侃二)。「またふらふらとしていやがって。この島で、働きもせず無駄飯を食っているのはお前だけだ」巡査が取り成そうと話を変え、袈裟次の目の具合を尋ねる。「目の調子はどうなんだ。袈裟次が船を降りなければならなくなってから、獲れるカツオが減ったと網元がこぼしていたよ」袈裟次は漁船に乗り、潮見をしていたが、目をやられて船を降りているのだ。持ってきた魚網を繕おうと、網を広げるのをせつ代に手伝わせようとするが、やる気のなく雑に扱うせつ代を罵る袈裟次。嫌気がさしたせつ代は、砂浜から逃げ出す。
浜辺の一本道を自転車でやってくるお春(水戸光子)に兄さんは元気かと声を掛けるが、
からゆきから帰ってきたせつ代に、若いお春は嫌悪感を感じているのか、全くつれなく通り過ぎる。お春は、近くに止まっている馬車の下にもぐっている馬車会社の社長野羽玉(笠智衆)に「お客様からの電報がまた届いたので、かもめ館にすぐ来てほしい」とのかもめ館の女主人おかの(東山千栄子)からの伝言を伝える。馬車の下にもぐって修理をしていたので野羽玉の顔に機械油がついている。「ずいぶん汚い社長さんね」お春は、そのまま村役場に行き、助役をしている兄の平湯良二(半沢洋介)に同じ用件を伝える。
かもめ館には、既に村長(坂本武)、島一番の資産家である網元の林田(東野英治郎)が来ていた。15年ほど前に島で造船所を作ろうと尽力した渡瀬健三氏の遺児、健介が、父が最も愛した島を一度見たいので来島するという電報が、昨日、長崎から届いたが、ほとんど同じ内容の電報が鹿児島から船に乗ると届いたのはなぜかと集まったのだ。
鹿児島の船はそろそろ到着するので、皆で出迎えようと、野羽玉の場所に乗り、実は10年前に渡瀬が造船所の夢破れ、ペナンに去った時、渡瀬を慕っていたおかのは、全てを捨てペナンに追い掛けて行ったのだと言う話を村長は披露し、おかのは娘のように頬を赤らめた。
野長瀬修三(小沢栄太郎)、勝又留吉(上原謙)、ゆき(村瀬幸子)、ゆきの子(井上妙子)、英吉(大坂志郎)、技師(毛塚守彦)、小使(島村俊雄)
2012年10月24日水曜日
日本ジャズミュージカル映画の名作。
阿佐ヶ谷ラピュタで、娯楽の達人監督井上梅次の職人芸。
60年宝塚映画井上梅次監督『嵐を呼ぶ楽団(17)』
大阪、キャバレーユニバースのネオン。 フルハンドの演奏に合わせ、20人ほどのダンサーが踊る。 赤い衣装の天路ルリ子(雪村いづみ)がセリで上がってくる。「私は火の鳥~」。1コーラス歌ったところで、突然ピアノの牧宏志(宝田明)がアドリブを弾き出す。バンマスの近藤(弘世東作、店の支配人など「けったいな奴や!」「やりおった!」と怒っている。ルリ子も驚くが、上手く踊りを合わせて、客には分からないように、ステージを終える。
ルリ子の楽屋。バンマスや支配人に連れられ、弘志がやってくる。バンマス「いつものピアノが腹痛(ハライタ)を起こして、代わりに入れたもんで・・・」支配人「ほら謝らんか!!」弘志、頭は下げるが「僕は、あなたの赤い衣装を見て、イメージを持った。メロデーが浮かんだんです」バンマス「それはバンマスになってからの話や!」弘志「ジャズって自由なものだ。そんな杓子定規なことは納得できない」ルリ子「そんな生意気な言葉は、自分がバンマスになってから言って頂戴!とにかく楽屋を出て行って!首よ!!」
肩を落とし帰宅する弘志。「おかえりなさいませ」婆や(吉川雅恵)。家の中では、弘志の母雪江(水戸光子)が衣装の直しをしている。「主役が衣装を気に入らないって言うので、やり直しているの」「大変だね」「昔は自分もそうだったわ。どう?近藤さん元気だった?うまくいかなかったの?」「また、やっちゃったんだ。出てきた女の子の目の覚めるような赤い衣装にメロデーが浮かんできてきてしまって・・・」「しょうがない人ね。でも、お父さんとそっくり」。今は亡き弘志の父は、牧慎太郎と楽団ブルースターとして一世風靡した。弘志は、その才能だけでなく、頑固で芸術家肌の性格もまた、受け継いでいたのだ。
九州別府に向かう国鉄の3等客室。マネージャー松本(山茶花究)「牧、三谷知らんか?あいつ、どこいったんやろうか」そこに、車掌只野凡太郎(江原達怡)に連れられ三谷純(高島忠夫)がやってくる。「お金も持たずに、1等にいるんですから、困ります。ただ、こう見えても、僕はジャズファンで、サックスやるんで、大目にみますよ」三谷は、弘志が書いている譜面に目を止めて「ふふーん、ふふふ、ええメロデーやないか」いきなりケースからトランペットを取り出し吹き始める。松本「おいおい!汽車の中だぞ」迷惑顔の他の乗客を見て「デッキへ行こう!」汽車のデッキで、トランペットを吹く三谷。「曲名は?」「午前0時のブルースさ。俺たちジャズメンは、クラブでの演奏が終わった深夜0時が特別なのさ」「わかるなあ」弘志の曲を吹き続ける三谷の後ろに、いつの間にか車掌がいて、「いい曲ですねえ」
「東京より有名ジャズバンド来る!」と立看が店の前に立っている、別府温泉のジャズ喫茶は、観客も疎らだ。マネージャーの松本に、マスター(山田周平)は文句を言っている、「おかしいなあ。全然入らないじゃないか
」「今、ジャズブームだから、どんな楽団でもいいので連れて来てくれと言ったのはそっちやないですか」客が少ないことでやる気を無くし、楽屋に戻ってくる弘志、三谷たち。突然、松本とマスターがやってきて「えらいこっちゃ!お客が押し寄せて来たで」半信半疑で、ステージに戻ると、確かに客席は打って変って満員で、押すな押すな。しかし、よく見ると、客席に、天路ルリ子がいて、彼女目当てのファンが入って来ていたのだ。ルリ子「みなさんに追い掛けられて、このお店に逃げ込んだけれど、見つかっちゃたわね。では1曲プレゼントします」ステージに上がってきて、弘志に気が付き「あら、今日は勝手なことしないでね。」1曲歌って拍手喝采、司会者(世志凡太)が出て繋ごうとするものの、店を出るルり子を追いかけて、満員の客も一斉に出て行ってしまった。ルリ子との差に、愕然として落ち込む弘志。
その夜、別府の歓楽街を歩く弘志と三谷。三谷「よし、飲もう!俺が奢ってやる。500円しか持ってないけど。牧、お前いくら持ってる?」「2000円だな」「よし!!この店は安くて、美人がいるんだ」目の前のスナックに入るが、店の女の子は人三化七だ。逃げようとする二人をがっちり押え込んで離さない店の女の子。しかたなしに1杯だけ安酒を頼むと、流し渡辺鉄雄(水原弘)が入ってくる。「あら、鉄ちゃん!」「兄さんたち、頼んであげて」「俺たちゃジャズメンだぜ、田舎の流しの歌なんて聞けねえよ」「なんだと!」「やるか?表に出ろ」三谷と鉄雄が表で殴りあう。そこに弘志が割って入り、「お前たちミュージシャンだったら、楽器で戦え。俺が審判だ」以外にも鉄雄のギターは凄かった。お互いの腕を認めて、握手をする二人。
鉄雄に送られ、楽団の宿の白?荘に戻ってくると、入口で、番頭高田(森川信)たちに捕まえられ、布団部屋に押し込められる二人。状況を飲み込めない二人に、主人の卓造(柳家金語楼)は、松本始め楽団のメンバー全員が11820円を払わずに逃げてしまったので、二人は人質だといい、支払われるまで帰さないと言い放つのだ。
亘一夫(神戸一郎)吉川二郎(柳沢真一)
緒方セツコ(朝丘雪路)天路マリ子(環三千世)大阪興行大貫専務(安部徹)
マスター富岡(立原博)
支配人山根(有木山太)別府ジャズ喫茶
マネージャー白井(茶川一郎)バンドマン(大中英二、満永矩之、早川恭二、原耕二、仲塚雅哉)
ぎょうざ屋の親爺(長谷川みのる)
60年宝塚映画井上梅次監督『嵐を呼ぶ楽団(17)』
大阪、キャバレーユニバースのネオン。
ルリ子の楽屋。バンマスや支配人に連れられ、弘志がやってくる。バンマス「いつものピアノが腹痛(ハライタ)を起こして、代わりに入れたもんで・・・」支配人「ほら謝らんか!!」弘志、頭は下げるが「僕は、あなたの赤い衣装を見て、イメージを持った。メロデーが浮かんだんです」バンマス「それはバンマスになってからの話や!」弘志「ジャズって自由なものだ。そんな杓子定規なことは納得できない」ルリ子「そんな生意気な言葉は、自分がバンマスになってから言って頂戴!とにかく楽屋を出て行って!首よ!!」
肩を落とし帰宅する弘志。「おかえりなさいませ」婆や(吉川雅恵)。家の中では、弘志の母雪江(水戸光子)が衣装の直しをしている。「主役が衣装を気に入らないって言うので、やり直しているの」「大変だね」「昔は自分もそうだったわ。どう?近藤さん元気だった?うまくいかなかったの?」「また、やっちゃったんだ。出てきた女の子の目の覚めるような赤い衣装にメロデーが浮かんできてきてしまって・・・」「しょうがない人ね。でも、お父さんとそっくり」。今は亡き弘志の父は、牧慎太郎と楽団ブルースターとして一世風靡した。弘志は、その才能だけでなく、頑固で芸術家肌の性格もまた、受け継いでいたのだ。
九州別府に向かう国鉄の3等客室。マネージャー松本(山茶花究)「牧、三谷知らんか?あいつ、どこいったんやろうか」そこに、車掌只野凡太郎(江原達怡)に連れられ三谷純(高島忠夫)がやってくる。「お金も持たずに、1等にいるんですから、困ります。ただ、こう見えても、僕はジャズファンで、サックスやるんで、大目にみますよ」三谷は、弘志が書いている譜面に目を止めて「ふふーん、ふふふ、ええメロデーやないか」いきなりケースからトランペットを取り出し吹き始める。松本「おいおい!汽車の中だぞ」迷惑顔の他の乗客を見て「デッキへ行こう!」汽車のデッキで、トランペットを吹く三谷。「曲名は?」「午前0時のブルースさ。俺たちジャズメンは、クラブでの演奏が終わった深夜0時が特別なのさ」「わかるなあ」弘志の曲を吹き続ける三谷の後ろに、いつの間にか車掌がいて、「いい曲ですねえ」
「東京より有名ジャズバンド来る!」と立看が店の前に立っている、別府温泉のジャズ喫茶は、観客も疎らだ。マネージャーの松本に、マスター(山田周平)は文句を言っている、「おかしいなあ。全然入らないじゃないか
」「今、ジャズブームだから、どんな楽団でもいいので連れて来てくれと言ったのはそっちやないですか」客が少ないことでやる気を無くし、楽屋に戻ってくる弘志、三谷たち。突然、松本とマスターがやってきて「えらいこっちゃ!お客が押し寄せて来たで」半信半疑で、ステージに戻ると、確かに客席は打って変って満員で、押すな押すな。しかし、よく見ると、客席に、天路ルリ子がいて、彼女目当てのファンが入って来ていたのだ。ルリ子「みなさんに追い掛けられて、このお店に逃げ込んだけれど、見つかっちゃたわね。では1曲プレゼントします」ステージに上がってきて、弘志に気が付き「あら、今日は勝手なことしないでね。」1曲歌って拍手喝采、司会者(世志凡太)が出て繋ごうとするものの、店を出るルり子を追いかけて、満員の客も一斉に出て行ってしまった。ルリ子との差に、愕然として落ち込む弘志。
その夜、別府の歓楽街を歩く弘志と三谷。三谷「よし、飲もう!俺が奢ってやる。500円しか持ってないけど。牧、お前いくら持ってる?」「2000円だな」「よし!!この店は安くて、美人がいるんだ」目の前のスナックに入るが、店の女の子は人三化七だ。逃げようとする二人をがっちり押え込んで離さない店の女の子。しかたなしに1杯だけ安酒を頼むと、流し渡辺鉄雄(水原弘)が入ってくる。「あら、鉄ちゃん!」「兄さんたち、頼んであげて」「俺たちゃジャズメンだぜ、田舎の流しの歌なんて聞けねえよ」「なんだと!」「やるか?表に出ろ」三谷と鉄雄が表で殴りあう。そこに弘志が割って入り、「お前たちミュージシャンだったら、楽器で戦え。俺が審判だ」以外にも鉄雄のギターは凄かった。お互いの腕を認めて、握手をする二人。
鉄雄に送られ、楽団の宿の白?荘に戻ってくると、入口で、番頭高田(森川信)たちに捕まえられ、布団部屋に押し込められる二人。状況を飲み込めない二人に、主人の卓造(柳家金語楼)は、松本始め楽団のメンバー全員が11820円を払わずに逃げてしまったので、二人は人質だといい、支払われるまで帰さないと言い放つのだ。
亘一夫(神戸一郎)吉川二郎(柳沢真一)
緒方セツコ(朝丘雪路)天路マリ子(環三千世)大阪興行大貫専務(安部徹)
マスター富岡(立原博)
支配人山根(有木山太)別府ジャズ喫茶
マネージャー白井(茶川一郎)バンドマン(大中英二、満永矩之、早川恭二、原耕二、仲塚雅哉)
ぎょうざ屋の親爺(長谷川みのる)
2012年10月23日火曜日
日本橋で日本橋を観る。
日本橋三井ホールで、東京国際映画祭、『日本橋で日本映画を観る』 。当日券並ばせたあげく、開場してから、たった2名を売り切れですと帰しておきながら、2割ほど空いている客席と、15席取りながら5席しか埋まっていない関係者席。更に、上映中に、山本冨士子きれいだなとか言わでもがなの私語を続ける関係者席の2名(自分の直ぐ後ろなんだなー)に殺意を覚えたので、かなり不愉快を覚えつつ、映画は最高なので・・。
56年大映東京市川崑監督『日本橋(16)』
緞帳が上がると極めて狭い路地がある。青白いうなじの芸者の後ろ姿。駒下駄のカランコロンという音がして、女の姿は消える。「きゃー、出た!」「見てー!」「若さんの幽霊よね。」若い芸妓たちが悲鳴を上げる。
芸者のお孝(淡島千景)が、玄関を開けようとして、表札が曲がっていることに気付き、真っすぐするが、何故か反対側に曲げる。芸者たちが「姉さんお帰りなさい」と口々に声を掛ける。お孝「あんたたち、9人もいて、全然片付いていないじゃないか。猫の手にも役に立たないんだから。もう日がくれちまうよ。ほら片しておくれでないかい」少しだけ片付いた部屋に座り込み「あー、広い家はいいねえ」婆やに「ご近所の挨拶はどうしたんだい?」「蕎麦を蒸してます」「遅いねえ。そんなもん取れば良かったじゃないか、今から、持って行ったんじゃ、恥ずかしいだろ。」湯気を立てる蒸籠見て、「ずいぶん豪勢に作ったねえ。」 お酌のお千代(若尾文子) 「来ました、来ました」 お考「あんたまで、お若さんが出たって?えっ、赤熊が!?」玄関に立つ 赤熊と呼ばれる五十嵐伝吉(柳永二郎)の異様な風体「いくら、おらから逃げようたって、日本橋の中なら、すぐにばれるだ」「貴方から何故わたしが逃げなくてはならないの?芳町の家が狭くなったから引っ越してきたんだわ」
日本橋元大工町に、自殺した芸者のお若の幽霊が出ると噂の路地がある。そこに、稲葉屋お孝(淡島千景)が引っ越してきた。九人の芸者を置き、手狭なので、怪談話を笑い飛ばしてやってきたのだ。お孝を、赤熊と呼ばれる五十嵐伝吉(柳永二郎)が訪ねてくる。赤熊は、北海道の出身で、一時は海産物の商いでかなり羽振りが良かったが、すっかり身を持ち崩し、緋熊の毛皮を身にまとう乞食に落ちぶれていた。かって入れあげたお孝が忘れられず何かとつきまとっていた。お孝は、所詮芸者の自分とは、飽きたら別れるという約束の関係、昔のことを持ち出されてもしょうがないと叩き出す。
ある夜、お孝は、半玉のお千代を連れて、待合いのお鹿の座敷に上がった。女中上がりの女将(沢村貞子)は、自分の店を恐縮するが、お孝はそういうことには拘らない気性だった。しかし、隣の座敷に一人でいる客が、この界隈では一番の人気芸者の滝の屋清葉(山本富士子)に熱を上げていると聞いて嫉妬心を燃やす。お孝は、清葉の客というだけで、冷静ではいられなくなるのだった。赤熊こと五十嵐伝吉も、元は清葉に振られていた客で、意趣返しに自分から声を掛け、いい仲になったのだった。お座敷を出る時に、清葉とすれ違ったお孝は、少し前まで、女将への言葉とは正反対に、こんな安い座敷に清葉姉さんともあろう人が上がるのは、問題だと皮肉を言う。
清葉を呼んだ客は、実は東京帝国大学の医学博士の葛木晋三(品川隆二)だった。葛木は、幼い時に両親を亡くし、ただ一人の肉親の姉が身を売り男の妾になって、弟を大学にまで進ませながら、穢れた自分は遍路に出るので探さないでくれと行方不明になってしまった姉の面影を清葉に見て、告白したのだ。清葉を穢れた身の上と思ったことはない、5年間夢にまで見て通ってきたのだと思い詰めた告白をする、清葉は葛木の気持ちを嬉しく思いながらも、旦那のいる身で、老母と娘の面倒も見ている。葛木の気持ちには応えられないと言い、別れの杯を交わす。
帰宅した清葉に、母(浦辺粂子)が、「お座敷の途中で、呼び戻して悪かったね。旦那さまが、急にいらっしゃると言うもんだから」葛木の純情に応えられずに、別れの杯を交わして来たのだと泣く清葉に、母は娘を芸者にしかできなかったふがいない自分を恨め、本宅に妻子を持ちながら、更に浮気をして妾を泣かす旦那となんざ別れればいい、清葉の娘と自分は賃仕事で暮らしていくからとさめざめと泣く母娘。そこに旦那(高村栄一)が、今晩大阪に立つので忙しいとやって来る。娘の寝姿を満足そうに眺め、障子も閉めずに寝間に入る旦那。娘の部屋の障子を閉め、急須を載せた盆を捧げ寝間に入る清葉。
日本橋川に架かる一石橋(いっこくばし)に、清葉と別れて来たばかりの葛木が佇んでいる。姉の形見の雛人形を研究室に飾っているが、そこに供えるべく栄螺と鮑を新聞紙に包んで懐中に忍ばせておいたのだが、清葉との決別に新聞包みを投げ捨てる。すると、それを不信に思った巡査の笠原信八郎(船越英二)が葛木を誰何する。氏名を尋ねられ、名刺を出すものの、草臥れた名刺にご自分のものでしょうなと全く信ずる様子のない笠原。雛祭りの栄螺と鮑を捨てたと言ってみたものの理解される筈もない。 お考は、近くの料亭に駆け込み、いらない皿に、どんなものでもいいので、鮑と栄螺を載せてくれと頼み、自分も笠原の前で日本橋川に投げ、葛木の窮地を救うのだった。あんたの名前を聞いておこうと言われ、その妻とでも並べて書いておいて下さいと艶然といい、そのまま、自分の家に、葛木を連れ帰るお考。翌朝、窓から水差しの水を捨て、着物を着る葛木を手伝うお考の姿がある。
お千代には、植木屋であったが、今は身体を悪くして寝ている甚平(杉寛)という老人が、唯一の身寄りである。お考には、時々やってきては、金を無心する蒟蒻島の小母(岸輝子)がいる。
お考にイロが出来たと知って、赤熊がやってきた。一度目は全く相手にしなかったが、赤熊は、自分の息子を、清葉の、滝の屋の前に捨て子をして、「妻には死なれ、子供も手放した」と現れた時には、絆されて家に上げるお考。
ある日、稲葉屋に、いつぞやの巡査、笠原がやってきた。葛木に謝らなければならないと言う。嘘をついているに違いないと東京帝大の医学研究室を訪れたところ、そこにいたのは正に葛木であった。姉の形見の対の土雛と1体の京人形が研究室に飾られているのも見た。といいつつ、東京帝国大学葛木晋三とその妻と書かれた手帖の1頁を千切ってお考に渡し、奥さんと何度も言って去った。笠原の葛木の奥さんという言葉は、お考を甚く感激させ、手帖の頁を仏壇(神棚だったか?)に飾り、手を合わせる。
そして、部屋の芸妓たちを集め、今後おかみさんと呼ぶように、借金を帳消しにしてやってもいいと言うのだ。また、2階で旦那然と、布団に腹這いで煙管を燻らしている赤熊を叩き出そうとする。布団の下にあった短刀を抜き、お考を殺そうとする赤熊と揉み合う。しかし、開き直ったお考は諸肌を脱いで、殺すなら殺せ、その代わり、背中に葛木の名を刻め、1文字2文字なら耐えて見せると見得を切る。その迫力に圧倒された赤熊は階段を転げ落ち、短刀をもったまま気絶する。
葛木の研究室の橘博士(伊東光一)が3年(5年?)のドイツ留学から帰国し、その歓迎会が料亭塩瀬で開かれた。勿論、葛木も出席しているが、清葉も呼ばれていることに気が気でないお考。
路地の奥のお稲荷さんにお百度を踏み始めるお考。
腕白大将(川口浩)
改めて、WEBで検索をすると、賛否両論というよりも、ネガティブな評価が多い「日本橋」。
56年大映東京市川崑監督『日本橋(16)』
緞帳が上がると極めて狭い路地がある。青白いうなじの芸者の後ろ姿。駒下駄のカランコロンという音がして、女の姿は消える。「きゃー、出た!」「見てー!」「若さんの幽霊よね。」若い芸妓たちが悲鳴を上げる。
芸者のお孝(淡島千景)が、玄関を開けようとして、表札が曲がっていることに気付き、真っすぐするが、何故か反対側に曲げる。芸者たちが「姉さんお帰りなさい」と口々に声を掛ける。お孝「あんたたち、9人もいて、全然片付いていないじゃないか。猫の手にも役に立たないんだから。もう日がくれちまうよ。ほら片しておくれでないかい」少しだけ片付いた部屋に座り込み「あー、広い家はいいねえ」婆やに「ご近所の挨拶はどうしたんだい?」「蕎麦を蒸してます」「遅いねえ。そんなもん取れば良かったじゃないか、今から、持って行ったんじゃ、恥ずかしいだろ。」湯気を立てる蒸籠見て、「ずいぶん豪勢に作ったねえ。」 お酌のお千代(若尾文子) 「来ました、来ました」 お考「あんたまで、お若さんが出たって?えっ、赤熊が!?」玄関に立つ 赤熊と呼ばれる五十嵐伝吉(柳永二郎)の異様な風体「いくら、おらから逃げようたって、日本橋の中なら、すぐにばれるだ」「貴方から何故わたしが逃げなくてはならないの?芳町の家が狭くなったから引っ越してきたんだわ」
日本橋元大工町に、自殺した芸者のお若の幽霊が出ると噂の路地がある。そこに、稲葉屋お孝(淡島千景)が引っ越してきた。九人の芸者を置き、手狭なので、怪談話を笑い飛ばしてやってきたのだ。お孝を、赤熊と呼ばれる五十嵐伝吉(柳永二郎)が訪ねてくる。赤熊は、北海道の出身で、一時は海産物の商いでかなり羽振りが良かったが、すっかり身を持ち崩し、緋熊の毛皮を身にまとう乞食に落ちぶれていた。かって入れあげたお孝が忘れられず何かとつきまとっていた。お孝は、所詮芸者の自分とは、飽きたら別れるという約束の関係、昔のことを持ち出されてもしょうがないと叩き出す。
ある夜、お孝は、半玉のお千代を連れて、待合いのお鹿の座敷に上がった。女中上がりの女将(沢村貞子)は、自分の店を恐縮するが、お孝はそういうことには拘らない気性だった。しかし、隣の座敷に一人でいる客が、この界隈では一番の人気芸者の滝の屋清葉(山本富士子)に熱を上げていると聞いて嫉妬心を燃やす。お孝は、清葉の客というだけで、冷静ではいられなくなるのだった。赤熊こと五十嵐伝吉も、元は清葉に振られていた客で、意趣返しに自分から声を掛け、いい仲になったのだった。お座敷を出る時に、清葉とすれ違ったお孝は、少し前まで、女将への言葉とは正反対に、こんな安い座敷に清葉姉さんともあろう人が上がるのは、問題だと皮肉を言う。
清葉を呼んだ客は、実は東京帝国大学の医学博士の葛木晋三(品川隆二)だった。葛木は、幼い時に両親を亡くし、ただ一人の肉親の姉が身を売り男の妾になって、弟を大学にまで進ませながら、穢れた自分は遍路に出るので探さないでくれと行方不明になってしまった姉の面影を清葉に見て、告白したのだ。清葉を穢れた身の上と思ったことはない、5年間夢にまで見て通ってきたのだと思い詰めた告白をする、清葉は葛木の気持ちを嬉しく思いながらも、旦那のいる身で、老母と娘の面倒も見ている。葛木の気持ちには応えられないと言い、別れの杯を交わす。
帰宅した清葉に、母(浦辺粂子)が、「お座敷の途中で、呼び戻して悪かったね。旦那さまが、急にいらっしゃると言うもんだから」葛木の純情に応えられずに、別れの杯を交わして来たのだと泣く清葉に、母は娘を芸者にしかできなかったふがいない自分を恨め、本宅に妻子を持ちながら、更に浮気をして妾を泣かす旦那となんざ別れればいい、清葉の娘と自分は賃仕事で暮らしていくからとさめざめと泣く母娘。そこに旦那(高村栄一)が、今晩大阪に立つので忙しいとやって来る。娘の寝姿を満足そうに眺め、障子も閉めずに寝間に入る旦那。娘の部屋の障子を閉め、急須を載せた盆を捧げ寝間に入る清葉。
日本橋川に架かる一石橋(いっこくばし)に、清葉と別れて来たばかりの葛木が佇んでいる。姉の形見の雛人形を研究室に飾っているが、そこに供えるべく栄螺と鮑を新聞紙に包んで懐中に忍ばせておいたのだが、清葉との決別に新聞包みを投げ捨てる。すると、それを不信に思った巡査の笠原信八郎(船越英二)が葛木を誰何する。氏名を尋ねられ、名刺を出すものの、草臥れた名刺にご自分のものでしょうなと全く信ずる様子のない笠原。雛祭りの栄螺と鮑を捨てたと言ってみたものの理解される筈もない。 お考は、近くの料亭に駆け込み、いらない皿に、どんなものでもいいので、鮑と栄螺を載せてくれと頼み、自分も笠原の前で日本橋川に投げ、葛木の窮地を救うのだった。あんたの名前を聞いておこうと言われ、その妻とでも並べて書いておいて下さいと艶然といい、そのまま、自分の家に、葛木を連れ帰るお考。翌朝、窓から水差しの水を捨て、着物を着る葛木を手伝うお考の姿がある。
お千代には、植木屋であったが、今は身体を悪くして寝ている甚平(杉寛)という老人が、唯一の身寄りである。お考には、時々やってきては、金を無心する蒟蒻島の小母(岸輝子)がいる。
お考にイロが出来たと知って、赤熊がやってきた。一度目は全く相手にしなかったが、赤熊は、自分の息子を、清葉の、滝の屋の前に捨て子をして、「妻には死なれ、子供も手放した」と現れた時には、絆されて家に上げるお考。
ある日、稲葉屋に、いつぞやの巡査、笠原がやってきた。葛木に謝らなければならないと言う。嘘をついているに違いないと東京帝大の医学研究室を訪れたところ、そこにいたのは正に葛木であった。姉の形見の対の土雛と1体の京人形が研究室に飾られているのも見た。といいつつ、東京帝国大学葛木晋三とその妻と書かれた手帖の1頁を千切ってお考に渡し、奥さんと何度も言って去った。笠原の葛木の奥さんという言葉は、お考を甚く感激させ、手帖の頁を仏壇(神棚だったか?)に飾り、手を合わせる。
そして、部屋の芸妓たちを集め、今後おかみさんと呼ぶように、借金を帳消しにしてやってもいいと言うのだ。また、2階で旦那然と、布団に腹這いで煙管を燻らしている赤熊を叩き出そうとする。布団の下にあった短刀を抜き、お考を殺そうとする赤熊と揉み合う。しかし、開き直ったお考は諸肌を脱いで、殺すなら殺せ、その代わり、背中に葛木の名を刻め、1文字2文字なら耐えて見せると見得を切る。その迫力に圧倒された赤熊は階段を転げ落ち、短刀をもったまま気絶する。
葛木の研究室の橘博士(伊東光一)が3年(5年?)のドイツ留学から帰国し、その歓迎会が料亭塩瀬で開かれた。勿論、葛木も出席しているが、清葉も呼ばれていることに気が気でないお考。
路地の奥のお稲荷さんにお百度を踏み始めるお考。
腕白大将(川口浩)
改めて、WEBで検索をすると、賛否両論というよりも、ネガティブな評価が多い「日本橋」。
2012年8月13日月曜日
2012年7月18日水曜日
GUCCI銀座店で、63年ルキノ・ヴィスコンティ監督『山猫(10)』
1860年8月、シチリアの名門貴族サリナ公爵(バート・ランカスター)一族が、司祭ピローネを呼び聖書を唱えている。屋敷の外で、何事か騒ぎが起こり、皆の気が散る。確かめに行こうとするサリナの甥タンクレディ(アラン・ドロン)を留めて、執事のミミが出て行った。しかし騒ぎは収まらず、サリナはミサを止めさせる。ミミは、庭で国王軍の兵士が死んでいるのを見つけたのだと説明する。その頃、イタリア全土では、ブルボン王朝と、国王ビクトル・エマニュエルを支持する義勇軍との間で、内乱が起こっていた。勿論、その嵐は、シチリアにも上陸していたのだ。
サリナは、ミミに馬車の支度をさせ、ピローネを教会に送り届けてから、下町の情婦のもとへと忍んでいった。翌朝、ピローネは、サリナに懺悔をするように言う。全て知っているのだと、しかし、サリナは、私は妻との間に7人もの子をなした、それでも妻のヘソを見たことはない。今でも壮健な自分には愛人が必要なのだと言う。甥のタンクレディが共和軍に義勇兵として参戦すると、暇を告げにやってきた。タンクレディのことを慕っている娘のコンチェッタの気持ちを考えると、行かせたくはなかったが、義捐金を渡して、三色旗を持って帰ってくるというタンクレディ送り出すサリナ。
民衆の気持ちは、腐敗したブルボン王朝を見限っており、共和軍を支援したこともあり、市街戦では、共和軍が次々と勝利を収めていく。しかし、タンクレディは額に負傷する。
共和軍の赤い軍服を着て、公爵邸を訪ねてくるタンクレディ。
2012年7月17日火曜日
1958年、私が生まれた年に、この悲劇は起こった。
渋谷シアターNで、ジェームズ・ストロング監督『ユナイテッド ~ミュンヘンの悲劇(9)』
これは事実に基づいた物語である・・・・。雪が積もっている滑走路を、カメラが移動していく。最初は何もなかったが、血痕・・、トランプのカード・・、割れたウオトカの瓶・・、航空機の座席だけがあり、シートベルトをした、スーツ姿の若者二人が座っている。頭から血を流している。一人の若者が目を開け、何が起こったのか考えようとしているようだ。隣の若者の肩を揺さぶる。
2年前、満員の映画館、ニュース映画が上映されている。海兵隊のニュースに続いて、サッカーの練習風景に変る、地元チーム、マンチェスタユナイテッドだ。バズビーベイブスは現在絶好調、レギュラーメンバーが紹介され、映画館が沸き立つ。映画館の中に選手たちはいた。照れくさそうに笑うメンバーたち、その中に、まだ補欠のボビー・チャールストン(ジャック・オコンネル)の姿もある。
2012年2月17日金曜日
今では、家政婦のミタさん。
66年東映京都成沢昌茂監督『四畳半物語 娼婦しの(7)』
~「昭和もはじめの頃、上野七軒町のあたり、久しく売屋の札が下がった待合がありける。普請は申分なき家なれど、買手なかなかつかざりしを、烏有先生というものが、通りがゝりに何気なく内をのぞき、家づくり小庭の様子、母屋より濡れ縁伝いの四畳半の庵あり、一目見るなり無暗とほれ込み、早速買取った。手を入れる折、四畳半の襖の下張り、何やら一面にこまかく書つゞる文反古、いかなる写本のきれはしならんと、かゝることには目さとき烏有先生、経師屋が水刷毛奪ひ取つて一枚一枚剥しながら読みゆくと、いったい誰が筆のたはむれぞや。はじめの方はちぎれてなし」~(NA 東野栄次郎)
枯れた蓮の葉が浮かぶ、不忍池。濡れ縁を歩く裸足の足。四畳半の庵に入ると、「こんばんは・・・」と声を掛けると「お入り」娼婦深沢しの(三田佳子)が帯を解く。「竜さんに連れてこなさったの?」「ああ、車夫か。弁天様の辺りで声をかけられてね」「ああ、不忍池ね。弁天様は焼もちを焼かないかしら」「ああ、女の神様だからな」「でも、どうせ、一夜限りですもんね」襦袢姿になって、部屋に入る・「兄さん、いい男だねえ。」ごめんなさいと声を掛けて、布団に入るしの。「あー、冷たい足だ」「あなた、暖かいわ」男(田村高広)が、しのを見つめる「そんなに、見ないで下さいな。胸の騒ぎが止まらないわ、ほら」男、ランプの灯りを弱める。
母屋、待合「立花」の女将立花種子(木暮実千代)、車夫の大島竜吉(露口茂)に声を掛ける「あんたも、働き者のかみさんもって、幸せ者だねえ」「ああ、しののことですかい」屈託のありそうな竜吉、背を向ける。「きくちゃんが来ないんで、御新造さんいらいらしてるよ」瀬川菊蔵(遠藤辰雄)がやってくる。二階の部屋、安藤道代(三島ゆり子)、ふくれっ面で、食事をしている。菊蔵が階段を上がる足音を聞いて、床に入り背を向ける。道代は、囲われ者だが、この待合で、男を摘まんでいる。芝居がかったやり取りがあり、抱き合う二人。
店の下女米山きみ(野川由美子)濡れ縁を渡って来る。しのに声をかける。しのお銚子を受け取り「こっちは泊まりになったから、女将さんにいって、休ませておもらい」小銭をきみに渡すしの、きみ「ありがとうございます、ねえさん」銚子が載った盆を手に部屋に戻るしの「思いのほかに、初心なのね」吉岡糺「そうかい」「だって、ランプの芯を細めたもん」「あんた玄人じゃないね」「ここは、竜さんが連れて来たお客さんだけだから」猪口を糺に手渡し「ひとつ、どうぞ」「おめーみてーな女が、どうしてこんなところで・・・。親のため、それとも亭主の苦労かい?・・・・。おめーさん、名前は何て言うんだい?」「名乗ってなかったわね。しげです」「おしげさんか・・・。」袂から女物の財布を出し、しのに渡す。「これやるよ、まあ、いいから取っておいてくれ」
2012年2月14日火曜日
哀しきバレンタイン(苦笑)
ナ・ホンジン監督『哀しき獣(6)』
「黄海」と出る。これが原題らしい。
~北朝鮮とロシアに接する中国、延辺朝鮮族自治領。ここに、朝鮮族が80万人住んでいる。生活のため、殆どが、合法・違法に関わらず韓国で働いている~
麻雀をしているグナム(ハ・ジョンウ)、負け続け結局有り金を放り投げ、店を出る。雀荘の前に、タクシーが停まっている。運転席に乗り込むグナム。
2012年2月13日月曜日
音楽ドキュメンタリー映画2012のNO.1。
リリアン・フランク&ロベルト・シビス監督『ピアノマニア(5)』
調律をしている男。ハンマーの動きを確かめながら、激しく、時に繊細に鍵盤を引く。「~完璧な響きを求めて~」
ウィーンのコンチェルトハウス。ドイツ人で、スタインウェイ社の技術主任のシュテファン・クニップファーがホールに入って来る。ホールでは、ラン・ランがピアノに向かっている。「いいけど、室内楽向けじゃないの?」「小ホール向けにセッティングしている。」「重くて、硬い感じがするよ。」「大ホールで使うだよ。」
ピアノ245番
ピエール=ロマン・エマールのバッハのレコーディングが1年後に予定されている。エマール「クラヴィコードや、チェンバロ・・・。オルガンの音、室内楽。4つの音色が欲しいんだ」
ハンブルグのスタインウェイに車で向かうシュテファン。工場では、職人の手により、コンサートグランドが作られている。ライル・フィリナーに協力してもらい、エマールに納得してもらえる、D型のコンサート
・グランドを選んでいくシュテファン。オーストラリアに売り先が決まっているピアノ109番を選び出す。
グラーフェディック音楽祭。
シュテファンは、アルフレッド・ブレンデルの為に、ピアノを会場に運び込み、彼の納得するまで、ピアノを調律する。音楽祭には、ジュリアス・ドレイクも、テノール歌手イアン・ホストリッチの伴奏をする。「最後にマジックを掛けてくれよ」とドレイク。
2012年1月22日日曜日
2012年
FBやっていると、わざわざブログ上げるのが面倒になってしまった。
もともと、日記というよりも、会社を辞めて、とりあえず映画館で映画を観ようと思い、健忘録のために書き始めたので、昨年から急速に観る映画が減って、必要に迫られなくなったということもある。1950年代、60年代の邦画を500本以上2年くらいで見ると、最近観たのか、昔観たのか、思いだせない。
まあ、今年は、まだ1本も観ていない気がする。2月、3月は、学校休みだし(逆に収入はないけど(苦笑))、映画館行くぞー!!
ワシと行くと、夫婦50歳割引で、一人1000円で観られるので、女性のみなさん!!一緒に行こう!!
2011年10月1日土曜日
モテキはいつ来る?
映画ファーストデイだし、新宿バルト9で
大根仁監督『モテキ(19)』
深夜のコンビニで、雑誌のエログラビアを腑抜けた顔付きで眺めている藤本幸世(森本未来)。店員の「お弁当お待ちの方」という声に、「あっ、はい!」と返事をして、慌ててエロ本を棚に戻す。
自転車での帰り道、ビルや道路に、恋愛に関する格言が流れる。『復讐と恋愛にかけては、女性は男性よりも野蛮である。 ニーチェ』『恋愛に関して、女はプロだが、男は、素人だ。三島由紀夫』『恋やセツクス以外にも、重要なものはあるんだ。ボブ・ディラン』いちいち毒づく幸世。
太子堂の幸世の部屋は、汚い。テンガに足を滑らせ、倒れる幸世。
翌日、履歴書を前に、能弁に語る幸世。「ナタリーさんは、Twitterとの、連動が速くて、SNS として優れています。僕もTwitterやっているんですけど・・・」(っていうか、何で墨さんがここに社長として、俺の面接をしているんだ?)ナタリーのCEOは、墨田卓也(リリー・フランキー)だった。「俺は、ソーシャルネットワークのザッカーバーグ見て、お前みたいなオタクでサブカルの童貞から金巻き上げようと、ナタリー立ち上げたんだ。」唐木素子(真木よう子)三浦(伊達暁)たち面接官は「フォローは、数千、フォローされてるのは二桁、ツィート数数万!ってか、呟き過ぎだろ!完全にサブカルオタクのドーテー!」「童貞臭スゲー!」「いいえ!!」「素人童貞?」「違います!」「セカンド童貞だ!!!図星?」(何なんだ!この会社は?)「えっ?悪いんですか?」「童貞臭撒き散らす奴が、編集部にいるだけで、キモいんだよ!」既に幸世は涙目だ。
その時、編集部で、悲鳴が上がった。包丁を持った女(内田慈)が泣きながら編集部を彷徨っている。逃げながら遠巻きに囲む編集部員たち。「おい千草!お前熊本に帰ったんじゃ?」墨田。「墨ちゃんが一度帰ったらっていうから。でもいつまでたっても迎えに来てくれないから、上京したら、変な女と結婚するって、向こうの両親に挨拶したって。あたしが、両親に会ってと何度言っても熊本に来てくれなかったのに・・・。」そこに、もう一人の女(東加奈子)が入って来て「墨田さん、私のうちに来たこの変な女は、誰?」「カオリン!これは」千草「殺してやるバイ!」幸世心の声(えっ?二股?)
そんな修羅場に、ミネラルウオーター業者の女(傳田うに)が作業着で入って来て「墨田さん、そんな」(え?)編集部のバイトのミキちゃん(上田遥)までが「社長・・・・」と言って泣きだす。墨田は、手当たり次第やっていたのだ。
千草が包丁を手に墨田に近づく。墨田「何だか、モテちゃって、俺はモテキ?」そう呟くと、包丁から、身をかわす。すると、後ろに立っていた幸世の腹に刺さり、着ていたTシャツに血が広がっていく。(あぁ、俺の勝負Tシャツが!?いや、そんなことより、好きな女の子とエッチせずに、死んでいくのか?俺!)
数ヵ月後、傷が癒えた幸世がナタリー編集部で働いている。神聖かまってちゃんのインタビューをしたり、前から大好きだったバナナマンの二人を前に、熱弁を奮う幸世。何だか、業界人としてイケてきているような気持ちになる幸世。
今日の取材は、大好きなフェスTAICOCLUBだ。在日ファンクのステージだ。ご機嫌な幸世に、女(祖父江唯)が声を掛けてくる。「タイムテーブル見せてくれますか?」「あっ、はい」「関係者の方ですか?」「取材です」「えーっ、雑誌ですか?」「ナタリーです」「えーっ、マジいつも見てますよ!!凄いですね」(この女は、やれるかもしれない・・・来たか?!)「僕パス付けてるんで、バックステージとか入れますよ。一緒に見ますか?」下心丸見えの幸世がナンパしたところで、女の彼氏(丸尾丸一郎)が戻って来る「おい!どうしたんだよ!?」「何だか、バックステージで一緒に見ないかって声掛けられて・・・」はるかに力の強そうな男に「そうっすよね。すみません・・・」とタジタジになる幸世。(俺には、あの二人が言っていることが解る!!「下っ端が業界人面して、ナンパするんじゃねーっうの!」「キモい!」「ドーテーじゃね?!」)大江千里の『格好悪いふられ方』のタイトルがバーンとスクリーンに出る。その場から逃げるように、必死に走りだす幸世。「格好悪いふられ方」の曲と歌詞が流れる。途中、長澤まさみらしき女とすれ違うが、まだ二人は出会っていない。無様に転び、周り中の男女に侮蔑交じりの苦笑で見られる幸世。
ナタリー編集部。「えーっ!!!写真撮ってねえってどういうことだよ!!!取材の意味ねーだろ!!!」思いっきり罵倒する唐木素子(真木よう子)と編集部員たち。凹んで、心が折れ、非常階段で、ipodのスイッチを入れ、TM NETWORKのセルフコントールを聴いて、必死に心を落ち着けようとする幸世。twitterで呟くと、マツオという髭面のアイコンの男が、「チョー、気持ちわかるっす!俺も、上司に怒られて、泣きながらTM聴いてるッす。フォローします」更に「TM NETWORKのTMは多摩出身だから。でもTMレボーリューションは、TタカノリMAKE レボリューション(笑)」少し救われた気持ちになる幸世。
その後も、マツオとのやり取りは続く。「ユキヨさんの、趣味かなりいいですね」男から褒められても嬉しくないが、なんせ友達の少ない幸世、twitterをやり取りする相手はいないのだ。少し嬉しい。そんなある日飲むことになり、下北のヴィレッジ・バンガードの前で待ち合わせる。直ぐにOKしたものの、初対面の男との二人飲みに、明日が早いからと言って軽く飲んで、家で過ごそうと心に決める幸世。
しかし!!現れたのは、信じられないくらい顔もスタイルもいい松尾みゆき(長澤まさみ)だった。EYESCREAMの編集をしているという彼女。「幸世くん、自分をブサイクといってたけど、悪くないよ」と言ってくれるみゆき。夢のようなカワイイ女の子との二人飲み、音楽や漫画(進撃の巨人だっ)、趣味も合う。酔った勢いで、「みゆきちゃん!彼氏いるの?」と聞いて見ると「うん。年上の」という返事。(そりゃそうだ!!そんなウマイ話しがあるわけじゃない!!)と心の中で叫びながらも、みゆきちゃんのTシャツから見える胸の谷間に、心躍る幸世。途中から、みゆきの友だち綾海(山田真歩)も加わって3人で飲んでいるうちに、吉祥寺に住んでいるみゆきの終電はなくなり、3人で幸世の部屋へ。サブカルのDVDなどで盛り上がり、気がつくと綾海は、涎を垂らしながらいびきをかいている。酔ったみゆきと手を繋いで、いい感じになって、酔いも冷め、ドキドキする幸世。みゆきのとろんとした目があい、(キスやれる!!)と唇を近づけるとみゆきは目を閉じる。その瞬間、お約束のように、綾海が寝ぼけて起き上がる。不自然な体勢で、飛び上がるように、みゆきから体を離す幸世。
既に始発も動いていると言って、寝てしまったみゆきを残して、綾海は帰っていった。幸世は「風邪引くから、ベッドに寝たら」と声をかけると「一緒に寝る?」と言うみゆき。幸世の心臓は飛び出しそうだ。シャワーを浴びるので、Tシャツと短パンを貸してというみゆき。シャワーから出てきたみゆきが着ているTシャツには『LOVE ME TENGA』と描いてある(笑)。みゆきに年上の彼氏がいるということが気になってしょうがない幸世。みゆきの寝顔に我慢できなくなった幸世が、抱きしめてキスをしようとした瞬間、またもやみゆきが目を覚まし、退避体勢を取ったものの、幸世の右手は、みゆきの右胸をわしづかみに。「えっ?」みゆきの視線に耐えられなくなった幸世の返事は「セックスごっこ・・・」二人の間のしばらくの沈黙。でも、みゆきは幸世を抱きしめキスをしてくれた。「幸世くん。この近くにスタバある?」「うん。あるよ」「じゃあ、少し眠ってから、コーヒー飲んで仕事に行こう。でも、私はカフェインだめだけど」
翌朝、スタバで朝食を取り、「じゃあ、またね!」と言ってハグしてくれるみゆき。何だこれは!?恋人同士みたいじゃないか!!一番好きな人が出来ました!!!幸世のステップは軽やかで、周りの通行人もステップや手拍子を打ち始める。来たーっ!!パフュームの「Baby cruising Love」だ。ショッピングモールで、パフュームの3人と一緒に軽やかに踊る幸世。
桝元るみ子(麻生久美子)愛(仲里依紗)島田雄一(新井浩文)山下ダイスケ(金子ノブアキ)
バルト9でバイトする教え子に、「10月1日じゃ混んでますよ」と言われたので予約して行く。満杯だ。若い男女が圧倒的に多いが、53歳でも中2男子のままな自分には、ドラマ時代からド壺。サブカルオタクに、進歩と成長はないからなあ。だし、セカンド童貞オヤジ。
森山未来の動きのキレは、さすがダンサー出身。少しあざとい動きも柔らかい。映画と女優に関する心の師匠小林信彦さんが、週刊文春で、「映画は女優で見る」と断言しつつ、「モテキ」を絶賛、試写だけでなく、公開されたら、劇場に行くと書いていたが、女優に関しては、今まで役に恵まれなかったというか、アイドル女優でしかなかった長澤まさみがエロ可愛かったのと、麻生久美子の「重たい女」ならではの30女の穢い泣き顔と寝起き顔、少ししか出ない仲里依紗のヤンママっぷりがかわいかったので大満足だ。何度でも観たいなあ。それと、リリー・フランキーの4股の中で唯一美人役で出ていた東加奈子。かっての木村多江のように、最近気になっている女優なので大根監督の女優セレクトに呻る。
そうそう、上映後の客席で、客席を眺める坊主頭の中年男、ひょっとして大根監督だったろうか。15年くらい前に、猿岩石に関わっていた時に、プロモーションビデオを1本撮っていただいたのを思い出す。声を掛けて、おめでとうと言いたかったけど、別人かも?と躊躇。次の作品楽しみにしています!!『モテキ2』も『モテキ3』も勿論!!
大根仁監督『モテキ(19)』
深夜のコンビニで、雑誌のエログラビアを腑抜けた顔付きで眺めている藤本幸世(森本未来)。店員の「お弁当お待ちの方」という声に、「あっ、はい!」と返事をして、慌ててエロ本を棚に戻す。
自転車での帰り道、ビルや道路に、恋愛に関する格言が流れる。『復讐と恋愛にかけては、女性は男性よりも野蛮である。 ニーチェ』『恋愛に関して、女はプロだが、男は、素人だ。三島由紀夫』『恋やセツクス以外にも、重要なものはあるんだ。ボブ・ディラン』いちいち毒づく幸世。
太子堂の幸世の部屋は、汚い。テンガに足を滑らせ、倒れる幸世。
翌日、履歴書を前に、能弁に語る幸世。「ナタリーさんは、Twitterとの、連動が速くて、SNS として優れています。僕もTwitterやっているんですけど・・・」(っていうか、何で墨さんがここに社長として、俺の面接をしているんだ?)ナタリーのCEOは、墨田卓也(リリー・フランキー)だった。「俺は、ソーシャルネットワークのザッカーバーグ見て、お前みたいなオタクでサブカルの童貞から金巻き上げようと、ナタリー立ち上げたんだ。」唐木素子(真木よう子)三浦(伊達暁)たち面接官は「フォローは、数千、フォローされてるのは二桁、ツィート数数万!ってか、呟き過ぎだろ!完全にサブカルオタクのドーテー!」「童貞臭スゲー!」「いいえ!!」「素人童貞?」「違います!」「セカンド童貞だ!!!図星?」(何なんだ!この会社は?)「えっ?悪いんですか?」「童貞臭撒き散らす奴が、編集部にいるだけで、キモいんだよ!」既に幸世は涙目だ。
その時、編集部で、悲鳴が上がった。包丁を持った女(内田慈)が泣きながら編集部を彷徨っている。逃げながら遠巻きに囲む編集部員たち。「おい千草!お前熊本に帰ったんじゃ?」墨田。「墨ちゃんが一度帰ったらっていうから。でもいつまでたっても迎えに来てくれないから、上京したら、変な女と結婚するって、向こうの両親に挨拶したって。あたしが、両親に会ってと何度言っても熊本に来てくれなかったのに・・・。」そこに、もう一人の女(東加奈子)が入って来て「墨田さん、私のうちに来たこの変な女は、誰?」「カオリン!これは」千草「殺してやるバイ!」幸世心の声(えっ?二股?)
そんな修羅場に、ミネラルウオーター業者の女(傳田うに)が作業着で入って来て「墨田さん、そんな」(え?)編集部のバイトのミキちゃん(上田遥)までが「社長・・・・」と言って泣きだす。墨田は、手当たり次第やっていたのだ。
千草が包丁を手に墨田に近づく。墨田「何だか、モテちゃって、俺はモテキ?」そう呟くと、包丁から、身をかわす。すると、後ろに立っていた幸世の腹に刺さり、着ていたTシャツに血が広がっていく。(あぁ、俺の勝負Tシャツが!?いや、そんなことより、好きな女の子とエッチせずに、死んでいくのか?俺!)
数ヵ月後、傷が癒えた幸世がナタリー編集部で働いている。神聖かまってちゃんのインタビューをしたり、前から大好きだったバナナマンの二人を前に、熱弁を奮う幸世。何だか、業界人としてイケてきているような気持ちになる幸世。
今日の取材は、大好きなフェスTAICOCLUBだ。在日ファンクのステージだ。ご機嫌な幸世に、女(祖父江唯)が声を掛けてくる。「タイムテーブル見せてくれますか?」「あっ、はい」「関係者の方ですか?」「取材です」「えーっ、雑誌ですか?」「ナタリーです」「えーっ、マジいつも見てますよ!!凄いですね」(この女は、やれるかもしれない・・・来たか?!)「僕パス付けてるんで、バックステージとか入れますよ。一緒に見ますか?」下心丸見えの幸世がナンパしたところで、女の彼氏(丸尾丸一郎)が戻って来る「おい!どうしたんだよ!?」「何だか、バックステージで一緒に見ないかって声掛けられて・・・」はるかに力の強そうな男に「そうっすよね。すみません・・・」とタジタジになる幸世。(俺には、あの二人が言っていることが解る!!「下っ端が業界人面して、ナンパするんじゃねーっうの!」「キモい!」「ドーテーじゃね?!」)大江千里の『格好悪いふられ方』のタイトルがバーンとスクリーンに出る。その場から逃げるように、必死に走りだす幸世。「格好悪いふられ方」の曲と歌詞が流れる。途中、長澤まさみらしき女とすれ違うが、まだ二人は出会っていない。無様に転び、周り中の男女に侮蔑交じりの苦笑で見られる幸世。
ナタリー編集部。「えーっ!!!写真撮ってねえってどういうことだよ!!!取材の意味ねーだろ!!!」思いっきり罵倒する唐木素子(真木よう子)と編集部員たち。凹んで、心が折れ、非常階段で、ipodのスイッチを入れ、TM NETWORKのセルフコントールを聴いて、必死に心を落ち着けようとする幸世。twitterで呟くと、マツオという髭面のアイコンの男が、「チョー、気持ちわかるっす!俺も、上司に怒られて、泣きながらTM聴いてるッす。フォローします」更に「TM NETWORKのTMは多摩出身だから。でもTMレボーリューションは、TタカノリMAKE レボリューション(笑)」少し救われた気持ちになる幸世。
その後も、マツオとのやり取りは続く。「ユキヨさんの、趣味かなりいいですね」男から褒められても嬉しくないが、なんせ友達の少ない幸世、twitterをやり取りする相手はいないのだ。少し嬉しい。そんなある日飲むことになり、下北のヴィレッジ・バンガードの前で待ち合わせる。直ぐにOKしたものの、初対面の男との二人飲みに、明日が早いからと言って軽く飲んで、家で過ごそうと心に決める幸世。
しかし!!現れたのは、信じられないくらい顔もスタイルもいい松尾みゆき(長澤まさみ)だった。EYESCREAMの編集をしているという彼女。「幸世くん、自分をブサイクといってたけど、悪くないよ」と言ってくれるみゆき。夢のようなカワイイ女の子との二人飲み、音楽や漫画(進撃の巨人だっ)、趣味も合う。酔った勢いで、「みゆきちゃん!彼氏いるの?」と聞いて見ると「うん。年上の」という返事。(そりゃそうだ!!そんなウマイ話しがあるわけじゃない!!)と心の中で叫びながらも、みゆきちゃんのTシャツから見える胸の谷間に、心躍る幸世。途中から、みゆきの友だち綾海(山田真歩)も加わって3人で飲んでいるうちに、吉祥寺に住んでいるみゆきの終電はなくなり、3人で幸世の部屋へ。サブカルのDVDなどで盛り上がり、気がつくと綾海は、涎を垂らしながらいびきをかいている。酔ったみゆきと手を繋いで、いい感じになって、酔いも冷め、ドキドキする幸世。みゆきのとろんとした目があい、(キスやれる!!)と唇を近づけるとみゆきは目を閉じる。その瞬間、お約束のように、綾海が寝ぼけて起き上がる。不自然な体勢で、飛び上がるように、みゆきから体を離す幸世。
既に始発も動いていると言って、寝てしまったみゆきを残して、綾海は帰っていった。幸世は「風邪引くから、ベッドに寝たら」と声をかけると「一緒に寝る?」と言うみゆき。幸世の心臓は飛び出しそうだ。シャワーを浴びるので、Tシャツと短パンを貸してというみゆき。シャワーから出てきたみゆきが着ているTシャツには『LOVE ME TENGA』と描いてある(笑)。みゆきに年上の彼氏がいるということが気になってしょうがない幸世。みゆきの寝顔に我慢できなくなった幸世が、抱きしめてキスをしようとした瞬間、またもやみゆきが目を覚まし、退避体勢を取ったものの、幸世の右手は、みゆきの右胸をわしづかみに。「えっ?」みゆきの視線に耐えられなくなった幸世の返事は「セックスごっこ・・・」二人の間のしばらくの沈黙。でも、みゆきは幸世を抱きしめキスをしてくれた。「幸世くん。この近くにスタバある?」「うん。あるよ」「じゃあ、少し眠ってから、コーヒー飲んで仕事に行こう。でも、私はカフェインだめだけど」
翌朝、スタバで朝食を取り、「じゃあ、またね!」と言ってハグしてくれるみゆき。何だこれは!?恋人同士みたいじゃないか!!一番好きな人が出来ました!!!幸世のステップは軽やかで、周りの通行人もステップや手拍子を打ち始める。来たーっ!!パフュームの「Baby cruising Love」だ。ショッピングモールで、パフュームの3人と一緒に軽やかに踊る幸世。
桝元るみ子(麻生久美子)愛(仲里依紗)島田雄一(新井浩文)山下ダイスケ(金子ノブアキ)
バルト9でバイトする教え子に、「10月1日じゃ混んでますよ」と言われたので予約して行く。満杯だ。若い男女が圧倒的に多いが、53歳でも中2男子のままな自分には、ドラマ時代からド壺。サブカルオタクに、進歩と成長はないからなあ。だし、セカンド童貞オヤジ。
森山未来の動きのキレは、さすがダンサー出身。少しあざとい動きも柔らかい。映画と女優に関する心の師匠小林信彦さんが、週刊文春で、「映画は女優で見る」と断言しつつ、「モテキ」を絶賛、試写だけでなく、公開されたら、劇場に行くと書いていたが、女優に関しては、今まで役に恵まれなかったというか、アイドル女優でしかなかった長澤まさみがエロ可愛かったのと、麻生久美子の「重たい女」ならではの30女の穢い泣き顔と寝起き顔、少ししか出ない仲里依紗のヤンママっぷりがかわいかったので大満足だ。何度でも観たいなあ。それと、リリー・フランキーの4股の中で唯一美人役で出ていた東加奈子。かっての木村多江のように、最近気になっている女優なので大根監督の女優セレクトに呻る。
そうそう、上映後の客席で、客席を眺める坊主頭の中年男、ひょっとして大根監督だったろうか。15年くらい前に、猿岩石に関わっていた時に、プロモーションビデオを1本撮っていただいたのを思い出す。声を掛けて、おめでとうと言いたかったけど、別人かも?と躊躇。次の作品楽しみにしています!!『モテキ2』も『モテキ3』も勿論!!
2011年9月23日金曜日
アジョシ(おじさん)は、娘の涙に弱い。
イ・ジョンボム監督『アジョシ(18)』
ステージで、女性ダンサーが一人で踊っているソウルのクラブ。近くに、麻薬課の課長キム・チゴン(キム・テフン)刑事のチームが、麻薬取引の現場を押さえるべく張っていた。見張りの刑事からの通信「親鳥動きました」
「よし!押さえるぞ!さっさと終わらせて飲みに行くぞ!起きろ!」「もう4日も張っているんですから、早く終わらせましょう!」金属バットなどの武器をそれぞれ手に取りワゴン車を降りる。
巨体の男が、クラブの前に車を停め、後部座席に置いてあるボストンバックを手にして、店に入る。「親鳥が、エサを持って入りました」「よし!」
男が、席に座り、足許にバッグを置く。バーテンの男が近づき、オーダーを取る格好で、足許のバッグを手にする。「子鳥が餌を取りました」「よし、いくぞ!」動きはじめる刑事達。入口の男に止めれるが、押しのけて店内に入る。
バッグを手にしたバーテンが、更衣室に入り、自分のロッカーを開け、着替えを始める。先ほどまで踊っていたダンサーが、吊るされた衣装の間から男の後ろに迫る。女の手にはスタンガン。上半身裸のボーイの首筋にスタンガンを当てると、男は失神した。鞄を手にする女。
「子鳥動きません!」「何?・・・」「親鳥、動きます」「しょうがない!行くぞ!」刑事達が、巨体の男に掛かる。「オ社長はどうしてる?」しかし、巨体の男は、想像以上の力で、刑事達を叩きのめす。最後には、キム班長が男を捕獲した。
ダンサーの女が、クラブから逃走する車の助手席の窓から半身を乗り出して、叫んでいる。
コンビニエンスストアの棚に、魚肉ソーセージがある。ボサボサの髪をして虚ろな眼差しの男、チャ・テシク(ウォンビン)が、目にとめ、手にして、パックの牛乳と一緒に買う。
裏町の「質屋」と看板の架かった古いビルに、テシクが入り、半地下の暗がりに「出てこい!出てこないと殺すぞ!」と声を掛ける。暫くして、少女ソミ(キム・セロン)が出てくる。
ステージで、女性ダンサーが一人で踊っているソウルのクラブ。近くに、麻薬課の課長キム・チゴン(キム・テフン)刑事のチームが、麻薬取引の現場を押さえるべく張っていた。見張りの刑事からの通信「親鳥動きました」
「よし!押さえるぞ!さっさと終わらせて飲みに行くぞ!起きろ!」「もう4日も張っているんですから、早く終わらせましょう!」金属バットなどの武器をそれぞれ手に取りワゴン車を降りる。
巨体の男が、クラブの前に車を停め、後部座席に置いてあるボストンバックを手にして、店に入る。「親鳥が、エサを持って入りました」「よし!」
男が、席に座り、足許にバッグを置く。バーテンの男が近づき、オーダーを取る格好で、足許のバッグを手にする。「子鳥が餌を取りました」「よし、いくぞ!」動きはじめる刑事達。入口の男に止めれるが、押しのけて店内に入る。
バッグを手にしたバーテンが、更衣室に入り、自分のロッカーを開け、着替えを始める。先ほどまで踊っていたダンサーが、吊るされた衣装の間から男の後ろに迫る。女の手にはスタンガン。上半身裸のボーイの首筋にスタンガンを当てると、男は失神した。鞄を手にする女。
「子鳥動きません!」「何?・・・」「親鳥、動きます」「しょうがない!行くぞ!」刑事達が、巨体の男に掛かる。「オ社長はどうしてる?」しかし、巨体の男は、想像以上の力で、刑事達を叩きのめす。最後には、キム班長が男を捕獲した。
ダンサーの女が、クラブから逃走する車の助手席の窓から半身を乗り出して、叫んでいる。
コンビニエンスストアの棚に、魚肉ソーセージがある。ボサボサの髪をして虚ろな眼差しの男、チャ・テシク(ウォンビン)が、目にとめ、手にして、パックの牛乳と一緒に買う。
裏町の「質屋」と看板の架かった古いビルに、テシクが入り、半地下の暗がりに「出てこい!出てこないと殺すぞ!」と声を掛ける。暫くして、少女ソミ(キム・セロン)が出てくる。
2011年8月15日月曜日
お盆
結局、ダラダラとした週末。今日は、新宿で独身美人OLと映画デート。
新宿ピカデリーで、夫婦50歳割引。なぜか、ここは2名で2500円なんだよなあ。
張芸謀監督『サンザシの樹の下で(17)』
文化大革命のあらしが吹き荒れる、1970年代初頭の中国。農民こそ素晴らしく、学生は彼らから学ぶべきだという毛沢東の教えのもと、都会の高校生は農村に派遣されていた。
バスが山村の町に停まる。停留所の前には「歓迎 宣昌八中」と言う紙を持った青竜村の村長(リー・シュエチェン)が立っている。バスから降りたルオ先生(チェン・タイシェン)が声を掛け、降りて来た高校生たちと村に向かう。山道を歩く一行。女子3名、男子5名、これから農村学習に向かうのだが、村長がかなりの荷物を背負ってくれているのだが、慣れない山道に女子の足許は覚束ない。1本のサンザシの木がある頂きで休憩となる。村長「ここは、皆さんにとって大事なサンザシの樹です」ルオ先生「ああ英雄の樹ですね!抗日闘士たちの伝説の!!日本軍がこの一帯に侵攻した時に、抗日闘士たちを、この樹の下で銃殺した。それ以来、このサンザシの樹は、本来白い花が咲くのが、赤い花が咲くようになったと言われている。そうですよね」村長「ええ、そういう言い伝えがあります・・・」その話しを一生懸命、ノートに書いている少女ジンチュウ(チョウ・ドンユイ)
村に着くと、村人たちは拍手で迎えてくれた。村長「みんな二人ずつ、家に泊まって貰います。きみたちは、こっち、きみたちは、○○さん・・・。先生は、一人でこちらに。ああ。君は一人残ってしまったか・・じゃあ、ウチに来なさい」ジンチョウは、村長の家に滞在することになった。
村長一家の末娘ホアンホアンと、食事の支度が出来たことを三男に伝えに行くことになる。地質調査隊にいるという。調査隊のテントの中から、歌声が聞こえる。サンザシの花の歌だ。テントに入って行ったホアンホアンは、アコーディングを弾く青年を連れて出て来た。スン(ショーン・ドウ)だ。スンは飴玉を取りだし、ホアンホアンに上げ、「君にも」と言ってジンチョウに差し出した。「子どもじゃないわ」「大人だって、飴は食べるよ。ほら」躊躇いがちに、スンの掌から飴を受け取るジンチョウ。
予告編を見て、チョウ・ドンユイが気になって、ずっと見ようと思っていた。いやー、やっぱり、可憐、ピュア、この子に手を出す奴は人間じゃねえと思いながら、もらい泣き。でも、映画としては、チャン・イーモウの中では失敗作ではないのか・・・。ツッコミ所は満載だ。せっかく、プログラム買うも、キャストや各シーンの背景に関しての記述少ない!!GAGAだからかなあ。中国版「世界の中心で愛を叫ぶ」が、GAGAのコンセプトみたいだけど、岩波ホールの上映作みたいな楽しみ方も出来たんじゃないかなあ。まあ、120分の割には、全体に人物描写は薄っぺらい。でも、ここは声を大にしていいたいが、中国13億人と僕の妹、チョウ・ドンユイの初主演映画としては最高だ!!!。あえて、66年前に玉音放送が流れた日に。
新宿ピカデリーで、夫婦50歳割引。なぜか、ここは2名で2500円なんだよなあ。
張芸謀監督『サンザシの樹の下で(17)』
文化大革命のあらしが吹き荒れる、1970年代初頭の中国。農民こそ素晴らしく、学生は彼らから学ぶべきだという毛沢東の教えのもと、都会の高校生は農村に派遣されていた。
バスが山村の町に停まる。停留所の前には「歓迎 宣昌八中」と言う紙を持った青竜村の村長(リー・シュエチェン)が立っている。バスから降りたルオ先生(チェン・タイシェン)が声を掛け、降りて来た高校生たちと村に向かう。山道を歩く一行。女子3名、男子5名、これから農村学習に向かうのだが、村長がかなりの荷物を背負ってくれているのだが、慣れない山道に女子の足許は覚束ない。1本のサンザシの木がある頂きで休憩となる。村長「ここは、皆さんにとって大事なサンザシの樹です」ルオ先生「ああ英雄の樹ですね!抗日闘士たちの伝説の!!日本軍がこの一帯に侵攻した時に、抗日闘士たちを、この樹の下で銃殺した。それ以来、このサンザシの樹は、本来白い花が咲くのが、赤い花が咲くようになったと言われている。そうですよね」村長「ええ、そういう言い伝えがあります・・・」その話しを一生懸命、ノートに書いている少女ジンチュウ(チョウ・ドンユイ)
村に着くと、村人たちは拍手で迎えてくれた。村長「みんな二人ずつ、家に泊まって貰います。きみたちは、こっち、きみたちは、○○さん・・・。先生は、一人でこちらに。ああ。君は一人残ってしまったか・・じゃあ、ウチに来なさい」ジンチョウは、村長の家に滞在することになった。
村長一家の末娘ホアンホアンと、食事の支度が出来たことを三男に伝えに行くことになる。地質調査隊にいるという。調査隊のテントの中から、歌声が聞こえる。サンザシの花の歌だ。テントに入って行ったホアンホアンは、アコーディングを弾く青年を連れて出て来た。スン(ショーン・ドウ)だ。スンは飴玉を取りだし、ホアンホアンに上げ、「君にも」と言ってジンチョウに差し出した。「子どもじゃないわ」「大人だって、飴は食べるよ。ほら」躊躇いがちに、スンの掌から飴を受け取るジンチョウ。
予告編を見て、チョウ・ドンユイが気になって、ずっと見ようと思っていた。いやー、やっぱり、可憐、ピュア、この子に手を出す奴は人間じゃねえと思いながら、もらい泣き。でも、映画としては、チャン・イーモウの中では失敗作ではないのか・・・。ツッコミ所は満載だ。せっかく、プログラム買うも、キャストや各シーンの背景に関しての記述少ない!!GAGAだからかなあ。中国版「世界の中心で愛を叫ぶ」が、GAGAのコンセプトみたいだけど、岩波ホールの上映作みたいな楽しみ方も出来たんじゃないかなあ。まあ、120分の割には、全体に人物描写は薄っぺらい。でも、ここは声を大にしていいたいが、中国13億人と僕の妹、チョウ・ドンユイの初主演映画としては最高だ!!!。あえて、66年前に玉音放送が流れた日に。
2011年8月13日土曜日
銀座シネパトスで梶芽衣子。
銀座シネパトスで『日本映画レトロスペクティブ ~ Part24 ~「梶芽衣子スタイル その魅力にはまる」』
72年東映東京伊藤俊也監督『女囚さそり 第41雑居房(15) 』
地の底に繋がるような階段と鉄格子。さそりーと呻くような声が聞こえる。松島ナミ(梶芽衣子)が地下牢に投獄され一年が経った。後ろ手に手鎖を掛けられで、足鎖でエビぞりのような姿だが、口に加えたスプーンを口にくわえて、床で擦っている。いつの間にやら、スプーンはメスのように鋭利なものになった。ある日、辻(小松方正)尾形(阿藤快)2名の看守がやってくる。「おー寒い!やけに冷えるな。松島、狂っていないか?狂っていなければ教えてやる。巡察官が来るので、一年振りに日の光を拝ませてやる。あっ!いけねえ、所長のお出ましだ」
郷田所長(渡辺文雄)がやって来た「おい!どうだナミ!ここにお前を隔離して1年、この刑務所では悪い事は起こっていない。私たちにとって、お前はペスト菌だ。おい!松島!いい話しを聞かせてやる。俺は東京管区長に昇進して、本省に異動になる。ただ、お前が片目を潰したことは絶対に許さん!!それまでに、絶対発狂させてやる!そして、一生この地下牢にいるのだ!」巡察官の訪問の為に、一年分の垢を落として身体をきれいにしてやろうと、加圧消火ホースを持って来させ、激しく、ナミに水を浴びせ掛けた。水流により呼吸も出来ず激痛呻くナミ。
巡察官(戸浦六宏)の歓迎式典が行われている。女囚たちの楽団が演奏する。巡察官は郷田に、凶悪犯たちをよくこれだけ大人しくさせたものだと言って、本省の東京矯正管区長に栄転しても、更に囚人たちの更生のために尽力してほしいと言った。その時、女囚たちが、連れられてきた女を見て、小さなつぶやきが生まれ、次第に広がっていった。松島ナミ、マツ、さそり…。度重なる逃亡歴、最後には地下牢に繋がれ、誰も姿を見ないまま一年が経った。女囚たちの間では伝説化されているのだ。1年間地下牢で横たわっていたナミは、一人で立っていることも出来ない。
巡察官ナミにも「罪を償って、早く社会に復帰してください。」と声を掛けた。その時、立つことも出来ない筈のナミが想像を絶する跳躍で、隠し持った鋭利に尖らせたスプーンで、郷田の残った方の目を刺そうとした。掛けていた眼鏡にあたり、頬を傷つけただけであったが、巡察官は、恐怖のあまり腰を抜かし、失禁する。ズボンから床を小便の水溜りを広げた。大人しくしていた女囚たちは、嘲笑し騒いだ。巡察官を取り囲み、ズボンを、服を脱がす。今まで殊勝に演奏をしていた女囚楽団も、ジンタを演奏する。面目を丸潰しにされた郷田は、看守たちに指示をし、威嚇射撃をさせると、「絶対許さん。全員懲罰!!!!」と叫ぶ。
炎天下の中、採石場で、石を引かされる女囚たち。ナミは、キリストのように、十字の大きな木を背負わされている。その光景を見た郷田は、「沖崎!!!あれでは駄目だ。松嶋ナミは、どんな懲罰も効かん。耐えるマツの姿は、女囚たちに神格化させるだけだ。女囚たちに、松島もしょせん女だと思い知らせてやる。こうするのだ。」と言い。沖崎(室田日出男)に命じて、茶色の服を着た4人の看守を集めさせ、彼らにストッキングを顔に被らせて、ナミを輪姦させる。辻が、最初に圧し掛かると、ナミは顔を食い千切ろうとする。しかし、他の男たちに取り押さえられ、次第に遠い目をするナミ。その姿を見る女囚たちの中には、涙を流す者もいる。
法務省と書かれた黒く塗られ、窓もない囚人護送車が何台も、採石場から刑務所に戻っていく。助手席に座る辻(小松方正)は、「あんなハクいスケを抱けるとは、今日はヤリ得だったぜ。」と舌なめずりをしている。護送車の中には、ナミを含め7人の女がいた。リーダー格の大場ひで(白石加代子)、及川君代(荒砂ゆき)野田朝子(伊佐山ひろ子)、我妻春江(八並映子)、安木富子 (賀川雪絵)都ローズ(石井くに子)。大場や野田が、「いきがりやがって!!」とナミを蹴り始めると。都(以降、愛称のチビを使用)を除いて全員がナミに暴行する。
失神したナミを死んだと思って、チビは、「マツが死んだ!!!」と半狂乱になる。運転席側の壁をガンガンなぐり喚くのに気が付いた辻たちが、車を止め、荷台の鍵を開け覗く。奥でナミは倒れている。近づいた辻に、突然起き上がって、手枷についた鎖で首を絞めるナミ。銃を持った尾形には、大場が飛びついて銃を取り上げる。7人の女たちは、逃亡した。
郷田、沖崎、古谷(堀田真三)が見つけたのは、横転して燃え上がるトラックと、全裸で、股間を丸太で串刺しにされた辻の死体だった。
7人の女囚たちは、荒野を走り続けた。無人の部落を見つける。3匹の野犬を追い込み、焼いて喰う女囚たち。ナミは黙って、竹を細かく裂いている。大場ひでがナミを睨み「何を見ているんだ?!どうせ、どうせ、あたしゃ、人間の顔(ツラ)してねえよ!ケダモノだよ! 夫が私許せなくて、そいつの血が流れているガキを二人殺したんだ!! 見てみろ!」囚人服を捲りあげると、腹に大きな縫い跡がある。「稚児を鍋で煮て殺し、さらには腹の中の胎児を切腹して始末したんだ!!」連れ子いびりの男を殺した及川君代、不倫相手の妻を毒殺した色情狂、我妻春江、レズビアンの放火魔、野田朝子と、売春婦の安木富子、てて親殺しの都ローズ・・。
他の女たちも、不倫相手の妻を殺害したり、凶悪犯罪を重ねた不幸な女たちばかりだ。突然、風が吹き、あばら屋が倒れ始める。
松明に火を付け、部落の外れまでいくと、1つのあばら屋が解体する。中には、包丁を手に震える老婆(田中筆子)が座っている「恨んでやる・・殺してやる・・・」低く呻いている。「化け物だ!」「こりゃ、姥捨てじゃねえのか?」
老婆は、ナミに出刃包丁を残し、枯葉の中に消えた。
犬を連れた刑務官たちは、無人部落を突き止めた。しかし、一足違いで、女囚たちには逃げられ、哀れ、犬はナミがつ作った竹のギロチンの罠に掛って死ぬ。
走り続けた女囚たちは、ようやく山を下り、街がもう少しのところまで辿り着いたが、夜になるまで、山小屋で時間を潰すことにする。しかし、息子会いたさに、及川君代は無断で山を下り、息子を育てている両親の家に行く。
しかし、既に沖崎(室田日出男)と?(三重街恒三?)の二人は、先回りをしていた。仲間の居場所を白状しろと、二人は、泣き叫ぶ子供を放り投げ、君代をいたぶる。沖崎は、自分が連絡に行くので、君代を尾行するように命ずる。しかし、君代の態度が気になり尾行していたナミは、男を捕まえ、包丁で脅しながら山小屋に戻った。
ぶっ殺してやると大場ヒデがライフルで撃とうとすると、揉み合いになり、暴発し、我妻春江の腹部が血に染まった。沖崎たちが、山小屋に着くと、中には惨殺された仲間が逆さにつりさげられていた。
その頃、観光バスに『若い正直の会』の一行が温泉旅行に行くところだった。酒の入った若い男たち(小林稔侍、高月忠、伊達弘)は、やりたくてしょうがない。中年の男は「今の若いやつらは可哀想だな。俺らの若い頃は、
行軍中にやりたくなったら、近くの女を攫って、強姦し放題だった。背負った飯盒が、腰の動きに合わせてカタカタ言ったもんよ!!」
たまらなくなった男たちは、バスガイドに触りまくり。
渓谷を走る女囚たち。チビが河でパンツを下し、小便をしている。ふと見ると、観光客の男児2名も立ち小便だ。「おねえちゃん!どこから来たの?」「悪いオジサンたちから逃げて来たんだ」
しかし、バスの若い男3人は、チビを見つけ、輪姦してしまう。悲鳴を上げるチビ。滝の水が赤く変わった。チビの悲鳴を聞いた女囚たちが男たちを追う。
走る観光バス。女囚たちにバスジャックをされている。
田所(佐藤京一)鳥居(安藤三男)風間(久地明)落合(林宏)稲村(宮地謙吉)警官(相馬剛三)若い女(笠原玲子)
74年東映京都中島貞夫監督『ジーンズ・ブルース 明日なき無頼派(16)』
夜の空き地、早川(室田日出男)に命じられて穴を掘るチンピラ、片桐次郎(渡瀬恒彦)。近くに車が走って来て停まる。「次郎!来たぞ!早く掘れ!!」運転席から石松(川谷拓三)が降りて、後部座席から本郷(内田良平)が中川(北村英三)を引き摺り下し「中川さん・・・俺たちだって、あんたに恨みはないんだ。でも借り過ぎですよ。俺たちも金貰っちまったから」スコップを持った早川が殴りかかる。「助けてくれ!!金ならやる!!お願いだ!マリー!!」マリー(加納えり子→橘真紀)「私も分け前くれるのんでしょうね?だから誘い出すの手伝ったんだから」本郷「ああ、こいつを埋めたら、次郎も埋めるぞ。分け前は多い方がいいからな」!」逃げる中川を追いかけ回す早川、石松。
スナックでゴーゴーを踊る女たち。挿入される新聞の紙面。女たちを、冷めた眼差しで眺める聖子[ひじりこ](梶芽衣子)。男の客(北川俊夫)が入って来て、金を出し「ママ!奥いいだろ」と声を掛け、勝手知ったようにスナックの奥に入って行く。サングラスを掛けたマスター(菅貫太郎)がレジを開け、札を掴んで「出掛ける・・今日は帰らない・・・」出て行く。
しばらくして、先ほどの男が「ママ。一人足りねえんだよ」と誘うが、聖子は「そんな気分じゃないわ」と冷たく断る。暫くすると、一人の和服姿の年増の客(葵三津子)が、店に入って来て「マスターに聞いて来たの。退屈だから仲間に入れて」と奥に入って行く。店の電話が鳴った。聖子が受話器を取ると「今、和服の女が行っただろ!あいつ金持ちの人妻だ。お前好みのいい男は来たか?今日はやっぱり帰らない」受話器を置く。奥では、乱交が行われている。
再び夜の土手、殴り殺される中川。本郷の懐から紙包みが落ちる。それを手にした次郎は、中身を見て「これだけありゃ・・・」次郎を殺そうと近付いていた3人は、襲いかかるが、必死に走って逃げる次郎。本郷たちの車に飛び乗って土手を走り、遠くなる車を悔しそうに本郷「クソっ!!必ず取り返せ!!」
聖子はカウンターにあった車のキーを手に取り、レジを開け残った札を手にすると、店の有線のチャンネルをいきなり軍歌に変える。驚いて顔を上げる客を残し店を出て、車を出す。人気の無い土手沿いの店を飛ばしていると、脇から次郎の載った車と衝突する。
「やいやい!!何しやがるんでえ」と降りて来た次郎は、聖子を見て、その美しさに少しビビリながら、「金は持っているんだ。俺は、今人一人ばらしてきたところなんだ。」と粋がって、煙草に火を付け、マッチを捨てると、追突で漏れていたガソリンに引火して、2台の車は大轟音とともに爆発する。それを眺めていると通りがかった車から男(福本清三)が「事故だ!!」と降りて来た。その車を盗んで発車しようとした次郎は男を轢いてしまう。男が死んだと思いこんだ次郎は、サイレンが聞こえて来たので、慌てて2万円を男の懐に突っ込んで車を出す。
「俺は、片桐次郎。おめえの名前は?」聖子は答えない。「そうだ!何か喰おうぜ!!」レストランに入り、食券売り場で「ビール!!それと、ここで一番高いもんは何だ?」「神戸牛のビフテキです」「じゃあ、それを二つ!!」
主題歌
百合子(堀越陽子)瀬川(川浪公次郎)堀田(山本麟一)豊子(丸平峰子)ウェイトレス(美川麗子)ハンター(曽根晴美)スタンド店員(奈辺悟)警官(山田良樹)運送会社係員(畑中伶一)丹後半島。映画「スティング」風の帽子とチョッキ。
72年東映東京伊藤俊也監督『女囚さそり 第41雑居房(15) 』
地の底に繋がるような階段と鉄格子。さそりーと呻くような声が聞こえる。松島ナミ(梶芽衣子)が地下牢に投獄され一年が経った。後ろ手に手鎖を掛けられで、足鎖でエビぞりのような姿だが、口に加えたスプーンを口にくわえて、床で擦っている。いつの間にやら、スプーンはメスのように鋭利なものになった。ある日、辻(小松方正)尾形(阿藤快)2名の看守がやってくる。「おー寒い!やけに冷えるな。松島、狂っていないか?狂っていなければ教えてやる。巡察官が来るので、一年振りに日の光を拝ませてやる。あっ!いけねえ、所長のお出ましだ」
郷田所長(渡辺文雄)がやって来た「おい!どうだナミ!ここにお前を隔離して1年、この刑務所では悪い事は起こっていない。私たちにとって、お前はペスト菌だ。おい!松島!いい話しを聞かせてやる。俺は東京管区長に昇進して、本省に異動になる。ただ、お前が片目を潰したことは絶対に許さん!!それまでに、絶対発狂させてやる!そして、一生この地下牢にいるのだ!」巡察官の訪問の為に、一年分の垢を落として身体をきれいにしてやろうと、加圧消火ホースを持って来させ、激しく、ナミに水を浴びせ掛けた。水流により呼吸も出来ず激痛呻くナミ。
巡察官(戸浦六宏)の歓迎式典が行われている。女囚たちの楽団が演奏する。巡察官は郷田に、凶悪犯たちをよくこれだけ大人しくさせたものだと言って、本省の東京矯正管区長に栄転しても、更に囚人たちの更生のために尽力してほしいと言った。その時、女囚たちが、連れられてきた女を見て、小さなつぶやきが生まれ、次第に広がっていった。松島ナミ、マツ、さそり…。度重なる逃亡歴、最後には地下牢に繋がれ、誰も姿を見ないまま一年が経った。女囚たちの間では伝説化されているのだ。1年間地下牢で横たわっていたナミは、一人で立っていることも出来ない。
巡察官ナミにも「罪を償って、早く社会に復帰してください。」と声を掛けた。その時、立つことも出来ない筈のナミが想像を絶する跳躍で、隠し持った鋭利に尖らせたスプーンで、郷田の残った方の目を刺そうとした。掛けていた眼鏡にあたり、頬を傷つけただけであったが、巡察官は、恐怖のあまり腰を抜かし、失禁する。ズボンから床を小便の水溜りを広げた。大人しくしていた女囚たちは、嘲笑し騒いだ。巡察官を取り囲み、ズボンを、服を脱がす。今まで殊勝に演奏をしていた女囚楽団も、ジンタを演奏する。面目を丸潰しにされた郷田は、看守たちに指示をし、威嚇射撃をさせると、「絶対許さん。全員懲罰!!!!」と叫ぶ。
炎天下の中、採石場で、石を引かされる女囚たち。ナミは、キリストのように、十字の大きな木を背負わされている。その光景を見た郷田は、「沖崎!!!あれでは駄目だ。松嶋ナミは、どんな懲罰も効かん。耐えるマツの姿は、女囚たちに神格化させるだけだ。女囚たちに、松島もしょせん女だと思い知らせてやる。こうするのだ。」と言い。沖崎(室田日出男)に命じて、茶色の服を着た4人の看守を集めさせ、彼らにストッキングを顔に被らせて、ナミを輪姦させる。辻が、最初に圧し掛かると、ナミは顔を食い千切ろうとする。しかし、他の男たちに取り押さえられ、次第に遠い目をするナミ。その姿を見る女囚たちの中には、涙を流す者もいる。
法務省と書かれた黒く塗られ、窓もない囚人護送車が何台も、採石場から刑務所に戻っていく。助手席に座る辻(小松方正)は、「あんなハクいスケを抱けるとは、今日はヤリ得だったぜ。」と舌なめずりをしている。護送車の中には、ナミを含め7人の女がいた。リーダー格の大場ひで(白石加代子)、及川君代(荒砂ゆき)野田朝子(伊佐山ひろ子)、我妻春江(八並映子)、安木富子 (賀川雪絵)都ローズ(石井くに子)。大場や野田が、「いきがりやがって!!」とナミを蹴り始めると。都(以降、愛称のチビを使用)を除いて全員がナミに暴行する。
失神したナミを死んだと思って、チビは、「マツが死んだ!!!」と半狂乱になる。運転席側の壁をガンガンなぐり喚くのに気が付いた辻たちが、車を止め、荷台の鍵を開け覗く。奥でナミは倒れている。近づいた辻に、突然起き上がって、手枷についた鎖で首を絞めるナミ。銃を持った尾形には、大場が飛びついて銃を取り上げる。7人の女たちは、逃亡した。
郷田、沖崎、古谷(堀田真三)が見つけたのは、横転して燃え上がるトラックと、全裸で、股間を丸太で串刺しにされた辻の死体だった。
7人の女囚たちは、荒野を走り続けた。無人の部落を見つける。3匹の野犬を追い込み、焼いて喰う女囚たち。ナミは黙って、竹を細かく裂いている。大場ひでがナミを睨み「何を見ているんだ?!どうせ、どうせ、あたしゃ、人間の顔(ツラ)してねえよ!ケダモノだよ! 夫が私許せなくて、そいつの血が流れているガキを二人殺したんだ!! 見てみろ!」囚人服を捲りあげると、腹に大きな縫い跡がある。「稚児を鍋で煮て殺し、さらには腹の中の胎児を切腹して始末したんだ!!」連れ子いびりの男を殺した及川君代、不倫相手の妻を毒殺した色情狂、我妻春江、レズビアンの放火魔、野田朝子と、売春婦の安木富子、てて親殺しの都ローズ・・。
他の女たちも、不倫相手の妻を殺害したり、凶悪犯罪を重ねた不幸な女たちばかりだ。突然、風が吹き、あばら屋が倒れ始める。
松明に火を付け、部落の外れまでいくと、1つのあばら屋が解体する。中には、包丁を手に震える老婆(田中筆子)が座っている「恨んでやる・・殺してやる・・・」低く呻いている。「化け物だ!」「こりゃ、姥捨てじゃねえのか?」
老婆は、ナミに出刃包丁を残し、枯葉の中に消えた。
犬を連れた刑務官たちは、無人部落を突き止めた。しかし、一足違いで、女囚たちには逃げられ、哀れ、犬はナミがつ作った竹のギロチンの罠に掛って死ぬ。
走り続けた女囚たちは、ようやく山を下り、街がもう少しのところまで辿り着いたが、夜になるまで、山小屋で時間を潰すことにする。しかし、息子会いたさに、及川君代は無断で山を下り、息子を育てている両親の家に行く。
しかし、既に沖崎(室田日出男)と?(三重街恒三?)の二人は、先回りをしていた。仲間の居場所を白状しろと、二人は、泣き叫ぶ子供を放り投げ、君代をいたぶる。沖崎は、自分が連絡に行くので、君代を尾行するように命ずる。しかし、君代の態度が気になり尾行していたナミは、男を捕まえ、包丁で脅しながら山小屋に戻った。
ぶっ殺してやると大場ヒデがライフルで撃とうとすると、揉み合いになり、暴発し、我妻春江の腹部が血に染まった。沖崎たちが、山小屋に着くと、中には惨殺された仲間が逆さにつりさげられていた。
その頃、観光バスに『若い正直の会』の一行が温泉旅行に行くところだった。酒の入った若い男たち(小林稔侍、高月忠、伊達弘)は、やりたくてしょうがない。中年の男は「今の若いやつらは可哀想だな。俺らの若い頃は、
行軍中にやりたくなったら、近くの女を攫って、強姦し放題だった。背負った飯盒が、腰の動きに合わせてカタカタ言ったもんよ!!」
たまらなくなった男たちは、バスガイドに触りまくり。
渓谷を走る女囚たち。チビが河でパンツを下し、小便をしている。ふと見ると、観光客の男児2名も立ち小便だ。「おねえちゃん!どこから来たの?」「悪いオジサンたちから逃げて来たんだ」
しかし、バスの若い男3人は、チビを見つけ、輪姦してしまう。悲鳴を上げるチビ。滝の水が赤く変わった。チビの悲鳴を聞いた女囚たちが男たちを追う。
走る観光バス。女囚たちにバスジャックをされている。
田所(佐藤京一)鳥居(安藤三男)風間(久地明)落合(林宏)稲村(宮地謙吉)警官(相馬剛三)若い女(笠原玲子)
74年東映京都中島貞夫監督『ジーンズ・ブルース 明日なき無頼派(16)』
夜の空き地、早川(室田日出男)に命じられて穴を掘るチンピラ、片桐次郎(渡瀬恒彦)。近くに車が走って来て停まる。「次郎!来たぞ!早く掘れ!!」運転席から石松(川谷拓三)が降りて、後部座席から本郷(内田良平)が中川(北村英三)を引き摺り下し「中川さん・・・俺たちだって、あんたに恨みはないんだ。でも借り過ぎですよ。俺たちも金貰っちまったから」スコップを持った早川が殴りかかる。「助けてくれ!!金ならやる!!お願いだ!マリー!!」マリー(加納えり子→橘真紀)「私も分け前くれるのんでしょうね?だから誘い出すの手伝ったんだから」本郷「ああ、こいつを埋めたら、次郎も埋めるぞ。分け前は多い方がいいからな」!」逃げる中川を追いかけ回す早川、石松。
スナックでゴーゴーを踊る女たち。挿入される新聞の紙面。女たちを、冷めた眼差しで眺める聖子[ひじりこ](梶芽衣子)。男の客(北川俊夫)が入って来て、金を出し「ママ!奥いいだろ」と声を掛け、勝手知ったようにスナックの奥に入って行く。サングラスを掛けたマスター(菅貫太郎)がレジを開け、札を掴んで「出掛ける・・今日は帰らない・・・」出て行く。
しばらくして、先ほどの男が「ママ。一人足りねえんだよ」と誘うが、聖子は「そんな気分じゃないわ」と冷たく断る。暫くすると、一人の和服姿の年増の客(葵三津子)が、店に入って来て「マスターに聞いて来たの。退屈だから仲間に入れて」と奥に入って行く。店の電話が鳴った。聖子が受話器を取ると「今、和服の女が行っただろ!あいつ金持ちの人妻だ。お前好みのいい男は来たか?今日はやっぱり帰らない」受話器を置く。奥では、乱交が行われている。
再び夜の土手、殴り殺される中川。本郷の懐から紙包みが落ちる。それを手にした次郎は、中身を見て「これだけありゃ・・・」次郎を殺そうと近付いていた3人は、襲いかかるが、必死に走って逃げる次郎。本郷たちの車に飛び乗って土手を走り、遠くなる車を悔しそうに本郷「クソっ!!必ず取り返せ!!」
聖子はカウンターにあった車のキーを手に取り、レジを開け残った札を手にすると、店の有線のチャンネルをいきなり軍歌に変える。驚いて顔を上げる客を残し店を出て、車を出す。人気の無い土手沿いの店を飛ばしていると、脇から次郎の載った車と衝突する。
「やいやい!!何しやがるんでえ」と降りて来た次郎は、聖子を見て、その美しさに少しビビリながら、「金は持っているんだ。俺は、今人一人ばらしてきたところなんだ。」と粋がって、煙草に火を付け、マッチを捨てると、追突で漏れていたガソリンに引火して、2台の車は大轟音とともに爆発する。それを眺めていると通りがかった車から男(福本清三)が「事故だ!!」と降りて来た。その車を盗んで発車しようとした次郎は男を轢いてしまう。男が死んだと思いこんだ次郎は、サイレンが聞こえて来たので、慌てて2万円を男の懐に突っ込んで車を出す。
「俺は、片桐次郎。おめえの名前は?」聖子は答えない。「そうだ!何か喰おうぜ!!」レストランに入り、食券売り場で「ビール!!それと、ここで一番高いもんは何だ?」「神戸牛のビフテキです」「じゃあ、それを二つ!!」
主題歌
百合子(堀越陽子)瀬川(川浪公次郎)堀田(山本麟一)豊子(丸平峰子)ウェイトレス(美川麗子)ハンター(曽根晴美)スタンド店員(奈辺悟)警官(山田良樹)運送会社係員(畑中伶一)丹後半島。映画「スティング」風の帽子とチョッキ。
2011年8月3日水曜日
1勝2敗。
阪本順治監督『大鹿村騒動記(12)』
南アルプスの山間の村。大河原町のバス停に、バスが停まる。運転手の越田一平(佐藤浩市)が、先に降りて老婆の手助けをする。「ばあちゃんいくつになったの?」「97歳です」「婆ちゃん、今度薬持ってきてやるよ」「ありがとうございます」その後に、茶髪の若者。更にサングラスを掛けた年配の男女がおりる。
一平、二人を目で追う。橋の上でサングラスを直す二人を見て、「あれ、治さんと、貴子さんじゃないか・・・」
橋の上の二人。「善ちゃん!!懐かしい!!」「俺は善じゃねえ。治だって・・・」無邪気に笑う貴子(大楠道代)と、途方に暮れる治(岸部一徳)。
バスを降りた茶髪の若者が地図を見ながら歩いていくる。その先に「ディアイーター」と白地に黒く書かれた看板を見つけて、うなずく。小鹿が2頭入った檻の中にいるテンガロンハットを被った男に声を掛ける。男は、歌舞伎のせりふらしいものを喋っている。「すみません・・・」「何だ?」「その鹿食べちゃうんですか?」「小鹿に気がつかずに母鹿を撃っちまったんだ」「長野のタウン誌に」「ああアルバイト」テンガロンハットの男は風祭善(原田芳雄)。シカ料理屋の主人である。「僕、働きたいんです」「若い奴はつづかねえぞ。ここには若い奴なんていねえ」「何にもねえぞ」「ハァ、テレビもめぇ、ラジオもねぇ。車もそんなに走ってねえ。おら、こんな村やだ~、おら、こんな村やだ~。でも芝居はある。」「僕、自分のことを誰も知らないところで働きたいんです」「名前は?」「大地です」「下の名は?」「雷音です。雷に音」「立派な名前だな。芝居をやれ。役者をやらねえ奴は、嫁の来てもねえ」しかし、善は、一人で店をやっているようだ。
村内放送のアナウンスをする村役場総務課の織井美江(松たか子)。「本日、午後五時半から役場2階の会議室でリニア新幹線に関する公聴会を開催します・・・・」
大浴場に、治と貴子が入っている。入り口から覗いている大塩館の主人山谷一夫(小野武彦)。「おい、やっぱり貴子じゃねえか!?」「覗きはまずいですよ」「入ってきた時は、よくわからなかったから確認さしたんだ。善は知ってんのか?」「まずいでしょ」「まずいってたって、知らせねばもっとまずいだろ。でも、何で今頃帰って来たんだ?」「俺だって知らないですよ」
そこに、善たちがやってくる。
役場の会議室「んだから、リニア新幹線が走れば、若いもんだって帰ってくるから」土木業を営む重田権三(石橋蓮司)。「農業を捨てる奴が増えるだけだろ」白菜農家の柴山満(小倉一郎)「白菜農家が!!」「白菜農家を馬鹿にしたな」「まあまあ、二人とも落ち着けって。芝居の練習しよう」食料品屋の朝川玄一郎(でんでん)。「だって、東京と大阪が50分だ!!50分!!な、美恵だってうれしいだろ」「わたしは・・・・」表情の曇る美恵の彼氏の?は、東京に行ったきり、戻って来ないのだ。「でも、ここに駅なんか出来る保証ないんだろ」「このあたりは、糸魚川静岡構造線の大断層帯が走っているし、難しいと思うよ」「リニアって、線路はあるのか?」間の抜けた質問をする一平。「リニアだから!!!」「村長はどうなんだ?」権三。「私は、みなさんのご意見をまとめさせていただいて」「リニア新幹線の開業は、2027年。みんないねえんじゃないの?芝居の練習すっぺ」一夫。「そうだ、まずは芝居の練習だ」と話を切り上げ、立ち上る善。
舞台上で練習をする村人たち。題目は、大鹿歌舞伎の「六千両後日文章 重忠館の段」源頼朝役の玄一郎、台詞に詰まる。畠山重忠役は権三。道柴役は女形の一平だ。主人公の悪七兵衛景清役の善に、満の三保谷四郎国俊が斬りかかる。しかし、どうも上手く息が合わない。芝居まで、あと5日しかないのだ。更に、満と権三は、リニアのことで喧嘩になり、満はもう辞めると言い出した。舞台から、貴子と治の姿が見える。「まずい!!何で来るんだ?!」と一平と一夫。18年ぶりに現れた妻の貴子と駆け落ち相手で、友達の治を見た善は絶句し、一度舞台の幕を閉じ、再び幕を開けてから、二人に声を掛ける
「何で?!」
善の家の前、「鹿牧場はどうした?」「お前たちが居なくなったから、断念したんだ」「俺が困った時に、相談に乗ってくれたお前がいなくなったから、困ったんだ。貴子と俺が喧嘩した時に仲裁するのは、お前だったし、俺とお前が喧嘩した時に、中に入るのは貴子だっただろ。だから、本当に困ったんだ。」
二人をよそに、家の玄関にスタスタと入っていく貴子。「?」「記憶がどんどんどん無くなっていくんだ」「えっ?」「俺のことも、善と間違えている。どうしようもない。だから返しに来たんだ」「だから返しに来たって?!」治を殴る善。「いてえなあ」
原田芳雄の遺作という看板は余計だ。役者も揃って、このところ残念な感じの作品も多かった阪本順治監督も面目躍如、じゃなかった名誉挽回。笑えて、少し泣けるいい映画。こういう90分の尺の丁度いい、普通の映画が少なくなった。
宮崎吾朗監督『コクリコ坂から(13)』
朝目をさます少女、松崎海。身支度をして、階段を降りて、台所、お釜のお米の水加減を確認して、マッチでガスに火をつける。コップに水を汲み、写真立ての前のコッブと取り替え、花瓶の花を直す。
庭に出て、信号旗を揚げる。台所に戻り、フライパンでハムエッグを作りながら、キャベツの千切りを作る海。
「広小路さん」
スタジオ・ジブリのブランド力で、劇場は入っているけれど・・・。うーん。もう一つだなあ。日活の青春映画を時代考証の参考にしたらしいけれど、もっと本数見てほしかったなあ。
デイビッド・イェーツ監督 『ハリーポッター死の秘宝PART2【3D】(14)』
3Dらしく奥行きあったのは途中まで(苦笑)。PART1と2を分けて公開したのは、制作日程の問題だったのかあと思う。何だか物足りない。ハリポッターだけは観てきたけれど、これで完結というのは・・・。
南アルプスの山間の村。大河原町のバス停に、バスが停まる。運転手の越田一平(佐藤浩市)が、先に降りて老婆の手助けをする。「ばあちゃんいくつになったの?」「97歳です」「婆ちゃん、今度薬持ってきてやるよ」「ありがとうございます」その後に、茶髪の若者。更にサングラスを掛けた年配の男女がおりる。
一平、二人を目で追う。橋の上でサングラスを直す二人を見て、「あれ、治さんと、貴子さんじゃないか・・・」
橋の上の二人。「善ちゃん!!懐かしい!!」「俺は善じゃねえ。治だって・・・」無邪気に笑う貴子(大楠道代)と、途方に暮れる治(岸部一徳)。
バスを降りた茶髪の若者が地図を見ながら歩いていくる。その先に「ディアイーター」と白地に黒く書かれた看板を見つけて、うなずく。小鹿が2頭入った檻の中にいるテンガロンハットを被った男に声を掛ける。男は、歌舞伎のせりふらしいものを喋っている。「すみません・・・」「何だ?」「その鹿食べちゃうんですか?」「小鹿に気がつかずに母鹿を撃っちまったんだ」「長野のタウン誌に」「ああアルバイト」テンガロンハットの男は風祭善(原田芳雄)。シカ料理屋の主人である。「僕、働きたいんです」「若い奴はつづかねえぞ。ここには若い奴なんていねえ」「何にもねえぞ」「ハァ、テレビもめぇ、ラジオもねぇ。車もそんなに走ってねえ。おら、こんな村やだ~、おら、こんな村やだ~。でも芝居はある。」「僕、自分のことを誰も知らないところで働きたいんです」「名前は?」「大地です」「下の名は?」「雷音です。雷に音」「立派な名前だな。芝居をやれ。役者をやらねえ奴は、嫁の来てもねえ」しかし、善は、一人で店をやっているようだ。
村内放送のアナウンスをする村役場総務課の織井美江(松たか子)。「本日、午後五時半から役場2階の会議室でリニア新幹線に関する公聴会を開催します・・・・」
大浴場に、治と貴子が入っている。入り口から覗いている大塩館の主人山谷一夫(小野武彦)。「おい、やっぱり貴子じゃねえか!?」「覗きはまずいですよ」「入ってきた時は、よくわからなかったから確認さしたんだ。善は知ってんのか?」「まずいでしょ」「まずいってたって、知らせねばもっとまずいだろ。でも、何で今頃帰って来たんだ?」「俺だって知らないですよ」
そこに、善たちがやってくる。
役場の会議室「んだから、リニア新幹線が走れば、若いもんだって帰ってくるから」土木業を営む重田権三(石橋蓮司)。「農業を捨てる奴が増えるだけだろ」白菜農家の柴山満(小倉一郎)「白菜農家が!!」「白菜農家を馬鹿にしたな」「まあまあ、二人とも落ち着けって。芝居の練習しよう」食料品屋の朝川玄一郎(でんでん)。「だって、東京と大阪が50分だ!!50分!!な、美恵だってうれしいだろ」「わたしは・・・・」表情の曇る美恵の彼氏の?は、東京に行ったきり、戻って来ないのだ。「でも、ここに駅なんか出来る保証ないんだろ」「このあたりは、糸魚川静岡構造線の大断層帯が走っているし、難しいと思うよ」「リニアって、線路はあるのか?」間の抜けた質問をする一平。「リニアだから!!!」「村長はどうなんだ?」権三。「私は、みなさんのご意見をまとめさせていただいて」「リニア新幹線の開業は、2027年。みんないねえんじゃないの?芝居の練習すっぺ」一夫。「そうだ、まずは芝居の練習だ」と話を切り上げ、立ち上る善。
舞台上で練習をする村人たち。題目は、大鹿歌舞伎の「六千両後日文章 重忠館の段」源頼朝役の玄一郎、台詞に詰まる。畠山重忠役は権三。道柴役は女形の一平だ。主人公の悪七兵衛景清役の善に、満の三保谷四郎国俊が斬りかかる。しかし、どうも上手く息が合わない。芝居まで、あと5日しかないのだ。更に、満と権三は、リニアのことで喧嘩になり、満はもう辞めると言い出した。舞台から、貴子と治の姿が見える。「まずい!!何で来るんだ?!」と一平と一夫。18年ぶりに現れた妻の貴子と駆け落ち相手で、友達の治を見た善は絶句し、一度舞台の幕を閉じ、再び幕を開けてから、二人に声を掛ける
「何で?!」
善の家の前、「鹿牧場はどうした?」「お前たちが居なくなったから、断念したんだ」「俺が困った時に、相談に乗ってくれたお前がいなくなったから、困ったんだ。貴子と俺が喧嘩した時に仲裁するのは、お前だったし、俺とお前が喧嘩した時に、中に入るのは貴子だっただろ。だから、本当に困ったんだ。」
二人をよそに、家の玄関にスタスタと入っていく貴子。「?」「記憶がどんどんどん無くなっていくんだ」「えっ?」「俺のことも、善と間違えている。どうしようもない。だから返しに来たんだ」「だから返しに来たって?!」治を殴る善。「いてえなあ」
原田芳雄の遺作という看板は余計だ。役者も揃って、このところ残念な感じの作品も多かった阪本順治監督も面目躍如、じゃなかった名誉挽回。笑えて、少し泣けるいい映画。こういう90分の尺の丁度いい、普通の映画が少なくなった。
宮崎吾朗監督『コクリコ坂から(13)』
朝目をさます少女、松崎海。身支度をして、階段を降りて、台所、お釜のお米の水加減を確認して、マッチでガスに火をつける。コップに水を汲み、写真立ての前のコッブと取り替え、花瓶の花を直す。
庭に出て、信号旗を揚げる。台所に戻り、フライパンでハムエッグを作りながら、キャベツの千切りを作る海。
「広小路さん」
スタジオ・ジブリのブランド力で、劇場は入っているけれど・・・。うーん。もう一つだなあ。日活の青春映画を時代考証の参考にしたらしいけれど、もっと本数見てほしかったなあ。
デイビッド・イェーツ監督 『ハリーポッター死の秘宝PART2【3D】(14)』
3Dらしく奥行きあったのは途中まで(苦笑)。PART1と2を分けて公開したのは、制作日程の問題だったのかあと思う。何だか物足りない。ハリポッターだけは観てきたけれど、これで完結というのは・・・。
2011年7月10日日曜日
各所にご迷惑を掛けている言い訳。
ずっと住んだ部屋の更新を期に引っ越しを決めた。平成5年入居ということだから、18年だったのか。2週間前の引っ越しは困難を極めたが、友人や学生の手伝いのお陰で、昨日、最後の粗大ごみ回収とブラウン管テレビの回収で終わった。しかし、前の部屋から徒歩3分の新居には100を超える段ボールの山のままだ。隣近所のご挨拶にも伺えていない。更に、18年選手の洗濯機の給水ホースが、どうやっても激しく水漏れして、洗濯も出来ない。昨夜、近所の銭湯に洗濯を兼ねて出掛けると、改装中で、8月まで銭湯も入れないことが判明した。
元の会社の1年後輩が3年の闘病の末、7月2日に亡くなった。会社や友人にも一部の人間にしか病気のことを伝えず、最後まで出社して仕事を続けていたのが、彼らしい。出社が辛くなったとメールを貰い、病院に何度か見舞いに行ったが、仕事や会社の休みのことを気にしていて、亡くなった日に、自宅にお邪魔したら、前日も仕事の問合せのメールを息子に打たせていたと聞いて言葉が詰まった。通夜、告別式は7日、8日だったが、7日の夜遅くにしか参列来なかった。5月下旬から元の会社からイベントホールの立上げを業務委託を受けていて、プレオープンが7月7日、8日という2日間だったからだ。この仕事を受けた時に、一番喜んでくれた一人が彼だったから、仕事をきちんとすることが供養だと思いながら、通夜・告別式に、随分沢山の弔問客が来たと聞いて、一緒に彼のことを話したかった。今日、少し涼しくなったら、荻窪の彼の家に、自転車で行って、お線香を上げて来よう。
元の会社の1年後輩が3年の闘病の末、7月2日に亡くなった。会社や友人にも一部の人間にしか病気のことを伝えず、最後まで出社して仕事を続けていたのが、彼らしい。出社が辛くなったとメールを貰い、病院に何度か見舞いに行ったが、仕事や会社の休みのことを気にしていて、亡くなった日に、自宅にお邪魔したら、前日も仕事の問合せのメールを息子に打たせていたと聞いて言葉が詰まった。通夜、告別式は7日、8日だったが、7日の夜遅くにしか参列来なかった。5月下旬から元の会社からイベントホールの立上げを業務委託を受けていて、プレオープンが7月7日、8日という2日間だったからだ。この仕事を受けた時に、一番喜んでくれた一人が彼だったから、仕事をきちんとすることが供養だと思いながら、通夜・告別式に、随分沢山の弔問客が来たと聞いて、一緒に彼のことを話したかった。今日、少し涼しくなったら、荻窪の彼の家に、自転車で行って、お線香を上げて来よう。
2011年3月18日金曜日
facebookから
明日は計画停電回避か。明日は暖かいからなのか、企業が休みだからなのか。しかし、何だか各家庭での節電はあまり大きな影響がないということなのか?この後に及んで、東電の各事業所が休みだからということはないよな。福島の原発では、必死の作業が続いているわけだし。
万が一、この3連休計画停電が回避されるのであれば、発電量は夏場のピークへの余裕はないにせよ、原発の有無が、現代の快適な生活か敗戦後の困窮生活かという二者択一の議論ではないような気もする。保温便座付きウォシュレットトイレや、オール電化の生活は捨てなければならないかもしれない。ウォシュレットが無くなると、日本人の脆弱化した肛門はしばらく厳しいだろうな。
しかし、エアコンや冷蔵庫、TVなど家庭での省電力化は、皮肉にもこの数年のエコポイントでかなり進んだことだし、企業も生産拠点のかなりを海外に移している。国内産業の空洞化で下がった産業界での電力需要を補うための、家庭でのオール電化。そう思うと、あの大量の広告出稿も頷ける。ガスパッチョにも頑張って貰って、電力一本被りを転換することはできないだろうか。
それこそ、日本のマスメディアが恐れているタブーかもしれない。(23:00)
夕方近所のスーパーに行くと、生鮮食料品以外、棚がカラ。生鮮食料品買えよ!!という感じ。牛乳と豆腐と納豆が本当に無い。だったら"豆乳”の方が長持ちもするしいいのになあ。でも、こんなに物がないスーパーを見ていると、母親たちの世代は、自分の息子や娘の家庭も困っているだろうと、あるだけ買ってしまうだろう。単純に自分の家に溜めこむだけじゃないと思い始めた。全ては、スーパーなどの物不足を煽りたてるメディアが元凶じゃないだろうか。近所にあるおばあさんがやっている豆腐屋に行ったら、何でもなく普通に豆腐が買える。そういうことなんだなあ。(20:40)
菅さん!!長くてくどい!!何を言いたいんだ!!具体的な一言と大丈夫と、目を見て言ってくれ!!会見場にいる記者クラブの人じゃなくて、テレビの前の国民だ!!テレビ中継途中でCMに(涙)。俺も喋りが回りくどくて、分かりにくいと、学生にいつも言われているのだ・・・。(20:30)
どうでもいいけど、警視庁武蔵野署から処分保留で出て来た。これって刑務所じゃないから出所でもないし、保釈でもなくて、起訴できなかったということだ。海老蔵といい日本のメディアは視聴率と発行数が稼げるうちは褒めるか吊るしあげるかして直ぐに忘れる。しかし大手事務所や大クライアントはタブーだ。まあ小向の場合は、あれだけ大騒ぎする必要は全くなかったということだ。 小向美奈子が出所 21日ぶりに (20:00)
ああ、NTVで「ダイナミックプロ野球!25日開幕です」というSPOT入ってしまった。原監督たちのせいじゃないんだけど・・・。(19:40)
午前中、外苑前スタバで打合せの後、粥屋喜々に行く。客誰もいなく暇で暇でと言っていたが、私の後立て続けにお客さんが入り、俺のお蔭だと、胸をはるが、店主の後輩は全く有り難みを感じていないようだ。昔から失敬な奴だ(苦笑)(18:45)
しかし、その後輩が言った言葉「mさんのウチは何年か前の集中豪雨で床上浸水して、床にあったもの全て駄目になった。今度は高いところに置いておいたものが落ちただろうから、真ん中に置くしかないんです」確かに羹に懲りて鱠を吹くとはよく言ったものだ。
知恵があるものは知恵を!体力のあるものは力を!金があるものは金を!何もないヤツは元気を出せ!!松山千春だったかな?よし、俺は元気を出す!!(9:30)
切通理作さんのtwitterで、radikoでは、音楽を除外して配信していると言う。せっかくjasracが被災地の使用料未徴収を決めたのだから、音楽を流せ!!(9:10)
どう考えても、セリーグ開幕強行は納得いかない。それも東京ドーム。戦後復興のシンボルとして、夢よもう一度であれば、せめて関東での開催は、屋外球場でデーゲームでやり、チャリティをやれ。(8:45)
万が一、この3連休計画停電が回避されるのであれば、発電量は夏場のピークへの余裕はないにせよ、原発の有無が、現代の快適な生活か敗戦後の困窮生活かという二者択一の議論ではないような気もする。保温便座付きウォシュレットトイレや、オール電化の生活は捨てなければならないかもしれない。ウォシュレットが無くなると、日本人の脆弱化した肛門はしばらく厳しいだろうな。
しかし、エアコンや冷蔵庫、TVなど家庭での省電力化は、皮肉にもこの数年のエコポイントでかなり進んだことだし、企業も生産拠点のかなりを海外に移している。国内産業の空洞化で下がった産業界での電力需要を補うための、家庭でのオール電化。そう思うと、あの大量の広告出稿も頷ける。ガスパッチョにも頑張って貰って、電力一本被りを転換することはできないだろうか。
それこそ、日本のマスメディアが恐れているタブーかもしれない。(23:00)
夕方近所のスーパーに行くと、生鮮食料品以外、棚がカラ。生鮮食料品買えよ!!という感じ。牛乳と豆腐と納豆が本当に無い。だったら"豆乳”の方が長持ちもするしいいのになあ。でも、こんなに物がないスーパーを見ていると、母親たちの世代は、自分の息子や娘の家庭も困っているだろうと、あるだけ買ってしまうだろう。単純に自分の家に溜めこむだけじゃないと思い始めた。全ては、スーパーなどの物不足を煽りたてるメディアが元凶じゃないだろうか。近所にあるおばあさんがやっている豆腐屋に行ったら、何でもなく普通に豆腐が買える。そういうことなんだなあ。(20:40)
菅さん!!長くてくどい!!何を言いたいんだ!!具体的な一言と大丈夫と、目を見て言ってくれ!!会見場にいる記者クラブの人じゃなくて、テレビの前の国民だ!!テレビ中継途中でCMに(涙)。俺も喋りが回りくどくて、分かりにくいと、学生にいつも言われているのだ・・・。(20:30)
どうでもいいけど、警視庁武蔵野署から処分保留で出て来た。これって刑務所じゃないから出所でもないし、保釈でもなくて、起訴できなかったということだ。海老蔵といい日本のメディアは視聴率と発行数が稼げるうちは褒めるか吊るしあげるかして直ぐに忘れる。しかし大手事務所や大クライアントはタブーだ。まあ小向の場合は、あれだけ大騒ぎする必要は全くなかったということだ。 小向美奈子が出所 21日ぶりに (20:00)
ああ、NTVで「ダイナミックプロ野球!25日開幕です」というSPOT入ってしまった。原監督たちのせいじゃないんだけど・・・。(19:40)
午前中、外苑前スタバで打合せの後、粥屋喜々に行く。客誰もいなく暇で暇でと言っていたが、私の後立て続けにお客さんが入り、俺のお蔭だと、胸をはるが、店主の後輩は全く有り難みを感じていないようだ。昔から失敬な奴だ(苦笑)(18:45)
しかし、その後輩が言った言葉「mさんのウチは何年か前の集中豪雨で床上浸水して、床にあったもの全て駄目になった。今度は高いところに置いておいたものが落ちただろうから、真ん中に置くしかないんです」確かに羹に懲りて鱠を吹くとはよく言ったものだ。
知恵があるものは知恵を!体力のあるものは力を!金があるものは金を!何もないヤツは元気を出せ!!松山千春だったかな?よし、俺は元気を出す!!(9:30)
切通理作さんのtwitterで、radikoでは、音楽を除外して配信していると言う。せっかくjasracが被災地の使用料未徴収を決めたのだから、音楽を流せ!!(9:10)
どう考えても、セリーグ開幕強行は納得いかない。それも東京ドーム。戦後復興のシンボルとして、夢よもう一度であれば、せめて関東での開催は、屋外球場でデーゲームでやり、チャリティをやれ。(8:45)
2011年3月9日水曜日
今日は日本の悪魔を見た。
朝イチで、大手町のクリニック。糖尿病の経過観察。数値は体重と肝臓系以外は改善。
テアトル新宿で、ようやく、園子温監督『冷たい熱帯魚(8)』
スーパーマーケットで、冷凍食品やカップ味噌汁などを乱雑に籠に放り込む女(神楽坂恵)。帰宅し電子レンジに放り込み、スイッチを押す。カップ味噌汁をお椀に移す。女の名は社本妙子。夫の信行(吹越充)、娘の美津子(梶原ひかり)と3人で、食卓を囲む。会話のない夕食。漫画雑誌を見ている美津子。美津子の携帯が鳴る。「オレオレ」「あー」「もう店の前にいるよ」「じゃあ直ぐ行くね!!」美津子、店を通って外に出る。前には、悪趣味にペイントされたムスタング。
妙子乱雑に、食洗機に食器を突っ込みスイッチを押す。ダイニングの隣の和室のラブチエアに並んで腰を下ろしテレビの安っぽいメロドラマを見る夫婦。
信行、妙子に手を伸ばし、抱き寄せようとするかが、拒まれる。「あの子がいつ帰って来るかわからないから」妙子、店の前で、寒そうにタバコを吸う、激しく雨が降っている。店の看板は社本熱帯魚店とある。信行、電話が鳴っていることに気がつき妙子を呼ぶが外にいる妙子には届かない。
魂が揺さぶられると絶賛され大ヒット中、今年の邦画で一番期待が大きかった映画。ただ、40年近くエログロナンセンスの映画を見続けてきた私は心がねじ曲がって汚れてしまっているのか、「身じろぎも出来ない」「あまりのエグさに退場者続出」という感想は全くない。しかし、それ「冷たい熱帯魚」を評価しないのではなく、昨年の「告白」「悪人」よりピカレスク映画として、かなり面白かった。「悪魔を見た」とどっちが好き?と聞かれると少し迷う。あとは、ラースフォントリアの「アンチクライスト」だな(苦笑)
青山一丁目のレコ ード会社で打合せ、好反応。
京橋フィルムセンターで、よみがえる日本映画。
56年東映京都内田吐夢監督『逆襲獄門砦(9)』
雪山猟師の親子が歩いていると、雪を掘り返している猪を見つけた。息子の二郎(植木基晴)に音を立てぬよう合図をして、照造(片岡千恵蔵)は、弓を引く。銃声がしたが、矢を二本射って、猪は倒れた。二郎が駆け寄ると、叱責する侍の声がする「こら!!何をする!!猪を仕留めたのは手前だもだ!」「違うやい!とうちゃんだい!」「こちらにおわするのは、この度天領の代官に着任された公儀の脇群太夫さまだ」伴侍は威圧的に凄んだ。案内の猟師2人は、猪を改め、弾が当たっていないことを告げたが、代官の機嫌を考えて「照どん、手柄を譲るんじゃ」「それがええ」と照造を説得しようとした。「待て!!下賤から施しを受ける群太夫ではないわ」と脇群太夫(月形龍之介)は切り捨てた。
猪を背負った照造と二郎が山を降りてくると、和平次(高堂国典)おとき(松浦築枝)夫婦が畑仕事をしていた。「あっ!じいちゃんだ!!じいちゃ~ん」「わっはっは二郎」「じいちゃん、でっかい猪とったぜ!」照造「じい、寒いのに精が出るな」「お前こそ。今年は何頭仕留めた?」二郎指を折りながら「1頭、2頭、3頭・・・4頭、5頭・・・・6頭だ!!!」「なあ二郎、とうちゃんに何を買ってもらうだ?」「米に・・・、味噌に・・・鷹の矢羽根をこうて貰う!!」「照どんよかったな」その時あぜ道を馬が駆けてくる。馬に乗っているのは、平田辰馬(伊藤久哉)だ。実家の神社に着くと、父親の神官平田信胤(水野浩)に声を掛ける「父上!!いよいよ薩長に倒幕の勅命が思し召しとなりました」「そうか、早く姫にお伝えするのじゃ・・・。お姫さま!!辰馬が戻りましてございます」美鈴姫(高千穂ひづる)「入るがよい」平田鶴乃(八汐路恵子)「辰馬!お姫さまが先ほどからお待ちじゃぞ」「薩長に倒幕の勅命が思し召しとなりました」美鈴姫「中納言様よりの密書を、父上大殿にお伝えするのじゃ」「姫には、さっそくお帰りあそばされたく思いまする」
天領地に隣する江州野沢藩城中、藩主野沢右亮介(清川荘司)「あい分かった!倒幕に賛同する書面を、姫が直々に持って行こうというのじゃな」「父上!!美鈴、京に行って参りますわ。辰馬、一緒に行っておくれ!」「はっ!!命に換えましても」
天領の街道を、「幕府御用」の旗を下げた長い行列がる。照造と二郎たちは、小休止している一団の中にいる。「おとう!!こんな沢山の荷物、どこへ持って行くんだ?」「京に持て行くっちゅうだ」しゅっぱ~つ!!と声が掛り、大きな荷を背負い立ち上がる照造。
その時五騎の馬がすれ違い、代官所へ向かった。脇群太夫たちである。代官所につくと、門前に多くの侍が土下座をしている。草鞋を脱がせた群太夫に前任者大場主膳(河部五郎)が「では、引き継ぎを」群太夫「いや、引き継ぎは無用!さっそく大倉に案内してもらおう」蔵の中に山のように積まれた米俵。「ざっと五百俵はあるな」「いや・・これは飢饉などの折に、領民に配る蓄えでして・・・」「いや無用!!全て京に送るぞ」世はまさに、勤皇、佐幕の対立激化する幕末の動乱期。京二条城には徳川慶喜が上洛し、薩長連合軍と一色即発の事態にいたっていた。
大庄屋平田辰右衛門(薄田研二)ふく(毛利菊枝)芹沢采女(有馬宏治)殿村雄之進(加賀邦男)瀬川三郎兵衛(吉田義夫)内藤新助(楠本健二)乾文五郎(加藤嘉)板倉帯刀(市川小太夫)久兵衛(梅沢昇)善助(村田宏二)甚兵衛(高松錦之助)おゆき(戸田春子)彌七(片岡栄二郎)仙吉(江原真二郎)仁平(玉島愛造)五郎作(沢田清)しづ(赤木春恵)平作(葉山富之輔)坂本(百々木直)勘兵衛(山口勇)市兵衛(尾上華丈)
スイス独立の英雄ウイリアムテルの翻案。『当時ハプスブルク家は、神聖ローマ皇帝アドルフの時代に強い自治権を獲得していたウーリの支配を強めようとしていた。ヘルマン・ゲスラー(ウーリのアルトドルフにやってきたオーストリア人の代官)は、その中央広場にポールを立てて自身の帽子を掛け、その前を通る者は帽子に頭を下げてお辞儀するように強制した』の帽子の代りに、代官が上様より拝領された“陣笠”、息子の頭の上の林檎の代りに蜜柑。終盤、領民たちが立ち上がり、代官を追い詰める一揆のモブシーンは圧巻。凄いなあ。当時の日本映画の凄さを思い知らされる。また月形龍之介が悪代官を演じているので、類型的ではなく、能吏で尊大な大物感が出ている。やはり内田吐夢だな・・・。
東銀座で、無門塾。ずいぶん久しぶりの参加。リーダーをしている高校同期のIが来週から福岡に転勤してEVを作るから送別会がわりに来いと呼ばれたのだ。確か、我々の同期に自動車メーカーのエンジニアが何人もいた筈なので、放送機器やデジタルサイネージをやっていた人間がこれから車のベンチャーの役員をやる時代なのだと、確か「社長島耕作」で読んだ話しを思い出す。
とはいえ、今日の講師はまったく関係なく、不登校、高校中退者を支援するフリースクールの「学力会」を運営している杉浦孝宣さん。現在日本国内で不登校(小中学校)12万人以上、高校中退者が6万人以上、また高卒就職後1年以内での離職率が70%というショッキングな話しを次々聞く。小学生にさえ生きにくい世の中なんだなあ。
テアトル新宿で、ようやく、園子温監督『冷たい熱帯魚(8)』
スーパーマーケットで、冷凍食品やカップ味噌汁などを乱雑に籠に放り込む女(神楽坂恵)。帰宅し電子レンジに放り込み、スイッチを押す。カップ味噌汁をお椀に移す。女の名は社本妙子。夫の信行(吹越充)、娘の美津子(梶原ひかり)と3人で、食卓を囲む。会話のない夕食。漫画雑誌を見ている美津子。美津子の携帯が鳴る。「オレオレ」「あー」「もう店の前にいるよ」「じゃあ直ぐ行くね!!」美津子、店を通って外に出る。前には、悪趣味にペイントされたムスタング。
妙子乱雑に、食洗機に食器を突っ込みスイッチを押す。ダイニングの隣の和室のラブチエアに並んで腰を下ろしテレビの安っぽいメロドラマを見る夫婦。
信行、妙子に手を伸ばし、抱き寄せようとするかが、拒まれる。「あの子がいつ帰って来るかわからないから」妙子、店の前で、寒そうにタバコを吸う、激しく雨が降っている。店の看板は社本熱帯魚店とある。信行、電話が鳴っていることに気がつき妙子を呼ぶが外にいる妙子には届かない。
魂が揺さぶられると絶賛され大ヒット中、今年の邦画で一番期待が大きかった映画。ただ、40年近くエログロナンセンスの映画を見続けてきた私は心がねじ曲がって汚れてしまっているのか、「身じろぎも出来ない」「あまりのエグさに退場者続出」という感想は全くない。しかし、それ「冷たい熱帯魚」を評価しないのではなく、昨年の「告白」「悪人」よりピカレスク映画として、かなり面白かった。「悪魔を見た」とどっちが好き?と聞かれると少し迷う。あとは、ラースフォントリアの「アンチクライスト」だな(苦笑)
青山一丁目のレコ ード会社で打合せ、好反応。
京橋フィルムセンターで、よみがえる日本映画。
56年東映京都内田吐夢監督『逆襲獄門砦(9)』
雪山猟師の親子が歩いていると、雪を掘り返している猪を見つけた。息子の二郎(植木基晴)に音を立てぬよう合図をして、照造(片岡千恵蔵)は、弓を引く。銃声がしたが、矢を二本射って、猪は倒れた。二郎が駆け寄ると、叱責する侍の声がする「こら!!何をする!!猪を仕留めたのは手前だもだ!」「違うやい!とうちゃんだい!」「こちらにおわするのは、この度天領の代官に着任された公儀の脇群太夫さまだ」伴侍は威圧的に凄んだ。案内の猟師2人は、猪を改め、弾が当たっていないことを告げたが、代官の機嫌を考えて「照どん、手柄を譲るんじゃ」「それがええ」と照造を説得しようとした。「待て!!下賤から施しを受ける群太夫ではないわ」と脇群太夫(月形龍之介)は切り捨てた。
猪を背負った照造と二郎が山を降りてくると、和平次(高堂国典)おとき(松浦築枝)夫婦が畑仕事をしていた。「あっ!じいちゃんだ!!じいちゃ~ん」「わっはっは二郎」「じいちゃん、でっかい猪とったぜ!」照造「じい、寒いのに精が出るな」「お前こそ。今年は何頭仕留めた?」二郎指を折りながら「1頭、2頭、3頭・・・4頭、5頭・・・・6頭だ!!!」「なあ二郎、とうちゃんに何を買ってもらうだ?」「米に・・・、味噌に・・・鷹の矢羽根をこうて貰う!!」「照どんよかったな」その時あぜ道を馬が駆けてくる。馬に乗っているのは、平田辰馬(伊藤久哉)だ。実家の神社に着くと、父親の神官平田信胤(水野浩)に声を掛ける「父上!!いよいよ薩長に倒幕の勅命が思し召しとなりました」「そうか、早く姫にお伝えするのじゃ・・・。お姫さま!!辰馬が戻りましてございます」美鈴姫(高千穂ひづる)「入るがよい」平田鶴乃(八汐路恵子)「辰馬!お姫さまが先ほどからお待ちじゃぞ」「薩長に倒幕の勅命が思し召しとなりました」美鈴姫「中納言様よりの密書を、父上大殿にお伝えするのじゃ」「姫には、さっそくお帰りあそばされたく思いまする」
天領地に隣する江州野沢藩城中、藩主野沢右亮介(清川荘司)「あい分かった!倒幕に賛同する書面を、姫が直々に持って行こうというのじゃな」「父上!!美鈴、京に行って参りますわ。辰馬、一緒に行っておくれ!」「はっ!!命に換えましても」
天領の街道を、「幕府御用」の旗を下げた長い行列がる。照造と二郎たちは、小休止している一団の中にいる。「おとう!!こんな沢山の荷物、どこへ持って行くんだ?」「京に持て行くっちゅうだ」しゅっぱ~つ!!と声が掛り、大きな荷を背負い立ち上がる照造。
その時五騎の馬がすれ違い、代官所へ向かった。脇群太夫たちである。代官所につくと、門前に多くの侍が土下座をしている。草鞋を脱がせた群太夫に前任者大場主膳(河部五郎)が「では、引き継ぎを」群太夫「いや、引き継ぎは無用!さっそく大倉に案内してもらおう」蔵の中に山のように積まれた米俵。「ざっと五百俵はあるな」「いや・・これは飢饉などの折に、領民に配る蓄えでして・・・」「いや無用!!全て京に送るぞ」世はまさに、勤皇、佐幕の対立激化する幕末の動乱期。京二条城には徳川慶喜が上洛し、薩長連合軍と一色即発の事態にいたっていた。
大庄屋平田辰右衛門(薄田研二)ふく(毛利菊枝)芹沢采女(有馬宏治)殿村雄之進(加賀邦男)瀬川三郎兵衛(吉田義夫)内藤新助(楠本健二)乾文五郎(加藤嘉)板倉帯刀(市川小太夫)久兵衛(梅沢昇)善助(村田宏二)甚兵衛(高松錦之助)おゆき(戸田春子)彌七(片岡栄二郎)仙吉(江原真二郎)仁平(玉島愛造)五郎作(沢田清)しづ(赤木春恵)平作(葉山富之輔)坂本(百々木直)勘兵衛(山口勇)市兵衛(尾上華丈)
スイス独立の英雄ウイリアムテルの翻案。『当時ハプスブルク家は、神聖ローマ皇帝アドルフの時代に強い自治権を獲得していたウーリの支配を強めようとしていた。ヘルマン・ゲスラー(ウーリのアルトドルフにやってきたオーストリア人の代官)は、その中央広場にポールを立てて自身の帽子を掛け、その前を通る者は帽子に頭を下げてお辞儀するように強制した』の帽子の代りに、代官が上様より拝領された“陣笠”、息子の頭の上の林檎の代りに蜜柑。終盤、領民たちが立ち上がり、代官を追い詰める一揆のモブシーンは圧巻。凄いなあ。当時の日本映画の凄さを思い知らされる。また月形龍之介が悪代官を演じているので、類型的ではなく、能吏で尊大な大物感が出ている。やはり内田吐夢だな・・・。
東銀座で、無門塾。ずいぶん久しぶりの参加。リーダーをしている高校同期のIが来週から福岡に転勤してEVを作るから送別会がわりに来いと呼ばれたのだ。確か、我々の同期に自動車メーカーのエンジニアが何人もいた筈なので、放送機器やデジタルサイネージをやっていた人間がこれから車のベンチャーの役員をやる時代なのだと、確か「社長島耕作」で読んだ話しを思い出す。
とはいえ、今日の講師はまったく関係なく、不登校、高校中退者を支援するフリースクールの「学力会」を運営している杉浦孝宣さん。現在日本国内で不登校(小中学校)12万人以上、高校中退者が6万人以上、また高卒就職後1年以内での離職率が70%というショッキングな話しを次々聞く。小学生にさえ生きにくい世の中なんだなあ。
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